むらきぃの司法試験受験勉強記

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2019.03.17
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カテゴリ: 過去問の教材

平成25年短答式試験問題[民事系科目]〔第67問〕

5.当事者本人を尋問する場合において,その当事者が,正当な理由なく陳述を拒んだときは,罰金又は過料の制裁を受ける。

【解説】

誤っている

民事訴訟法209条1項。当事者本人に宣誓を命ずることは裁判所の裁量であるが、宣誓した当事者本人が虚偽の陳述をした場合には、裁判所の決定により、10万円以下の過料の制裁が科される。偽証罪(刑法169条)などの刑罰をもって処せられる証人とは異なり、当事者本人の場合は過料の制裁にとどまっている。


この解説も酷いです。

民事訴訟法209条1項は,

宣誓した当事者が虚偽の陳述をしたときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。

と規定しています。

しかし,本肢では,当事者は正当な理由なく陳述を拒んでいるだけであって,虚偽の陳述をしているわけではないので,同条項の要件には当てはまりません。

この点,同法208条は,

当事者本人を尋問する場合において、その当事者が、正当な理由なく、出頭せず、又は宣誓若しくは陳述を拒んだときは、裁判所は、尋問事項に関する相手方の主張を真実と認めることができる。

と規定しています。

これは,証拠方法が当事者本人であるという特質を踏まえ,当事者が所持する文書の不提出と類似の制裁(同法224条1項参照)を定めたものです(伊藤眞『民事訴訟法』[第5版](有斐閣,2016)452頁参照)。



したがって,本肢の正誤の根拠としては同法208条を指摘しなければならないにもかかわらず同法209条1項を指摘している上記解説は,明らかに誤っています。


ちなみに,本問の解説の執筆者は,本問について以下のようにコメントしています。

細かい条項に関する問題ではあるが、いずれの記述も条文の知識を直接問うものであり、基本的知識に属し、容易に正解に到達できる。

本肢の内容は,受験生にとっても基本的な条文知識に関するものですが,同時に,実際に民事訴訟手続に携わる弁護士にとっては必須知識だと思います。

それにもかかわらず,なぜ,現役の弁護士である本問の解説の執筆者が上記のような誤った解説をしてしまうのでしょうか。

非常に理解に苦しみます。


それでは。





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Last updated  2019.03.17 08:00:08
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