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2006.09.21
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カテゴリ: 夏祭り【健side】
 神社の参道を出て、家までの道を歩く。姉の歩くスピードがちょっと遅くなってきたので疲れたのかと思い立ち止まる。
「疲れた?」
「ううん違うの」
 と言い、姉は首をふった。俺はひょっとして、と思い姉を街灯の下まで連れて行った。
「やっぱり、鼻緒のところが赤くなってるじゃないか。慣れないかっこするから」
 姉はむきになって言い返してくるだろうと思ったのだが俯いたままだ。よっぽど足が痛いのだろうか?
「しょうがないなぁ。おぶっていってやるよ」
 俺はしゃがんで背中を姉に向けた。
「い、いいよ。恥ずかしいし、浴衣のすそがはだけちゃう」

「……」
 俺は無理矢理姉を背負うと歩き出した。背中で姉がちいさく  ごめんね、ありがとう と言ったので 気にするなよ。 と言っておいた。
「久し振りのお出かけだし…。可愛い格好したかったんだもん」
 姉がちょっとふてくされたように言った。出かけるのが久し振りだからなのか、俺とのお出かけが久し振りだからなのかは分からなかったが俺は嬉しかった。背中の姉の体温が熱いのに心地良い。こんなしおらしい姉を見るのは初めてで…。俺は心から可愛いと思った。


 次の朝起きると姉はもういつもどうりだった。勝気でちょっと憎たらしい。昨日の姉が嘘のようだ。
 でも金魚鉢にはあの出目金がいる。ひらひらと泳ぐ姿は昨日の姉の浴衣姿のようだ。いつかまたあんな姉の姿を見てみたい と思った。

 コレが俺の姉への恋心の始まりだった。
 まだ恋とは言えないかもしれないけれど……。


夏祭り【健side】終わり





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Last updated  2006.09.21 20:57:24
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