田崎正巳のモンゴル徒然日記

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モンゴル2008@ Re[1]:あーあ、プーチン来ちゃった。。。(09/03) モンゴル好きさん、メッセージありがとう…
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2024.07.05
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カテゴリ: 新潟、佐渡
国によるオーバーツーリズムの先駆地域として、全国で20か所が選ばれた。京都、浅草や箱根に宮島、更にはニセコなど、昨今の報道でインバウンド増加による混雑ぶりや土地価格上昇が有名である。ここになぜか佐渡が入っているのだ。

佐渡以外の19地域については、インバウンド増加が想像できる。あの大混雑している日光でさえ落選したというのに、なんで佐渡が?この発表と同時に次回の追加候補も掲示された。その数なんと51もあり、日光はここに入っている。

更によく見ると今回の指定の目的は、オーバーツーリズムの防止や抑制のためだという。私はここで私の生まれ故郷の悪口を書こうと思っているわけではなく、佐渡の観光産業を大いに心配しているのである。本心から言えば、佐渡がオーバーツーリズムになっているくらいの方が嬉しいくらいなのだ。

私が知らないだけなのかもと思って、佐渡のオーバーツーリズムについて調べてみた。検索してもほとんど出てこない。あるのは素晴らしい佐渡の隠れた自然が、観光客が増えたら心配だという内容であり、現在たくさん来て困っているというものではない。

公的なサイトを見ても、観光名所の紹介中心で観光客が増えて困っていると示唆するものはない。というよりもむしろ、まだまだどんどん観光客に来てほしいのである。佐渡は他の田舎と同じように、いや離島ということもあり他地域以上に人口減少と高齢化が進んでいる。同じ離島でも移住者が多いトロピカルな石垣島とは違う。

私が子供の頃は島の人口は10万人を超えていたが、今では半減以下の5万人である。実際に島に行けば、本当に高齢者の割合が多いことに驚く。私の親族、遠い親戚も含めて考えても、ほとんど島にはいない。島には若い人が働ける仕事がないというのは、他の田舎と同じだ。

そこで観光産業に期待がかかる。佐渡には観光資源もある。オーバーツーリズムとは言わないまでも、今回指定されたくらいだ、一体どのくらい増えているのか期待してデータを見た。答えは激減である。

資料を見ると、1990年代半ばの年間観光客数120万人くらいだったのが一昨年は40万人を切っているのだ。コロナ云々が理由ではない。過去30年間に渡ってずーっと減り続けてきたのである。

元々佐渡の観光業にはハンディがある。県外客にとっては、新幹線とフェリーで時間と金がかかりすぎる。ジェットフォイルもあるがこちらはさらに高く、都会の人には安いパックツアーで行ける沖縄の方が魅力的だろう。



ホテル以外で美味しいお店でもと探すが、ない。賑やかだった飲み屋街もほとんどやってない。タクシーは町に2台とかで、夜はやってない。島一番の観光名所である佐渡金山のある相川地区でこの状況だから、他はもっとひどい。観光客が120万人から40万人に減ったというのは、観光インフラの多くが失われてしまったということなのだ。

私がコロナ直前に行った時の様子からも観光客分析を見ても、現実的にはインバウンドの増加はほぼない。新潟県や佐渡市としては、佐渡金山が世界遺産になれば、インバウンドが増えるだろうという皮算用での申請であろう。

百歩譲ってインバウンドが増えたとして、どうやって増える観光客を受け入れるというのか?金山のある相川地区の人口減少は佐渡全体平均よりも激しく、ほぼ7割減少である。観光関連の働き手はいなくなり、残るは高齢者ばかりである。

消えた旅館、ホテルの再生は大きな問題だが、働き手の呼び戻しや街の再生はもっと大きな課題となる。時間もかかる。宿泊施設がなければ、インバウンドは来ない。来ないのに飲食店や働き手は戻らない。簡単には解決しない、鶏か卵か、である。

はっきりしてるのは、佐渡の問題は京都やニセコなどで有名になったオーバーツーリズム問題とは違うということである。





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Last updated  2024.07.05 16:47:34
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