MY HIDEOUT ~私の隠れ家~

Jan 8, 2005
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カテゴリ: 映画鑑賞記録
"THE THIRD MIRACLE"

原作・・・リチャード・ヴェテレ
出演・・・エド・ハリス、アン・ヘッシュ、アーミン・ミューラー=スタール、マイケル・リスポリ、チャールズ・ヘイド、ケイ・ホートリー、バルバラ・スコヴァ、ドン・カーモディ、他。

・物語序盤・
フランク・ショア神父は、自分の仕事に懐疑的になり、8ヵ月間もの間、無料給食所で施しを受けながら、世捨て人のような生活を送っていた。
彼の仕事は列聖調査といい、対象となる人物を聖人に列してよいか吟味する役割だった。
以前行った調査で、フランクは調査対象者だった神父が自殺した事を突き止めてしまった。
自殺という大罪を犯した者を列聖する事など、当然不可能である。

傷付き隠遁生活を送っていたフランクは、司教から新たな列聖調査を命じられる。
シカゴにある聖スタニラフ教会にあるマリア像が、血の涙を流しているという事だった。
そしてそれは、7年前、教会で働いていた敬虔な移民の婦人ヘレン・オレガンが亡くなってからだという。
渋々調査を始めたフランクは、ヘレンの娘ロクサーヌに会い、彼女の話を聞くが、ロクサーヌは母親が聖人であるという見解に否定的だった。


エド・ハリス目当てで観ました(笑)。
でも随分借りるまで迷ったんですよ。
説教臭い宗教映画だったら厭だなぁと思って。
実際鑑賞してみると、宗教映画でありながら、客観的な視点を失っておらず、とても観やすい作品でしたね。
つまり神様万歳でも、キリスト教全面肯定映画でもありませんでした。
主人公の神父は、神の存在や自分の職務に対して迷いを持っているし、加えて、彼の周りの聖職者達が如何にも俗物なのが良いです。
パーティーでは、高級なワインや贅沢な料理を当然のように食べ、芝居の批評で盛り上がり、外出時はリムジンを乗り回して平然としている。

これでもかという程、カトリックの上層部を俗物的に描いています。
またエド・ハリス演ずる神父はと言えば、若い女性に恋心を抱いて、いい仲になりかけるし(笑)。
おいおい、ちょっと軽薄すぎよ、神父様。
聖職者=清廉で高潔な人ではなく、煩悩多き人間とした点が共感できました。
こんな煩悩と欲望に塗れた人々が開く列聖協議会って、何なんでしょうね?

滑稽ですらあります。

信じたいという気持ちを裏切られ、信仰に疑問を抱く神父。
神の存在を心とは裏腹に臆面も無く肯定できる程、純粋さを失ってしまった大司教。
この二人を結び付ける、ある遠い過去の奇蹟とは…。
心の汚れを肯定した上で、一筋の光のような奇蹟を見せた所が良かったですね。
三番目の奇蹟は起るのでしょうか?
起ってほしいな、という気分にさせてくれる物語でした。

ところで何故、愛の宗教と呼ばれるキリスト教(カトリック)が、聖職者の結婚を否定しているのか、漠然と疑問に思っていました。
人を愛する心は尊いのではないかと。
特定の個人を愛する事によって、魂が穢れ、神との結び付きが弱まるという意味があったのですね。
他にも色々と勉強になりました。

宗教を扱っていますが、堅苦しくなく、静かなドラマの中に穏やかな感動があります。
いい映画だと思いました。





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最終更新日  Jan 8, 2005 12:04:38 AM
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