ある日どこかで
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≪壮大な自然とともに革命と恋愛を描く≫先日書いた『トゥルー・ロマンス』で、売りさばくドラッグの事をスレーターが「ドクター・ジバゴ」と言っていたので、この映画のレビューを書こうと思ったのですが、なんせもう10代か20代の初めに観て以来観てないので、レビューを書くには自信がない。「ラーラのテーマ」はすぐに口ずさめるのですが…。スレーターがあの台詞を言わなければそうでもなかったものの、一度気になりだしたらもうだめでレンタルしました。19世紀末のロシア。幼い頃両親を亡くし、科学者グロメーコに引きとられ育てられた医者のジバゴは、詩人としても有名であった。グロメーコの娘トーニャと愛し合い結婚するが、第一次世界大戦で軍医として戦場に赴いたジバゴは、そこで看護師として働く以前にも会ったことのあるラーラと再会する。ラーラも革命家の夫がいたが、ジバゴとラーラはお互いに惹かれ合うようになる。リーン監督って人は、『アラビアのロレンス』とか『ライアンの娘』のように雄大な背景で壮大な物語を描く監督です。本作にしても然り。ストーリーは、所謂ジバゴの不倫映画です。妻子がありながら戦地で他の女性に惹かれ、一旦は別れるけど奇しくも再会し密会を続け、結局自分の家庭もそしてラーラも幸せには出来ないままに死んでいく人の話です。ただ、そこに革命と言う背景が加わるので、その残酷な部分や、その時代の価値観が揺れ動く様子が描かれて興味深いものになっています。ブルジョアへの弾圧などは革命を起こした所はどの国でも通った道でしょうが、恐怖ですね。革命が起こらなければ、ジバゴ一家があの地へ移ることもなかったろうし、そうすればラーラと再会する事もなかったはずですから、あそこまでの悲劇はなかったかもしれません。しかし、ジバゴもラーラもいずれはマークされる人物ではあったでしょうが。雄大な風景はフィンランドやカナダで撮影されたものだそうです。当時はソ連、撮影はもちろん、特にこのような映画では許可されるはずもありませんでしたからね。ジバゴ役は『アラビアのロレンス』で有名になったオマー・シャリフ。アレック・ギネスやロッド・スタイガーも好演でした。トーニャがもうちょっと華のある女優でも良かったのかもしれませんが、夫の不倫を気付いても気付かぬ振りして耐え忍ぶ役にはジェラルディン・チャップリンが合っていたのかも。テーマ曲も好きだし、雄大なバックと革命と恋愛、こう考えるととても興味を引きます。でも、何故かおすすめ映画に出来ないのは、トーニャの立場に立ってしまうからでしょうか。まあ、美しいラーラは出てくる主な男性たちみんなに何かしらの影響を与えるくらい魅力のある人だったわけですから、仕方ないんですかね。これをラーラの立場から見たら、それはもう切なくてたまらないメロドラマなんですけど。DOCTOR ZHIVAGO1965年アメリカ/イタリア監督:デヴィッド・リーン脚本:ロバート・ボルト原作:ボリス・パステルナク音楽:モーリス・ジャル出演:オマー・シャリフ、ジュリー・クリスティ、アレック・ギネス、ジェラルディン・チャップリン、ロッド・スタイガー、トム・コートネイDVD
2007.03.28
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