『カタブツ』
家庭がありながら運命的な出逢いをしてしまった二人、
人の世話ばかり焼いてしまう癖を恋人に咎められる青年、
息子が事故に遭遇しても足がすくんで助けられない夢にうなされる母親、
隣室の女性がストーカーに殺されたのに何もしなかったと非難される男。
誠実な人々の窮地を描いて共感を呼ぶミ短編集。
真面目すぎて融通の利かない、そんな「カタブツ」な人々。
真面目すぎるゆえに不器用で、どこか滑稽な。
そんな、愛すべき「カタブツ」な人たちを突如襲う非常事態。
その時「カタブツ」な彼らは、どんな行動を起こすのか…。
真面目に思いつめすぎて、突拍子もない行動を取ってしまったり。
真面目に思い悩みすぎて、とんでもない結果を招いてしまったり。
「馬鹿だなぁ、もっと巧く生きればいいのに」と思ってしまう、
けれど、誰にでもきっとある一面。
そこにそんなにこだわらなくてもいいじゃない、とは、
他人のことだから思えること。
きっと自分にも、他人から見たら、「なぜそこにこだわる?」
という部分が、少なからずあるのではないだろうか。
そういう「誰にでもあるカタブツな部分」を、応援したくなる。
要領のいいだけの人生なんて、楽しくない。
時にこだわることもなければね、なんて思った一冊でした。
でもこんなトラブルには、巻き込まれたくないけれど(笑)。
メイキング・オブ・マッドマックス 怒り… 2015.07.24
『家族の言い訳』 著:森浩美 2015.02.07
『あなたに褒められたくて』 著:高倉健 2015.02.05
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