ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2009.03.03
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カテゴリ: 書評



日本人は宗教・信仰に関心を持つことは少ない。ただ、正月には神社仏閣に初詣には行き、困ったときには神頼みや願い事をするし、冠婚葬祭には仏式等を当たり前のように受け入れる。また、子供の時から、主に親から躾として礼儀作法やマナーを比較的厳しく教え込まれる。このため、規律正しく礼儀正しいことや親切・迷惑をかけないことが美徳として、宗教・信仰抜きに、ある程度社会全体が円滑に機能するように保たれていると思う。加えて、大自然に対して、畏敬の念を健全に持ち、石ころから仏像・自然そのものに「八百万の神」や霊的・スピリチュアルなものをなんの疑いも持たず感じることさえできる。

こういった日本にいると信じがたいことであるが、キリスト教文化圏特に米国の一部原理主義者の中には、聖書の記述を寓話ではなく真実であると信じ、「進化論」を拒否し地球の年齢が高々1万年の歴史しかないとする一派が存在する。さらに、この活動家は、政治的手段でもって教育にも介入してきた。こうした中、古生物学者であるグールドは、科学の教義と宗教の教義は、互いに交わらないようにできるはずであるとの主張を、NOMA原理(Non-Overlapping Magisteria=非重複教導権の原理)と呼んで、神と科学は共存できるはずだと主張していることが本書の骨子である。

「神は妄想である」とする同じ現代進化生物学者ドーキンスからは、「中途半端な妥協である」と批判されるものの、個人的にはそこまで敵対的戦闘態勢にならなくても、グールドの言うNOMA=「棲み分け」もアリかなと思う。こういった読後感であり、グールドの他の本も読みたくなった。(評価:星三つ ★★★☆☆)



神と科学は共存できるか?


 参考記事<進化論関係>
利己的な遺伝子 :ドーキンス
盲目の時計職人 :ドーキンス
虹の解体 :ドーキンス






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Last updated  2009.03.03 23:28:03 コメントを書く
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