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2022年06月17日
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カテゴリ: 病院
おはようございます


今日はオンライン資格確認についての話です



知っていると必ず役に立つ話なのですが「オンライン資格確認」が変な取り上げられ方をしたために、役に立つ情報が伝わっていないと感じたので今回取り上げました




「マイナンバーカードの保険証利用をすると、患者の自己負担が増える」




という話題で一時ニュースでも取り上げられていました





​​​ 「マイナンバーカードを保険証利用し て負担が増えるなら、そんなの ​​​




と国民から突っ込まれまくったこの仕組みですが、実はこの時取り上げられなかった 患者さんにとって本当に役に立つ情報 にはマスコミも政府も触れませんでした





その陰に隠れた患者さんにとって有意義な取り組みについて今日は説明していこうと思います




まずはこちらの画像をご覧ください






こちらは厚労省のホームページに載っているオンライン資格確認から引っ張ってきたものです
オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け)



政府はマイナンバーカードの普及に躍起になっているので、




「オンライン資格確認=マイナンバーカードの保険証利用」




というイメージがついていますが、今回私が皆さんにお伝えしたいのはその下にある赤で囲んだ部分です




ここの赤の部分が表す内容を一言で言うと、


「健康保険証を病院に提示することで、オンラインで患者さんの資格情報の確認が可能になった」



ということです




これだけではまだ意味が分からないと思うのですが





具体的には



①高額療養費の限度額適用認定証の区分


②健康保険の加入開始日や有効期限




等がオンライン上で確認出来るようになったので​、これまで市役所や各保険者にて申請を行っていた限度額適用認定証の申請の手間が省けたということになります







これはMSWからしたらかなり画期的な話なのですが、これまでは患者さんが入院したり外来で高額な治療(抗がん剤や放射線、生物学的製剤等)を行う際にはそれぞれの保険者にて 高額療養費の認定証の申請をしてもらう必要 がありました




国保の方なら市町村役場へ行って申請用紙を記載し、認定証発行の手続きをする必要がありました










一人暮らしの親が緊急で入院した場合などは、「遠方に住む家族が親の保険証を持って市役所へ行き申請だけをして、後日自宅に届いた認定証を病院の窓口へ届ける」という手順を踏まなくてはいけませんでした




そのため高額療養費の手続きをするだけでも数日間家族は滞在しなくてはいけませんでした





また協会けんぽ(中小企業の会社員)や組合(大企業の会社員)、公務員共済等の保険の場合は、さらに手続きに日数がかかり




高額療養費の認定証の申請を郵送または会社の窓口にて行ったのち、手元に届くまでにおおよそ1週間ほど時間がかかりました




1週間ほどして手元に届いた認定証を病院の窓口へ届けなくてはいけません





(参考までに協会けんぽの申請用紙のリンクも貼ったので、一度見てみて下さい)

協会けんぽの高額療養費の認定証 申請用紙





これらの 時間的な拘束や申請にかかる労力 を完全に省いてくれたのが、 「オンライン資格確認」 です​​




このオンライン資格確認は本人や家族の承諾を得られれば、病院は​患者の保険証番号を入力するだけで高額療養費の区分を確認できるので 認定証の提示が不要 になります




つまり患者・家族としては先ほど述べた面倒な高額療養費の申請をしなくてもよくなったと言う事になります





これにより高額療養費の説明や申請のためにわざわざ遠方から足を運ぶ必要もなくなったのと、申請に書かる時間も省けるようになりました





MSWとしてもこれまで私が仕事をする中で、高齢な方や協力してもらえる家族がいない方などから 「高額療養費の手続きを病院で代わりにやってくれないのか」 と何度も何度も言われてきました







協会けんぽのように郵送で手続きが出来て代行できるものであれば協力することもありましたが、全ての保険の全ての患者の代行を出来るわけではないので、手間だとは分かっていながらも 「医療費を安くするために必要なものですから」 と説明して何とか家族の方に仕事を休んでもらったり、忙しい時間の合間を見つけて申請へ行ってもらっていました




それらの手間を省くことが出来てとても画期的で良い取り組みが出来たなと感じています





さらにこのオンライン資格確認の良いところはマイナンバーカードを保険証として登録していなくても、 今使っている健康保険証を病院に出すだけで確認が取れる ことです






面倒な手続きなどをしなくても、今まで通り保険証を病院へ提示するだけで確認が取れるので何の手間も増えずに、高額療養費の申請が不要になるのだからメリットしかありません






確かにニュースでやっていた通りオンライン資格確認を実施した場合は診療報酬の点数として余分に費用が請求されますが(3割負担の人で何十円とかの世界)、そもそも高額療養費を使う人は限度額を超えた分は請求されないので関係無い話です






ただこのオンライン資格確認は令和3年の3月から開始されたばかりなので、まだまだ課題が多いことも事実です



①すべての医療機関でこの保険証提示によるオンライン資格確認を行っていない




②加入している保険者によってはそもそもオンライン資格確認が出来ない保険もある




③高額療養費のみが対象で、その他の公費(特定疾患、小児慢性、重度医療、自立支援医療 等)に関しては別途申請が必要





色々と課題はありますが、そうはいっても国民皆保険の国である日本において、誰しもが所得制限などもなく一律に利用できる高額療養費の申請が不要になったことは大きな変革だと思います






是非、このオンライン資格確認について理解してもらい、不要な申請に あなたや家族の貴重な時間を割かなくてもよくなれば良いな と思います






まだまだアナログな要素の多い医療の分野において今後もデジタルを介した、患者・家族にとってのメリットのある施策は増えていきそうです





今後も何か新しい動きがあればまたお伝えしていこうと思います





今回触れた高額療養費について詳しく知りたい方は過去の記事でも触れていますので、是非ご覧いただければと思います

※超重要※ 誰もが使える万能制度 高額療養費①

高額療養費②~70歳未満の高額療養費

高額療養費③~70歳以上の高額療養費





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最終更新日  2023年07月01日 08時29分33秒
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