夢みるきのこ

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2020年01月16日
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森林植物園のどんど焼きの行事の日と重なった2020年初のムックきのこクラブ。正月12日(日)のことです。
  20数年ぶりに訪れた森林植物園では、なんとあこがれの女優で名誉館長の真野響子さんが来られていました。マヤラン発見にちなんで館長さんに招請されたのでしょうか。はてなマークを数個発しながら、とりあえず、いつもの握手を求めると気さくに応じてくださいました。
そんなあでやかなスタートとなったムックきのこクラブの正月探訪会。静かな森林浴を楽しんできました ​​。

​ まずは見本園脇の松ゾーンで遠目でもすぐわかるエノキタケくん( Flammulina velutipes )に出会います。「これがエノキか!!」って言われる方には以下の図像を。​

 子供たちの脇にはずらり数株の、お母さんたちがスカートの下から黒いストッキングをちらつかせており、ビロードの足(=ベルティペス)がほれ、この通り。

​日本全国にひろく勢力を伸ばすカワラタケ( Coriolus versicolor )くんがチャウロコタケ( Stereum ostrea )ちゃんとなかよく顔をのぞかせています。​

​ このもじゃもじゃおじさんはラッコタケ( Inonotus sciurinus )ではありませんか!。リグニン大好きのラッコちゃんは、材を白く腐らせて土に還すことに専念しています。​

​ こちらはホウロクタケ( Daedalea diskinsii ) 。セルロースを主食とし材木を褐色ぐされにして土に還す作業に没頭していました。
 ラッコちゃんとは同じ材木といえど食べる主食が全く異なるのです。​




​ そして可愛いビロードの帽子を精一杯振って私たちを迎えてくれたのは、季節をたがえて出てきてしまったムジナタケ( Psathyrella velutina )くんたちでした。青葉トンネルの山田道でご挨拶。

​ この植物園を訪ねるときは必ずカモシカ園とうさぎ園はのぞき、ウサギの糞から出てくるトフンタケを探すのですが、一度だけ、傘のシスチジアが巾厚のそれらしきものを1個体発見しただけ。しかも糞の上からではなく地面から発生していたので断定できずに終わっています。
 そのかわりといってはなんですが、近くのフウの樹下では球果を食卓にしている Xylaria の仲間の子嚢菌がVサインを送っています。​




   帰路はH君が歩こうとしきりにモーションをかけるので、通いなれた山田道を小一時間かけてくだり、谷上駅へ出ることにしました。
​  その途中で見かけたツチグリ( Astraeus hygrometricus )くん。土中からムックリコンと起き上がり始めてあかんべーをしているぼうやと見事に外皮を広げマンダラ模様を誇らしげにみせつけるダンディーナイスガイが点々と出ていました。​

 アストラエウスは地の星。ヒグロメトリクスは湿度計。じとじと雨で湿り気が十分行きわたると、土中からむっくり頭をもたげ外皮を広げ、乾燥するに従いだんだら模様の外皮を巻き戻し、胞子の詰まった袋を自ら押して頭頂の小穴から胞子を煙のように散布させることから名づけられています。

 さて、これから始まるきのこ初心講座。レイチェル・カーソンの『センス オブ ワンダー』の精神を、ムックきのこクラブの若いお父さんお母さんのおさな子たちにそっと贈る試みです。
機会あるごとに親子で野山に出て生き物たちとの交歓を楽しむ習慣づくりのお手伝いを、僕のきのこ人生最後の仕事にしたいと思っています。





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最終更新日  2020年01月16日 19時43分44秒
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