ナがために鐘はなる・なんの役にもたたないけれど

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2019年06月16日
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京都シネマで「嵐電」を見てきました。

日に一度の上映ということもあってか、
混んでますので、見に行かれるなら早く到着する方がよいですよ。

自分の住んでるところ、生活を
映像として客観的に見たらどんなだろうと、
たとえ世界の観光地・京都に住む人であっても思ってるもんだなと思った^_^
大宮から歩いてきたでしょーというような
おじさんたち、町内会?みたいな感じもいくらかありました。

嵐電沿線の雰囲気は、独特のものがあるような気はする。

帷子ノ辻で嵐山方面行きと北野方面行きは乗り換えるので、
ちょっと違う雰囲気もあるんだけど、

特に大宮から西院のところは家のすぐ裏を走って、家々を縫うような感じだし、
北野の方も、家々の間ではあり、
桜のトンネルをくぐり、なんだか山を近くに感じ、
生活を感じる路線。

映画のセリフでちらっと出たように、
特に嵐電沿線は地名が、読むのが難しくもあり、きれいな言葉。
帷子ノ辻、有栖川、常盤、御室、太秦、蚕ノ社・・・

のわりには?!庶民的な、働く人の風情を感じる。撮影所があるように。
北のほうは、結構お屋敷が続くような気はするけど。



3組の世代の違うカップルが出てきて、
電車や駅ですれ違い、ほんの少し立ち止まり重なりーーというのが、なさそうで、ありそうで、
いや、嵐電なら(人混み的にも)なんだかあるのかもという気にさせてくれる。

ただ偶然に、いつも広隆寺の駅で見かけ、
でもすれ違うだけの3人が、

今までかわせなかった言葉を思い切って言ったとき、
結構、その人にとっては重要な事柄に触れていて、
内面の変化につながったシーンは、
演劇ぽく盛り上がって、わかりやすかったな。

嵐電おたくの8ミリ少年の子午線君、津軽からの修学旅行生の南天ちゃん、
そして、井浦新さん演ずる、腰をいためた妻を思いながらも1人京都にいる作家、衛星さんのシーンです。

お弁当屋さんでバイトして、撮影所にお弁当を配達した嘉子さんと、
東京から来た俳優で、京都弁を嘉子さんに教えてもらう譜雨さんのやりとりも
結構胸キュン。

御室の駅前で、嘉子さんが言う「否定で返さはるのに、要求だけはストレートですよね」
から始まる一連のやりとり、
京都から出たことない、人と付き合うのも苦手という嘉子さんと
譜雨さんが、まるで昔からよくある、京都の芸姑さんと東京から来た作家とか俳優の
小説やドラマなんかを彷彿させるというか。
でも、その後の展開は若々しくて、
嘉子さんを演ずる大西礼芳さんは、魅力的。

帷子ノ辻の名前の由来のように、横たわる嘉子さんに白い布がかけられると、
自分の中から、
気弱で人見知りで、自己否定の強い自分が消えていくところとか、

帷子ノ辻駅の入ることはできるけど、出られない回転ドアとか、

セリフで、
「京都タワーは、海のない京都で、屋根瓦を波に見立てて灯台みたいに」
というセリフがあって、後に、波の音がしたときがありましたよね? たしか。

嵐電のばけもの電車というのは、夏によくニュースになっていた気がするけど、
そういうところからなのか、あるいは森見登美彦の狸もののイメージもあるのか、
狸と狐の車掌さんが出てきて、祇園祭のお囃子が鳴る、
パラレルワールド風になっているところも
やはり、ありそうだなという気になって、よかった。
狸と狐の車掌さんのセリフも、ちょっと感動した。
「私は私のことしか考えてへんねんけどな」とか(笑)

いつの間にか変わってしまう、というのも、
誰もが知っていることだけど、忘れていたり、気がつきたくないこと
なのかもしれないという、普遍的なテーマだなと思ったり。

街の人が集まって、古い嵐電の映った8ミリを見るところ、
衛星や嘉子も一緒に見ているけど、古い嵐電の映像を見ながら、
それぞれが自分のいた嵐電、自分の大事な人との嵐電を思い浮かべながら
同じ映像を見ているというところが、好きだった。

鈴木卓爾監督は、京都造形大学の映像科の准教授で、
京造の学生さんが俳優やスタッフで参加されていて、
パンフで井浦さんも言っているように、学生さんに、
授業だけでは伝えられないことを伝えようとしているのが
感じられて、優しい人なんだなと思った。
また、学生俳優さんたちの動きも若くて、眩しい感じで
いいなと思った。


といろいろ、思わずつらつらと書いてしまったが、

西大路三条の駅にたたずむ井浦新・・・
なんといっても、今すぐ見に行きたい!と思ってしまうかっこよさでした^^
・・・いや、ありえへん・・・

ただ、嵐電といえば、
西大路過ぎたあたりからの路面電車になっているところの
夜のイメージ、線路に自動車が入り込みそうでこわいーという
イメージが、最近の私のイメージ。
山ノ内のあたり、結構暗いからね、夜。
大きな工場、団地、学校、そして線路。西へ向かう暗い道。


夜に、大宮から西院の間とか、帷子ノ辻からの北野線とか
乗ったことがないので。

そんなこともあって、私も、夜の嵐電、乗ってみたくなった。







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Last updated  2019年06月16日 22時02分02秒
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