PR
コメント新着
New!
ナイト1960さん
New!
MoMo太郎009さん
New!
千菊丸2151さんカテゴリ
小説 「 scene clipper 」 Episode 32
「もしもし・・・」
「水城です・・・二人して何を熱く語ってんすか?」
「え!おまえ今?・・・」
「見えるところにいますよ、当たり前でしょ・・・お二人の姿を見て電話してん
ですから」
リョウは首を高く伸ばして辺りをまるで潜望鏡のように見回した。
「あ、そこかあ・・・で、なんでスマホなんだ?こっち来いよ」
水城君、仕方なさそうに、電話を切ってやってきた。
「・・・たく状況が分かってないっすねえ、周囲の視線に気付かないんです
か?」
水城にそう言われて再びロビーを見渡すと・・・怪訝な顔してこちらを見てた人
がカウンタ
ーに向き直る、若しくはリョウと目が合ってそれまで見ていたスマホ
の画面に目を戻す人、
等々、かなりの視線を浴びていたのに気づいた。
「ね・・」
「ああ、そんなに声大きかったか?」
「はい・・よく注意されなかったですねえ・・皆さんほんとお騒がせしました」
水城が周囲の人たちに向けて頭を下げた。
リョウとマリはさすがに居たたまれなくなり立ち上がって軽く頭を下げ、速足
で
信金の出入り口に向かった。
「もういいんじゃないですか?ここまで来れば」
いつの間にか信金の建物が見えなくなる曲がり角に来ていたのだ。
「いや参った、参った」
「何が参ったよ!リョウがあんな訳の分からない説明を長々としてるからじゃ
な
い」
「おい、それはないぞ。説明してくれって言ったのマリじゃないか!」
「だって、あんなに面倒くさい話になるなんて思わないもの!」
「もう、いい加減にしてくださいっ!もうお願いしますよ・・・」
俺とマリはこの時初めて水城に頭を下げた。悪さして𠮟られた子供のよう
に・・・。
と、神妙にしている 2
人を見て水城は密かにほくそ笑んだではないか。
こういう時の水城って何か「美味しいこと」を考えているんじゃなかったか?
リョウさんよ!
「そうだ、今日久しぶりに夕子が里帰りしたんでパチンコやったらメッチャ勝
っ
ちゃって!昼飯、お二人に日頃お世話になってるから、お返しに奢らせて
もらおうかなってさっき南台
に行ったらそば屋のケンちゃんに会って「なん
かさっき 西
〇信金に入ってくとこ見たよ」
って。
で、来てみたんですよ」
「ほう、それはいい心掛けじゃん。なあマリ・・・」
「・・リョウさん読めてないねえ、水城の顔に何が書いてあるか・・・」
「水城が何だって?・・・」
「マリさん正解!今日は立場逆転してますよね」
「水城、いいこと教えてあげる。さっきねリョウさんの口座に上妻さんからギ
ャラが振り込ま
れたんだよ。結構貯めてたし」
「あ、それすごい情報!決まりですよね。リョウさん今日は『代一元』でいい
すよね?」
リョウは横目でマリを睨むと
「余計なこと言ってくれてありがとうよ・・・」と言った。
「どう板橋区(『どういたしまして』という意味のギャグ。ごく仲間内でし
か通用しない )」
※ この後、おまけの画像有ります。この小説にちょっと味付け♪
おまけ!
さて、今日はこの小説の主な舞台の一つである京王線笹塚駅前の甲州街道
と例の歩道
橋の
写真を皆さんに見て頂きましょう。
以前私が懐かしがっていたら中野育ちの友達、S・W君がわざわざLINE
で
送っ
てくれていたものです!
S・W君本当にありがとう。

「あの梅の木は」 第12話 2026.05.04 コメント(2)
「あの梅の木は」 第11話 2026.04.29 コメント(6)
「あの梅の木は」 第10話 2026.04.23 コメント(4)