もう、楽しい毎日は戻ってこない
日本では先週末、ようやく東京都が外出自粛の呼びかけを行いました。しかし、海外在住の日本人は、このような日本の「ゆるい対策」にドン引きしている人が大半です。
現在、私が住んでいるイギリスを始めとする欧州では、空気は何とも重苦しく、
「もうコロナ以前の世界は終わったのだ」 という意識の人が大半です。
もう、あの平和で気楽な世界は戻ってこないのです。
我々は現在、世界中を舞台とした大戦争の最中にいます。
これはただの「感染爆発」ではありません。はっきりいって、第3次世界大戦です。煽っているわけではありません。大げさなわけでもありません。
これは残酷な事実です。
我々はこのウイルスに試されているのです。
世界大戦はテロリストとの戦いでもなく、スカイネットとの戦いでもありませんでした。相手は理性も交渉も全く通用しないウイルスだったのです。よくできたSF 映画もパニック小説も吹き飛ばしてしまう現実です。
どうか日本の皆さん、この深刻さと恐ろしさに気が付いてください。 これはただの病気ではないのです 。
今の日本は「3週間前のイギリス」
日本の今の状況は、3週間前のイギリスと似ているように感じます。
イギリスでは、先々週まで人々はごく普通の生活を送っていました。
一部の注意深い人たちは、中国やイタリアの状況を気にしていたために、 手を洗う回数を増やしたり、パーティーや飲み会をキャンセルし始めました。
ところが多くの人は、「航空券が安くなっているからイタリアに遊びに行こう」とか、「春先のイベントはどうしようか」という話をごく普通にしていたのです。
子供の学校の行事だって、ごく普通に行われていました。
私の5歳になる子供は、同級生達とお城に遠足に行ってきたばかりでした。
普段と違うことといえば、その遠足に参加した子供の何名かが週末に激しい咳をするようになったこと、学校を欠席する子供が増え始めたことです。
しかし「よくある風邪を引いただけね」と言っている人が大半で、新型肺炎と結びつける人は誰もいなかったのです 。
首相スピーチに泣き出す人も
ところが、ボリス・ジョンソン首相の3月13日のスピーチにより、私が「神経質な東洋人」扱いされる時は、残念ながら終わりました。
あの瞬間、平和な日常生活は終わりを告げました。
一国の首相が、国民に向けて「あなたの家族にも犠牲者が出る」――つまり
「もう我々はあなた達を守れません。弱い人は死にます」 と、はっきり述べたわけですから。
日本では、ボリスのスピーチについて「リーダーシップがあり、日本政府よりはっきりしている」と評価する人も多かったようですが、 イギリス人には泣き崩れる人が出ました。
イギリス人は「欧州の京都人」と言われるほどですから、何事も遠回しに述べるのです。
「あなたの家族にも犠牲者が出る」というのは「あなたには死んでもらいます」という意味だった のです。
このスピーチの後、イギリス人は大変なパニックに陥りました。
普段は上流階級特有の慇懃無礼な態度で、ユーモアを交えて話すあのボリスが、 真っ青な顔で冷酷なスピーチをしたのです。
ボリスは、第二次世界大戦中の首相であったチャーチルを自身のロールモデルとしています。しかしロンドンが激しい空襲にさらされる中でさえ、チャーチルは国民を鼓舞するようなスピーチこそすれ、「死んでくれ」とは言いませんでした。
ドイツに包囲され絶体絶命の中、チャーチルが国民に対して述べたのは、
「we shall never surrender」(我々は絶対に降伏しない)
でした。
ところが、爆弾が降り注ぐわけでも、軍に包囲されているわけでもない今のイギリスで、ボリスからそうした威勢の良い言葉は一切出てきませんでした。
イートンを首席で卒業し、オクスフォード仕込みの古典ギリシャ語やラテン語の引用を多用するあのボリスが、レトリックも何もなく「死」について語った――
つまり、もうこの国には何の選択肢も残されていない 、ということだったのです。
(つづく)
谷本 真由美(著述家)
→全文
スペイン王女Maria Teresaがコロナウイルスで死亡 https://t.co/TojieesLKW
— Angama (@Angama_Market) 2020年3月28日
治療薬は、新型コロナに感染して回復した人の血液の中にある血漿(けっしょう)成分から、抗体を含む「免疫グロブリン」と呼ばれる成分を抽出して精製する。抗体をほかの患者に投与することで、患者の免疫が活性化され、病状を軽減することが期待できる 。 全文
世界保健機関(WHO)の研究によると、高血圧、糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、癌などの慢性疾患を持つ人々は、COVID-19に関連する重度の疾患にかかり、死に至るリスクが最も高くなるという 。 全文
ウイルスの進化は偶然にも左右されるので、感染を防ぐ対策をしても万全ではない。強毒化してしまう可能性もゼロではない。ゼロではないけれど、それでも対策をすれば、ウイルスを弱毒化する可能性が高くなるのは確かだ。感染拡大を防ぐ対策はした方がよいのである 。 全文
市によると、女性は飲食店の従業員。帰省翌日の24日に医療機関を受診したが嗅覚の状態が改善せず、27日に市の相談窓口に連絡して検査を受けた。
発表では、女性は新幹線を利用し、姫路駅からは自家用車で帰宅。実家で暮らす50代の母親に目立った症状はないという。市は今後、症状が出始めて以降の女性の行動などを詳しく調べる。
藤浪投手は検査を受ける際、ファンらへの啓発も念頭に実名での報道を望んでいた。 (小川 晶)
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