2005年02月12日
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カテゴリ: 日常雑記
うちの狭い事務所には、かつて古いグランドピアノがあった。
(故)ダンナが、某府立盲学校からもらってきたものだが、これがいわゆる「コンサートグランドピアノ」という種類の、長さ4メートルを超える、半端な大きさではないシロモノであった。

その、ピアノがあった学校が、彼の最後の勤務先になったのは、ただの偶然なんだろうけど。
ちょっとした因縁を感じないでもなかったので、場所ふさぎでしかない「遺品」を、事務所に長い間置いておくことになったのだった。
楽器としてもいいものだったし、いつか使いたいと思ってもいたし。

しかし。パソコンばかりが居並ぶ事務所では、あまりの大きさに物置となるのは当然の成り行き。
下は物置、上は原稿整理の大きなテーブルとして活躍するのも、ご愛敬であった。

旧統一ドイツで作られたという、古い古いピアノ。
どういういきさつで、その盲学校にたどり着いたのか、関係者の中には知っている人もいただろうか。(わたしも聞いたような気がするけど、きっちり忘れた)

待つこと、数ヵ月。浜松に送られて戻ってきたときには、立派に楽器として生まれ変わっていた。
ピアニストの友人が来て、お披露目演奏をしてくれたが、スタインウェイより音が深くて素晴らしいと、絶賛して帰った。

ネット時代になってから、いろいろ調べたら、海外の骨董市場ではかなり高い評価を受けているものだということがわかったが、日本語以外の言語で何かをするほどの時間はない。
けれど、修理に費やした費用の数倍の値打ちがあるということがわかり、うれしかった。

うちの事務所は、最初からそのピアノを置くつもりで作ってある。
ずっと置いておいても良かったのだけど、優雅にピアノを弾くようなヒマは、どんどん無くなっていく。
また、民家が密集した大阪市内では、十分な防音なしに楽器を存分に鳴らすことができるほど、近所づきあいに余裕がないことも一因。
老後の楽しみに置いておくには、現在の仕事場を圧迫していることも事実だった。

かくして、この「骨董ピアノ」は場所ふさぎの汚名を着たまま、知人が関わっている教会にもらわれて行くこととなった。
ピアノ引っ越し
(部屋に置かれてる時の写真が、なぜか見あたらない(^^;)
その後の話は聞いていないが、元気にしているだろうか・・・
弟子教会


余談だが、当時、アトリエには、グランドピアノが3台とアップライトが1台あった。(ついでに犬猫も8匹)
(故)ダンナは不思議なことに、亡くなるまえ、いろいろなモノを人に譲っていて、2台の「普通サイズのグランドピアノ」も、知人のところへもらわれて行った。

アップライトはわたしが子どもの時から使っていたもの。
いま、わたしの手元には、このアップライトだけが残っている。
合唱大会の伴奏を弾くから教えてくれ、とかいう娘に、付け焼き刃で教えるほかは、ほとんど音を出すこともない。

・・・たまには、気晴らしのカラオケぐらい行きたいなあ。





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最終更新日  2005年02月13日 17時22分49秒
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