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さて本書の解説にも詳しく載っているのだが、新渡戸稲造翁はあの「少年よ大志を抱け!」のクラーク博士が訪れた札幌農学校(現北海道大学)へ博士が帰国した翌年から入学している。博士の残した「人格教育」を受け継ぎ実践した一番いい例が新渡戸翁だったのかもしれない。
とはいえ彼の才覚は早くから芽生えていた。江戸時代に生まれ、明治維新時代を幼少で過ごし、9歳で盛岡から上京、13歳で東京英語学校に入学。その翌年書いた英作文が1876年のアメリカ独立百周年記念で展示されたというのだから驚かされる。
ジョンズ・ホプキンス大学 で学ぶ一方クェーカー教会に通い、ここでであったメリー・エルキントンと結婚することになる。後にはドイツのボン大学で勉強もしている。
色んな意味で新渡戸翁は破格の国際人でもあった。また余りある社会教養の持ち主でもあった。本書の中で何度と取り上げられる日本文化と西洋文化の比較において翁の西洋社会への理解度、教養度が余りあるほど示されている。
キリスト教に関する知識はもとより、マルクス、ニーチェ、ソクラテス、シェークスピア、アダムスミス、ジョンロック、ビスマルク、チャーチル、孔子、孟子などなど、歴史的人物の多くに始まり、18世紀、19世紀を通しての社会学者、人文学者、詩人、作家の多くが比較文化の対象として言及されている。
これほど教養に満ちた本を探すだけでも苦労するのではないだろうか。翁の時代感覚、文化の理解度は超越しているのだ。
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