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じゅんち&光流

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2006.09.28
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カテゴリ: 【健side】
『金魚』

 夏祭りの翌朝、俺は居間の窓辺に置かれた金魚鉢の中をひらひら泳ぐ出目金を見つめていた。
 昨日の姉の浴衣姿みたいだなぁ…。
 そんな事をぼんやりと考えていると、姉が起きてきた。もう十一時だ。寝すぎだろう。
 昨夜の事を思い出し、ちょっと緊張する俺に姉がかけてきた言葉は
「金魚に餌あげてくれた?」
 だった…。昨夜とはうってかわっていつもどうりの姉。意識してたのは俺だけか とちょっと悲しくなる。
「まだだけど…。そういえばこいつの名前は決めたの?」
「健でいいじゃない。似てるんだから」

 昨日からいまいち納得できない俺は聞いてみた。
「ふわふわしてて、何考えてるかわかんないとこなんてそっくりじゃない」「な!ど、どちらかと言うと俺より姉さんに似てると思うけど!?」
 俺がそう言うと姉はビックリした顔をした。まさか自分に似てると言われるなんて思ってなかったのだろう。
「私のどこが出目金に似てるのよ!?どこ見てるかわかんないとこなんか健そっくりよ!」
「俺のどこがどこ見てるかわかんないんだよ!」
「いつもどこ見てるかわかんないじゃない!」
 なんて失礼な事を言うんだ!俺は頭に血が上り、自分が何を言っているのか分からなくなり言ってしまった。
「ひらひら泳いでる姿が昨日の姉さんの浴衣姿みたいなの!」
 その言葉を聞いた姉さんの顔がみるみる赤くなった。そして
「き、金魚に餌あげといてよね!」
 と言うとバタバタと自分の部屋に戻っていってしまった。

 ちらり と金魚を見る。
「お前がいけないんだぞ」
 と言い、指先でコツンっと金魚鉢をはじいた。
 真っ赤になった姉さんはちょっと可愛かったな と思わずつぶやいた。
 周りをきょろきょろと見回し、誰もいないことを確認し金魚にそっと話しかける。

 姉が気になるなんて誰にも相談できない…。
「これからもいろいろ聞いてくれよな?」
 金魚は聞いているのか聞いていないのか分からないが金魚鉢の中で  くるり と方向転換した。
「今ご飯あげるからな」
 頼もしい相談相手の為に俺は餌をとりに行った…。

 金魚【健side】終わり





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Last updated  2006.10.07 22:58:05
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