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January 31, 2006
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カテゴリ: 心に残った短歌
先月も書いたが 、私の所属結社「コスモス」には、「この一首」という投稿欄がある。

昨日届いた2月号のコスモスの誌上で、「2月10日締め切り分は、1月号のその1集欄から選ぶ」と指定されていたので、今日はまずそれを仕上げる。明日投函すれば間に合うだろう。


感想に許される字数は、( )付の自分の名前を入れて60字・・・ということは、正味54字なので、思うほどはかけないけれども、それも勉強。

今月、私が「この一首」に選んだのは


抱擁を恥と思ひてゐしむかし掌を握るだけで征かせてしまひぬ 菅原ワカ
恥と思わずに、抱き合って別れを惜しめばよかった。あまりにも素っ気無い別れだったとの後悔が読み取れて哀しい。

「抱擁は恥ではない。特に、こういう場合の抱擁は神聖でさえある」と、この作者は現在では思っていらっしゃるのだと思う。

「むかし」は、これが「文化」であり「たしなみ」であったのだったのだから、当然と思っていらしたのだろうが、今にしてみると、ご本人も、そして、それを歌われた一首を読む私も、しんみりとする。

この方が、作者の愛する方であったのは明らかだが、その後、お元気で作者のもとに帰られらのか、そのままのお別れになってしまったのか・・・

願わくば、その後再会されたお二人が、今は、年輪を重ねたご夫婦になっていらして、「あの時は、手を握るだけしかできなかったねえ」とか、お茶でも飲みながら話し合っていらっしゃいますように。


そのほかに、最後までどれにしようかと候補に残したのは以下の二首。


秋冷は部屋の四隅にひそと来てうどんの湯気を美しくする 加藤和子
いつの間にか忍び寄った秋。夏の間は意識に上らなかったうどんの湯気が、ほっと美しく見え秋の到来に気付く。

親を慕ひ三日三晩を泣きゐしが意を決したか子猫は啼かず 手塚寿々枝
泣いていた子猫はかわいそうだが、なかなくなった子猫はいじらしい。「意を決したか」と感じた作者の愛が救いだ。


また、以下の5首にも心を惹かれた。


電子辞書机に威張り古語辞典国語大辞典書架に居眠る    渡部軍治

きのふより朝より増して鮮やかに山のもみぢは夕日と遊ぶ  湯本 直

童謡を皆で歌ふ教室に異国の園児はぼうと外見つ   勝見寿美子

三匹のメダカなれども餌をやれば追われるやつと追うやつがいる  三好専平

冴え返る秋の昼なり末の子が結婚すると唐突に告ぐ   宮本君子






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最終更新日  February 2, 2006 04:22:44 AM
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