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小説 「
scene clipper
」
Episode 11
窓ガラスに映った俺はしょぼくれていて ,
「本当なのか?」にも
「そう、なのか?」にも
「どうなんだ?」にも
返事をくれない。
結局俺は窓ガラスの中の俺に舌打ちを一つくれてやって向き直り
ワンショットほどのバランタインをあおった。
「俺にはわかんねえよ」
「ガラスの中のお前は教えてくれなかったか」
「そういうこと・・・」
つねに冷静な上妻を見て俺はそう言った。
「冷静と苛立ち」の間で揺れ動く俺の心のうちなど奴なら見抜いているはずだ。
「酒の力で心の揺れが収まるといいんだが」
俺は何も言わず、上妻の空いたグラスと自分のグラスにそれぞれほぼ2ショット分のバランタインを注ぎ目の高さに持ち上げた。
1時間後、酔えないまま上妻に手を振ってタクシーで大原のマンションに帰った。
歩道に降り立つと先に停まってた車の辺りが騒がしい。
良く見ると何者かに胸倉を掴まれている水城がいた!
当然助けに行く。
「リョウさん!」
水城が俺に気づいて名前を呼んだ。
※話の途中ですが、ここでお知らせです。「リョウさん」というのは俺、山本のことです。こんな時ですが、山本の事親しい者はみんな「リョウさん」と呼ぶのです。
日頃の口癖で「了解、了解」と連呼していたら、いつの間にか「了解のリョウさんだね」と言い出す人が出てきて、そう呼ばれるようになりました。
尚、これはノンフィクションです。 なのでここからは「リョウ」と言うことでよろしくお願いします。
元の場面に戻ると、
「どうした水城?」
「なんだお前は?」
近づく俺を制止するように片手を上げ手のひらを向けて威圧してきた。
「そいつのダチだよ」
「なにがダチだこの野郎!」
いきなり手を伸ばしてきた。俺の首を鷲掴みにするつもりだったのだろうけど、咄嗟に俺の右手がそいつの右手を斜め下にはらった。
ただはらったのではなく、複数を相手にすることになりそうなので数を減らすべく手刀で強めにはらったから、しばらく奴の利き腕は使い物にならないはず。
「リョウさんやめて!この人たちはヤバい!」
車から降りてきた男がドアを閉めてから言った。
「もう手遅れだなあ・・・」
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