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2012年11月28日
カテゴリ： カテゴリ未分類
森わらでは 子ども同士のケンカに基本的に大人は口出ししない。
だから 少々のことでは子どもたちも大人に言いつけに来ないし、自分たちで解決してしまうことが多い。
取り返しのつかないような怪我が予想されたり、1対多数だったり、力の差が歴然としていてイジメの図式になっているような場合は大人が介入する。
でも、そうでない限り、基本大人は見守りに徹している。
今日のケンカは年長Kちゃん(男児)の突然の大きな泣き声で大人たちも気がついた。
年中のSちゃん(男児)相手に、大声で必死に何かを訴えている。
怪我をした様子もないので、遠くから見守る。
周りの子どもたちは何事かと寄って行って二人の真剣な様子にちょっと面食らう。
どうやらSちゃんに言われた言葉がKちゃんには嫌だったらしく、その気持ちをぶつけている。
自我と自我のぶつかりあい。
相当な迫力にどうにもならないと年中の子どもたちが私を探しに来たが、私はすでにヤブに隠れてすぐ近くで偵察していた。
この迫力だと取っ組み合いのケンカになっても不思議ではない。
二人のすぐ足元にコンクリートブロックがあったので、何かの拍子で怪我につながってはいけないと待機しつつ、私の存在に気づいてケンカをやめてしまってはいけないので、そっと隠れていたのだった。
でもどうやらその様子はなく、私の存在にお構いなく、ふたりは自分の言葉で自分の思いを必死に伝え合っていた。その様はお見事と拍手を贈りたい気持ちで私はすぐそばで二人の様子を感じていた。
最近の二人のいきさつも承知していたので、Kちゃんの心の奥底からの叫びは存分に吐き出させてあげたかった。
そして、自分の気持ちをわかってもらいたくて「もう一緒に遊んであげないよ！！！」「おもちゃ貸してあげないよ！！！」と彼なりの表現を必死にぶつけ続ける姿にただただ頑張れ！とエールを送った。
以前のKちゃんだったら、走って現場から離れ、もう帰りたい！ようちえん辞めたい！と言っていた。そのKちゃんが逃げずに向き合っている。本当にスゴイ事だ。
そして、それをしっかりと受け止め、年下で本当は余裕がない中にあっても向き合い続けているSちゃんの頑張りも目を見張るものがあった。
真正面でKちゃんと対峙し、周りの誰かに助けを求めたり、周りを引き込んで加勢を促したりするようなこともなく、１対１の男同士の対決。本当によく頑張っていた。
いつ取っ組み合いになっても不思議じゃないほどの迫力。
「KOちゃん 大丈夫だよ。こういうイイケンカは、しっかり見とくといいよ。」と私が言うと
「え？イイケンカ？？？」と不思議そう。
「手も出さずに自分の気持ちを自分の言葉でちゃんと相手にぶつけられるってスゴイことなんだよ」と私。
オオタカ（年長）の仲間たちが、つかず離れずの距離感をうまく保っていたのも素敵だった。
「ケンカやめないと（明日貸してあげるって言っていた）図鑑を持ってきてあげないよ」
ついにKちゃんがSちゃんを小突いた。
Sちゃんもやり返す。 もう限界か・・・
そうしたら小突いたのを悪いと思ったのか、それまでは相手が悪いと一向に譲らなかったのに、
「二人共悪いんだよね」
という言葉がKちゃんから飛び出した。その言葉に勢いが止まったSちゃんだった。
そして次の瞬間、それはあまりにも突然のことだったのだけど、Kちゃんが頭を深々と下げて
「ごめんなさい！！！！！！！！！！！！！！」
とSちゃんに謝ったのだった。
もうKちゃんもいっぱいいっぱいだったのかもしれない。
それとも、吐き出しきれたことで吹っ切れたのか・・・
とにかく私もビックリ！
そして涙が止めどもなく溢れてきてしまった。
子どもの力の凄さに・・・純粋さと柔軟さ・・・その素晴らしさに感動して泣いていた。
「ねえ、もう仲直りしよう」
・・・・
「ポケモンの指人形あげるから」
・・・・
「ねえ 一緒にあそぼう」
Sちゃんは答えず無言だったけれど、Kちゃんの言葉にどんどん表情が柔らかくなる。
そして二人の距離はみるみる縮まっていった・・・。
その空気を察知したオオタカたちが二人の周りにやってくる。
そして 仲間たちに言葉で誘われたわけではないのだけれど、ふたりはス～っとみんなの遊びの流れに乗って行って、私はひとり残されたのだった。仲間の存在の有り難さを感じさせる。
全部で25分間ほどの出来事だった。
大人は一切介入していない。
二人の子どもも大人を頼らない。
すべて二人で向き合い、二人で解決していった。
これほどまでに見事なケンカを私は見たことがない。
晴れ晴れとした二人の笑顔。
今日はこの後も ずっとずっとふたりは一緒にいた。
子どもっていいな・・・子どもってすごいな。
こんなケンカが出来るふたりは幸せだな。
森のわらべで子どもたちの姿を見ていると、日々感激して涙があふれそうになることはマレではないのだけど、今日のように突っ伏して子どもの前で泣いたのは初めてだったかもしれない。
忘れられない 天晴れなケンカ・・・ 本当に本当にありがとう。
園長・智子
だから 少々のことでは子どもたちも大人に言いつけに来ないし、自分たちで解決してしまうことが多い。
取り返しのつかないような怪我が予想されたり、1対多数だったり、力の差が歴然としていてイジメの図式になっているような場合は大人が介入する。
でも、そうでない限り、基本大人は見守りに徹している。
今日のケンカは年長Kちゃん(男児)の突然の大きな泣き声で大人たちも気がついた。
年中のSちゃん(男児)相手に、大声で必死に何かを訴えている。
怪我をした様子もないので、遠くから見守る。
周りの子どもたちは何事かと寄って行って二人の真剣な様子にちょっと面食らう。
どうやらSちゃんに言われた言葉がKちゃんには嫌だったらしく、その気持ちをぶつけている。
自我と自我のぶつかりあい。
相当な迫力にどうにもならないと年中の子どもたちが私を探しに来たが、私はすでにヤブに隠れてすぐ近くで偵察していた。
この迫力だと取っ組み合いのケンカになっても不思議ではない。
二人のすぐ足元にコンクリートブロックがあったので、何かの拍子で怪我につながってはいけないと待機しつつ、私の存在に気づいてケンカをやめてしまってはいけないので、そっと隠れていたのだった。
でもどうやらその様子はなく、私の存在にお構いなく、ふたりは自分の言葉で自分の思いを必死に伝え合っていた。その様はお見事と拍手を贈りたい気持ちで私はすぐそばで二人の様子を感じていた。
最近の二人のいきさつも承知していたので、Kちゃんの心の奥底からの叫びは存分に吐き出させてあげたかった。
そして、自分の気持ちをわかってもらいたくて「もう一緒に遊んであげないよ！！！」「おもちゃ貸してあげないよ！！！」と彼なりの表現を必死にぶつけ続ける姿にただただ頑張れ！とエールを送った。
以前のKちゃんだったら、走って現場から離れ、もう帰りたい！ようちえん辞めたい！と言っていた。そのKちゃんが逃げずに向き合っている。本当にスゴイ事だ。
そして、それをしっかりと受け止め、年下で本当は余裕がない中にあっても向き合い続けているSちゃんの頑張りも目を見張るものがあった。
真正面でKちゃんと対峙し、周りの誰かに助けを求めたり、周りを引き込んで加勢を促したりするようなこともなく、１対１の男同士の対決。本当によく頑張っていた。
いつ取っ組み合いになっても不思議じゃないほどの迫力。
「KOちゃん 大丈夫だよ。こういうイイケンカは、しっかり見とくといいよ。」と私が言うと
「え？イイケンカ？？？」と不思議そう。
「手も出さずに自分の気持ちを自分の言葉でちゃんと相手にぶつけられるってスゴイことなんだよ」と私。
オオタカ（年長）の仲間たちが、つかず離れずの距離感をうまく保っていたのも素敵だった。
「ケンカやめないと（明日貸してあげるって言っていた）図鑑を持ってきてあげないよ」
ついにKちゃんがSちゃんを小突いた。
Sちゃんもやり返す。 もう限界か・・・
そうしたら小突いたのを悪いと思ったのか、それまでは相手が悪いと一向に譲らなかったのに、
「二人共悪いんだよね」
という言葉がKちゃんから飛び出した。その言葉に勢いが止まったSちゃんだった。
そして次の瞬間、それはあまりにも突然のことだったのだけど、Kちゃんが頭を深々と下げて
「ごめんなさい！！！！！！！！！！！！！！」
とSちゃんに謝ったのだった。
もうKちゃんもいっぱいいっぱいだったのかもしれない。
それとも、吐き出しきれたことで吹っ切れたのか・・・
とにかく私もビックリ！
そして涙が止めどもなく溢れてきてしまった。
子どもの力の凄さに・・・純粋さと柔軟さ・・・その素晴らしさに感動して泣いていた。
「ねえ、もう仲直りしよう」
・・・・
「ポケモンの指人形あげるから」
・・・・
「ねえ 一緒にあそぼう」
Sちゃんは答えず無言だったけれど、Kちゃんの言葉にどんどん表情が柔らかくなる。
そして二人の距離はみるみる縮まっていった・・・。
その空気を察知したオオタカたちが二人の周りにやってくる。
そして 仲間たちに言葉で誘われたわけではないのだけれど、ふたりはス～っとみんなの遊びの流れに乗って行って、私はひとり残されたのだった。仲間の存在の有り難さを感じさせる。
全部で25分間ほどの出来事だった。
大人は一切介入していない。
二人の子どもも大人を頼らない。
すべて二人で向き合い、二人で解決していった。
これほどまでに見事なケンカを私は見たことがない。
晴れ晴れとした二人の笑顔。
今日はこの後も ずっとずっとふたりは一緒にいた。
子どもっていいな・・・子どもってすごいな。
こんなケンカが出来るふたりは幸せだな。
森のわらべで子どもたちの姿を見ていると、日々感激して涙があふれそうになることはマレではないのだけど、今日のように突っ伏して子どもの前で泣いたのは初めてだったかもしれない。
忘れられない 天晴れなケンカ・・・ 本当に本当にありがとう。
園長・智子
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Re:天晴れなケンカ(11/28)
かおり さん
一対一の見事なけんかっぷりですね！それも２５分間・・・。言葉で出し合えて、ちゃんと仲直りできて・・・。ふたりともすごいな～。子どもの力をあらためて感じました。
(2012年12月01日 07時27分23秒)
Re:天晴れなケンカ(11/28)
コジャヨメ さん
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