2007年06月22日
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 久しぶりの和室でゆっくり就寝した次の朝。荷物も元からひっくり返してまとめてから、不要不急品は自宅に宅急便で送る。やはり朝食はバイキング。展望レストランで帯広の街を見ながら相変わらずモリモリ食う。我ながら感心する。
 帯広9時07分発「おおぞら2号」に乗車、その前に駅の売店を物色し、非常食として豚八の「ぶたにぎり」3個入りを購入。駅弁としておなじみの豚丼をおにぎりにしたもので、後ほど食すが冷めていても風味は良いし、豚の脂も落ちているのでしつこさも無い。
 9両に増結した「おおぞら」は帯広での乗降客も多く、席の確保を危惧するものの無事自由席に乗れる。曇り空の下十勝平野を疾走し、新得9時37分着。この旅最後の目的地である。この新得もまた蕎麦で有名な町。そして狩勝峠の十勝側の拠点。かつては峠越えの列車に補機を連結したり、新狩勝トンネル開業後は国鉄の実験線があったりした鉄道の街でもある。その駅舎内に名物立ち食い蕎麦がある。
 改札を出て店を確認するが、店員不在。先に駅舎を撮影したり、駅前のモニュメントを眺めたりしていると、店員らしきおばさんが戻ってくる。店に入り、「かしわそば」を注文する。客は自分一人やし、当分列車も来ないのでおばちゃんが話しかけてくる。こちらはようやく会社を休んで大阪から来て道内を旅していることを話し、おばちゃんはつい先日に強風で列車ダイヤが乱れた時の話をしてくれる。1時間に4、50人ほど客が押し寄せ、何分初めての事で一人で対応するのに難儀したらしい。大都市のラッシュでは1時間に数十人なら当たり前の数だろうが、ここではそんなことがまず無いのだろう。支払いも食券を使わずに直接のやり取りであるし。「儲かって良かったですね」と言うが、「自分は雇われているのでそのようなことはない」との意味の返事。なるほど、売れて直接儲かるのは経営者ですからね。本題の蕎麦も噂通りに上手い。やや太目の麺に蕎麦の香りが良い。北海道なのに具の「かしわ」も味付けが良く蕎麦に合う。次の特急までその辺を歩いて時間を潰すと言うと「新得の町には何も無いよ」とおばちゃんが言う。しかし上手い蕎麦があった。
 駅前から適当にウロウロする。北海道らしい路地でも広い駅前の街を歩いていると、小さな祠があり「欲捨て神社」と書かれている。お賽銭の1円玉も持って帰ってください、と書いているし、拝まなくてもよいとも書いている。うーむ謎の祠である。こちらは一応賽銭は入れずに拝んでおきました。
 ほぼ満席の新得10時31分発「おおぞら4号」に乗車、一気に札幌まで出る。前回10年前は寝ていた石勝線も今回は車窓をじっくり眺める。石勝線に入ると晴れてきて鮮やかな緑が車窓に映る。昭和55年に開業した高規格の路線なので一気に特急列車は駆けていく。途中の楓駅やトマム駅などは確認出来なかった。ほとんど何も無い山中を抜け、追分からは平野と丘陵の牧場地帯を高速で走り抜ける。南千歳で千歳線に合流し、大回りで道北から道東を1周、札幌に近付き列車本数が増え、大都市に近付いたことを実感。新札幌を出ていよいよ最終札幌到着直前に最前部に向う。自由席車は前の方なので便利。JR北海道の特急列車は前面の展望が良い車両が多く、このキハ283も最前部の運転台の下、貫通路の扉に窓が開いていて乗客でも見に行くことが出来る。終点到着間際なら誰もいないだろうし、この列車がJR北海道の列車としては今回一番最後に乗るので試しに行ってみる。段々札幌駅に近付く様子が楽しい。複々線の上、駅の側線やポイントが複雑に入り組んで見てるだけで楽しい。札幌12時14分着。
 札幌では御土産購入時間を見込んでいたが、まだ多少時間に余裕がある。そこで駅から徒歩で行ける時計台に行ってみる。がっかりスポットとして有名だが、10年前は行っていないので時間潰しに丁度良かろうと向う。世の中は普通の平日金曜日のお昼休みなので街中にはサラリーマンやら労働者達が昼飯を求めて大挙歩いている。この辺は大阪でも変わらない風景である。その中を場違いなバックパッカーがうろついている。時計台は確かに高層ビルの中に埋もれているが、先にがっかりスポットという情報を聞いていると、それ程がっかりでもない。入場料も安いし。長年充分な手入れを受け、市民に愛着を持って接していられるからだろう、全く古さは感じない。出口にスタンプ台があり、ボランティアだろうかおっちゃんが何枚も量産してどうぞ持って帰ってと言う。何枚押しても1枚として同じものが押せないと言う。これがきれい、これは濃く出てる、と3枚ほどもらう。
 1時間ほどで駅に戻り、駅の中のお土産専用のキヨスクで会社向けや自分向け、家族向けなど土産を大量に物色する。とりあえず会社にはベタな「白い恋人」と「マルセイバターサンド」を選択。当然会社で「これ北海道物産展で買った?」というツッコミを期待してである。
 いよいよ最後のハイライト14時05分発「トワイライトエクスプレス」に乗車する。まだ食べていない昼食、夜食、翌日の昼食として駅弁「DMV弁当」「やまめ鮭寿し」「札幌焼売」購入して、13時55分頃にホームに上がると既に列車が入線し、乗客たちがあちこちで記念撮影をしている。奮発した広々としたA個室「ロイヤル」に荷物を置いてから自分も撮影に励む。そういえば弁当は買ったが、飲み物を買い忘れた。時間が押しているので急いで方々まわり確保してから乗車し、一服すると程なく発車、札幌ともお別れである。それにしても札幌駅は道内の他の駅とまるで違い、ひっきりなしに列車が発着し、人の流れも途絶えることが無い。10年前と違い、711系は札幌近辺ではほとんど姿を見ず、代わってデッキ無しのロングシート通勤車731系が大幅に増えている。

 夕方17時頃に弁当が部屋に届く。昼食が遅かったのに、今度夕食は早い。しかし付いているお茶がホカホカなので冷めないうちに頂く。食堂車があるので出来たて弁当を期待したが残念ながら値段ほど(1500円)ではなかった。やがて次第に日が暮れてくる。所々で車掌が沿線の観光案内をする。これもこの列車ならではのことであろう。豪華ディナータイム中の食堂車を堂々と通り抜けサロンカーで青函トンネルを眺める。サロンカーと個室内ではビデオが上映されていてずっと「釣りバカ日誌」を流している。まあ移動している列車でしかもトンネルも抜けるので通常のテレビ放送は出来ないだろうけど。
 青函トンネルを抜けるとすっかり暗くなっている。列車内を探検した後、部屋に戻りマターリする。既に札幌を出て数時間が経つが全く時間の長さを感じない。食堂車はやがてパブタイムとなるが、こちらは夜食も確保し満腹なので行かず、個室内のシャワーを浴びてベットを展開させて早目に就寝する。それにしても広いベットで斜めに寝ることも出来る贅沢さである。





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最終更新日  2008年06月30日 00時52分48秒
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