2011.10.10
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カテゴリ: イベント
 21世紀に入ってから、腕時計、とりわけ機械式腕時計の多様化は加速度的で、我々エンドユーザーがその溢れる情報を整理し的確に理解することが極めて難しくなってきています。

 そんな状況で新設された「ウォッチコーディネーター検定」は、主に顧客に対してきちんとしたアドバイスができる販売員の育成を目的としており、日本時計輸入協会が行う専門知識の認定制度です。

 出題範囲は時計発展史からムーブメントや外装の知識、はては包装と進物の知識やら法律に関して等々多岐に渡り、およそ考えられる時計に関わること全てを網羅しています。但しあくまで「販売員」をターゲットにしているので、簡単な実習はあるもの時計修理技能士のような技術に特化した資格ではないようです。

 先述したように、非常なスピードで多様化する時計産業において、今後も健全な成長を目指すならこういった検定制度は不可欠なのでしょう。購入者は、販売員からの正しい情報と知識によって判断できるようになり、それにより後々のトラブルも回避できるでしょう。
 以前は「高いお金出してロレックス買ったのに、1日2秒も進むとは何事だ!」的な苦情も多かったと聞きますが、これなどは機械式時計に対してほんの少し知識があれば「さすがロレックス、1日2秒しか狂わない!」という称賛に変わります。
 定期的なオーバーホールが必要だということを知らずに買えば、後日それを知ったときには残念な気持ちになるでしょう。先に知っていればどうということはないのに。
 また、例えば文字盤のエナメルが如何に繊細で手間のかかる代物かということを知っていれば、高い代金に納得するばかりか愛着をもって大切に扱うことができるかもしれません。

 これらは非常に単純な例ですが、現代の腕時計はびっくりするくらい複雑だったり聞いたこともないような新素材を使っていたりしますから、販売員が正しい知識を身に付けることはエンドユーザーにとって喜ぶべきことでしょう。(但しメーカーがきちんと情報を開示しないと成立しない面もあるので、メーカー側にも誠実な対応を求めたいところです)

 更に、この検定では法律や費用に関する知識も求められ、つまり今後自分でお店を持とうと考えている人にとっては最初の足がかりになるかもしれません。



 検定の詳細は以下、日本時計輸入協会HPを参照のこと
 http://www.tokei.or.jp/news/post-1.html



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Last updated  2011.10.10 11:06:05
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