さるのちえ

さるのちえ

2004年11月10日
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カテゴリ: 方言
久しぶりに「方言」シリーズを始めます。


と、そんなわけで、脳の隅っこに残っている記憶を辿りながら、「和歌山弁」に挑戦したい。

《和歌山弁の主語》

「私」「ぼく」「おれ」→ いずれも「わえ」
「自分」→ 「あが」

 例:「このペンは、私のです」→ 「このペン、わえのんじょ」。

 例:「自分のことは自分でしなさい」→「あがのことはあげでせぇ」。

「あなた」「お前」→ 「おまん」「おまはん」「てきゃ」「おんしゃ」「あんてきゃ」と、自分と相手との関係に応じて呼び方が違う。


「これ」→「こえ」。「それ」→「そえ」。「あれ」→「あえ」。「どれ」→「どえ」。「だれ」→「だえ」となる。

 例:「あれはだれだい、あなたの友達かい?」→「あえ、だれよぉ、おまんの友達かぁ?」。

《和歌山弁の語尾》
語尾というか、文章の終わりがたいへん特徴的である。

「~だ」という断定の場合、「じょ」になる。

 例:「これはあなたの本である」→「これは、おまんの本じょ」。

現在進行形の場合は、「ちゃぁる」になる。

 例:「車が走っている」→「車、走っちゃぁる」。

自分の主張を相手に訴えるような場合、「やん」「らいしょ」「いしょ」をつける。

 例:「この書き方、間違ってるじゃないか」→「この書き方、間違っちゃぁるやん」。「この書き方、間違っちゃぁらいしょ」。
   「そんなの、だめじゃないか」→「そんなん、あかんやん」「そんなん、あかないしょ」。



また「して」を使う。

 例:「この書き方、間違ってるよ」→「この書き方、間違
(まちご)てらして」。「それじゃ、だめですよ」→「そんなん、あかなして」。「そんなん、あかないて」「そんなん、あかないてよぉ」。

人を誘う時に「ら」を使う。

 例:「映画を見に行こう」→「映画見にいこら」。


人に何かを勧める時に「なぁ」を使う。

 例:「遠慮しないで食べなさい」→「遠慮しやんと食べなぁ」。

出来ないという否定は「やん」を使う。

 例:「今日は行けない」→「今日は行けやん」。

動詞+「ちゃる」は「~してあげる」の意味がある。

 例:「肩をもんであげましょう」→「肩もんじゃらそ~」。
「本を持ってきてあげよう」→「本持ってきちゃら」。

動詞+「と」は「「~した」「~してしまった」の意味がある。

 例:「祝打破もう終わりました」→「宿題、もう終わっと」。
「電車はもう行ってしまった」→「電車、もう行って   もと」。

《和歌山弁の発音》
「ざ・じ・ず・ぜ・ぞ」が言えない。

 例:「ぞうきんをしぼる」→「どうきんをしぼる」。
「心臓がどきどき」→「しんどうがどきどき」。
「雑貨や」→「だっかや」。
「ぜったいぜつめい」→「でったいでつめい」

ネット友人のおこたさんから、実際的な例を教えていただいたので、追加します。

<これ、奈良県の南の方もあります。高校時代の友達が「ざっきちょう(雑記帳)」の事を思いっきり「だっきちょう」と書いてあった!!
白浜に遊びに行った時、カキ氷のみぞれを「みどれ」と思いっきり書いてあった!!うわさには聞いてたけど、ほんまやった事にカルチャーショック!!を受けましたぁ~。
中学の先生に「でんでん」と言われた先生がいて、必ず「紀元前」を「きげんでん」と言う先生でした。全然も「でんでん」って言うので、言うたびに笑われてたな~>








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最終更新日  2004年11月11日 10時53分56秒
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