ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2009.03.18
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カテゴリ: 書評

神と科学は共存できるか 」を読んで興味を持ち、この作品を選んだものである。

最近、ドーキンスの「利己的な遺伝子」を読んでから生物学の本に興味がある。思えば、高校の生物の先生のあだ名が「だんごむし」であった。その風貌からか名付けられたのか、授業での例えでだんご虫の例を多用したためなのか覚えていない。大学受験には、理科は物理・化学であったことから生物・地理・地学の知識は、高校で止まっている。ただ、生物の授業は、とても面白かった記憶だけはおぼろげながら残っている。ひょっとすると、受験科目に関係ない息抜きで面白かったのか、学問として面白かったのか定かではない。しかしながら確実に言えることは、この本はすばらしく面白いと感じたことである。ドーキンスの本は理論的で有無を言わせぬ迫力がある一方でとっつきにくいが、グールドの本はその博識と文才の面からの面白さはドーキンスをはるかに凌駕すると思う。

この本は、筆者が月刊誌「ナチュラル・ヒストリー」に300回に亘って長期連載したエッセイを、9冊目のエッセイ集としてまとめたものである。内容は、副題にあるように進化論に関係した科学者が学問上に果たした役割について、単なる伝記ではなく、その時代背景を踏まえた上での重要な進歩や位置づけを解説している。

贋の化石に騙され書物まで出版(1726)したべリンガー博士、近世ヨーロッパ初の学会組織「山猫アカデミー」を創設(1603)したアクアスパルタ公爵、近代科学を誕生させる活動の端緒の哲学者フランシス・ベーコン(1561-1626)、自然史学に燦然と輝く全36巻の大著を物した仏人ビュフォン(1707-1788)、化学の開祖であり近代地質学の開祖でもありかつフランス革命のギロチンに消えた天才ラヴォアジェ(1743-1794)、生物学の名称を初めて使い生物の分類体系に生涯をささげたにもかかわらず進化論で不当に攻撃されているラマルク(1744-1829)、地質学原理を著したライエル(1797-1875)の7名について、上巻は取り上げている。

筆者が取り上げた具体的な内容・教訓は、いずれも非常に切り口が鋭く(筆者が古生物学者であるだけに地質学に偏りすぎてはいるものの)本当に面白い。是非、近いうちに下巻も読んでみようと思う。評価は、その時にするつもりである。



マラケシュの贋化石(上)






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Last updated  2009.03.19 01:24:39 コメントを書く
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