自慢じゃないですが、私は子供と年寄りにはウケがいいです。それ以外の分類の人々については…ノーコメント。友人の息子(3歳)の顔を見るたびに、鼻に指を突っ込んでやっていたら、私の顔を見た瞬間に鼻を手で隠して近寄ってくるようになりました。“コイツの一生の思い出に残る人間になってやる計画”は、八割方成功したようです。年寄りの方では、隣に住む大家さんは何くれとなく気を遣ってくれますし、同僚の母親(80歳)にはやたらと気に入られており、たまにお弁当を貰います。他人の作ったお弁当を食べるなんて、あまりあるものじゃないですから、非常に興味深いです。
同僚の母親は、生まれも育ちも東京。一般的に東京の味付けは醤油を多目に使い、甘辛く仕上げるというイメージがありますが、その通りです。稲荷寿司の油揚げの味付けなど、多分私が横で見ていたら卒倒しそうなくらいの砂糖を入れているはず。とにかく甘さ&醤油が炸裂。“素材の味を活かして、味付けを変えていく”というよりは、“素材はどうあれ、いつものあの味に塗り潰していく”という感じ。オイルステンとペンキの違いといえば良いでしょうか。オイルステンは、オイルを塗りこむことで木目の美しさをキープし、ペンキは剥げてきたら上からどんどん重ね塗りしてしまう、そんな感じ。どっちが良い悪いではなく、完全にコンセプトが違うのだなぁと思います。
彼女が作ってくれるような味付けの料理は、私には無縁のものなので、非常に興味深いです。自分では絶対に作りませんし、毎日これだったらちょっと厳しいと思いますが、たまになら、自分の味付けを客観的に見つめ直す機会にもなるという意味で面白いなと感じています。上手い下手は置いておいて、非プロの作る料理って本当に面白いですね。