「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。
そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。
終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。
天才だが臆病者。
想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくる。
記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
もうほとんど、過去の話になりつつある、戦争。
でもそれは、私たちの祖父母の時代、ほんの少し前の時代の話で。
神風特攻隊として、散っていった若者たち。
彼らは決して、望んで死に突き進んで行ったわけではなく。
臆病者の心を隠しつつ、誰かのためではなく、ただ帰りたい、
家族にもう一度会いたい、と願いながらも、死なざるを得なかった、
若者たち。
なんと勇敢で、なんと一途で、なんと諦観していることか。
そしてなんとまっすぐに、愛する人を愛することか。
思わず仰ぎ見て尊敬してしまう。
そんな彼らが、ほんの23、24の若者だった、ということが、
とても悲しく、とてもやるせない。
メイキング・オブ・マッドマックス 怒り… 2015.07.24
『家族の言い訳』 著:森浩美 2015.02.07
『あなたに褒められたくて』 著:高倉健 2015.02.05
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