*モナミ* SMAP・映画・本

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2010.08.17
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『カラスの親指』


“詐欺”を生業としている、したたかな中年二人組。
ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。
戸惑う二人。

やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。

失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、
彼らが企てた大計画とは。



「お金のありそうな人」をちょっくら騙くらかして小金を稼いでいる、
2人の詐欺師のオヤジ。

もちろん彼らも最初から詐欺師だったワケではなく、
真面目に働いていたのに、運が悪かったせいで転落の人生をたどり。

ヤミ金に脅される毎日に嫌気が差し、なんなら自分も騙してやろう!

という、似たような境遇のオヤジ2人組だけれども、
ヤミ金との関わり方は、全く正反対だったのだ。


過去のことなんてお互い追求せず、しがないオヤジ2人で詐欺を働き、
ひっそりと暮らしていたのに、なぜか、過去の傷が疼き始める。

過去にしでかしたとんでもないことの追っ手を巻くために、
他人の戸籍で暮らしているのに、この頃追われているような気がする。

そこに飛び込んできた、赤の他人の少女。
その姉と彼氏まで2人のボロ家に転がり込んできて、さぁどうなる!?


詐欺師に騙されているのか、作者に騙されているのか…。
まぁ作中の詐欺師の手口を考えるのは作者なのだから、
物書きってのもとんでもない詐欺師なのかも(笑)。


赤の見知らぬ他人だと思っていた姉妹にも、実は深い因縁があって。
その姉妹との因縁、過去に起こした事件、過去の傷、そんなもの全てを、
一掃しようと思いついた、大詐欺とは!

いやもうハラハラドキドキというか、その巧みさ複雑さに、
そう来ましたか!という爽快感。

そして、騙されると分かってても、騙される(笑)。
でもそういうの、嫌いじゃない。


一体何が隠されてるの?一体誰が犯人なの?
と推理しながら読むというよりは、騙されることを前提で、というか、
物語の登場人物並みに(笑)その物語にガッツリのめり込み、
うっそ!?と種明かしをされて驚く方が好きかも(笑)。

そんな興奮を軽く味わえた、一冊でした。


ちなみに「カラス」とは、玄人の詐欺師のこと。
親指とはお父さんのこと。
他の指も役割がそれぞれあって、なんて話にはホロリときました。



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最終更新日  2010.09.01 13:54:16


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