MY HIDEOUT ~私の隠れ家~

Jan 4, 2005
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カテゴリ: 映画鑑賞記録
1/15(土)より、全国ロードショーです。
official

"YEAR ONE IN THE NORTH"
監督・・・行定勲
出演・・・吉永小百合(小松原志乃)、渡辺謙(小松原英明)、豊川悦司(アシリカ)、柳葉敏郎(馬宮伝蔵)、石田ゆり子(馬宮加代)、香川照之(持田倉蔵)、石原さとみ(小松原多恵)、鶴田真由(おつる)、石橋蓮司(堀部賀兵衛)、他。

・物語序盤・
明治維新で新政府が樹立してから間もない明治4年。
淡路に居を構える稲田家は、他藩との折り合いが悪く、明治政府から、蝦夷の静内への移住を命じられた。
長い船旅の末に、北の地へ辿り着いた移民団。
その中には、移民団の中心的存在で、先遣隊として静内に渡っていた小松原英明の妻・志乃と一人娘・多恵もいた。

しかしそこは、温暖な淡路とは全く異なった極寒の荒地。
稲田家の家臣達は、刀を慣れない斧や鍬に持ち替えて、木々の生い茂る土地を開拓していた。
武家の妻である志乃達も、初めての畑仕事に精を出す。
だが気候の異なる土地で、農作物は思うように育たず、収穫は乏しかった。
備蓄の食糧も底をついてきた頃、英明は酷寒の地でも育つ稲を求めて、一人札幌へと旅立つ事に。
しかし半月で戻ると約束した英明は、それきり戻らず消息を絶ってしまうのだった…。


邦画にしては巨額の15億円という制作費を費やして作られた近代史の大作です。
大作という形容に相応しい、安定感のある均整の取れた重厚な作品に仕上がっていました。
俳優一人一人の演技が心に響く力作だと思います。

物語は史実を元に作られています。
ドラマは完全なフィクションですが、実際に当時はまだ未開の大地であった北海道に、淡路の人々が移民として渡ったのです。

まさに人間の力だけで、大木の生い茂る未開の地を切り開くのです。
しかも気候も本州とは全く異なり、厳寒の北国です。
自然のままの土地というのは、人間には冷酷なもので、小さな穴一つ掘るのも、岩や木の根が邪魔をして一苦労ですよね。
先人の苦労を想像しただけで、気が遠くなりそうでした。
彼等の血の滲む努力があってこそ、現代の開発された北海道がある訳ですが、その努力には頭が下がる思いでした。


冷静に考えると、救いがないとすら思える内容でした。
しかし人はたとえ裏切られ踏み躙られても、大切に守ってきた僅かな希望を奪われたとしても、生きて行く生き物なのですね。
生きてゆかねばならないという方が正しいのかもしれませんが…。
非力でちっぽけだけれど、確かに人間一人一人が持っている逞しさを感じさせてくれる映画でした。

俳優陣それぞれの寸評をしておきます。
吉永小百合さん。いつまでもお若いですね。
どう考えても、年齢的に無理がある筈なのですが、違和感を感じさせませんでした。
スクリーンでは初めてという、乗馬シーンも披露してくれています。
姿勢も良く、堂々としていましたよ。
小百合ストの方、お楽しみに。
香川照之さんは、カメレオン俳優ですね。
毎回、与えられた役にぴったりと自分を合わせてゆきます。
今回は小憎らしい悪役。
厭らしい男を見事に演じきっています。
でも卑劣な面はありながらも、理想や奇麗事を並べるしか能の無い武士達よりも、街づくりには実質的に貢献したという人物です。
渡辺謙さんと豊川悦司さん。
立場は違えど、お互いに男の渋さが光っていましたね。
石田ゆり子さん、いつもながら透明感のある美しさです。
過酷な環境の下で、我が身一つを武器として、逞しく生き抜く女性を力強く演じていました。
他の俳優さんも、皆それぞれがきっちりと自分の配役をこなしていたと思います。
そういう小さな積み重ねが、安定感のある映画を作り上げた要因でしょう。





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最終更新日  Jan 5, 2005 12:16:49 AM
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