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カテゴリ: 1000憶系
というわけでイレギュラーに
あとはよろしく





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最終更新日  2008年01月29日 07時32分12秒
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魔法使いの弟子16  
(匿名)希望 さん
*****

ポットでお湯を沸かす彼女の背中を見つめながら孝史は立ち上がった。
書棚の影のドレッサーの前で手早く身支度を整えた。
『どうもいつもと勝手が違う・・・。』
ストックしているシャツに着替えネクタイを絞める。
『こいつといるとペースを乱されるって言うか・・・俺も妙に間抜けになっちまう。』

プレーボーイだと言われつつ・・・実は離婚して以来、孝史は自分の部屋に女を入れた事は一度もなかった。
女の部屋に泊まっても・・・相手が目覚める前にさっさと支度をして帰ってしまう・・そういう男だった。
寝顔を見られた事で孝史はすこしだけ戸惑っていた。

が、すぐに『まあ、警戒しなくていいほど・・・こいつが隙だらけってことか・・・。』
と自分に言い訳をし、都合よくなっとくすると、彼は鏡を見て髪をかるく整えた。
本来あまりこだわらないとこが彼にはある。
ただし『これ以降、彼女の前であまり隙を見せまい。隙も演出された隙であるべきだ。』と自分のポリシーを思い返し決心した。
(実は仁子に対するこの決心は既に何回も立てては挫けている。禁煙できない男の第10回目の禁煙のようなものだった。)

ソファーに戻るとテーブルの上に熱々のお茶漬けがまっていた。
そして横のお皿に小さな卵焼きと小鉢にはいったあえものがも付き従っている。
「うれしいね~。」
そういうと、子供っぽい表情ですわりんだが、『ヤバイ』ともういちどさっきの決心を思いだし咳払いをして仁子を横目でみた。
白いセーターの上にゆれるピンクの花のペンダントトップが目に入った。


(2008年01月29日 07時51分17秒)

魔法使いの弟子17  
(匿名)希望 さん
先週、二人でキュー・ガーデンズ(王立植物園)に行った帰りに彼女にプレゼントしたものだ。

うす雲に覆われた街並みに並んだ露店。
アクセサリーならもっとちゃんとしたところで買ってやるよという彼のことばに仁子は首を振った。
“これが良いの。”
『気に入っているみたいだな。』妙な安心感に包まれ彼女の表情に目を移した。
小首をかしげて彼をのぞき込む表情は岩陰からこちらを伺うナキウサギのようだった。

『ナキウサギか・・・進化せずに生き残って来た氷河時代の生き残り、我慢強い、地下での生活に耐える。主な餌は高山植物。好物は花だ・・・。』
孝史は頭の中で岩陰から顔を出す仁子を想像しわらいそうになった。
その笑いを隠す為に茶わんを顔までもっていくと一気に平らげた。

*****
「お代わりある?」
彼が茶わんを差し出すと仁子はそれを抱え弾むように立ち上がった。
「あ~うまかった。」
そういって満腹な仔犬のように孝史は伸びをした。
胃袋までもが彼女に降参している。
『だめだこれは・・・。』
孝史はいいかげん彼女の前ではガードが緩んでしまう自分を許そう、そう思った。
『どうせ、そんなにつきあいは長くはならないんだし・・・こんなのもありかもしれん。』そう言い訳をした。

離婚した前妻であればもっと見事な、それこそホテルで出されるコンチネンタル・ブレックファーストを準備して彼の前に並べるだろう。
育ちのいいミス・キャンパスの才媛。
丁寧な口調で彼に話しかけた、だがいつも彼をどこか見下していた彼女・・・。

「はい、どうぞ。」
声といっしょに茶わんが目の前に差し出された。
視線を移す。
目の前のきょとんとした無邪気な仁子がいた。
『しかたない、居心地がいいんだ・・・。』
「ありがとう。」
孝史は笑顔を浮べ仁子から茶わんを受け取った。

(2008年01月29日 07時52分06秒)

魔法使いの弟子18  
(匿名)希望 さん
***

食器を手早く片づける彼女の背中を眺めた。
『この居心地の良さがずっとつづくといい・・・。』
胃袋といっしょに降参しかけた孝史に“また、失敗したいのか?”何かが彼に囁きかけた。
眉間に皺を寄せ孝史は心の中で反論をした。
『たんに居心地がいと・・・飯がうまいなあとおもっただけだ。』
“ほんとかよ・・・最近、彼女の目の前で泣いたりとか、感情のままに話しをしたりとか・・・。随分なさけないとこ見せているよな・・・。なにか彼女は他の女と違うってことじゃないのか?”
『確かに、いままでの女と違ってゴージャスなタイプじゃないからな。ちょっと勝手が違う。部屋にもいれちまったし。というか最近では明らかに居着いている。』
“それだけか?”
『ちょっと変わっているから扱いに困っているだけだ。それ以外は他の女と同じ、時期が来たら別れるだけだ。』
“本当に同じか?”
「同じだ・・・。」
おもわず声が出た。

(2008年01月29日 07時52分48秒)

ここで  
(匿名)希望 さん
本日はこれで終了です

ちょっとだしてみました

また思いつき次第イレギュラーに書こうとおもいます (2008年01月29日 07時54分25秒)

いちばんのり~!  
青空 さん
おはようございます
教授の微妙な心・・・なるほど・・・
でも、否定しても、言い訳しても仁子は、どんどん心の中にはいってくるのね!!
情景が浮かび上がってきます。
もう少し、この平和な生活が続けば・・・・ (2008年01月29日 09時14分40秒)

胃袋  
北の大地の碧 さん
普通、男の胃袋を捕まえたらOKみたいに言われますよね。教授もそのまま捕まえられてたらよかったのになあ。どうしてこう、素直じゃないんでしょう。でも、それが彼らしいんですよね。 (2008年01月29日 10時20分38秒)

思わず・・・  
riri さん
思い出してしまいました、教授のせりふ。
「なんなんだろうな・・・無謀で、素直で・・・おまえはおれの中にどんどん入ってきた・・・」
今まで女性に心を許したことのなかった孝史には、ちょっとその初めての感覚がこわかったのかな、と思います。
戸惑っている孝史もまた魅力的です♪ (2008年01月29日 10時31分15秒)

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