夢みるきのこ

夢みるきのこ

PR

×
2012年03月03日
XML

朝の十六夜月0016.jpg

地天を語れば月天も語らねばならないだろう。インドの神々に詳しい斎藤昭俊氏によれば、以下のとおりである。

 リグ・ヴェーダでは空の王はソーマだが、後期ヴェーダ時代には、ソーマ(Soma)が月の神と同一視された。月の神はチャンドラ(Candra)である。チャンドラは八方の守護神(ディクパーラDikpala)のひとつとされ、危難のときに拝まれた。銅色の男の姿で表わされ、旗は赤、まだらの羚羊の牽く車に乗っている。

 インド仏教では、チャンドラ、アーディトヤ(太陽)、インドラ、ヴァ―ユ、シヴァ、クペーラは仏陀の従者となっている。

 わが国ではチャンドラは月天とされ、十二天のひとつで、金剛界胎藏界両部曼荼羅の外院に位置している。3または5羽の鵝に乗るか、鵝の車に乗る。赤髪で右手は腰に当て左手に月輪をもつか、あるいは白蓮花を持っている。

 ソーマが月の神となった背景には、きのこが太陽光にではなく月の光に反応して子実体をもたげることと無関係ではあるまい。

 ソーマ、アムリタはそれぞれ神々との交信を可能にする至上の飲み物、甘露に比定されてきた。アーリヤ族の南下によってもたらされたシャーマニズムの流れはソーマの争奪として様々なメタファーの形でアートの中に残されている。ただこれらのイコンを解読し核心に迫る文献資料はすべて隠喩や暗号の形でしか残っておらず推測の域を出ない。が、世界宗教の聖典にはこのことに関して実に多くの章句を残している。

 今日では、ソーマがほぼベニテングタケであったことは守るべき権威をもたない人たちの間ではほぼ定説となりつつあるが、僕にとってベニテングタケはきのこ世界のキティーちゃん的キャラであることを定着させることのほうが面白いと考えている。

 お絵かきをおぼえはじめた幼稚園児が花というとワンパターンなチューリップを描くように、きのこといえば傘に水玉模様をのせたベニテングタケを描くことはすでに定番となっているのはこのきのこのもつ強烈なオ―ラにもとづくものだろう。しかし、これだけでは何か物足りない。もう一歩ひねることで面白いキャラができあがるように思える。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年03月03日 22時29分13秒 コメントを書く
[きのこの文化誌・博物誌] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: