この話
全てが理解できます。
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仕事が軌道に乗り始め、
大富豪へのエスカレーターを、
順調に駆け上りだした訳ですが、
目に見えぬところに、
石ころというのは落ちています。
本日、仕事でミスをしました。
自分の仕事は完璧にこなし、
他人の仕事の邪魔をする。
むしろ自分の仕事はそっちのけで、
他人の邪魔をする事に専念する。
そんなパーフェクトデビルの僕が、
仕事でミスをしてしまいました。
― ミスの内容 ―――――――――
契約するお客さんの、
署名・捺印が必要なのに、
署名だけしかもらわなかった。
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これは大事件です。
名探偵コナンも驚く大事件です。
金田一少年も解決できない大事件です。
天才的な要領の良さで、
若手社員No,1のこの僕が、
そんなミスを犯してしまうなんて。
あり得ない。あり得ない。
あり得ないどころか、
にゃにゃにゃにゃーい。
(※はねるのトビラ参照)
ちなみに じょうじ
君は、
こんなミスを毎日犯してます。
こんなダサいミスを、
上司に知られてしまったら、
可愛い僕は間違いなく、
明日の朝刊に掲載されます。
― 明日の朝刊 ―――――――――
惨殺死体発見。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島で、
両足、両腕をもがれた状態の、
若手社員らしき人物が発見された。
目玉は魚の餌になった模様。
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ちょっと強烈ではありますが、
我社の人間ならやりかねません。
会社の冷蔵庫には、
奇妙な紙袋が入っています。
恐くて中身が確認できません。
でもね。
世の中便利になったものです。
10年前なら考えられませんが、
今の時代、携帯電話があります。
僕がそのミスに気付いたのは、
お客さんが帰って3分後。
携帯電話に電話して、
戻ってきてもらえば、
全ては丸く収まる訳です。
さすがにこの若さで、
魚の餌にはなりたくないので、
急いで電話をかけました。
プルルルー・・・・
プルルルー・・・・
ガチャッ
僕「もしもし、田中ですが。」
客「はい、もちもち」
赤ちゃん言葉!?
さすが僕のお客さん。
どんな時でもボケを忘れない。
って、そんな訳がない。
電話の声は、なぜか少女の声。
声だけで判断するなら、
小学校低学年だと思われます。
僕、軽く興奮。
僕「あの・・・・・。」
娘「はい、もちもち?」
僕「お父さんはいるかな?」
娘「きょうは けいたいでんわ
いえに おいていったの。」
推測するところによると、
娘が1人で留守番する為、
父親の携帯電話を家に置いて、
夫婦で我社まで来ていたようです。
今の世の中、
1人に1台、携帯電話の時代。
ダメもとで少女に問いかけました。
僕「お母さんは携帯持ってる?」
娘「うん。もってるよ。」
ビンゴッ!!
僕「お母さんの番号、
教えてくれるかな?」
娘「おかあさんが あやしいひとには
おしえちゃダメって いってた。」
僕「えーと、お兄ちゃんはね、
全然あやしくないんだよ。
お父さんとお母さんと仲良しなんだ。
ちょっと急いで連絡しないと、
困った困ったになっちゃうんだ。
だから、教えてくれるかな?」
娘「あやしいから ダメ。」
ガビーン。
よく教育された、
クソガキ
可愛い娘さんな事で。
結局、連絡が取れず、
捺印してもらえないままに。
僕が必死に連絡してる姿を、
椅子にドッシリと腰かけ、
ケラケラと笑ってる男が。
ケラケラ笑う男
後輩の秀吉君です。
さすがの僕もカチーン。
必死に仕事してる僕を、
全く仕事をしない後輩が、
笑って良い訳がありません。
いくら顔が恐い後輩でも、
許される事と許されない事があります。
"堪忍袋の尾が切れる"
その言葉が見事に当てはまる、
この状況下で、先輩である僕は、
ガツンと言い放ちました。
先輩という威厳を保つ為、
ガッツリと言い放ちました。
僕「人のミスを笑う暇あるなら、
少しくらい仕事しろや。」
「あ゛? 今なんつった?」
何も言ってません。