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2010.01.28
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~創元推理文庫、2005年~

 安楽椅子が探偵をつとめるシリーズ第1作。4編の短編からなる(連作)短編集です。
 主人公は、小学5年生の及川衛くん。10月半ばのある日―衛くんの誕生日に、ゲームを買うためのお金を渡されて買い物に出かけていた彼は、骨董屋の安楽椅子に目をとめます。近くに誰もいないのに聞こえてきたため息が、その椅子から聞こえた気がして。そして衛くんは、ゲームではなくてその安楽椅子を購入するのでした。
 安楽椅子で眠っていると、不思議な夢を見て転げ落ちてしまいます。それから、安楽椅子が言葉を喋ります。意識をもち、話せるようになって60年ほどになるその安楽椅子は知識も豊富で、まるで名探偵のような推理も披露するのでした。
 それでは、それぞれの短編の内容紹介と感想を。

ーーー
「第一話 首なし宇宙人の謎」 11月。同級生の中西くんは、頭脳明晰、運動神経もかなり良いけれど、やや偏屈なところから「宇宙人」とあだ名されていた。そんな彼にも苦手があって、それは家庭科の授業。発表会に展示するナップザックも中西くんだけ作業が遅れていたため、ある日彼は、放課後に残って作業を進めていた。ところが、しばらく席を外していたあいだに、事件が起こっていたのだった。ナップザックが切られ、それに描いていたタコ型宇宙人の足のところだけが残されていた。そこに、×印も縫いつけられて…。

「第二話 クリスマスの靴の謎」 12月。帰宅途中、酔っぱらいのいざこざに出くわした父親は、靴を振り上げて、そのまま落としていった男の靴を拾った。男を追い、それを返そうとしたが、男は受け取ろうとせず、むしろ逃げていったのだった。冒険心のある父はその靴を持ち帰り、調べてみるが、なんの異変もなかったという。

「第三話 外人墓地幽霊事件」

「第四話 緑のひじ掛け椅子の謎」 3月。推理小説雑誌の新人賞選考結果ページに載った、「緑のひじ掛け椅子の謎」というタイトルとあらすじ。それは、衛くんの安楽椅子、アーチーと関わりの深いものと思われた。衛くんたちは、その小説の作者のことを探ろうとする。
ーーー

 安楽椅子が喋って、鋭い推理で謎を解く。まさに「安楽椅子探偵」そのものという設定はネットなどで知っていて、いくらなんでも…と正直思っていました。その先入観が、良い意味で裏切られました。
 本書は、とても面白かったのです。
 安楽椅子が喋るという設定それ自体も面白かったですし、なにしろ「安楽椅子探偵」ものですから、魅力的な謎の提示も綺麗な解決もしっかりしていて、楽しく読めました。
 いずれ続編も読むつもりですが、続編も楽しみです。

(2010/01/25読了)





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Last updated  2010.01.28 06:53:51
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
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