全892件 (892件中 1-50件目)
【楽天ブックス限定先着特典】【早期予約シリアル対象外】THE GREATEST UNKNOWN (初回生産限定盤 CD+Blu-ray)(オリジナルアクリルスタンド) [ King Gnu ]こちらは、アクリルスタンドの特典付きのものですが、私が購入したのは初回生産限定盤で特典なしのものです。そして、現在、何故かこちらは購入出来ない商品になっています。ちょっとお安いからかな?私的には、ライブも行く予定無いし、アクスタとかドリンクホルダーとかいらないしなー。けど、豪華版みたいなこのデザインのものは欲しい!てなことで、こちらを購入しました。いやー。こだわり抜いたデザインですね。歌詞カードが一曲一曲、カードやら和紙の巻物的なのとか別々にありまして。開けた瞬間、「え!? なにこれ!!」と大興奮した次第です。実はフラゲしてたんですけどねー。今日初めて聞いたという……。いや、これから聞き込んでいきますよ!CDの中身も凄いです。芸術作品ですね。Blu-rayもこれから観ます!いや、今日ではないと思うけど。もう12月ですものね。年末の楽しみの一つに取っておこうと思います(笑)
2023.12.03
コメント(0)
シェニール織とか黄肉のメロンとか [ 江國 香織 ]内容紹介(出版社より)かつての「三人娘」が織りなす幸福な食卓と友情と人生に乾杯!作家の民子、自由人の理枝、主婦の早希。そして彼女たちをとりまく人々の楽しく切実な日常を濃やかに描く、愛おしさに満ち満ちた物語。江國香織“心が躍る”熱望の長編小説。「会わずにいるあいだ、それぞれ全然べつな生活を送っているのにーー。会うとたちまち昔の空気に戻る」--作家の民子は、母の薫と静かなふたり暮らし。そこに、大学からの友人・理枝が、イギリスでの仕事を辞めて帰国し、家が見つかるまで居候させてほしいとやってきた。民子と理枝と早希(夫とふたりの息子がいる主婦)は、学生時代「三人娘」と呼ばれていた大の仲良し。早速、三人で西麻布のビストロで、再会を祝しておいしい料理とワインを堪能しながら、おしゃべりに花が咲いて・・・・・・江國さんの最近の小説は、ご自身に合わせてなのか、大人の女性のお話が多いですね。それは、私にとっても近い年代の女性たちのお話になるので、とてもありがたいです。いや、ありがたいって言うのもどうかと思いますが(笑)江國さんの書く文章の、独特の抜け感って言うのか。そういうのがとても好きで。この文章のリズム感が、私をどうも堪らない感じにさせてくれます。とはいえ、同年代の方のお話と言っても、私の今いる環境とは全く違う、おしゃれな空気が漂っていて、ただただふぅっと息を吐く感じになってしまうだけなのですが。この内容紹介にもあるように「会わずにいるあいだ、それぞれ全然べつな生活を送っているのにーー。会うとたちまち昔の空気に戻る」っていうのは、今年1年でしばらくぶりに味わった感じでして。久しぶりに、学生時代の友達に会う機会があった年でして、なんでこんなに久しぶりに会うのに、あの時の空気にすっと戻ってしまうんだろうなーと不思議に思っていたところでした。外観が全く変わらないなんてことは本当はないはずなのに、「全然変わってないねー」なんてお互いに言いあったりして。これは、私たちだけじゃないんだなーと。ちょっと不思議な感覚ですよね。いやー。やっぱり江國さんの書く文章が好きだなー。そう改めて思った1冊でした。
2023.11.25
コメント(0)
replica (完全生産限定盤 2CD+スペシャルブリスターパックパッケージ) [ Vaundy ]VAUNDY。1stの「strobo」は、レンタルで済ませたのですが、なんか面白い形態のCDだなーと思って買ってみました。いやいや。開封するのにどうしたらいいのかわからなくて、15日には届いていたのに(正確に言うと、14日には受け取れたのに不在だったため15日に受け取りました)、今日初めて開けた私です(笑)うん。さすがVAUNDY。こういうことにも凝ってくるのね~。と思って購入者のレビューを見たら、意外と文句言ってる方も多くて。まー、ケースに入ってないのは驚きだったけど、USBに入れちゃったらCDってほとんど開かないしなー。私的には『貴重なCDをありがとう』って感じでした。普通にケースに入っているのもあるのでね。保存に困る方はそちらを購入された方がよいと思われます。凄い。それなりのお値段はしますが、CD2枚で総曲数(短いインストも含めますが)35曲!お得感たっぷりですね。知ってる曲も結構入ってるし、初めて聞く曲も沢山入ってます。VAUNDY。初めて曲を聞いたのは、ほかの出演者を観る目的の、Spotifyの配信ライブでした。初めて観たときから衝撃的で。才能を観る喜びというのか、唯一無二のアーティストって感じが好きです。YouTubeでもスペシャルコンテンツがいくつか上がってますね。そちらもこれから楽しみたいと思います。
2023.11.19
コメント(0)
ヒロイン [ 桜木 紫乃 ]内容紹介(「BOOK」データベースより)1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の“罪”とはいったい何だったのかー。久しぶりに図書館に行きまして、借りてきました。久しぶりの桜木さんかな?色々と過去の事件を思い出させますが、完全なるフィクションです(ですよね?)。ですが、実在する地名とかも出てきてね。それが、我が地方の近くだったりすると、おぉ~っとなってしまいますが。どうしてもね。この辺は暗い描写に使われやすいです(笑)ま、そういう所なんだろうなーと思ったりしますけど。以前読んだ桐野夏生さんの本にも、この辺でてきたよなーと。そんで、あちらも暗くて寂しい描写だったなーと思い出したりしました。それにしても。何か事件があると、憶測が憶測を呼んで、事実とは全く違うことになってしまったりしますよね。まぁ、面白おかしくするのが、ああいう所でのお決まりみたいなんでしょうけども。なんだかなー。てか、あのまことの部屋のバスルームで、まことと啓美がすることは、桐野さんのあの本を参考に、というか、まことが取材した作家さんってのは桐野さんのことなんだろうなーと思って読んでいましたが。実際にするとなると、大変なんだろうなと。やらない人生なら、そっちのほうが絶対良いよなと、改めて思いました。うん。このお話に『ヒロイン』という題名をつける桜木さん。秀逸ですね。
2023.11.18
コメント(0)
かしましめし(6) (FEEL コミックス) [ おかざき 真里 ]こちら、以前3巻までは感想を載せていた気がするのですが。大丈夫です。4巻と5巻も買ってます。2クール前だったかな?実写ドラマ化されてましたね。その辺の様子も、巻末にちょっと書かれてますけども。私的には、渡部篤郎さんがちょっと違うような気がして。けれど、英治くんは意外とぴったりだった気がします。ドラマは途中からストーリーが違ってて、コミックはそんな感じに進まないのかな?次巻、なにかがありそうな感じですね。それにしても、おかざきさん。本当に綺麗な絵を描かれますよね。表紙のカラーの感じとか凄く好きです。
2023.11.13
コメント(0)
サンキュ! 2023年 12月号 [雑誌]我が家のリビングのカレンダーは、毎年サンキュ!の付録のものなので、こちらを今年も購入。前は毎月くらい買ってたんだけど、ここ数年は12月号しか買ってません。最近、雑誌も高いのねー。ちょっとサイズも小さくなってるし。世知辛いですなー。そして、こちらも毎年購入。Happy家計簿2024付けてるけど、効果があるのかは不明。とりあえず、出費の把握くらいですかねー。我が家の財布はダンナに握られているので。毎月振り込まれる家計費で、なんとかやりくりしている感じです。そうそう。私、ダンナの年収知らないのよねー。ま、財政の仕事を長年やってきた人なので、基本ちゃんとやってくれてんだろうなとは思っていますが。あまり不満はないです。で、こちらも今年に引き続き購入。【マラソン限定!最大14倍ポイント】手帳 2024 スケジュール帳 2024年1月始まり 1日1ページ B6変型 スープル EDiT マークス今年はスカイブルーを使用していましたが、来年用はアプリコットオレンジを選びました。これ、2年前の奈良美智さんバージョンのものを最初に購入したんですが、なんせ使いやすい。スケジュールが沢山あるわけではないので、その日に食べたものの記録と、どこに行ったかの記録を書いているだけなんですけどね。コロナ禍に、罹患したら過去の行動記録を職場に提出しなきゃいけなかったので、それのために始めたんですが、最近はその日に思ったこととか、日記的なものも書いたりしてます。なんだか、年を取ると毎年同じものを選びがちになりますね。変化を求めなくなるんでしょうか。だから年々、1年が過ぎるのがあっという間になっちゃうんだろうな。うーむ。ちょっとそれも考え物ですかね。
2023.11.12
コメント(0)
BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 2022-2023【Blu-ray】 [ BE:FIRST ]最近、あまり読書をしていないせいか、記事の更新が滞ってしまうので、「お買い物」というカテゴリを追加して、楽天にて購入したものを書いていこうかなーなんて思っています。というわけで。今回はこちらのライブ円盤でございます。いやー、最近嵌っちゃって。ついこの間までグループ名は知ってはいたものの、こんな方達とは露知らず。YouTubeのおすすめに「Mainstream」のMVが上がってきて、たまたま見たら刺さりまくりまして。いや、歌上手くてダンスも最高って、好きにならないわけがないのです。私の場合ですが。THE FIRSTも一度も見たことなくて、こんなグループだなんて全く知らなかったのですよ。びっくりしました。こんなキレッキレのダンス踊って、この歌唱力はなに!?実はこちらを購入する前にこちらを購入していたのですがBE:1 (初回生産限定盤 CD+スマプラ) [ BE:FIRST ]どの曲も好みなのよねー。やっぱり私、ヒップホップが好きなのかも。5人態勢のキンプリちゃんも、後半の数曲が大好きで。平野くんと海ちゃんのキレッキレのダンスがもっと観たかったなーと、残念でならないですね。というわけで。こちらのライブ円盤、見どころ満載です。とにかくダンスと歌唱力。これにつきる。そしてメンバーの若さにびっくり。最年長でうちの長男と一緒とは…。そういう事で言うとね。MCは、やっぱりデビュー最初のツアーだものね。初々しさがたまらないです。慣れていない感じがね。それはそれで、とてもいいです。いや、あのね。パフォーマンスを観ると、まだデビュー2年目なんて信じられないのよね。長男なんて、自分より年上だと思っていたらしいので(笑)そして、BE:FIRSTの良いところは、YouTubeで色んなパフォーマンスを観られること。DancePracticeも沢山あるので、それだけでも観る価値ありです。
2023.11.11
コメント(0)
月と散文 [ 又吉 直樹 ]内容紹介(出版社より)いろんなものが失くなってしまった日常だけれど、窓の外の夜空には月は出ていて、書き掛けの散文だけは確かにあったーー 16万部超のベストセラー『東京百景』から10年。又吉直樹の新作エッセイ集が待望の発売!内容紹介(「BOOK」データベースより)センチメンタルが生み出す爆発力、ナイーブがもたらす激情。又吉直樹、10年ぶりのエッセイ集。目次(「BOOK」データベースより)満月(いろいろ失くなってしまった日常だけど/鼻で息をしはじめたのは六歳の頃だった/生きてみよう。/物件情報を眺めていた若い二人/どこでも眠れる ほか)/二日月(始まりの灯り/洗った手で汚れた蛇口を閉める/覗き穴から見る配達員/喫茶店からの重要な伝言/しりとり ほか)この本、とても高価なバージョンの装填本もあったはずですが、気付いた時には購入出来ない状態だったので、こちらを購入しました。相変わらずの、『自分で購入した本は後回し』が炸裂しておりまして。大分前に購入したのにも関わらず、読了したのはつい最近。いやー。又吉さんのイメージが変わってしまった一冊。そうか。君は問題児だったのだな。と、今更ながらに思った次第です。けど。そうだよね。ちょっと変わり者じゃないと、あんな文章は書けないのだよね。納得です。こちら。豪華な装丁ではないバージョンですが、十分に可愛い。なんせ、松本大洋さんの絵が良いですね。中身は、エッセイです。
2023.11.10
コメント(0)
キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋に扮した大ヒットアクション「ジョン・ウィック」シリーズの第4弾。裏社会の掟を破り粛清の包囲網を逃れたジョン・ウィックは、裏社会の頂点に立つ組織・主席連合から自由になるべく立ちあがる。主席連合の若き高官グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破し、ジョンの旧友でもある盲目の暗殺者ケインをジョンのもとへ差し向ける。そんな中、ジョンが日本の友人シマヅに協力を求めるため、大阪のコンチネンタルホテルに現れる。共演にはイアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーンらおなじみのキャストに加え、グラモン侯爵役でビル・スカルスガルド、ケイン役でドニー・イェン、シマヅ役で真田広之が出演。前3作に続きチャド・スタエルスキ監督がメガホンをとった。ジョン・ウィックシリーズ。前3作は近所の映画館での上映はなく、峠を越えた街の映画館で観ていたんですが。今回はなぜか、隣町の映画館で上映されたのでねー。観てまいりました。いやいや。相変わらずの、キアヌでしたねー。あれかな?キアヌ・リーヴスとトム・クルーズは超人なのかな?トムもスタントを使わないことで有名ですが、キアヌもほぼほぼご自身でやられたらしく。嘘でしょ!?ってシーンの連発でしたよ。それにしてもね。しょうがないんでしょうけども。相変わらず、日本がねー。どういう印象なの?って、毎回こういう映画を観ると思います。刀と弓で拳銃と戦うって……。斬鉄剣ですかね(笑)けど、この映画の日本語はちゃんと日本語でしたね。字幕がなくてもちゃんと聞き取れました。これがちょっと感動したというのか。真田さん、相変わらず格好いいなーと思いましたです。……そうだな。友情って大切。こういう終わり方がやっぱりベストなんだろうなと。そう思った次第です。ちょっと、寂しいけどね。
2023.10.07
コメント(0)
無人島のふたりー120日以上生きなくちゃ日記ー【電子書籍】[ 山本文緒 ]内容紹介これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さいーー。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。山本さん。亡くなったとき、Twitterでそのことを知り、大変ショックを受けました。58歳は早すぎる…私の父も、一人で立てなくなってしまって、病院に行って検査を受けたときには、胃がんが肺と肝臓にも転移していて、ステージ4で手術は出来ないと言われまして。抗がん剤も試しましたが、相当辛かったらしく。地元の病院の配慮で、病院に入院したまま緩和ケアを受けさせていただいて。実家は狭くて古い公営住宅なのでね。母一人で介護するのはとてもじゃないけど無理だったので。本当にありがたかったのですけれど。ただ、70歳は超えていたので、山本さんほど病気の進行は早くはなく、診断から1年は過ぎてからのお別れでした。なのでね。読んでいるとやっぱり感情移入しちゃって。そこまで悲しいだけの日記ではないんですけどね。……やっぱりね。最期、眠るようだった山本さんのご様子とか。当時を思い出して、泣いてしまいました。けど、やっぱり早すぎる死は辛い。ご本人もそうですが、残される方の悲しみも。その辺りの山本さんのお気持ちも書かれていて、胸がぎゅっと押しつぶされるようでした。
2023.05.06
コメント(0)
Change the World [ 秦 建日子 ]内容紹介(「BOOK」データベースより)夏休みの前夜、公園で小学校教師が殺害された。史上最悪の渋谷のテロ事件から二年、本所南署に異動したばかりの刑事・世田は、元警視庁サイバー班の奇抜すぎる新人女性刑事・天羽史と事件を追ううちに、巷で出回っているAR爆破シミュレーション・アプリ「アイコ」の存在を知る。二年前のテロ事件の真犯人と同じ名前なのは偶然なのか?やがて、被害者と関わりあるらしいレストラン経営者の自宅が目の前で爆破され、偶然、その家で家庭教師をしていたかつての相棒・泉の恋人が重傷を負う。連鎖する事件、暗中模索の中、難航する捜査。そんな矢先、泉が刺されたという一報が世田のもとに入り、さらには天羽が失踪する。事件のキーワードは、世界的人気漫画『ツリー・ブランチ』。そして世田は、その大型イベントが行われる東京ドーム前に立っていた。本当に久しぶりの秦さん。前回は、「アンフェアな月」で2007年(!)の1月8日の記事でした。秦さんは沢山のドラマの脚本を書かれているので、本当に展開が見事です。この前のお話になる「And so this is X’mas」は読んでいないのですが、滅茶苦茶読みたいです。『サイレント・トーキョー』という題名で映画化もされているんですね。これも観てません。観てみようかなー。さて、こちらの本ですが。終わり方がなんとも……ネタバレになるので、詳しいことは言えないですけど。けど、今の世の中、こういうことが起きたとしても不思議ではないのかなーと思ったり。もう、LINEのない世界には戻れない。AIのない世界には戻れない。やっぱり便利には恐怖が付き物というのか…。なんだか最近、物騒になってきましたしねー。テレビ番組で「昭和」を懐かしむみたいなのが、やたら目に付くというのか。もう、戻れないんですよ。あの日々には。付いていくのがやっとの私としては、いっそのこと山に籠ったほうがいいのかも…と思わなくもないです(笑)
2023.05.05
コメント(0)
おつかれ、今日の私。 [ ジェーン・スー ]内容紹介(「BOOK」データベースより)誰にでもねぎらわれたい夜がある。自分を慈しむセルフケア・エッセイ48篇。目次(「BOOK」データベースより)最近、なんにも報われない/一歩を踏み出せばなんとかなるかもよ/自分への期待を裏切る自分/婚活のしんどさについて/取り返しのつかない失敗を乗り越える方法/洗い物をしながら母を思う/なんのために生きているか/ケイミ先輩が教えてくれたこと/なりたい自分をイメージするなんて/人の気持ちを矮小化すると致命傷になるよ〔ほか〕初、ジェーン・スーさん。とても癒されました。そうだよね。そういうこともあるよね。うんうん頷きながら読めるエッセイでした。そして、最近の私の疑問にも答えをくれたりもして。それは、「つまんないのだ飽きているのだ、自分と日常に」に書かれているのですが。「なんのために生きているか?」なんてことを考える時は、「つまんないとき」…だということ。確かに!思わず、膝をポン!と叩いてしまうくらいの納得。最近の私は、自分にも日常にも飽きているのだな。つまんないんだな。と、ふと楽になりました。私の30代は、『育児』の日々。そして40代は、『オタ活』の日々。そして50代になったと同時に、やることが無くなってしまった感じ。こんなにも空洞の日々が待っていようとは…目標を失うというのは、とても恐ろしいことだなーと思ったりします。ありがとう、ジェーン・スーさん。私もあまり考えこまないようにしようと思います。
2023.05.03
コメント(0)
森があふれる [ 彩瀬 まる ]内容紹介(「BOOK」データベースより)小説家の夫・徹也に、書くことを通じて奪われてきた妻・琉生。愛の果ての果て、女が見たものは、光か、地獄か?現実を凌駕する、超弩級の傑作!なんていうのか…不思議なお話でした。けど面白かったです。いや、面白いっていっても、笑える話じゃないんですけどね。ちょっとファンタジー入ってる?と思いきや、そういう話でもなく。この国に蔓延る、”男とは”、”女とは”という既成観念が描かれているのかな。くだらないですね。本当にくだらないと思います。誰が決めたんだよ、それ。そんな感じです。あと、新しい担当編集の白崎さんのお話を読んで、ちょっと思うところがありまして。あのお部屋のお話達、公開終了させていただきました。突然だったけど、特に影響はなかったのかなとも思いますが。別のお部屋のお話も、そのうち公開終了させていただきます。以上、この場を借りてご報告でした。
2023.04.23
コメント(0)
燕は戻ってこない [ 桐野 夏生 ]内容紹介(出版社より)【第57回 吉川英治文学賞受賞作】【第64回 毎日芸術賞受賞作】この身体こそ、文明の最後の利器。29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかったーー。北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。桐野さん、久しぶりな気がします。桐野さんの本は、気合を入れて読まないと引っ張られることが多いので(あくまで私がですが)、ちょっと持ち上げては置く…的なことを繰り返してしまったのですが。あっという間に読んでしまいました。これも、何日もかかって書き上げた本に対して、失礼かなーと思ったりしますけどね。けど、お休みだった昨日。一日で読んでしまいました。凄いな。流石だな。っていうのが、まず思ったことで。桐野さんって、現代社会の問題を表現するのがとてもお上手だと思うのですが。これもねー。まさしく!といった感じでした。地方出身…って、もろ私が住んでるとこの近くだし(笑)私は未だに地方住まいですけども。この辺からして、共感せずにはいられないというのか。非正規労働者。女性。独身と29歳というのはちょっと違いますけどね。この非正規労働者、地方出身者、女性。やっぱり格差を感じてしまいますよね。世の中は、都市を中心に回っていて、金を持っている人のことだけが考えられていて、男性優位な仕組みはなにも変わっていないんだな、というのか。これは、どうにもならないことなんでしょうか。最近、「私の存在意義とは…」的なことをどうしても考えてしまって。それを知り合いに話したら、「息子二人を育て上げただけでも、立派な存在意義じゃない?」と言われて、うーん…と考え込んでしまって。どうなんですかね。それって、リキの言うところの『子産みマシーン』と変わらないんじゃ…なんて思ったりして。裕福な、子どものいない、子どもの出来ない夫婦のために、お金を得るために子どもを産む。すごいエゴイズムだと思うんですけど。需要と供給とか、そういうもので収まる話じゃない気がします。なんていうか。お金持ちは、生まれたときからお金持ちで。そこを変えることなんて、容易には出来ない世の中が、どうにも気分を憂鬱にさせます。お話のラストは、どこか楽観的に感じたりもしますが、あのまま上手くいくわけはない気もします。そこを書かずに終わらせるのも、桐野さんらしさが窺えるお話でした。
2023.04.22
コメント(0)
ゆうべの食卓 [ 角田光代 ]内容紹介(「BOOK」データベースより)「あのとき私たちが見ていたのは、そんなふうに連綿と続く暮らしの断片だったのかもしれない」ひとりの、二人の、家族の、ささやかであたたかい11の食卓の記憶。目次(「BOOK」データベースより)明日の家族/パパ飯ママ飯/グラタンバトン/それぞれの夢/はじめての引っ越し/充足のすきま/彼女のレシピブック/ようこそ料理界へ/だいじなのは基本の調味料/私の無敵な妹/私の無敵な味/私たちのちいさな歴史角田さん。『彼女のこんだて帖』以来ですね。こちらも、料理のお話でした。雑誌『オレンジページ』に連載されていたお話のようです。最近は、ああいう雑誌も滅多に買わなくなってしまって。昔はよく買ってたんですけどねー。『オレンジページ』とか『レタスクラブ』とか。とてもほっこりする感じのお話達です。寝る前に読むと、いい夢が見られるような気がします。
2023.03.24
コメント(0)
僕の女を探しているんだ [ 井上 荒野 ]内容紹介(「BOOK」データベースより)愛って何なのかな?自分の幸せ以上に相手の幸せを願うことかなー。背の高いきれいな顔の彼は、愛する人を探しにここへ来た。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた。大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会えるー。ハマった心も観てない人も胸躍るラブストーリー9篇。目次(「BOOK」データベースより)今まで聞いたことがないピアノの音、あるいは羊/亡き人が注文したテント/静かな、もの悲しい、美しい曲/ポメラニアン探し/大人へのボート、あるいはお城/真木とマキ、あるいはきっと辿り着ける場所/偽物の暖炉の本物の炎/塔、あるいはあたらしい筋肉/今まで着たことがないコート、あるいは羊井上荒野さん。『百合中毒』以来ですね。いやー、これねー。題名を見て、こんな内容だとは思わなくて。ラブストーリーだったんですね。私、『愛の不時着』見てなくって。この本は、そちらから影響をうけた作品らしいのですが。だってさー。僕の”女”を探しているんだって……ちょっと危ない人のお話なの?って勝手に思っちゃってねー。けど全然違いました。心温まる感じのお話でしたね。それにしても、”羊”って……村上春樹さん…?って一瞬思いましたけども。『愛の不時着』観てみたくなりました。
2023.03.22
コメント(0)
黄色い家 (単行本) [ 川上未映子 ]内容紹介(出版社より)十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。内容紹介(「BOOK」データベースより)2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶ー黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな“シノギ”に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい…。善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!川上さん。『乳と卵』以来ですね。私の過去記事を読んでみると、あまりの酷評に「どうした?私…」と思ったわけですが。前評判もなにも触れず、図書館の新刊コーナーにあったものを借りてきました。いやー、面白かった。あっという間に読んでしまいました。なんだかこれもまた、現実社会の闇を見せられてるかのようで、苦しくなったりします。やっぱりねー。産まれた環境から逃れられるのって、一握りの人たちのような気がするんですよね。お金持ちは生まれつきお金持ちだし、貧乏人は生まれつき貧乏人なんです。全ては生まれた環境で決まってしまって、自分ではどうにもならないことなんですよね。犯罪に手を染める人は、そういう環境で育ってしまって、逃れることが出来ずにそうなる運命みたいにその道を進むしかなかったりするわけで。過去に冒してしまった罪は、消えることはないわけで。だからといって、そこから抜けだそうと努力してる人も実際いるわけでして。なんていうのかなー。そこを分かっていない人が、その犯してしまった罪だけを責め立てるのは、どうなのかなーと思うわけですよ。なんだか言ってることがなんのこっちゃでしょうけども。ただただ、親が金持ちだったから、自分も苦労せずに金持ちになった人って、なんだか信用できないなーと思ったりしたりしました。川上さん。前記事で酷いこと言ってすみませんでした。とても面白かったです。
2023.03.18
コメント(0)
両手にトカレフ (一般書 387) [ ブレイディみかこ ]内容紹介(出版社より)未来屋小説大賞&高校生が選ぶ掛川文学賞、ノミネート!『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者が14歳の少女の「世界」を描く、心揺さぶる長編小説。この物語は、かき消されてきた小さな声に力を与えている。その声に私たちが耳を澄ますことから、全ては始まるのだ。ーー西加奈子氏私たちはもう呪いから解放されていいんだ。2人の少女を抱きしめながら、私も一緒に泣きたくなった。ーー長濱ねる氏今、この時代にブレイディさんは必要とされていて、この物語は、ブレイディさんにしか、つくれない。ーーヨシタケシンスケ氏自分が失いかけていたものを取り戻したような気持ちになった。一人でも多くの人に読んでほしい。ーーバービー氏自分だけの美しいものを見つける長い旅が人生となっていくのだろう。読後、子ども時代の自分を抱きしめて「頑張れ」と声をかけたくなった。ーー中江有里氏一気に読んだ。言葉さえあればわたしたちはつながれる。苦しみは分かちあえるし未来も切りひらける。ーー中脇初枝氏自分を守るためにも自分を変えなければいけない局面が誰にもあって、その時、とにかく動揺してしまう。でも、この小説が肯定してくれる。ーー武田砂鉄氏◎STORY私たちの世界は、ここから始まる。寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられた。一方、学校では自分の重い現実を誰にも話してはいけないと思っていた。けれど、同級生のウィルにラップのリリックを書いてほしいと頼まれたことで、彼女の「世界」は少しずつ変わり始めるーー。かなり前に購入したものを、やっと読み終えた次第です。ブレイディさんの本は3冊目ですね。今の世の中の問題点を、しっかりと見せてくれるブレイディさん。この本は、イギリスが舞台ですが、今の日本でも似たようなことがあったりするんじゃないでしょうか。私は子育てを終えた身なので、身近にこういう話を聞いたりはないんですけども、「こども食堂」があちこちにあったりして、それを素晴らしい事!みたいに言ってる総理大臣(現だったかな?それとも、前?)がいたりして。ミアの場合、母親がドラッグ中毒だったり、その辺は日本ではあまりないことだと思うんですが。シングルマザーの方、全員がそういうわけではないですけれども、やっぱり非正規で働いている方は多いわけで。なので、収入は決して多くなくて。その上、払わなければならないものは普通にあるわけで。それなのに、それを解消してくれる政治は存在していなくて。なんだか、未来というものを感じられない、今の日本。そりゃ、子どもを産んで大丈夫なんだろうかと、悩んで当然だと思いますし、そういうことで少子化になっていることを、今の政治家はご存じなんでしょうかねー?なんていうのか。最近は憂鬱になる事が多すぎて、本当に嫌になってしまいます。
2023.03.11
コメント(0)
道なき未知 [ 森博嗣 ]内容紹介(「BOOK」データベースより)道の先にあるものは未知だ。なにかがありそうな気がする。この予感が、人を心を温める。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。したがって、行き着くことよりも、今歩いている状態にこそ価値がある。知識を得たことに価値があるのではなく、知ろうとする運動が、その人の価値を作っている。たとえば、人生という道だって、行き着く先は「死」なのだ。死ぬことがこの道を歩く目的、価値ではないことくらい、きっと誰でもわかっているだろう。目次(「BOOK」データベースより)道を探しているだけで良いのか/情報とは何か?/万能の秘訣を教えよう/時間の第一法則/時間の作り方/一歩ずつしか進めない/それぞれに違う道/道は入口が関門/人が歩くべき道?/道はつながっている〔ほか〕次男から借りて読みました。次男のは文庫本でしたけど。なるほどなーと、頷かされる文章の数々。森さんのように考えることが出来たらいいのになと思います。人のことを羨ましいと思ったことがない。嫉妬心を持ったことがない。作家という仕事は対価があるからしているだけである。小説はほとんど読んだことがない。書けそうかな?と思って書いてみたら書けた。…本当ですか?凄い人だなー。私がこの本を読んで、改めて考えさせられたのは自分と他人は違うということ。自分とは反対の意見を聞いて怒り出す人がいるけれど、それはまだ獣の本能だということ。「人間的」ではないということ。自分とは違う意見でなければ聞く意味がないということ。同意を求めすぎてはいけない。反対意見も、ちゃんと聞かなきゃいけないんだよね。なかなか出来ない未熟な私ですが。森さんのエッセイは、勉強になります。こういう考えもあるんだなーと、気付かされる文章ですね。
2023.01.15
コメント(0)
その本は (一般書 395) [ 又吉 直樹 ]内容紹介(出版社より)本の好きな王様がいました。王様はもう年寄りで、目がほとんど見えません。王様は二人の男を城に呼び、言いました。「わしは本が好きだ。今までたくさんの本を読んだ。たいていの本は読んだつもりだ。しかし、目が悪くなり、もう本を読むことができない。でもわしは、本が好きだ。だから、本の話を聞きたいのだ。お前たち、世界中をまわって『めずらしい本』について知っている者を探し出し、その者から、その本についての話を聞いてきてくれ。そしてその本の話をわしに教えてほしいのだ」旅に出たふたりの男は、たくさんの本の話を持ち帰り、王様のために夜ごと語り出したー。お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケによる、抱腹絶倒・感涙必至の本の旅!実は、予約までして買っていた本でして。それなのに、ちょっと前に読み終わったという。なんでだろうなー。図書館から借りてくる本は、期限もあるからなのか、さっさと読んじゃうんですけど。自分で購入した本は、なかなか読み終わらない私です。これね。油断しちゃいけません。結構泣けます。のほほんとしたヨシタケさんの絵と、お笑い要素もどこか含んでいる気がする又吉の文章。深いんですよねー。実は、深い。児童書っぽい感じの本ですけど、もちろん大人が読んでも楽しめます。いやー、絶妙なんだよなー。この二人の組み合わせ。買ってよかった。何度でも読める。そう思わせてくれる本でした。
2022.11.27
コメント(0)
ジャッカル【Blu-ray】 [ ブルース・ウィリス ]【ストーリー】「“ジャッカル"が動き出す…」漏れ伝わってきた情報に、世界中のVIPが震え上がった。歴史の裏で暗躍し、歴史を覆してきた恐怖のプログラムが、ついに始動したのだ。いったい誰が、何処で、何を起こそうとしているのか!?闇の世界に目を光らせる各国の情報組織の捜査線上に浮かび上がったのは、100億の報酬で、どんな依頼でも請け負う、正体不明の暗殺者。毒には、毒を…防衛網は最も危険な賭けに出た。奴を狩り出し追跡するために、まったく同じ能力を持つ伝説のスナイパーを放ったのだ。その時から、たがいに先を読み合う予測不可能な対決が、世界を駆け巡り始めた…。WOWOWで入っていたものを録画して視聴。1997年のアメリカ映画です。いやー、ブルース・ウイルスですよ。そして、共演にはリチャード・ギア。カッコいいねー、相変わらず。劇中で「シャルウィダンス」なんて言ってて、え?どゆこと?と思ったりもしましたが(笑)なかなか面白い映画でしたが、当時は話題になったのかな?全然知らなかったけど。先日放送された、ガリレオのスペシャルドラマを思い出させる(?)内容ですが、やっぱりハリウッドは桁が違いますね。うむ。勿体ない。
2022.11.19
コメント(0)
「東野圭吾のベストセラー小説を原作に、福山雅治演じる天才物理学者・湯川学が難事件を鮮やかに解決していく姿を描く大ヒット作「ガリレオ」シリーズの劇場版第3作。数年前から行方不明になっていた女子高生が、遺体となって発見された。警視庁捜査一課の刑事・内海によると事件の容疑者は、湯川の大学時代の同期でもある刑事・草薙がかつて担当した少女殺害事件の容疑者で、無罪となった男だった。男は今回も黙秘を貫いて証拠不十分で釈放され、女子高生が住んでいた町に戻って来る。憎悪の空気が町全体を覆う中、夏祭りのパレード当日、さらなる事件が起こる。キャストには内海役の柴咲コウ、草薙役の北村一輝らおなじみのメンバーが集結。前2作に続いて西谷弘が監督、福田靖が脚本を手がけた。昨日観に行ったのは、こちらの映画でした。久しぶりの「ガリレオ」シリーズ。今までのドラマも映画も全部観ていますが、やっぱり面白い!あのメンバーが勢ぞろいなところも、やっぱりいいですね。それにしても、複雑なお話だったなー。原作は読んでいない気がします。最近、東野さん読んでないもんなー。東野さんのお話は、映像化して成功するものと、うーん…ってなっちゃうものが両方ある気がしています。ガリレオシリーズは、前者だと思うんですが。あの複雑なお話を、構成できちんと表現出来ているのは素晴らしいなと思いました。初っ端から、ちょっと泣きそうになりましたしね。脚本がいいのかな?やっぱり監督かしら?それにしても、飯尾さん!素晴らしいじゃないですか!出演されていることを全く知らずに観たので、すごいびっくりしました。ほかのキャストもとても豪華で。とても面白かったです。
2022.10.10
コメント(0)
相葉雅紀が主演を務め、怪奇現象が多発する森を舞台に、“それ”と呼ばれる得体の知れない何かがもたらす恐怖を描いたホラー。田舎町でひとり農業に勤しむ田中淳一のもとに、ある日、別れた妻の爽子と東京で暮らしているはずの小学生の息子・一也が突然ひとりで訪ねてくる。しばらくの間、淳一と一也は一緒に暮らすことになるが、ちょうどその頃、近くの森では不可解な怪奇現象が立て続けに発生し、町でも住民の不審死や失踪事件が相次いでいた。そして淳一と一也も、得体の知れない“それ”を目撃してしまい……。監督は、「リング」「事故物件 恐い間取り」などでジャパニーズホラーの第一人者として知られる中田秀夫。相葉にとっては「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」以来8年ぶりの映画主演作で、ホラー映画には初出演となった。共演に松本穂香、江口のりこ、上原剣心(ジャニーズJr.)ら。実は、公開初日に観に行ってました。いやー、久しぶりのホラー!結構怖そうな予告だったけど、大丈夫かなー…なんて思って、かなりの気合入りまくりだったんですけどね。…ん?これは、ホラー…なの?っていうのが、正直な感想でした。なんていうんだろう。期待しまくりだったのが良くなかったんですかね?相葉ちゃんが、番宣で言ってた『ホラーエンターテイメント』ってのが、なるほどねーと頷けるというのか。これ、ホラーとか恐怖ものが苦手な方が多い、相葉ちゃんファンでも多分大丈夫です。怖がらないで観てみてね。その辺を考慮した内容だったのかなーなんて、ちょっと思ったりしました。うーむ。ちょっと荒削りなところもあったりして、ツッコミどころ満載な気がしました。怖い映画を観たい!と思ってる人には不向きかもしれませんね。後半、思わず吹き出してしまいそうになった私には、ちょっと不向きだったのかもしれません。
2022.10.10
コメント(0)
ほしくず 星屑 [ 村山 由佳 ]内容紹介(出版社より)この子たちを輝くスターにしてみせるーー。田舎者のミチルと、サラブレッドの真由。過酷な芸能界で、少女たちをスターダムに押し上げようとする女性マネージャーの前に立ちはだかる壁……。迫真の芸能界小説の誕生!必死にもがく少女たちと、様々な思惑で動く大人たちが織りなす、息もつかせぬ痛快長編!大手芸能プロ「鳳プロ」のマネージャーながらも、雑用ばかりでくさっていた桐絵は、博多のライブハウスで歌う16歳の少女・ミチルに惚れ込み、上京させる。鳳プロでは、専務の14歳の娘・真由を大型新人としてデビューさせることが決まっており、ミチルに芽はないはずだった。しかし彼女のまっすぐな情熱と声は周囲を動かしてゆく。反りが合わずに喧嘩ばかりの二人。妨害、挫折、出生の秘密、スキャンダル……その果てに少女たちが見るものは──。ド・エンタメのスター誕生物語が完成しました!内容紹介(「BOOK」データベースより)大手芸能事務所「鳳プロ」のマネージャーながらも雑用ばかりでくさっていた桐絵は、博多のライブハウスで歌う16歳の少女・ミチルに惚れこみ、上京させる。鳳プロでは専務の14歳の娘・真由のデビューが決まっており、ミチルに芽はないはずだった。しかし彼女のまっすぐな情熱と声は周囲を動かしてゆく。反りが合わずに喧嘩ばかりの二人。妨害、挫折、出生の秘密、スキャンダル…その果てに少女たちが見るものはー。必死にもがく少女たちと、大人たちの様々な思惑が織りなす、息もつかせぬ痛快長編!あー。なんか、こういう村山さん久しぶり。そう感じた1冊でした。これは、昭和の芸能界のイメージかな?1970年代くらいかなーと想像しながら読みましたが。やっぱりね。才能だけでも、見た目だけでもダメなんだよね。引き付ける力、みたいなものを持っている人が、一握りの存在になるんだろうなーと思いました。そういうのを、所謂岩石みたいな時から見出せる人って、それも才能なんだろうねー。本当に難しい世界だよなと思います。プロデュースする人の力も、その人自身の力も、全てが嚙み合ったときに、大スターって生まれるんでしょうね。数社の新聞に連載されていたものに、加筆修正された一冊です。やっぱり村山さんは面白い!申し訳ないくらいに(書いているご本人の苦労を思うと)、あっという間に読んじゃいました。
2022.09.02
コメント(0)
嫌いなら呼ぶなよ [ 綿矢 りさ ]内容紹介(「BOOK」データベースより)「眼帯のミニーマウス」カワイイ命女子VS.整形ポリス。「神田タ」YoutuberVS.粘着ファン。「嫌いなら呼ぶなよ」不倫男VS.妻の女友だち。「老は害で若も輩」綿矢VS.ライターVS.編集者。整形、不倫、SNS、老害…心に潜む“明るすぎる闇”に迫る!目次(「BOOK」データベースより)眼帯のミニーマウス/神田タ/嫌いなら呼ぶなよ/老は害で若も輩久しぶりの綿矢さん。これまた、結構な内容のお話でして。特に、最後の『老は害で若も輩』は、綿矢さんご本人のお話なの……?いや、フィクションなんだろうけども。そっかー。それぞれのお話、全てに言えることなんですが。私はそちら側の意識でものを考えたことが無かったので。かなり新鮮。そういう考えもあるのね、的なことを思ったり。綿矢さんって、こういう文章書く人だっけ?いや、帯に『綿矢りさ新境地』って書いてあるなー。面白かったです。どの話も、ちょっとドキッとさせられるというのか。やっぱり、目の付け所が違うんだろうな。凄い方です。
2022.08.28
コメント(0)
日本でもベストセラーとなったイギリスの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を、二宮和也主演で映画化。「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「思い、思われ、ふり、ふられ」の三木孝浩が監督、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」の金子ありさが脚本を手がけ、人生に迷うダメ男と記憶喪失のロボットが繰り広げる冒険を、日本版にアレンジして描く。ある理由から、自分の夢も妻との未来も諦めてしまった春日井健。そんな彼の家の庭に、記憶を失ったロボットのタングが迷い込んでくる。時代遅れな旧式のタングを捨てようとする健だったが、タングが失った記憶には、世界を変えるほどの秘密が隠されていた。健の妻を満島ひかり、健とタングを監視する謎の男を小手伸也、中国在住のロボット歴史学者を奈緒が演じる。「STAND BY ME ドラえもん」などの「白組」がVFXを担当。いやー。やっと観てきました。隣町の映画館では、1日2回の上映まで減っちゃってまして。こ、これは……もしかして、貸し切り状態…?なーんて思っていたら。え!?全然入ってるし!!小さめのスクリーンだったからかなー。間引きもしてたしなー。でも、意外や意外(失礼)結構な盛況ぶりで、ちょっと安心した私です。いやー、可愛い映画だった!しかも、ラストは結構泣いちゃったし。ファンタジーなのでね。ツッコミどころは満載なのですが。それを物ともしない二宮和也の演技力の高さ!!これ、ほとんどCGで、タングは実際にはいなかったって言うじゃないですか。それでこの演技って……やっぱり二宮さんってば天才ですね。いや、ホントに。脇を固める俳優陣も素晴らしいですが、やっぱりこれは、二宮和也を主役にしたことが、一番成功につながっているような気がします。タングも可愛いんだけどねー。ニノさんも可愛くて!この映画を映画館で観る意味は、あの大画面でその可愛さを十分に堪能できる、それに尽きると思います(笑)
2022.08.27
コメント(0)
信仰 [ 村田 沙耶香 ]内容紹介(出版社より)世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」好きな言葉は「原価いくら?」で、現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女はーー。信じることの危うさと切実さに痺れる8篇。〈その他収録作〉★生存65歳の時点で生きている可能性を数値化した、「生存率」が何よりも重要視されるようになった未来の日本。生存率「C」の私は、とうとう「野人」になることを決めた。★書かなかった小説「だいたいルンバと同じくらいの便利さ」という友達の一言に後押しされて、クローンを4体買うことにした。自分を夏子Aとし、クローンたちを夏子B、C、D、Eと呼ぶことにする。そして5人の夏子たちの生活が始まった。★最後の展覧会とある概念を持つ星を探して、1億年近く旅を続けてきたK。彼が最後に辿り着いた星に残っていたのは、1体のロボットだけだった。Kはロボットと「テンランカイ」を開くことにする。ほか全8篇。久しぶりの村田沙耶香さん。短編小説とエッセイが収録されています。海外からの依頼も受けていて。ほかにも翻訳されているものもあるんですね。すごいな。表題にもなっている『信仰』は、2019年の2月の作品のようですが。ここ最近、話題になっているカルトについて書かれています。信じることの危うさ…ね。村田さんは、前にも宗教についての作品を書かれていたと思いますが。最近の出来事で思い出したのは、中村文則さんの『教団X』の方でしたね。あれは今読むと、より一層怖さが増すような気がします。村田さんのこと、前は『かなり変わっている人』と思ってた私。けど、違ったのかもなと、今回の作品を読んで思いました。実際の今の世の中の動きとかを見ていると、村田さんが考えていることって強ち間違ってないのかな?と思えたりして。「生存」なんかはまさしくそうで。この格差社会って、突き詰めるとこういうことになっていきそうな感じがします。私は今、どのランクにいるのかなー。Aでは絶対ないし。Bにいられるとしたら、それは私個人のというよりは、旦那の存在のおかげって気もするし。ということは…C?なんてことを考え始めると、本当に怖くなってしまいます。だからといって、嘘で守られたAであるのは絶対に嫌だなー。そういう人、きっといっぱいいそうだよなー。そんな世の中にしてしまったのは、一体誰なんでしょうかね?
2022.08.20
コメント(0)
ひきなみ [ 千早 茜 ]内容紹介(出版社より)小学校最後の年を過ごした島で、葉は真以に出会った。からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に島から逃げ出し、姿を消してしまう。裏切られたと感じた葉は母に連れられ東京へ戻るが、大人になって会社で日々受けるハラスメントに身も心も限界を迎える中、ある陶芸工房のHPで再び真以を見つける。たまらず会いに行った葉は、真以があの事件で深く傷ついていることを知りーー。女であることに縛られ傷つきながら、女になりゆく体を抱えた2人の少女。大人になった彼女たちが選んだ道とは。久しぶりの千早さん。女性同士の友情のお話ですね。ってかさー。最近、本当に思うことは、やっぱり女ってだけで結構な差別を受けてるんだよなーって話。少女時代のお話『海』も、田舎独特の男尊女卑の風景が描かれて辛いんですが、大人になってからの『陸』は現代のハラスメントがきちんとした感じで入ってくる表現で、本当にこういうどうしようもない奴っているよなって思ったりして。なんなんだろね。そりゃー、いままで男ってだけでちやほやされてきた世代は、どんどん変わっていく世の中の流れをよしと思ってはいないんでしょう。私も昔言われたもんなー。父親に。新婚の頃、実家に一人で遊びに帰ったりすると、「早く帰って晩御飯作れ」とかさー。「いやいや。 全然自分で作れるから。」って返すと、「そんな、旦那を放って出掛けるなんて…」的なことをぐちぐちと。私の母親は、けっこう社交的な人で、父親に構わず出歩いてはいたけど、それでも必ずご飯支度はしてから出掛けてたもんね。いや、それで二人が納得しているんだったら構わないけど。うちのことまで口出しするなよ、って心の中では思ってました。うちの実家も、父親の顔色みて生活するような家だったからなー。そんな家は、昔は今以上に多かったですもんね。どうにか、男女問わず、誰でも生きやすい世の中になって欲しいと思いますが。今の自民党政権じゃだめかもね。理念が壺だもの。
2022.08.19
コメント(0)
一心同体だった [ 山内マリコ ]内容紹介10歳~40歳の女同士の友情の濃密さ、繊細さ、そして女子の生き様を描き出した8編の連作短編集。自分の代で、なにかをちょっとずつ良くして、変えて、次の代につなぐ女性たちのバトンリレー。それぞれの年代の女子の友情がロンド形式でつながっていく、“わたしたちの平成30年史”。女子の生き様を丹念に描いてきた著者デビュー10周年の到達点!初めて読んだ作家さん。私とは10歳ほど年が違いますが、それでも、うんうんと頷きながら読んでしまう本でした。タイプの違う女性の、それぞれの年代の女友達とのかかわりみたいなものが描かれているのですが、どの方も自分に似ているタイプの女性がいるんじゃないかな?と思える感じ。私は、最後の『会話とつぶやき』に出てくる大島絵里さんと、凄く考え方が似ていまして。ま、それは、40歳の女性の考え方だから、今の自分が共感できるっていうのもあるのかもしれませんけどね。本当にね。知らない間に男女差別ってのは、されているものなんだなと思うわけです。なかなか無くならないし、無くそうとしていない人が政治をしてたりするもんだから、無くなるわけもないのかと思ったりもするわけで。それはさておき。女同士って、とても難しくなる時もあるし、女同士じゃなきゃ、わかり合えないこともあるだろうし。けど、やっぱり必要なものだと思いますね。私も先日、保育所からの友達と久しぶりにランチに行きまして。彼女の変わらない優しさというか、聞く耳を持ってくれるありがたさみたいなものを感じまして。やっぱいいよなー。また話せてよかったなと思った次第であります。とても面白い作品でした。最後はちょっとウルっとしちゃいました。
2022.08.09
コメント(0)
百合中毒 [ 井上 荒野 ]内容紹介(出版社より)二十五年前に家族を捨てて出ていった父親が突然戻ってきた。妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ。二十歳下のイタリア人女性と恋仲になり一緒に暮らしていたが、彼女が一人で帰国してしまったというのだ。しかし娘たちはとっくに大人になり、妻にはすでに恋人がいた。次女の遥は叫ぶ。「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」長女の真希は苛立つ。「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」妻の恋人・蓬田は夜ごと彼女からの電話を待つ。「俺はまるで女子高生みたいだな」そして妻の歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを。家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。久しぶりの荒野さん。相変わらず、読ませるのがお上手で。あっという間に読んでしまいました。家族の在り方…かー。それぞれの想いが、なんとなくわかる気がして。恋愛ってものの不確かさ、みたいなものも書かれている作品ですね。母親である前に、女性としての自分がいて。妻である前に、自信のない自分がいて。不倫相手である前に、その恋に夢中なのかどうかわからない自分がいて。いや、そんなもんだよなー。というのが、私の感想です。確かな答えなんてどこにもないんだよな。それは自分がどう決めるかでしかないんだから。
2022.08.06
コメント(0)
やがて海へと届く【電子書籍】[ 彩瀬まる ]内容紹介すみれが消息を絶ったあの日から三年。真奈の働くホテルのダイニングバーに現れた、親友のかつての恋人、遠野敦。彼はすみれと住んでいた部屋を引き払い、彼女の荷物を処分しようと思う、と言い出す。親友を亡き人として扱う遠野を許せず反発する真奈は、どれだけ時が経っても自分だけは暗い死の淵を彷徨う彼女と繋がっていたいと、悼み悲しみ続けるがーー。彩瀬さん、2冊目です。今回も、お友だちを亡くしてしまう女性のお話。しかも、突然何の前触れもなく。どうしようもないことだとわかっていても、とてつもなく辛いですね。あの災害に遭われた方。災害で誰かを亡くされた方は、きっとこんなつらい毎日を送ったんだな…。哀しみ続けることで、自分を保っていく人のこともわかるしもう全部忘れてしまいたいと思う人のこともわかる。どうしようもないことだけに、何にその悲しみをぶつけていいのか…映画化もされているんですね。あ、最近の映画なんだ。知らなかったです。最後に遠野くんと真奈に訪れる奇跡に、ちょっと救われたお話でした。
2022.06.15
コメント(0)
夜が明ける [ 西 加奈子 ]内容紹介(出版社より)直木賞作家が5年間苦しみ抜いて到達した祈り。再生と救済の長篇小説。思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。どれだけ傷ついても、夜が深くても、必ず明日はやってくる。内容紹介(「BOOK」データベースより)思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。久しぶりの西さん。いやー、凄かった。読み続けるのが久しぶりに辛かった本でした。けど、読まなきゃいけない気がして。途中でやめたら、いけない気がして。それ以上に、読み進めさせる力のある文章なので、読み続けてしまうんですけど。これが今の日本なんだろうなーと思うんですけど、どこか目をそらしがちな問題なんじゃないかなとも思ったりして。それを真正面から、西さんは書かれているんですよね。書くのも辛かったろうなー。大変だったろうなーと。読むのも体力使うけど、書く方はもっとですよね。凄い作家さんだなーと改めて思いました。そして、自分の日常を改めて考えなおしたりして。まるで関係のない話ではないんですよね。扶養されている身としては、世帯主に何かがあれば、にっちもさっちもいかなくなるのは目に見えているわけで。私は出産とともに『正』と言われる身分を捨ててるのでね。そこから、『正』が付く身分には一度もなってないですし。これからなんて、もっとなれそうにはないですしね。たまーに考えますよね。今の日常が永遠に続くなんて、保証されているわけじゃないんだよな。夫になにかあったら、私は一体どうするんだろう。どうなってしまうんだろう…なんて。他人事じゃない。いつ、誰の元に訪れるかわからない現実。あまりの未来の無さに、本当に読んでいるのが辛かったんですが。最後にはちょっとだけ救いがあったかな?いや、どうなるのかはわからないけど、ちょっとだけ進むことが出来た主人公の姿が見れただけなんですけどね。他人事だと思って、目をそらし続けてはいけない現実が、この本の中にはあります。それをどう読むかで、その先の自分の人生があるような気がしました。
2022.06.13
コメント(0)
チェインドッグ【電子書籍】[ 櫛木 理宇 ]内容紹介望まぬ大学で鬱屈した日々を送る雅也に届いた一通の手紙。それは連続殺人犯・榛村大和からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ」と訴える大和のため、事件の再調査を始めた雅也は、大和を巡る負の連鎖を知り……俊英による傑作ミステリ登場こちら、文庫化するにあたり、「死刑にいたる病」と改題された本になります。そうです。ただいま絶賛上映中。阿部サダヲさんと岡田健史さん出演映画の原作でございます。文庫化されるにあたり、加筆とかはされてるのかな?その辺はちょっとわかりませんが。映画はまだ観てません。観たいんだけどなー。そう何度も映画館に行けないのでね。配信が始まってからか、WOWOWで入るようになったら観るのかな?櫛木さん。初読みの作家さんですが、めっちゃ面白かった!いや、単純にそう言えるような、読後感のいい本ではありませんけどね。ストーリーが、実に緻密に作り込まれているな…といった感じ。読み進めていくうちに、どんどんのめり込んでいってしまいました。結構好きなんですよね。サイコ系のお話。いや、好きって言うかなんて言うか。その辺のザワザワ感は嫌いじゃないというか。それにしても、最後の最後で………ねぇ。何度も読んでみると、また違った読み方が出来るのかな?結末が分かったうえで読んでいったら、違う考え方も出来るのかなと思います。なんだか、映画もそんな感じみたいですし。どこまで原作に忠実なのかわかりませんが、猟奇的なシーンは見たくないけど、阿部サダヲさんの不思議な目を、ぞわぞわとしながら観てみたいです。櫛木さん、次は何を借りてこようかな。
2022.06.05
コメント(0)
トム・クルーズを一躍スターダムに押し上げた1986年公開の世界的ヒット作「トップガン」の続編。アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリックが教官として帰ってきた。空の厳しさと美しさを誰よりも知る彼は、守ることの難しさと戦うことの厳しさを教えるが、訓練生たちはそんな彼の型破りな指導に戸惑い反発する。その中には、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした相棒グースの息子ルースターの姿もあった。ルースターはマーヴェリックを恨み、彼と対峙するが……。主人公マーヴェリックをクルーズが再び演じ、「セッション」のマイルズ・テラー、「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリー、「アポロ13」のエド・ハリスが共演。さらに前作でマーヴェリックのライバル、アイスマンを演じたバル・キルマーも再出演する。「オブリビオン」のジョセフ・コジンスキーが監督を務め、「ミッション:インポッシブル」シリーズの監督や「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家として知られるクリストファー・マッカリーが脚本に参加。いやー、疲れた。映画を観終わったらすっかり疲れ果ててました。それはなぜかと言いますと…公開が待ち焦がれていたこちらの映画。私が観に行った映画館も、沢山の方が観に来られていました。なにせ、公開から1週間ですもの。そりゃそうでしょうとも。間引きされた客席はほぼほぼ埋まっていた感じでした。それにしても、同年代の方が多い気がするなー。しかも、ご夫婦と思しき方が沢山。まぁ、私も夫婦で観たんですけどね(笑)36年前の『トップガン』の記憶は、全くと言っていいほど無い状態でした。多分観たと思うんだけどなー。どうだったかなー。くらいな感じ。けど、何故か泣いてました。自分でも訳の分からない涙です。昔懐かしい雰囲気と、懐かしいBGM。そこにやられたのか。はたまた、『トップガン』の内容を無意識に思い出していたからなのか。それとも、ただ単に年を取って、涙もろくなってしまったせいなのか。いや、本当にこれ、トムが操縦してるんですか!?合成が一切ないなんて、にわかには信じられないんですが。けど、あまりにもリアルな映像。えっ!? 嘘嘘嘘…!!と、息を呑むようなシーンの数々に、自然と身体中に力が入り…最初の感想にいたった次第です。一つのアトラクションを連続で味わったような疲労感。後味すっきり。とても面白かったです。いやこれは、映画館で観るべき映画だよなー。懐かしさを感じられる、私たちはより一層楽しめたんだと思うんですが。最近の若者がこの映画を観ると、どんな感想を抱くんでしょうね。小学生の頃、なぜか戦闘機に嵌っていた次男は、楽しめるんだろうなーという気がしましたけどね。いやはや、トム・クルーズって何者なんでしょ。超人過ぎて、逆に恐ろしいくらいです。今年いくつだっけ?いやー、びっくり。
2022.06.05
コメント(0)
久しぶりに、映画館で映画鑑賞。話題作ですね。THE BATMANです。いやー、面白かった!これ、3時間近くある映画なんですが、そんなの全然感じませんでした。おしりの痛さを除いて(笑)私の観たいバットマンでした。私はどちらかというと、シリアス系のほうが好きなので。『ジョーカー』もとても好きですし、あの映画を観た方ならきっと好きになると思います。ダークナイトも好きだったなー。あの時のバットマンは、クリスチャン・ベールかな?あのシリーズもいいですよね。今の世の中の闇…的なものを感じます。なんていうのか…バットマンはヴィランの気持ちもちょっとわかっちゃうというのか。まー、今回のヴィランのリドラーはちょっと異常性が強い気がするので、怖いなーって方が先に来ちゃいますけど。そういう意味で言えば、ジョーカーもかなりな異常さですけどね。それにしても…エンドロールでコリン・ファレルの名前を見たとき、「え?出てた?」ってなったんですけど。あとで調べてみてびっくり!全くの別人でしたねー。本当に驚きました。
2022.03.21
コメント(0)
少女を埋める [ 桜庭 一樹 ]内容紹介(出版社より)2021年2月、7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍下の鳥取に帰省する。なぜ、わたしの家族は解体したのだろうか?--長年のわだかまりを抱えながら母を支えて父を弔う日々を通じて、わたしは母と父のあいだに確実にあった愛情に初めて気づく。しかし、故郷には長くは留まれない。そう、ここは「りこうに生まれてしまった」少女にとっては、複雑で難しい、因習的な不文律に縛られた土地だ。異端分子として、何度地中に埋められようとしても、理屈と正論を命綱になんとかして穴から這い上がり続けた少女は東京に逃れ、そこで小説家になったのだーー。「文學界」掲載時から話題を呼んだ自伝的小説「少女を埋める」と、発表後の激動の日々を描いた続篇「キメラ」、書き下ろし「夏の終わり」の3篇を収録。近しい人間の死を経験したことのあるすべての読者の心にそっと語りかけると同時に、「出ていけ、もしくは従え」と迫る理不尽な共同体に抗う「少女」たちに切実に寄り添う、希望の小説。内容紹介(「BOOK」データベースより)出ていかないし、従わない。因習的な故郷に、男性社会からのいわれなき侮蔑に、メディアの暴力に苦しめられた時に、「わたし」はいつも正論を命綱に生き延びてきたー。理不尽で旧弊的な価値観に抗って生きる者に寄り添う、勇気と希望の書。著者初の自伝的小説集。目次(「BOOK」データベースより)少女を埋める/キメラ/夏の終わり久しぶりの桜庭さん。なんだか色々とあったんですね。全く存じ上げませんでしたが。なんていうのか。地方の、今も存在する昔ながらの風習とか。男性優位の変な価値観とか。そういう、嫌なことが書かれていて。私の心の中にも、モヤモヤとしたものがいたりするのですが。それにしても、『少女を埋める』をそういう風に読みはしなかったかなー。まあ、小説は読み手に渡れば、読み手の物語になるんでしょうけど。書き手の方に降りかかる災難とか、そういうものを考えて欲しいと言われて、それを素直に受け入れられない、そんな考え方はどうかと思いますよね。自分が悪くても謝らない。謝ったら負けみたいな感じっていつ頃から生まれたんですかね。嫌だわー。なんていうのか。地方に住んでいなければわからない閉塞感みたいなものって、やっぱり都会に住んでる方には理解しづらいことなのかなー。今回のコロナ禍でも、そういうのってホント田舎っていやだなーって思う所だったりしましたけど。なんだか、3篇を通じて色々と考えさせられました。変わっていかなきゃいけない。本当にそうだと思います。
2022.03.09
コメント(0)
我が産声を聞きに [ 白石 一文 ]内容紹介(出版社より)夫婦がずれていく。コロナ? がん? もっと大きな何かで。コロナ禍の家族を描く直木賞作家の最新作新型コロナウイルスが世界を覆っている2020年9月、名香子が夫の良治から頼まれていっしょに向かった先は、都立がんセンターだった。そこで肺がんの診断を受けた良治は、一方的に、家を出て好きな人と暮らしながら治療をすると名香子に告げる。呆然とする名香子だったが、事態は“蝶”の羽ばたきのように次々と思いもかけぬ方向へと進んでいくのだった人生は無数の「もしも」の連続だ推薦コメント「自分の人生は自分で作っていけると思いこんでいるが、そうだろうかと小説に問われている気がして、私はこわくなる」--角田光代(作家)「人類最大の不幸は、生殖を完遂した雌雄が、何十年も一緒に暮らすことだ。「男と女」を擬態するのに、人生100年(夫婦生活70年)はあまりにも長すぎる…!夫婦の道は、二つに一つ。いっそ、男と女でない何かになるか。そんな男(女)は、最初からいなかったことにするか。この世の夫婦は、必ず、そのどちらかの選択を迫られる。この小説の主人公は、ある日、その結論を突きつけられる。夫が先に、その選択を決めたから。「熟れて落ちる果実」のように、夫婦して、ゆっくりとどちらかの道に落ちていくのが一番いいのだけれど、そうはいかない夫婦もいる。はてさて、突然もぎ取られた果実を、彼女がどう調理して、どう呑み込むのか。人生の真実を一つ、召し上がれ」ーー黒川伊保子(人工知能研究者・感性アナリスト)担当編集より 白石さんは、一貫して人間の運命という手に負えないものを、様々な形で書いていらっしゃいます。今作は、その運命について、まったく難解でもなく、現実離れした部分もなく、力みもなく、素晴らしい筆致で一気に読者を結末まで運びます。まさに熟練の境地です。 ラストシーンで、タイトルの意味がわかりますが、この結末をどう受け取るか、ぜひさまざまな方に読んでいただいてご意見を伺いたいです。いやー。なんていうんですかね。ちょっと何言ってるかわかんない…。な感じでしたよね、読み始めは。ただ、読み終えて…内容紹介の担当編集の方の言葉を読んで、その意味が段々分かってきた…みたいな感じです。確かになー。私も、子育てが終わった今。夫と一緒にいる意味ってなんなのかって、考えたりします。でも私は、夫は彼以外に考えられないかなーと思ったりもしてて。いや、好きで好きでって感じで結婚したわけじゃないんですけどね。一緒に居て楽しい。一緒に居て楽。一緒に居ることが当たり前。みたいな感じになっていったのかなー。彼はどう思ってるのかわかりませんけどね(笑)それこそ、このお話の良治みたいに、「なんか違うかも…」って思ってるのかもしれないです。ま、そうなると、私は名香子のように捨てられて終わるんでしょうけども。いや、捨てられるってのもちょっと違うのかな?本当の自分の生き方…みたいなことを考え出したら、キリがないのかもしれない。こうじゃない人生って、どこか魅力的に感じたりしちゃいますしね。タイトルと、表紙の猫ちゃんの写真からは想像もつかないお話でした。色々と考えさせられますね。
2022.02.18
コメント(0)
ひらいて (新潮文庫) [ 綿矢 りさ ]内容紹介(「BOOK」データベースより)華やかでモテる女子高生・愛が惹かれた相手は、哀しい眼をした地味男子。自分だけが彼の魅力に気づいているはずだったのに、手紙をやりとりする女の子がいたなんて。思い通りにならない恋にもがく愛は予想外の行動に走るー。身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を瑞々しく描いた傑作小説。綿矢さんも久しぶり。前回読んだのが、「生のみ生のままで」でした。なんか……読み進めるたびに辛くなるなー。普通じゃなくなっていく愛。文章も、どんどんおかしな感じになっていきます。私は、愛側の学生じゃなかったので、その気持ちはあまりわからなかったりしますが。高校生くらいの年代の残酷さっていうのか、それがどうにも辛かったですね。ああ……。あまり良くない読後感です。
2022.02.06
コメント(0)
ミス・サンシャイン [ 吉田 修一 ]内容紹介(出版社より)僕が恋したのは、美しい80代の女性でした…。大学院生の岡田一心は、伝説の映画女優「和楽京子」こと、鈴さんの家に通って、荷物整理のアルバイトをするようになった。鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターだった。せつない恋に溺れていた一心は、いまは静かに暮らしている鈴さんとの交流によって、大切なものに触れる。まったく新しい優しさの物語。吉永小百合、推薦。「彼女は亡くなり、私は生きた」鈴さんの哀しみが深く伝わって来ました。作家の故郷への思いを私は今、しっかりと受け止めたいです。内容紹介(「BOOK」データベースより)僕が恋したのは美しい80代の女性でした。切ない恋に苦しんでいた大学院生の岡田一心は伝説の女優「鈴さん」との出会いで、本当の優しさに触れた。吉田さん。久しぶりに読んだ気がします。前回読んだのは、『橋を渡る』。うーん……思い出せない(笑)これは毎度のことなんですが、読んだ本の内容を、あっという間に忘れてしまうんです。……多分。多分ですけど、もうキャパが一杯いっぱいなんでしょうね。私の脳みそ。なので、何度も読んだ本なら、その内容も思い出せるんですが、それ以外だと多分1年もしたら忘れちゃうように出来てるんでしょうね。長崎出身の吉田さん。原爆と言えば、最初に出てくるのは広島のことで。長崎のことは、あまり多くは知られていないような気がします。なんていうのか……。被害にあった方は忘れられるわけないのにね。被害を与えたほうは、忘れられるものなのかな…?この本の帯に、吉永小百合さんが言葉を寄せているのが凄いことだよなーというのか。実際には存在しない(んだよね?)鈴さんの姿が、そのことでくっきりと浮かび上がるような気がしました。
2022.02.05
コメント(0)
彼女たちの場合は [ 江國 香織 ]内容紹介「これは家出ではないので心配しないでね」14歳と17歳。ニューヨークの郊外に住むいとこ同士の礼那と逸佳は、ある秋の日、二人きりで“アメリカを見る”旅に出た。日本の高校を自主退学した逸佳は“ノー(いやだ)”ばかりの人生で、“見る”ことだけが唯一“イエス”だったから。ボストン、メインビーチズ、マンチェスター、クリーヴランド……長距離バスやアムトラックを乗り継ぎ、二人の旅は続いてゆくーー。美しい風景と愛すべき人々、そして「あの日の自分」に出逢える、江國香織二年ぶりの長編小説。こちら、2019年5月に第一刷が発行になっています。久しぶりの江國さん。長編出してるの知らなかったよー。「小説すばる」で連載されていたんですね。結構な厚みのある本で、おまけに字も小さめ。行ったことがない所がほとんどなんだけれど(一応、ニューヨークには新婚旅行で行ったので)、不思議と目の前にその風景が浮かんでくるという。さすが江國さんだなーと思いました。それにしても、17歳と14歳の少女が二人でアメリカ中を旅するなんて、突然出ていかれた親の身になると、心配でしょうがないでしょうね。かといって、礼那のパパに同情するかといえば、そんなこともないんですけど。長いお話ですが、読み終えるのが勿体ないというのか。礼那が『帰りたくない』と思うのと一緒に、私も『読み終えたくない』と思ってしまいました。この先のお話も読んでみたいなー。旅行から帰ってきた二人が、どんな風に成長するのか。どんな女性になっていくのか。海外にあまり行ったことがない私にとって、この本の中の逸佳と礼那は、羨ましくて、そして、こんな勇気私にはないなーと、尊敬すら覚えてしまう二人なのでした。
2022.01.30
コメント(0)
月夜の森の梟 [ 小池真理子 ]内容紹介(出版社より)「年をとったおまえを見たかった。見られないとわかると残念だな」(「哀しみがたまる場所」)作家夫婦は病と死に向きあい、どのように過ごしたのか。残された著者は過去の記憶の不意うちに苦しみ、その後を生き抜く。心の底から生きることを励ます喪失エッセイの傑作、52編。◯本文よりあと何日生きられるんだろう、と夫がふいに沈黙を破って言った。/「……もう手だてがなくなっちゃったな」/私は黙っていた。黙ったまま、目をふせて、湯気のたつカップラーメンをすすり続けた。/この人はもうじき死ぬんだ、もう助からないんだ、と思うと、気が狂いそうだった。(「あの日のカップラーメン」)*余命を意識し始めた夫は、毎日、惜しむように外の風景を眺め、愛でていた。野鳥の鳴き声に耳をすませ、庭に咲く季節の山野草をスマートフォンのカメラで撮影し続けた。/彼は言った。こういうものとの別れが、一番つらい、と。(「バーチャルな死、現実の死」)* たかがパンツのゴム一本、どうしてすぐにつけ替えてやれなかったのだろう、と思う。どれほど煩わしくても、どんな忙しい時でも、三十分もあればできたはずだった。/家族や伴侶を失った世界中の誰もが、様々な小さなことで、例外なく悔やんでいる。同様に私も悔やむ。(「悔やむ」)*昨年の年明け、衰弱が始まった夫を前にした主治医から「残念ですが」と言われた。「桜の花の咲くころまで、でしょう」と。/以来、私は桜の花が嫌いになった。見るのが怖かった。(「桜の咲くころまで」)*元気だったころ、派手な喧嘩を繰り返した。別れよう、と本気で口にしたことは数知れない。でも別れなかった。たぶん、互いに別れられなかったのだ。/夫婦愛、相性の善し悪し、といったこととは無関係である。私たちは互いが互いの「かたわれ」だった。(「かたわれ」)内容紹介(「BOOK」データベースより)「年をとったおまえを見たかった。見られないとわかると残念だな」作家夫婦は病と死に向きあい、どのように過ごしたのか。残された著者は過去の記憶の不意うちに苦しみ、その後を生き抜く。心の底から生きることを励ます喪失エッセイ52編。目次(「BOOK」データベースより)梟が鳴く/百年も千年も/猫たち/音楽/哀しみがたまる場所/作家が二人/不思議なこと/夜の爪切り/光と化して/降り積もる記憶/最後の晩餐/猫のしっぽ/生命あるものたち/喪うということ/あの日のカップラーメン/金木犀/それぞれの哀しみ/Without You/先人たち/亡き人の書斎/蜜のような記憶/三島と太宰/夢のお告げ/喪失という名の皮膜/春風/バーチャルな死、現実の死/受難と情熱/雪女/愛情表現/母の手、私の手/繭にこもる/祈り/お別れ会/折々のママゴト/シャルル・アズナブール/抱きしめ、抱きしめられたい/悔やむ/桜の咲くころまで/愛さずにはいられない/思春期は続く/動物病院にて/墓場まで/内線電話/もういいよ/残された時間/静かな死顔/バード・セメタリー/つながらない時間/神にすがる/かたわれそして、こちらが前記事で書いた、どこか繋がってるように感じた本です。小池真理子さん、作家の藤田宜永さんと事実婚されてたんですね。知らなかったです。夫婦で作家って、なかなか大変なんですかね?ぶつかり合うのが日常だったけど、それが無くなってしまうと……コロナ禍での、家族の死に向き合う寂しさというか、誰かに会って気持ちを伝えるのも難しい。孤独というものを、前以上に感じる日々なんでしょうね。こちらは小説ではなくエッセイ集です。じわじわと哀しみが伝わってくる……そんな文章たちです。
2022.01.29
コメント(0)
新しい星 [ 彩瀬 まる ]内容紹介(出版社より)直木賞候補作、高校生直木賞受賞作『くちなし』から4年ーー私たちは一人じゃない。これからもずっと、ずっと愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く……はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機ーー娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり……。(表題作「新しい星」)美しく、静謐に佇む物語気鋭が放つ、新たな代表作内容紹介(「BOOK」データベースより)幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く…はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機ー娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり…。(表題作「新しい星」)美しく、静謐に佇む8つの物語。気鋭が放つ、新たな代表作。目次(「BOOK」データベースより)新しい星/海のかけら/蝶々ふわり/温まるロボット/サタデイ・ドライブ/月がふたつ/ひとやすみ/ぼくの銀河彩瀬まるさん。初めて読んだ作家さんです。1986年生まれ。若いなーと思いつつ、計算してみたら30代…?そっか。そうなのよね。自分の年を考えずに、1986年なんて最近じゃん!って思えてしまうという…。そっか。そうなのよね。長編なのかと思って借りてきたら、あれ?短編集?で、読み進めると、それともちょっと違いまして。登場人物は、どのお話にも共通する方々でして。それぞれに、生きづらさみたいなものを抱えている4人のお話です。4人は、大学時代のサークル仲間で、ひょんなことからまた再会しまして。そこから物語は繋がっていくわけですが。私は、男友達と言える友達がいたことがないので。こんな関係性が羨ましかったりしますけども。若くして友達を亡くす…っていうのは、経験したことがないので想像することしか出来ませんけど。やっぱりね。辛いよね。いや、友達を亡くすっていうのは、いくつになっても辛いでしょうけども。なんていうか、私が図書館から本を借りてくると、その本たちの中には何かしらの繋がりがあったりして。”死”というものを、改めて考えさせらえるというのか。日常は、いつまでも続くものじゃないんだなーと。しみじみ思ったりするのでした。
2022.01.22
コメント(0)
「スパイダーマン ホームカミング」「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」に続く、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する「スパイダーマン」シリーズの第3弾。MCU作品の「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ エンドゲーム」でもスパイダーマンと共闘した、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジが登場する。前作でホログラム技術を武器に操るミステリオを倒したピーターだったが、ミステリオが残した映像をタブロイド紙の「デイリー・ビューグル」が世界に公開したことでミステリオ殺害の容疑がかけられてしまったうえ、正体も暴かれてしまう。マスコミに騒ぎ立てられ、ピーターの生活は一変。身近な大切な人にも危険が及ぶことを恐れたピーターは、共にサノスと闘ったドクター・ストレンジに助力を求め、魔術の力で自分がスパイダーマンだと知られていない世界にしてほしいと頼むが……。サム・ライミ監督版「スパイダーマン」シリーズに登場したグリーン・ゴブリンやドック・オク、マーク・ウェブ監督版「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのエレクトロなど、過去のシリーズ作品から悪役たちが時空を超えて登場。それぞれウィレム・デフォー、アルフレッド・モリーナ、ジェイミー・フォックスら当時のキャストが再登板した。スパイダーマンの最新作。過去作品のキャストが沢山出てきて、それだけでも胸アツでした。予告編をほとんど観ずに観に行ったのでね。まさかの人たちの登場にびっくりですよ。あまり言うとネタバレになっちゃうので、詳しくは語りませんが。いやー。泣くと思ってなかったのになー。結構泣いちゃいました。なんなんでしょうね。年かしら…?マーベル映画お馴染みの、エンドロールの中での隠し映像(?)に、お得感が増しますね。2回もあるなんてね。それにしても。エンドロールで席を立つ人たちの気持ちが、いまいちわかりません。暗くて歩きづらいでしょうに。そんなに早く帰りたいかなー。私の場合、泣き顔をリセットするためにも大切な時間だったりします(笑)
2022.01.16
コメント(0)
スタイリッシュな英国紳士が過激なアクションを繰り広げる人気スパイアクション「キングスマン」シリーズの3作目。第1次世界大戦を背景に、世界最強のスパイ組織「キングスマン」誕生の秘話を描く。表向きは高級紳士服テーラーだが実は世界最強のスパイ組織という「キングスマン」。国家に属さない秘密結社である彼らの最初の任務は、世界大戦を終わらせることだった。1914年、世界大戦を裏でひそかに操る闇の組織に対し、英国貴族のオックスフォード公と息子のコンラッドが立ち向かう。人類破滅へのカウントダウンが迫るなか、彼らは仲間たちとともに闇の組織を打倒し、戦争を止めるために奔走する。「ハリー・ポッター」シリーズでも知られる英国の名優レイフ・ファインズがオックスフォード公、「マレフィセント2」「ブルックリンの片隅で」の新鋭ハリス・ディキンソンが息子のコンラッドを演じた。彼らの前に立ちふさがる敵でもある怪僧ラスプーチンには個性派俳優のリス・エバンスが扮した。監督、脚本、製作はシリーズ全作を手がけるマシュー・ボーン。最近、映画を沢山観ています。実はこちらの作品は、99.9よりも先に観ていました。タイミングを逃して記事を書けずにいました。年越しちゃいましたです。キングスマンシリーズですね。なので、面白くないわけがない。相変わらずのアクションと、ブラックユーモア的な過激さ。けれど、今回はなんだか、教えられたことも沢山あった気がします。戦争はね。やっぱり失うものの方が多い。単なる殺し合いなのに、そこに意味を持たせようとする身勝手なもの。そして、始めたり終わらせたりする者は戦場にはいない。ゲームの駒のように人間を使って、戦わせて捨てる。なんででしょうね。人を殺すことはいけないのに、それが戦争という形になると、何故それは許されるんでしょうね。虚しさが募りますね。いやけど、これはキングスマンなのでね。所々でクスッと笑えるところがあったりします。もしも私が英語を理解できるのならば……もっともっと楽しめるんだろうなー。そんな映画だと思います。それにしても、最後のシーン。いや、あれはおまけのシーンだったかな…?これは歴史的に合っているのかいないのか。そこには点で疎い私にはさっぱりわかりませんが、もしも、そうやって実はあの人たちが繋がっていたんだとしたら……恐ろしいことですね。
2022.01.01
コメント(0)
2016年と18年にTBS「日曜劇場」で放送された松本潤主演の人気ドラマ「99.9 刑事専門弁護士」の劇場版。常に事実だけを追求し、99.9%逆転不可能と言われる刑事事件で最後の0.1%まであきらめずに真実を追求し、無罪を勝ち取ってきた型破りな弁護士・深山大翔。斑目法律事務所の刑事事件専門ルームは、室長から所長へと昇格した敏腕弁護士・佐田篤弘のもと、新人弁護士の河野穂乃果も加わり、事件に挑む日々を送っていた。ある日、15年前に起きた天華村毒物ワイン事件に関する依頼が舞い込む。事件には謎の弁護士・南雲とその娘エリが関わっていた。村の青年・守の協力を得て、事件を徹底的に調査していく深山たちだったが、思わぬ罠が彼らを待ち受けていた。深山役の松本潤、佐田役の香川照之らテレビ版でおなじみのキャストに加え、新人弁護士・穂乃果役で杉咲花が参加。29日にスペシャルドラマをリアタイして、30日公開初日に観てきました。私的には理想的なスケジュールだったんですが、何故か一緒に観に行った夫からそう提案されたという。なんでだろう…。いや、99.9は連続ドラマの頃から観てたけど。そんな熱狂的だったんだっけ…?と思っていたら、彼は完全に勘違いしてまして。なんと、次のクールで新しい連続ドラマがこのメンバーで始まると思っていたらしく、「これは早めに観に行かないと、ドラマが観られない!」と焦っていたらしいのです。いやいや(笑)松本さんの次のドラマは「となりのチカラ」よ。TBSじゃなくて、テレ朝よ。そう言いましたら、「えー? なんだよー。」と凄く残念そうに言っておりました。本当にね。スペシャルドラマと映画だけなんて、勿体ないよなーと私も思いました。もっともっと観てみたい。穂乃果ちゃんも、南雲先生も、もっと観たかった。そういう意味で言うと、杉咲花ちゃん凄いなと思いました。スペシャルドラマと映画だけで、あれだけの印象を残せるんだもの。凄いな。素晴らしい俳優さんですよね。いつものメンバーはもう、言わずもがな。最高の俳優さんたちで、大好きなチームです。(今回のドラマと映画では、明石さんがあまり出てこなかったイメージで、ちょっと寂しかったですけど。)そこに加わる、新たなキャストもね。本当に良かったなー。あまり語ってしまうとネタバレしてしまいそうなので多くは語れませんが、西島さんがね。やっぱり凄いな…と思った、ラストに近いあるシーン。なんというか……嗚咽を抑えるのが大変でしたよ。大泣きしたわけではないんですが、思わず息を呑むっていうのはこういうことなんだな…といった感じ。いやー、凄かった。語彙力が追いつかなくて申し訳ないですが、観ていただけたら分かるんじゃないかな?それくらい、インパクトのあるシーンでした。99.9は本当に面白い。ドラマの頃からどのseasonも面白かったですが、観ているとあっという間に終わってしまって。それも、香川さんと松本さんの掛け合いが最高に面白いってのもあるんでしょうね。うちの夫も、「松潤のドラマは大体ハズレがない。」と絶賛しておりますし。(『失恋ショコラティエ』とかそういう恋愛ものは観てないですが)今回の番宣ものの番組とか観てると、制作サイドの方にもかかわってるの?ってこともあって、さすが松本さんだなーと思ったりしました。全体を見てるんでしょうね。いい作品を作るための努力を、惜しまない人なんでしょう。なんて人なんだろう…。本当に凄いですね。それにしても、99.9はあらゆるところにネタがちりばめられていて。今回も結構ありましたね(笑)それを全部見つけるには相当数観なきゃわかんないだろうなー。もう新作はないのかな?…ラストのホワイトボードの言葉。実現しますように…。
2021.12.31
コメント(0)
1999年に公開され、革新的な映像技術とストーリーで社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔「マトリックス」。2003年に公開された続編「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」で3部作完結となった同シリーズの新たな物語を描く、18年ぶりとなるシリーズ新章。主人公ネオを演じるキアヌ・リーブスが過去作と変わらず同役を担当するほか、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミスらが続投。ネオを救世主と信じ、世界の真実を伝え、彼を導くモーフィアス役を「アクアマン」のブラックマンタ役で知られるヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ネオの宿敵スミス役をドラマ「マインドハンター」のジョナサン・グロフが新たに演じ、ニール・パトリック・ハリス、クリスティーナ・リッチらが扮する新キャラクターも登場する。シリーズの生みの親であり、過去の3作品を監督しているラナ・ウォシャウスキーがメガホンをとった。いやー、面白かった!この世界観だよ。たまらん!って思いながら観てました。大好きだったんです。マトリックス。前作は全部DVD持ってます。アニマトリックスも、もちろんです。そうだよなー。あの頃はDVDだったんだよ。だから、この映画の公開を知ったときは、それはもう、興奮しましたよね。あの赤と青のカプセルを見るだけで、ゾクゾクしちゃって。またネオに会える!またトリニティに会える!って思ったら嬉しくって。だからなんですかねー。映画のストーリーとは全く関係ないのに泣けてしまって。あの頃の自分が蘇ったって言うのか。すごく不思議なんですけど。マトリックスは日本のことをよく取り上げてくれますよね。あの緑のコードにカタカナが含まれてるのもそうですし、今回の新幹線のシーンとかね。確か、監督が日本が好きなんだっけなー。どうだったか、定かではありませんが。今までとは違う方が演じてるキャラクターもいますが、それぞれがいい味を出してましたね。エージェントスミスの方とか、言い方が似てる気がしました。多少真似してたところはあったのかな?あと、懐かしいキャラクターが出てきたりして、クスッと笑えるところもあったりして。アクションが凄いのはもちろんですが、今回のマトリックスはそういうところも結構あって、より一層楽しめました。あー、もう一回観たいなー。近くに最新の設備が入っている映画館がないのであれですが、これはそういうので観たら楽しいだろうなー。今度ディスクを購入するなら、やっぱりBlu-rayになるんだろうなー。配信もあるけどね。やっぱり私はディスクを手元に置いておきたい派なので。とにかく、私は手放しに楽しめた映画でした。
2021.12.26
コメント(0)
久しぶりに、隣町の映画館で鑑賞です。もうこちらの映画館も、入場制限なしでした。けど、字幕版は人気がないのか、小さめのシアターでしたけどね。やっぱりね。ヴェノムだもんね。元々はスパイダーマンのヴィランだからなんですかね。結構ハチャメチャです(笑)人間じゃないのでね。アクションシーンは何でもありな感じ。不可能が無い感じとでもいうのか。私的には、前作のほうがハチャメチャだった気がしますが。今回も結構です(笑)そして、きっとあれなんだろうなー。アメリカンジョークがてんこ盛りなんでしょう。コロナ禍ってこともあるのか、そんなに笑ってる人はいませんでしたが。私の横に座っていた次男とともに、私は必死に笑いをかみ殺してました。エディとヴェノムの掛け合いが相変わらず楽しいです。それに絡んでくるアンと、今回はダンもなかなかいい感じにかかわってますね。なんでしょう。なんだかこの映画を観ていたら、Vaundyの「世界の秘密」を思い出しました。”今日どっかで悪者が死んだらしい でもたくさんの命が救われたらしい 正義と倫理と命を天秤にかけて 量った声明で 難しいことはもう分からない けれど 実は僕らが悪者だったかもしれない なんて考えると 彼の気持ちが分かるかもしれない”深い歌詞ですなー。近々公開されるスパイダーマンの新作にも、ヴェノムは出てくるのかな?ヒーローとヴィラン。色々と考えさせられますね。
2021.12.13
コメント(0)
アンソーシャル ディスタンス [ 金原 ひとみ ]内容紹介(出版社より)コロナみたいな天下無双の人間になりたいーー読めば返り血を浴びる作品集。パンデミックに閉塞する世の中で、生への希望だったバンドのライブ中止を知ったとき、二人は心中することを決めた。世界を拒絶した若い男女の旅を描く表題作を初め、臨界状態の魂が高アルコール飲料で暴発する「ストロングゼロ」など、あらゆる場所でいま追い詰められている人々の叫びが響き渡る。いずれも沸点越えの作品集。内容紹介(「BOOK」データベースより)心を病んだ恋人との同棲に疲れ、自らも高アルコール飲料に溺れていく(『ストロングゼロ』)。職場の後輩との交際にコンプレックスを抱き、プチ整形を繰り返す(『デバッガー』)。夫から逃避して不倫を続けるが、相手の男の精神状態に翻弄される(『コンスキエンティア』)。生きる希望だったライブがパンデミックで中止、恋人と心中の旅に出る(『アンソーシャルディスタンス』)。ウイルスを恐れるあまり交際相手との接触を断つが、孤独を深め暴走する(『テクノブレイク』)。生きる苦しみに彩られた全篇沸点超えの作品集。目次(「BOOK」データベースより)ストロングゼロ/デバッガー/コンスキエンティア/アンソーシャルディスタンス/テクノブレイク凄いな……なんか、その一言に尽きるというのか。金原さんは「TRIP TRAP」を読んだだけかな?なんかほかにも読んだ気がするけど、どうなんだろう。「蛇にピアス」は未だに読んでないとは思うけれども。とても重いです。特に私が一番きつかったのは、コンスキエンティアかな?自分がこういう状態になったことは一度もないので、読んで想像すると…って感じなんですが、不倫される奥さんのお話が多い中、不倫してる奥さんのお話っていうのはちょっと読んだことなかったかも…と思ったりして。こう……頼られると無下にも出来ず、気が付くと引きずられるように不幸の道を進んでしまう、みたいなことは、私の中であまりないので。自分が『ダメだな…』って思った瞬間、スパッと切り離してしまう冷たさみたいなものを、自分の中に改めて感じた次第です。そうだな。結構私って冷たいんだな。優しく見せかけてるけど、本質は冷たい人間なんだ。だから、この5つのお話の中に出てくる男性陣の優しさに驚いたりしてね。これ、きっと見切り付けられてるよね、なんて勝手に思っていたら、ちょっと離れていただけで、ちゃんと考えてくれてたりして。金原さん、今までどんな人生を歩まれてきたのか……ちょっと狂気な世界ですけど、きっとこんな感じに生活している人だって結構いるんでしょうね。コロナ禍のどうにもできない異常な日常というのか。そういう事がうまく書かれているなーと思いました。こちらの作品、谷崎潤一郎賞を受賞されましたね。非常に重たいですが、濃厚な読み応えのある作品たちでした。
2021.12.05
コメント(0)
正欲 [ 朝井 リョウ ]内容紹介(「BOOK」データベースより)生き延びるために、手を組みませんか。読む前の自分には戻れない。作家生活10周年記念、気迫の書下ろし長篇小説。朝井リョウさん、作家生活10周年記念作品。以前読んだ『スター』は白版で、こちらが黒版ってことですね。スターいやー…。何故なのか、読み終わったら涙が出てきました。凄い本です。自分の弱さ…っていうのか、自分の本質みたいなところにグサグサと刺さりまくりでして。自分は普通なんだって思えるために、多数派の意見を探る…なんて、普通に自分はしてたよなって思えてしまって。正しい欲かー…。それが本当に正しいかなんて、誰にも分らないのにね。不安になるから探りを入れて。少数派は排除する…みたいなところ、自分の中に確実に存在するし。『多様性』を受け入れない考えに、それってどうなの?って思う気持ちはあったけれど、それが本当の『多様性』を分かったうえで考えていたことかどうなのかには自信は持てなくて…ただただ、そこから外れたと思われる人をバッシングすることで、自分の中の正当性みたいなものを見つけようとしていただけなのかなと気付かされたというのか。簡単に口にしちゃいけない問題なんだなって。改めて考えさせられました。何故だか、村田沙耶香さんの本を、ちゃんとわかって読んでなかったんだなって、この本を読んで気づかされました。
2021.11.27
コメント(0)
ばにらさま [ 山本 文緒 ]内容紹介(出版社より)冴えない僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい日常の風景が一転! 思わず二度読み!痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。6つの物語が照らしだす光と闇島清恋愛文学賞、本屋大賞ノミネート『自転しながら公転する』の山本文緒最新作! 伝説の直木賞受賞さく『プラナリア』に匹敵るす吸引力! これぞ短編の醍醐味!ばにらさま 僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。わたしは大丈夫 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。菓子苑 舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。バヨリン心中 余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。20×20 主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。子供おばさん 中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは。内容紹介(「BOOK」データベースより)冴えない会社員の広志にできた彼女は色白でとびきり可愛い”ばにらさま”。日常の向こう側に見える心のあり様を捉えた6篇。目次(「BOOK」データベースより)ばにらさま/わたしは大丈夫/菓子苑/バヨリン心中/20×20/子供おばさん山本文緒さんの最新刊。とはいっても、第一刷は2021年の9月10日です。可愛らしい装画で、新聞か雑誌の広告で見かけて、早く読みたいなーと思っていたんですがなかなか図書館では見つけられなくて。そんなこんなしているうちに、10月18日。山本文緒さんの急逝を知りました。あぁ……。山本さんの新作は、もう読めないんだなーと思うと、寂しくて泣いてしまいます。まだ若かったのに。…とこんなことを書くと、『子供おばさん』の文章に行着いたりして。山本さんのお話は、恋愛の裏側…恋愛のキラキラしたところだけじゃなく、その裏側も書いてらっしゃる、そんな感じがしてました。この本もね。そこは一緒で。なんだか身近に感じるお話たちに、色々な感情をもってしまいます。いいことばっかりじゃないのよね。嫌なことだって、やっぱりあるのよ。そんな風にね。感じるお話たちです。あ、この本って出たのは今年の9月ですが、載っているお話は一番新しくても2015年のものなんですね。それを今出したって言うのは、何か意味があったりしたんですかね。膵臓がんかー。発見しづらく、進行が速いと言われていますが。……とても残念です。もっと山本さんのお話が読みたかった。ご冥福をお祈りします。関連特集
2021.11.23
コメント(0)
全892件 (892件中 1-50件目)