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2005/05/28
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「A級戦犯はもう罪人でない」自民代議士会で森岡政務官
 2005年05月26日20時40分

森岡正宏厚生労働政務官は26日の自民党代議士会で、小泉首相の靖国神社参拝を「大変良いことだ」と支持する考えを示したうえで、「極東国際軍事裁判は、平和や人道に対する罪を勝手に占領軍が作った一方的な裁判だ。A級戦犯の遺族には年金をもらっていただいており、日本国内ではその人たち(A級戦犯)は もう 罪人ではない」と述べた。この発言に対し、政府は「個人の見解」(細田官房長官)として、森岡氏から事情を聴くなどはしない方針だ。

 森岡氏は「中国に気遣いして、A級戦犯がいかにも悪い存在だという処理のされ方をしているのは残念だ。日中、日韓関係が大事というだけで、靖国神社にA級戦犯がまつられているのは悪いがごとく言う。こういう片づけ方をするのは後世に禍根を残す」とも指摘した。

 小泉首相は26日、森岡氏の発言について、記者団に「聞いてませんけどね。今そんな発言を取り上げても、しょうがないんじゃないですか」と語った。A級戦犯の責任については「戦争裁判で済んでいるじゃないですか」との認識を示した。

 細田長官は同日の記者会見で、「事実関係は種々誤りが含まれており、論評する必要はない。極東軍事裁判などは政府として受け入れている。政府の一員として話したということでは到底ありえない」と述べた。

 森岡氏は88年に「日本に中国侵略の意図はなかった」と発言して国土庁長官を辞任した奥野誠亮元法相の秘書を経て、衆院議員となった。比例区近畿ブロック選出で当選2回。



小泉政権でなければ首が飛んでいましたね、この発言。
一昔前は「日本は韓国に良いこともした」発言で代議士が辞任させられたからなぁ…。
その当時とは、隔世の感があります。
それでまぁ、当然ながらこの発言にいろいろ意見は出るわけで…

孔泉報道局長: 中国が「強烈な憤慨」 森岡政務官発言で

朝日新聞社説: 東京裁判否定 世界に向けて言えるのか

久間章生: 自民総務会長「A級戦犯は外国がレッテル張った」

野党各党: 森岡発言、野党が更迭要求



朝日新聞が少し詳しく反論していますが、こんな感じです。


>敗戦国として不満はあったかもしれない。日本無罪論を主張したインドのパル判事もいた。だが、日本は東京裁判の結果を受諾することで国際的に戦争責任の問題を決着させる道を選んだ。これはまぎれもない事実だ。


確かに日本は東京裁判の結果を受諾しました。
その内容には多くの疑問点がありますが、一度受諾した以上は仕方ありません。
東京裁判自体が無効という考え方も確かにあります。
しかし、そのような思考は、お隣の国と同レベルに自らを貶めるものでしょう。
どんな不当なものであれ、認めてしまったからには甘受しなければいけません。
しかし朝日新聞が何を言いたいのかイマイチ分からないんですよね。


>サンフランシスコ講和条約はそのことを第11条にうたい、日本を再び国際社会に迎え入れた。調印した国々の多くは、日本復興への配慮から賠償などの請求権を放棄した。
 ここから戦後日本は再出発した。東京裁判での戦争責任の決着はその起点である。森岡発言はその土台を否定するに等しい。


「森岡発言=戦争責任の否定」と考えているようなのですが、どうなんでしょう。
森岡発言では、

>「極東国際軍事裁判は、平和や人道に対する罪を勝手に占領軍が作った一方的な裁判だ。A級戦犯の遺族には年金をもらっていただいており、日本国内ではその人たち(A級戦犯)は もう 罪人ではない」

とあります。つまり、かつては罪人だったと認めている訳です。
東京裁判に関しても、一方的とは言っていますが否定してはいません。




第015回国会 本会議 第11号 昭和二十七年十二月九日(火曜日)

○田子一民君 ただいま議題となりました、 自由党、改進党、両社会党、無所属倶楽部の共同提案にかかる戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議案 、右につきまして提案の趣旨弁明をいたしたいと存じます。まず決議案の案文を朗読いたします。
戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議独立後すでに半歳、しかも戦争による受刑者として内外に拘禁中の者はなお相当の数に上り、国民の感情に堪え難いものがあり、国際友好の上より遺憾とするところである。よつて衆議院は、国民の期待に副い家族縁者の悲願を察し、フイリツピンにおいて死刑の宣告を受けた者の助命、同国及びオーストラリア等海外において拘禁中の者の内地送還について関係国の諒解を得るとともに、内地において拘禁中の者の赦免、減刑及び仮出獄の実施を促進するため、まずB級及びC級の戦争犯罪による受刑者に関し政府の適切且つ急速な措置を要望する。右決議する。
(中略)
○国務大臣(犬養健君)
すなわち、本年七月十四日に、フランス国の革命記念日を期しまして、フランス国関係の戦犯者につき全面赦免を勧告し、さらに八月上旬には、その他の関係国に対してB、C級座員の全面赦免を勧告いたしました。
(拍手)しかして、この全面赦免の勧告に対しましては、本年の十一月十五日にインド国政府より、また十二月三日には 中華民国国民政府より、A級戦犯の釈放につきそれぞれ賛成なる旨の通知 を受けたのでありまして、ここに両国政府の好意に対して深甚なる感謝の意を表する次第であります。(拍手)


見れば一目瞭然ですが、 中華民国国民政府がA級戦犯の釈放に賛成 しています。さらに1953年8月3日にA,B,C級戦犯の名誉回復を与野党完全一致により国会で議決されていますし、国内的も対外的にもA級戦犯は罪人ではなくなっているということですね。だからこそ、元A級戦犯の重光葵(外務大臣)や岸信介(首相)などが政府要職についても各国から非難されなかった訳です。

しかし、謎なのはこの発言が偶発的なものなのか、意図的にこの時期に狙ってやったのかってことですね。初めは、何もこんな時期に言って火に油を注がなくても…と思いましたが、もしかしたら小泉首相は、今回ガチで徹底的に中国とやり合うつもりでは?と勘ぐってしまいます。任期も少なくなってきましたし、以前から「歴史カード」の無効化を図ってきた小泉首相ですから、そろそろガチになってもおかしくはないと思います。世論調査を見ても中国・韓国に対する厳しい態度の人が増えていますし、「空気を読む」ことにかけては天才的な小泉首相ですから、機は熟したと判断したのかもしれませんね。

さて、次は何が起こるのか…暫くは目が離せそうにありません。





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Last updated  2005/05/28 06:39:46 PM
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