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高校生の頃、初めてのデート。その時を思い出して
散文を書きました。
「無色の優しい流動体」
<佳の散文詩>より
春の香りを少しだけ
のせて渡る風、それは
無色の優しい流動体
ぶつかると同時にみぎひだり
顔をなでながら 通り過ぎてゆく
4月になると 風たちは
さらに熱を 上げ
二人の間に 春の実りを運ぶ
からっ風に押されてよろめいた君
何かにつかまろうとして
空を切った その手を
ちゃんとぼくは つかまえた
ありがとう
二人の手をつないでくれた
無色の優しい流動体
春の香りをのせて舞う