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2012.08.28
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カテゴリ: 日本全国バスの旅
ほぼ月イチペースで書いてきたこのバスの旅レポートも、いよいよ終盤戦です。

前回のお話
【バスの旅】「さくら道」名金線をたどる旅(第4話)
http://plaza.rakuten.co.jp/myamyaspace/diary/201207070000/

御母衣ダムを出ると、バスはやがて岐阜県・石川県・富山県の三県にまたがる名山・白山の近くに差し掛かります。次は 「白山登山口」 バス停です。ここにも立派な 「佐藤桜」 の木がありました。

有名な 「白山スーパー林道」 は、この近くから分岐しています。

ここから少し離れた 「平瀬」 「佐藤桜」 の木がある事で知られています。ここでは最近、温泉も湧きました。

やがて鳩ヶ谷を12時35分に出た、上り名古屋駅行き 『名金線特急・白川郷』 号とすれ違います。

「桜って、成長が早いでしょう。」 バスを運転している北田運転士は言います。車窓には、合掌づくりの家々が目立ってきました。もう白川郷の集落に入ってきたのです。そうなると、間もなく白川郷の中心地・荻町に到着です。隣席の女性は、ここで下車していきました。

乗り継ぐ予定の高岡駅前行き加越能バスは、この荻町が始発ですが、やはり 『名金線特急・白川郷』 号を終点まで乗りたかったので、終点の鳩ヶ谷までそのまま乗る事にしました。

そうこうしているうちに、 『名金線特急・白川郷』 号は定刻の13時11分に終点・鳩ヶ谷へと到着しました。北田運転士に礼を言ってバスを下車します。




その名前の通り、かつては名古屋と金沢を直通していたバス 『名金線』 も、ここで折り返し。そして金沢側は金沢駅~福光駅間の折り返し運転となっているため、名古屋~金沢間を一般路線バスの直通運転で行く事は出来ない。

この鳩ヶ谷バス停にも、親子の 「佐藤桜」





御母衣ダムほとりの荘川桜から生まれた種が、この様に立派な木に成長したのです。名古屋から金沢まで、太平洋と日本海を桜で繋ごうとした佐藤良二さんは1977年 (昭和52年) に、47歳の若さでこの世を去りました。相方の運転士・佐藤高三さんも1982年 (昭和57年) に、後を追うようにしてこの世を去りました。この親子の 「佐藤桜」 はきっと、二人の生まれ変わった姿なのかもしれませんね。

名古屋で買った弁当を食べているうちに、荻町からの加越能バスがやってきました。前の席では、 『名金線特急・白川郷』 「越中五箇山ユースホステル(現在は閉館されました)」 に泊まるとの事でした。

「それにしても、荻町の合掌集落は興ざめだったわ。観光バスばかりで。」 と彼女は言います。

鳩ヶ谷を発車した加越能バスは 「飛越七峡」 へと入ります。

ここは読んで字の如く、庄川にかかる7つの大きな橋を渡って富山県 (越中) と岐阜県 (飛騨) の県境を何度も走るのです。そして最終的に富山県へと入ります、と車内のワンマンテープが案内していました。この加越能バス、少々運転が荒いのか、道路がカーブ続きなのかは分かりませんが、時折車内がガタガタ揺れます。

この加越能バス五箇山・白川郷線 (高岡駅前~荻町神社間) は1日4往復運転されていますが、生活路線プラス観光路線としても走っているので、この様な観光放送を車内で流してくれます。また時折、 『こきりこ節』 『麦屋節』 といった民謡が流れてくるので旅情を感じます。

岐阜県から富山県に入った加越能バスは 「西赤尾」 バス停に着きます。かつては高岡駅前から小牧堰堤経由でこの西赤尾まで、特急バスが運転されていた時代もありました。この西赤尾には、重文にも指定されている岩瀬家の合掌造りがあります。

「菅沼の合掌集落は、俗化されていないからいいわね。」 先ほどの女性は言います。その中で、 「絶対に船でしか行けない温泉」 である 大牧温泉 の話題も出てきました。小牧堰堤から、観光船に乗る事約30分。ダム湖にせり出した秘湯・大牧温泉に行く事が出来ます。

やがてバスは 「菅沼」 バス停に着きました。この女性とはここでお別れです。彼女は、こちらへ手を振りながら吊り橋の方へと消えていきました。









合掌造りの集落や庄川峡のダムを、加越能バスは車窓に見ながら走ります。かつては 『陸の孤島』 と呼ばれ、流刑や落人の地であった五箇山。それが国道が開通し、現在のように多くの人が訪れるようになっているのです。

下梨バス停を過ぎると、このコース一の難所・細尾峠に差し掛かります。かつてはヘアピンカーブと激しい積雪で、冬の交通手段を閉ざしてきたこの峠も、現在は 「五箇山トンネル」 でいとも簡単に通過してしまいます。

城端駅にて時間調整した加越能バスは、砺波平野をJR城端線に沿って走ります。福光駅では乗客の大半が入れ替わりました。JRバス 『名金線』 は、ここ福光駅と金沢駅との間が西日本JRバスによって現在でも運行されているのです。

砺波営業所で乗務員が交替し、目的地である高岡市内に着いたのは17時過ぎの事でした。
名古屋から約9時間、ちょうど日本列島を横断した事になります。

いつかまた、 「佐藤桜」 の咲く頃にこの地を旅してみたいものです…。

※この乗車ルポは、1994年9月のものです。2002年9月30日をもってJR東海バス名金急行線のこの区間は廃止され、後にJR東海バスの一般路線バスも全廃されました。



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最終更新日  2012.08.28 06:03:35
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