マシュー・ボーンの、 『白鳥の湖』
を観て来ました。

場所は青山劇場。

開演前のステージは、こんな感じ(会場外のモニターより)。

始まる前、「ロットバルト」が出てこなくて、「誰だっけ?悪いヤツ」
「んーと…ザッハトルテ?」「音的に近いけど絶対違うと思う」
とかバカ話してたことはおいといて。
ストーリーは…。
幼い頃から女王である母の愛に飢えていた王子。
ある日、ガールフレンドを追ってナイト・クラブへ入った王子は、
酔っ払って他の客といさかいを起こし、つまみ出されたところを、
パパラッチに激写されてしまう。
いつしか夜の公園にたどり着き、さまよう王子。
生きることに疲れ、絶望した王子は命を絶とうとする。
そんな彼の前に、一羽の雄々しい白鳥が現れる。
群れを率いて舞う、美しく力強い姿に王子の孤独な心は癒され、
彼は生きる気力を取り戻すのだった。
宮殿では、各国の王女たちを招いた舞踏会が開かれていた。
そこに遅れてやってきた、妖しげな魅力を漂わせた一人の男。
その男を見て、王子は激しく動揺する。
彼は、あの公園で出会った白鳥と瓜二つだったのだ。
男は人々を次々に挑発、誘惑し、ついには女王の心を捉える。
そんな光景に耐えられず、王子が逆上のあまり起こした行動が、
さらなる悲劇を招く。
みなさんおなじみであろう、バレエ『白鳥の湖』。
しかしこのストーリーからして、マシュー・ボーンのは、
一味も二味も違います。
もちろん、曲は同じチャイコフスキーの『白鳥の湖』なんだけど、
同じ曲なのに、こうも違う画ができるものなのかと、驚嘆。
クラシックの、優雅で哀しく儚い白鳥の湖のイメージがあるからか、
お隣の老夫婦の、「なんだかちょっと…」的な会話も聞こえたけれど、
確かにあのイメージでいたら、「なにこれ!?」って戸惑っちゃうかも。
だけどね、すごい。
従来のイメージを壊すとか、そんな生易しいものじゃない。
クラシックの白鳥の湖とは全く違う、斬新でパワフルな白鳥。
本当に手が羽に見えるほどの、しなやかで力強い動き。
そうだ!
なぜ、白鳥=か弱い女性、というイメージなんだ!
こっちの方がいいじゃないか!
なんて、全力で肯定したくなるような(笑)。
その白鳥たちがすごく攻撃的というか。
王子を威嚇しまくりだし。
でも実際白鳥って、怖いと思う。
アヒルを飼ってたことあるんだけど、すごい気の強いヤツで、
背中を見せると踵を狙って追いかけてくるのが怖くて。
気の弱い犬なんて、逃げ回ってたもん。
アヒルでさえ怖いのだから、もっと大きな白鳥は、もっと怖いはず。
そういう、美しいだけじゃなくて、畏怖すべき部分を持っているのが、
マシュー・ボーンの白鳥たち。
女性ダンサーたちの美しさも魅力的だったけれど、それよりなにより、
体脂肪率一桁の細マッチョな裸の白鳥たち。
そしてどの子もイケメン。
そしてBL要素満載(爆)。
この辺がね、古きよきクラシックバレエの白鳥を愛する人たちには、
うむむ…な部分かもしれない。
私は大好物ですが(爆)。
美青年たちが見つめあいながら、手に手を取って踊る…。
なんて素敵♪
もちろん、ストレンジャーが女性ダンサーを誘惑するところも、
ゾクゾクするほど美しくて色っぽくて。
あのエロさは、視線でしょうか。
そして、ラスト近くの白鳥の、羽をむしらんばかりの大攻撃。
怖い怖い!
なんでそこまで攻撃するの?
仲間じゃないの?
白鳥のクセに人間を助けようとしたから??
そして、ラスト…。
あぁなんて切ない!(涙)
ほんの一瞬だけ浮かぶ、白鳥に抱かれた王子。
やっぱりそうなる運命、そうでしか結ばれない運命…。
だけどきっと、王子は幸せなはず。。。(涙涙)
衝撃的で破滅的なまでのマシュー・ボーンの白鳥たちに、
うっかりすっかり魂を抜き取られた一夜でした。
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