「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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2007.08.01
実質、母子家庭になるまでの物語 2
テーマ:
★つ・ぶ・や・き★(573131)
カテゴリ:
日々のこと
今思えばかなり危ういものだったろう。
なにしろ、一人では不安で
外にも出かけられない状態だったのだから
ノイローゼか欝に近いものだったと思う。
10年以上平穏に勤めた会社を出産と同時に退社し
今までと全く違う境遇になったことに対する不安、
生まれたばかりの息子に対する母親として不安、
職を失い、30を過ぎて何の資格も技術も持たない自分への不安、
私を息子とともに受け入れてくれた実家も、
長年営んできた商売が非常に苦しい折で
そのことも将来への不安になった。
両親の髪が見る間に白髪になり、
こんなふうに両親に心配をかけている
自分への憤りもあった。
先の希望がまったく見えない、闇のような毎日だった。
それでも、小さな息子が日々見せてくれる愛らしいしぐさに
両親や私が笑い声を立てる日も多かった。
両親は、こんなことになるなら
子供がいなかった方がよかったのでは…とも考えたようだが
息子がいてくれたからこそ
私はあの奈落の底に落ちたような日々を
なんとか歯を食いしばりながら通り抜けてこられたのだから。
何も知らない人から、幼い息子を抱いて歩く私に
「可愛いわね、今が一番幸せな時ね」
公園で仲良く遊ぶ親子連れ。
そのごく平凡な姿にさえ嫉妬した。
私には、自分たちがあんなふうに親子3人で
幸せに手をつないで公園を歩くことは
ないのだと分かっていた。
仮に、もしも3人で手をつないで歩くことがあっても
私がそこに幸せを感じることはない。
日を追うごとに、だんだんその現実が分かってきた。
そして、そんなささやかな当たり前の幸せを
私から奪い去ったダンナに
当初は殺してしまいたいくらいの怒りを感じた。
ダンナは時折実家にやってきて、
赤ん坊の息子の顔を見て帰って行ったが、
彼と同じ部屋にいるのもイヤな自分がそこにいた。
どんなにダンナが謝っても、
相手の女ときっぱり別れたとしても、
もう決して、元の何もなかった頃のようには
戻れないのだと悟った。
当初は煮えたぎるような怒りだった感情がやがて薄らいだ時、
残ったのはどうしようもなく冷え切った感情だった。
冷えていく自分の心が私にははっきり見えた。
他人以上に他人。
ダンナは、私にとってそんな存在に変わっていた。
反省しているのだから許してあげれば…とか
チャンスをあげたら、という友人もいた。
でも、もし自分が同じ境遇になった時
彼女たちはそれができるだろうか。
気の迷いで1度や2度、浮気をしたのとは訳が違う。
何年も平気な顔で嘘をつき、平然と自分を欺いてきた相手を
反省しているからとまた愛せるものだろうか。
一緒に暮らしていた頃
ダンナを1点の曇りもなく信じ切っていた私。
だからこそ、この先再び彼を信じることも、
冷え切った気持ちが元に戻ることも
ありえない。
でも離婚の話を切り出すと、
人が変わったように取り乱し、泣きわめき、
仕事も辞めてやる、死んでやる、という。
情けない男…自分で自分のしたことの
責任もきちんと取れない男。
でもそんな男と見抜けずに夫に選んだ私にも
責任はあるのだろう。
死ぬ死ぬいう人が本当に死ぬことはないだろうと思う一方で、
もし本当に死なれたら…と思うと
やっぱりそれ以上強くいえないのは私の弱さなのだ。
妊娠した頃は冷淡だったくせに
息子が成長するとやはり可愛くてしかたがないようで
今でも週末には息子に会いに来る。
私や息子に暴力を振るう訳ではないので
彼を息子に会わせない理由はない。
養育費に当たる金額も毎月支払ってもらっている。
息子から父親を奪う権利は、たぶん私にはない。
(でもたまに来てやたら甘やかすので
今では息子にすっかりナメられているんじゃないかと思う。)
私としては、早く正当な母子家庭としての立場を
確立したいと望んでいるのだけれど…。
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最終更新日 2007.08.01 00:33:16
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