ウォーキングの際にはイヤフォンで音楽を聴く人が多いと思いますが、私は何も聴いていません。それをこの前、退屈じゃないの?と訊かれたんですが、割とそうでもありません。最近自覚したんですが、私は所謂効率厨の気があるのです。効率厨というのは主にゲーム関係で使われる隠語で、経験値やアイテムの取得においてとにかく効率を重視するプレイスタイルを指します。最近は全然ゲームをやらなくなりましたが、はまっていた頃は確かにこういうプレイをしていました。攻略サイトをチェックして、単位時間当たりの経験値効率がいい場所で稼ぐとか、一度のプレイで効率よく最大限の宝箱を回収するとか。
そんな効率厨な私がウォーキング中に一番考えるのがフォームです。足の運びや腕の振りなど、どうすれば怪我をせずに運動強度を上げられるか。トライ&エラーでフォームを修正していくのがなかなか楽しいのです。次に考えているのが、趣味のニットのイメージプレイ。針の動かし方・糸の持って行き方などをイメージして手を動かし、正確に早く編めるフォームの研究もいい時間つぶしになります。でも、何にも考えていない時間が結局一番多いような気がします。歩いていると無心になるんですよね。で、朝焼けの空が美しかったりすると気分最高で、いい一日になるような気がします、何の科学的根拠もありませんけど。
昔大学受験で通っていた予備校では、最後の授業でそれぞれの教科担当が生徒達に授業内容ではない事をしゃべるのがお約束になっていました。その中で世界史の先生のしゃべった事が今でも記憶に残っています。彼は授業終了の5分前まで普通に講義をし、最後の5分間だけ生徒達に餞の言葉を送ったんですが、それが“歩いてください”だったんです。人間は考える葦…足ですから、歩く事で人の思索は深まります、みたいな内容でした。最近ウォーキングをするたびにこの言葉が思い出されます。懐かしくなって検索してみたらその先生、まだ教壇に立ってました。随分授業数は減ってるみたいですが、あの先生は今でも歩いて健康維持しつつ思索にふけっているんだと思います。