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2009.10.04
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テーマ: 鉄道雑談(1639)
カテゴリ: 東武電車の話
皆様、おはようございます。いかがお過ごしでしょうか。
それでは 「東武特急歴史の旅」 も、終盤戦となりました。

100形 「スペーシア」 は、東武鉄道の長年の悲願だった、鉄道友の会によるその年1991年の 「ブルーリボン賞」 を受賞しました。その祝賀列車が9月8日に運転される事になりましたが、会員らの強い要望により、往路は100形 「スペーシア」 、復路は引退した 「DRC」 1721号編成で走る事になりました。これは「DRC」にとって、本当の 「最後の花道」 でした。

「涙雨」 ともいうべき小雨交じりの天気でした。会員達による 「さようなら 鉄道友の会」 のヘッドマークが取りつけられた 「DRC」 1721号編成による、臨時5020列車は14時34分に東武日光駅を後にしました。200名ほどの会員と関係者を乗せて、車内では思い出話が広がりました。

終着駅・浅草近くでは関係者によるお礼とお別れの挨拶があり、16時35分、無事到着しました。思えば 「ブルーリボン賞」 を受賞できなかった1720形が、後輩である100形 「スペーシア」 の受賞を祝い、その受賞列車に見送られるとは夢にも思わなかったでしょう。1721号編成にとっては、本当に名誉な 「最後の花道」 でした。

さて、この1721号編成ですが、廃車後も数奇な運命をたどる事になるのです。
鉄道友の会の皆様の手によって、盛大な 「さようなら運転」 をやってもらった幸せな 「DRC(デラックス・ロマンスカー)」 1721号編成は、佐野線の北館林荷扱所に自力回送しました。ここでかっての仲間達は次々と廃車解体され、主要機器の制御装置や主電動機、台車などが伊勢崎線急行 「りょうもう」

1994年 (平成6年) 1月7日、東武博物館で 「東武鉄道ジャンク市」 が開催されました。鉄道解体部品やグッズの即売会が開かれ、多くの人が朝から行列を作りました。私もその一人で、東上線で使用していた「準急」の種別板と 「DRC(デラックス・ロマンスカー)」 の先頭車に付いていた 「車掌用ドアスイッチ」 等を買い求めました。中でも 「DRC」 「けごん」 「きぬ」 には五万円の値が付きましたが、あっと言う間に売り切れました。

この中で目玉だったのが 「車両1両まるごとプレゼント」 というものでした。廃車になった 「DRC」 1721号編成や5700型を、まるごと1両無料でプレゼントするというものです。勿論、輸送代や場所代は個人負担となりますが…。

皆さんはもし1両、電車の車両をプレゼントされたら何に使いますか?私は何と言っても、書斎と寝室ですね。それはおそらく、多くの「鉄道ファン」達の憧れかもしれません。特に 「DRC」 はかなりの人気で、あちらこちらから応募が殺到しました。自治体、学校、幼稚園、会社、中には個人など。厳正な抽選の結果、1721号車、1722号車以外の4両が引き取られていきました。

1723号車…第一電工(株)仙台工場 [残念ながら、現在は解体されてありません]

1724号車、1725号車…わたらせ渓谷鐡道神戸(ごうど)駅
ここでは、列車レストラン「清流」として現在でも営業しています。特に1725号車は、かつてのビュッフェ車。それをレストランに活用するとは、上手い使い方ですね。でも残念なのは、数年前に色が塗り替えられて、「DRC」オリジナル色がちょっと消えてしまった事です。

わたらせ渓谷鐡道神戸(ごうど)駅の1724号車





わたらせ渓谷鐡道神戸(ごうど)駅の1725号車







1725号車の車内です。


詳しくは こちらの記事 もどうぞ。

1726号車…岩槻市制40周年記念事業として、岩槻公園に保存展示。日曜・祝日には車内も公開。








1722号車は、引き取り手がなかったため残念ながら解体されてしまいました。

また5700型も2両が、埼玉県の 「ものつくり大学」 の近くでレストラン 「マスタード・シード」 となって営業しています。内装こそ変わりましたが、車内には現役当時の写真も飾ってあります。












詳しくは こちらの記事 もどうぞ。

そして東武鉄道に残された1721号車ですが、トップナンバーという事で東武博物館への展示保存が決定しました。しかしスペースの関係で1両丸ごとは無理なので、半分に切断しての展示となりました。平成9年11月29日の夜間から翌日30日にかけて運び込まれ、現在は博物館の目玉展示物となっています。


また、この博物館には 「大先輩」 5700形の運転台部分も後に運びこまれました。


そして沿線某所で保管されていたモハ5701号車も、リニューアルに先駆けて運び込まれ、あの懐かしい “ねこひげ” に復元されて展示されているのです。




このように駆け足で昭和4年から、東武鉄道の特急歴史の旅をタイム・トリップしてまいりました。東武日光線の開通に伴い、国鉄に対抗するためまずは一般車の寄せ集めで始まった日光線の特急電車。
そして 「走る宮殿」 ともいわれた貴賓車・トク500形の登場。鬼怒川温泉への乗り入れ開始。本格的特急ロマンスカー・デハ10形 (後の5310形) の登場。そして戦争中の中断。戦後も、ライバル・国鉄日光線との対抗のため様々な特急電車が歴史を駈け抜けていきました。 “ねこひげ” こと5700形、 “白帯車” 1700形、 「日光・鬼怒川へは東武電車で」 というイメージを強く打ちつけ、国鉄との誘客競争に圧勝した 「DRC(デラックス・ロマンスカー)」 1720形、そして現在走っている 「スペーシア」 100形。

2006年(平成18年)3月からの東武鉄道とJR東日本の相互乗り入れ開始による、新宿~日光・鬼怒川直通特急の運転開始という出来事は、 「東武VS国鉄(JR)」 「日光誘客戦争」 の本当の終わりを告げる出来事なのかもしれません。
きっと、東武鉄道の 「スペーシア」 100型が、JR日光駅に乗り入れる、という日もそう遠くはないでしょう。

東武日光駅舎


JR日光駅舎



東武デラックスロマンスカー


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最終更新日  2009.10.04 08:58:37
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