Involuntary picking

Involuntary picking

January 16, 2004
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今日は第一部の舞について。

( きゆらさんのレポート に詳しく書かれています。)

いやはや雅楽の舞踊を見たのは始めてです。
実に優雅で、でも力強い、メリハリの利いた踊りでした。

東儀秀樹と一緒に舞っていた方には申し訳無いのですが、ちょっとダメです。
止める所で止めようと意識しすぎているせいか、
動きが東儀秀樹に比べて不自然というか、力んでる感じがしました。


それに引き換え、東儀秀樹のダイナミックでありながら洗練された
一挙手一投足には見惚れてしまいました。
恐らく肉体的にかなりきつい動作だと思います。

パントマイマーを裸にしてみると、筋肉質の人が多いのですが、
それもそのはず、不自然な態勢でぴたっと止まらなきゃいけないので、
とても筋力を使うんです。
多分東儀秀樹もかなりの肉体の持ち主だろうと思いました。

ここで突然物理学の話になります(^^;
エントロピーという概念(物理量)をご存知でしょうか?
普通、"無秩序さ"を表す量として定義されます。
(情報科学等では若干異なります)


実際にはエントロピーの本質からは遠いような気もするのですが
分かり易いので目をつぶる事にしましょう。

1:片付けもせずに生活をしていると部屋の中が散らかる。
2:秋になれば木の葉が落ち、掃いてやらないと、道が葉っぱだらけになる。
3:料理中に砂糖をこぼしてしまった。自然にシュガーポットに戻る事は決してない。


これを物理の言葉に置き換えてみると、
エントロピー(無秩序さ)は自然に大きくなってしまうという表現になります。
これを"熱力学の第二法則"と言います。
古典物理学に限らず、各種化学や生命科学等現代でも非常に重要な概念なのです。

誰の言葉だったかすっかり忘れてしまいましたが
「生物はエントロピーを食って生きている」というのがあります。
これはつまり、生物は朝になったら体がばらばらになっていたとか、
そういう事もなくずっと形(規則性)を保ったままでいられるという事です。
死んでしまうとエントロピーは増加して、徐々に肉体は朽ち、
やがて分解されて粉々になって土に返ってしまいますが、
生命はエントロピーが増加しません。
それどころかエントロピーを減らしてしまうという
"熱力学の第二法則"と矛盾する現象が常に起きているのです。

ぴたりと静止する様、これは実にエントロピーが小さい。
そして、雅楽という古より伝わる一定の軌道。
この上に乗るという事自体、実にエントロピーが小さい運動だなと思ったんです。

エントロピーの大小が重要なのではなくて、
生命科学の発達の起源ともなったこの物理量が頭に浮かんだのは、
生命の持つしなやかさ、強さ、美しさを直感的に捕らえたからだと思います。

滑らかな曲線を描きながら、エッジは鋭く決してぼやけない、
古来より人伝に継承され続けている軌道。
もう一度拝見したいと思いました。






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最終更新日  January 16, 2004 06:58:21 PM
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