新型コロナウイルスのワクチンが接種できるとすれば、副作用が不安という方はいるだろうか。読売新聞の3面には「スキャナー」という欄があり、ここに12月19日、「国内初申請 ワクチン 迅速審査 少ない臨床試験 海外例参考」という記事が掲載された。
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読売新聞はワクチンの承認に関し《審査期間を通常の医薬品より大幅に短縮する「特例承認」を適用する》ことが決まっていると伝えた上で、《一般市民への接種に向けては多くの課題がある》と警鐘を鳴らした
国際医療福祉大教授で、感染症学が専門の松本哲哉氏は読売新聞の取材に応じ、以下のようなコメントが掲載された。
《副作用も出ているようだ。国は拙速に承認の可否を判断せず、海外の事例も参考に慎重に手続きを進めてほしい。重い副作用が報告されたら、評価を変える必要があるだろう》
同じ読売新聞(電子版)は、12月21日「アビガンの効果『確認するのは難しい』、審議会部会で継続審議…承認時期の見通し困難」との記事を配信した。
今度はワクチンではなく、一時期は新型コロナの治療薬として期待する声があったアビガンに関する記事だ。
《厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は21日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認申請が出されている抗ウイルス薬「アビガン」について、現時点では判断できないとして継続審議とすることを決めた》
(註:全角数字を半角にするなど、デイリー新潮の表記法に合わせた、以下同)
「強引な議事運営は困る」
読売新聞の記事から、厚労省や審議会の専門家は「石橋を叩いて渡らなかった」と理解した方もおられるかもしれない。国は安全を最優先にしている──。
アビガンの承認に関しては、朝日新聞が消極的な姿勢を明らかにしている。10月30日の朝刊に掲載された社説「コロナ治療薬 検証に堪え得る審査を」から一部をご紹介しよう。
《承認にあたっては有効性と安全性両面からの厳格な審査が求められる。スピード感は大切だが、スケジュールありきで進めるべきではない》
《アビガンは6年前に新型インフルエンザ治療薬として承認された。(略)今回の治験や臨床研究では、新型インフル向けに定められた用量・用法に比べ、1日の服用量は多く、投与の期間も長かった。総量が増えるぶん、安全性には一層の配慮が必要だ》
もっとも、厚労省の薬事行政に詳しい関係者は、「報道から受ける印象とは異なり、審議会における実際の議論は『承認すべき』という意見も決して少なくなかったのです」と指摘する。
「『薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会』が議論を積み重ねてきましたが、承認を出してもおかしくない雰囲気になったことは事実です。ところが厚労省の担当者が『強引な議事運営は困ります』と、承認させないよう釘を指してきたのです」
何しろ慎重な姿勢を示した新聞記事のコピーを、厚労省の担当者が審議会のメンバーに配っていたという証言もある。
ワクチンは特例
結果、第二部会は「現時点で得られたデータから、アビガンの有効性を明確に判断することは困難」と結論付け、継続審議とすることを決めた。
一方のワクチンだが、こちらも承認を急ぐため、じっくりとデータを集めているわけではないことは、読売新聞の記事で見た通りだ。
ところが、厚労省はワクチンの承認は前向きのようなのだ。テレビ朝日のニュースサイト「テレ朝NEWS」は12月21日、「ワクチン接種、国内状況は…『2月開始』へ急ピッチ」という記事を配信した。
《国内でのワクチン接種開始に向けた準備が着々と進められています。早ければ2月にもワクチンの接種を始めると、厚生労働省が自治体に説明していることが分かりました》
東京の墨田区保健所がテレビ朝日の取材に応じ、厚労省から「2月下旬から医療従事者、3月にも高齢者」に接種を始めたいと要請があったことを明かしている。
アビガンはデータが足りないから承認しないが、ワクチンはデータが少なくとも特例を認めるし、場合によっては海外の事例を参考にするから問題ないというわけだ。
こうした厚労省の姿勢を、前出の関係者は「矛盾していると言わざるを得ません」と指摘する。
「確かにコロナ禍は緊急事態ではあります。迅速な対処が求められていますが、ワクチンの副作用は未知数という問題は看過できません。一方のアビガンですが、少なくとも新型インフルエンザの治療薬としては承認された“実績”があります。動物実験で胎児に奇形を起こすという副作用も明らかになっており、妊娠中や授乳中の人にアビガンを投与してはならないという対応策も決まっています」
政治力の欠如?
どうして、厚労省はアビガンを“目の敵”にするのだろうか。
「1つは、アビガンの認可は薬系技官の許認可権限事項であり、責任をとらされるのは自分たちで、自分たちが進めてきたもの以外は認めたくない。外部の一切の介入を許さないという彼らに強い自負があるからでしょう」
もう1つは、富士フイルム富山化学が製造を行っていることが大きいという。
「同社の前身である富山化学工業は1930年、富山化学研究所として創立しました。61年には当時の東証と大証の2部に上場を果たし、2002年には大正製薬と資本・業務提携を行いました。そして08年に富士フイルムホールディングスの連結子会社となり、18年に完全子会社化したという経緯があります。大手の製薬会社と比較すると“新参者”であり、厚労省への影響力もありません」
更にネット上などで「厚労省の天下りを受け入れていないから、承認してもらえない」という指摘が散見される。今回の承認見送りで、そうした声が更に強くなるのかもしれない 。
ちなみに関係者によると、「継続審議と言えば聞こえがいいが、実質的には承認しないという意味合いが強い」という。
週刊新潮WEB取材班
年月日 掲載
新潮社
[東京、ロイター]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として高い期待を寄せられた富士フイルムホールディングス(HD)の抗ウイルス薬「アビガン」(一般名・ファビピラビル)が試練に直面している。安倍晋三首相はかつて5月中の承認を公言していたが、臨床試験ではいまだ有効性が示されておらず、先行きは不透明だ。
富士フイルムHDの株価は、アビガンに対する楽観的な見方から4月初旬に過去最高を記録したが、その後4分の3まで下げた。このことは、開発早期の段階で政治的に促されるCOVID-19ワクチン・治療薬に賭けるリスクを強調している。
安倍首相はかねて、アビガンについて、COVID-19の治療に日本が貢献できると称賛し、5月の国内承認を目指す方針を示すとともに、他国への提供を申し出ていた。首相は今年2月以降、公式な演説の場で少なくとも10回、アビガンに言及している。
有意差はみられず
しかし、首相は最近、この薬に関して沈黙しており、承認目標としていた5月もとうに過ぎた。アビガンの特定臨床研究を行った藤田医科大は今月初め、有効性について有意差はみられなかったと発表した。匿名を条件に取材に応じた専門家は「早期承認は望めないと思う」と話している。
アビアンは20年以上前に開発された薬だが、3月に中国当局がCOVID-19に対する有効性を確認したと発表し、関心が急上昇した。現在、世界で少なくとも28の臨床試験が行われている。
富士フイルムは、可能な限り早くアビガンをCOVID-19治療薬として日本で申請したいとしている。厚生労働省の担当者は、富士フイルムが申請すれば、政府としては審査を行う準備ができていると述べた。
「前のめり」に警鐘
しかし、日本の医薬品規制当局の元トップは、アビガンの有効性が証明されていない段階で承認を急ぐことに警鐘を鳴らす。2019年まで11年間、医薬品医療機器総合機構(PMDA)を率いた近藤達也氏は「規制当局にとって、信頼は非常に重要だ。不完全な判断を下してしまえば、プロセス全体に疑念を抱かせてしまうことになりかねない」と言う。
パンデミックが世界的に深刻化する中、アビガンの臨床試験のポジティブな結果に期待する声もある。富士フイルムの広報担当者は、アビガンの製造販売元である富士フイルム富山化学が実施中の臨床第3相(P3)試験を早期に完了させるべく取り組んでいると語った。同社は、日本政府の要請に応じてアビガンを増産している。
米スタンフォード大のイボンヌ・マルドナド教授は、軽症患者120人を対象としたP2試験を近く開始し、9月ごろにはP3試験に移行する可能性があると述べた。「私たちはできる限りのスピードで動いている」と彼女は言い、薬によって症状が改善し、ウイルス量を減らすことを示すことができれば「それは大きなことだ」と語った。
判断は時期尚早
アビガンは多くの市場で特許が切れているものの、そのブランドと富士フイルムが持つノウハウにはまだ価値がある。同社は今月初め、アビガンの海外での権利をインドのドクター・レディーズ・ラボラトリーズに供与した。
この契約には研究提携も含まれており、ドクターレディーズが富士フイルムにかわってクウェートでアビガンの臨床試験を行うと報じられている。
クレディ・スイス証券の酒井文義氏は、ドクターレディーズが行う臨床試験のデータが日本での審査に役立つ可能性があると言い、「アビガンを(COVID-19治療薬候補から)外すのは時期尚早だ」と話した。
(Rocky Swift、翻訳:AnswersNews)
富士フイルムなどが新型コロナウイルスの治療薬候補「アビガン」の臨床試験(治験)を7月中にもクウェートで始めることが20日、分かった。参加者は最大1000人程度に上る見通しで、新型コロナ治療薬としての有効性や安全性を確認する。有効なデータが得られれば、日本での承認申請に活用する可能性がある。
簡易キットを薬事承認申請 新型コロナの抗原検査―デンカ
クウェートで実施する治験は、アビガンの海外での製造や販売権を独占的に付与されたインドの大手製薬会社、ドクター・レディーズ・ラボラトリーズが主体となり、実施する。富士フイルムは治験薬の提供などで協力する。
「『アビガン』ってコロナに効けへんらしいやん?」
70歳を超えるうちの母親からもそんな言葉が出るほど、アビガン(一般名ファビピラビル)は「正露丸」や「宇津救命丸」を凌駕する(?)くらいの超有名な薬になっているわけですが、先日の報道を見た一般の方々のほとんどは恐らく、同じような感想を抱いたことでしょう。
2020年7月10日、藤田医科大学がアビガンに関する臨床研究の結果をオンライン記者会見で公表しました。その結果はご存じの通り、アビガンを投与した群としていない群を比較したところ、各評価項目についていずれも「有意差なし」という結果でした。
今回、この有意差なしという結果をメディアがどう「翻訳」したかというと、
「アビガン、有効性示されず」
「アビガン効果『確認できず』」
「『アビガン』明確な有効性みられず」
などと、見事なまでに「されず」「できず」「みられず」の否定表現でした。これなら皆が「ああ、ダメだったんだね」と思うのも無理はありません。そう思わせたい意図さえ読み取れます。でもこれだとフェアじゃないというか、ちょっとミスリードですよね。別に富士フイルムの肩を持つわけではありませんが。
確かに、アビガンについては臨床試験の結果が出る前から安倍晋三首相が「5月末に承認する」などと発言し、その半端ない前のめり感から「富士フイルムは安倍首相と仲良しだから、これは癒着じゃないか」などと邪推され、メディアで反アビガン的な報道姿勢が出てきました。それが尾を引いているのかもしれませんが、それはそれ、これはこれです。
全文
⇓
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/202007/566473.html
日医工の田村友一社長は3日、新型コロナウイルスの治療薬として期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」の受託生産をやめる理由を「希少疾患薬の開発に集中するため」と明らかにした。富士フイルムから製剤工程を受託する予定だったが、7月30日に中止すると発表していた。
日医工は静岡工場(静岡県富士市)でア…
薬害オンブズパースン会議は、 2020年7月2日、「藤田医科大学アビガン「観察研究」中間報告における死亡者を踏まえた意見書(新型コロナウイルス感染症に関して)」を提出・公表しました。
これは当会議の5月1日付けの意見書に続くものです。
要望の趣旨は以下のとおりです。
1 厚生労働省、富士フイルム富山化学株式会社、藤田医科大学、国立国際医療研究センターは、
(1)藤田医科大学における「ファビピラビル等の抗ウイルス薬が投与された COVID-19 患者の背景因子と治療効果の検討(観察研究)」、及び国立国際医療研究センターにおける「COVID-19 に関するレジストリ研究」(共同研究)に参加することを条件として行われているアビガンの供給、及び両研究におけるアビガン投与患者の新たな患者登録を一旦中止すること
(2)藤田医科大学ファビピラビル観察研究事務局が公表した中間報告において、アビガンを投与した患者のうち、入院約1か月後までの転帰が死亡とされている患者(223名、11.6%)について、アビガン投与と死亡との関連性について精査し、その結果を公表すること
(3)このうち、軽症者における死亡(42名、5.1%)については、前項の精査の結果を待つことなく、その臨床経過を公表すること
2 厚生労働省は、厳密なランダム化比較臨床試験による有効性の証明及び危険性とのバランスの適切な評価をすることなしに、アビガンを新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認しないこと
供給の中止等の要望は、
・藤田医科大学の中間報告に示されたアビガン投与者の致死率が、厚生労働省の「新型コロナウイルス診療の手引き第2.1版」に掲載された全国集計の致死率や中国疾病対策予防センター(China CDC)が公表している致死率と比較すると明らかに高く、危険性が危惧されること、
・臨床研究法や各種倫理指針に照らし、少なくとも、研究参加者保護のための十分な説明や有害事象への対応について、藤田医科大学が責任をもって管理する体制の下で行うべきであるところ、「観察研究」と称して、それらの対応がとられておらず、倫理的にも重大な問題があること
などを踏まえたものです。
また、 政府が、臨床試験等の試験成績に関する資料を提出しないでアビガンを承認する可能性を示していることから、これに反対する趣旨で、厳密なランダム化 比較臨床試験の結果による有効性の証明、及び危険性とのバランスの適切な評価をすることなしに、アビガンを新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認するべきではないことを改めて要望しました。
以下本文にて
⇓
http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=993
◆新型コロナウイルス感染症患者に抗インフルエンザ薬「アビガン」を投与する臨床研究の結果、主要評価項目の累積ウイルス消失率に統計的な有意差はなかったと藤田医科大学が発表した。ランダム化臨床試験として実施されたが、結果は芳しくなかった
◆症例数が少ないため、「有効性がないとは言えない」との見解も一理あるかもしれないが、研究の目的である主要評価項目を達成できなかった事実が全てであろう。それはきちんと結果として受け止めたい
◆一方、東京大学病院は抗凝固薬「フサン」とアビガンの併用療法を実施したところ、11人中10人で症状が軽快したと発表した。併用で症例数も少なく、アビガンの効果は何とも言えないが、少なくとも症状が軽快したことは前向きに捉えられる
◆アビガンは期待が大きい分、情報が錯綜しがちである。今のところは「効きそうだ」というレベルに過ぎない。最終的には治験がカギを握る。過剰な期待も失望もせず、富士フイルム富山化学が実施中の第III相試験結果を待つことにしたい 。
新型コロナウイルスの治療薬候補の一つ「アビガン(一般名ファビピラビル)」について、臨床研究をしている藤田医科大(愛知県)が10日、オンラインで会見し、患者の体内のウイルスが消えるなどの効果は統計的に確認できなかったと発表した。ウイルスが消えたり、熱が下がったりする傾向はあったものの、研究に参加する患者が少なく、統計的な差は出なかった、としている。
アビガン、コロナへの効果は不明 専門家が「待った」
前のめり政権、異例発言かなわず アビガン月内承認断念
研究は国内の47の医療機関で、3月から患者計89人を対象に実施した。研究が始まる前に検査で陰性になるなどした20人を除き、①参加初日から10日間アビガンを使うグループ(36人)と、②初日から5日間は使わず6~15日目まで使うグループ(33人)に分け、6日目までのウイルスの消失率や体温が37・5度未満に下がるまでの時間を比較。アビガンの使用の有無によって差が出るか調べた。
6日目までのウイルスの消失率は①では約67%、②では約56%。解熱までの時間は①で平均2・1日、②で3・2日。いずれも統計的な差はなかった。一方、重症化したり亡くなったりした人はいなかったという。
研究責任医師の土井洋平教授(感染症科)は「5月の大型連休以降、患者が減り、研究の参加者を集めるのが難しくなった。参加者が増えれば統計的な差が出たかもしれないが、流行状況を考え、予定通り研究を終了し、データを公開するのが適切と判断した」と話した。(合田禄、三上元)
ロシア保健省は同国初の新型コロナウイルス感染症(COVID19)治療薬として、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」のジェネリック(後発医薬品)に暫定承認を与えた。政府系ファンド(SWF)のロシア直接投資基金(RDIF)が声明で発表した。
暫定承認を受けたのはRDIFの合弁事業が開発した「アビファビル」で、新型コロナウイルスの増殖能力阻害を目指して開発され、臨床試験で効果が認められたという。アビファビルは富士フイルム富山化学が開発したアビガンのジェネリック。
東京大の救急医療チームは6日、新型コロナで肺炎を発症し、ICUで治療した重症患者11人に抗インフルエンザ薬アビガンと膵炎治療薬フサンを併用投与したところ、10人の症状が軽くなったと発表した。
海外ではICUで治療が必要になった患者の30~50%が死亡するとの報告があり、チームは「併用投与の有効性を示唆する結果だ」としている。
チームによると、東大病院でICUでの治療が必要となった36~75歳の11人に併用投与した。投与後、10人は症状が軽くなり、うち6人は退院した。75歳の男性は死亡した。11人のうち、死亡した男性を含む8人は人工呼吸器を装着していた。
富士フイルムホールディングス(HD)は1日、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」について、インドの後発薬大手とアラブ首長国連邦(UAE)の医療物資提供会社とライセンス契約を結んだと発表した。海外でアビガンを開発・製造・販売できる権利を独占的に与え、海外展開の加速につなげる。
アビガンは富士フイルムHD傘下の富士フイルム富山化学の前身である富山化学工業が開発。2014年に抗インフルエンザ薬として製造販売承認を受けた。
契約を結んだのは、富士フイルム富山化学、ドクター・レディーズ・ラボラトリーズ(インド)、グローバル・レスポンス・エイド(UAE)の3社。アビガンの臨床試験データや製剤・製法特許などを提供する。
アビガンはインド企業が現地工場のほか、米国やメキシコの生産拠点などで製造する予定。UAE企業のグローバルな販売網を活用して世界に供給する。
富士フイルム富山化学は2社から契約一時金や販売ロイヤリティーを受け取る。
藤田医大(愛知県)は10日、全国の医療機関が参加した新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンの臨床研究で、投与した感染者と未投与の感染者で投与6日目までを比較したところ、回復が早い傾向はみられたものの、統計的に明らかな差はなかったと発表した。この研究では、明確な有効性は示されなかった。
アビガン、新たな副作用「ない」
藤田医大が5月
ウェブ上で記者会見した研究責任者の土井洋平教授は「ウイルス消失や、解熱しやすい傾向はみられた」と説明。研究参加者が89人と少なかったため統計的な差が出なかったのではないかとした上で「日本の流行状況では、この規模の研究が限界」との見解を示した。
[モスクワ 10日 ロイター] - ロシア製薬ケムラーは10日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補とされる抗インフルエンザ治療薬「アビガン」のジェネリック(後発薬)「アビファビル」の効果を擁護した。
藤田医科大学(愛知県)は同日、アビガンの臨床研究の結果について、統計的な有意差はなかったと発表した。
ロシア直接投資基金(RDIF)と提携し、アビファビルの生産を手掛けるケムラーの幹部は、日本で示された臨床試験は「暫定」結果にすぎず、最終的な結論を下すことはできないと述べた。
また、アビファビルは新型コロナ感染の初期、もしくは軽症の患者で最も効果があると指摘した。
同国の新型コロナ感染者は累計71万3936人と、世界に4番目に多い。しかし、10日の新規感染者数は6653人と、5月中旬に記録した約1万2000人から大幅に減少した。死者は累計1万1000人超。
ロシア保健省は、ロシア製コロナ感染症治療薬「アビファビル(Avifavir)」を承認しました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ロシア直接投資基金のキリル・ドミトリエフ総裁は、「アビファビルは、ウイルスのリボ核酸に入り込み、ウイルスの増殖を防ぐ、ロシア初の直接作用型抗ウイルス薬で、臨床試験で有効性を示し、コロナウイルス増殖メカニズムを阻害することが確認されている」と語りました。
また、「本剤は2014年から日本で重症型インフルエンザ治療薬として使用されており、十分に研究されている」と述べ、「アビファビルは、ロシア国内で記録的なスピードで開発され、治験をクリアし、ファビピラビル(アビガン)ベースの治療薬として世界で最初に承認を受けた」と説明しました。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://urmedium.com/c/japaneseradio
https://twitter.com/parstodayj
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https://soundcloud.com/user-614960283
イラク政府は、ロシアで新型コロナウイルス感染症の治療薬として暫定承認された「アビファビル」の使用を検討しているもようだ。イラクのフセイニ駐露大使が明らかにした。 同薬は、富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名:ファビピラビ…
関連国・地域: ロシア/中東
関連業種: 医療・医薬品
新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンを巡り、安倍晋三首相が目指すとした「5月中の承認」を政府が断念したことが25日、分かった。 25日時点で審査の前提となる企業からの承認申請はなく 、月内に審査を終えるのは不可能と判断した。政府関係者が明らかにした。
【写真】アビガン「7日以内に7割が回復」
国内では承認を目指して企業による治験が進んでいるほか、国には大学による臨床研究の結果を承認審査に活用したいとの考えもある。しかし現段階では、有効性を示すデータが出ておらず、手続きが進むのは6月以降になる見通し。
首相は5月4日の記者会見で「有効性が確認されれば今月中の承認を目指したい」と表明していた。
(ブルームバーグ): 20日の東京株式市場で、富士フイルムホールディングスの株価が一時4.9%安の4818円と4月9日以来の日中下落率となった。新型コロナウイルス感染症治療薬としての承認が期待される「アビガン」の臨床研究で明確な有効性が示されていないと、共同通信などが報じたことがきっかけとみられている。
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シティグループ証券の芝野正紘アナリストらは英文メモで、アビガンの早期申請には賛否両論あり、「有効性が認められるのに時間がかかった場合は株価にネガティブになる」と指摘している。一方で、ゲイツ財団などのプロジェクトから新型コロナ治療薬の製造を受託したと4月末に発表したことなど評価できる点も同社にはあるという。
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原料の製造などで注目されていたデンカが一時5.9%安、カネカも同2.7%安と売られている。
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(c)2020 Bloomberg L.P.
Ayaka Maki, Aoi Fujimoto
[東京 22日 ロイター] - 富士フイルムホールディングス<4901.T>は22日のオンライン決算会見で、新型コロナウイルス治療薬候補「アビガン」について、政府の追加備蓄要請である200万人分の納品を2020年度内に完了する予定だと発表した。現時点で約70万人分の備蓄がある。4月から増産を開始しており、今後、段階的に生産能力の向上を目指す。
「アビガン」は富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザの治療薬。日本医師会の有識者会議は18日、同治療薬の明確な有効性は示されていないと発表し、科学的根拠が十分でない候補薬を承認すべきではないと懸念を示した。
富士フイルムの岡田淳二・取締役医薬品事業部長は「臨床試験で新型コロナに対するアビガン錠の有効性と安全性を確認することで治療薬としての承認取得を進めていく」と述べた。具体的な承認の申請時期については「今まさに規制当局と調整、協議している段階。いつ頃かは控えさせていただきたい」と語った。
同時に発表した2020年3月期(前期)の純利益(米国基準)は、前年比9.5%減の1250億円だった。売上高は同4.8%減の2兆3151億円、営業利益は同11.1減の1866億円となった。
部門別にみると、「ヘルスケア&マテリアルズ」部門の営業利益は、同5.3%減。新型コロナ感染拡大を受け回診用X線撮影装置などの販売は伸長したものの、病院への営業活動自粛や商談の遅延が発生した。「イメージングソリューション」部門は、新型コロナの影響による中国工場の稼働率低下や小売店の休業により、同51%減と大幅に落ち込んだ。
期末配当は、従来の予想通り47円50銭とした。
21年3月期(今期)の業績・配当予想は未定とした。新型コロナが世界規模で拡大している影響により、現時点で合理的な算出が困難であるため。
リフィニティブがまとめたアナリスト12人による純利益予想の平均は1666億円となっている。
*内容を追加しました。
(新田裕貴 編集:内田慎一)
福岡県医師会は11日、記者会見し、新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待されるインフルエンザ治療薬アビガンを、症状悪化前でも現場医師の判断で投与できる運用を始めたと明らかにした。
福岡県医師会は11日の記者会見で、新型コロナウイルスの治療薬として期待されるインフルエンザ治療薬アビガンを、症状悪化前でも現場医師の判断で投与できる運用を始めたことを明らかにした。厚生労働省の通知に基づく「観察研究」として行い、県医師会が認めた医療機関で実施する。
厚労省は患者が同意し、医師が必要と判断した場合に限り、観察研究としてアビガンの使用を認めている。4日には「倫理委員会の承認は投与開始後、事後でも差し支えない」と都道府県に通知しており、医師会の運用はこれを受けたもの。
福岡県の新型コロナ対策の担当者は「症状悪化前でもアビガン投与が認められるのは珍しいのではないか」と話している。
国はアビガンについて、5月中の薬事承認を目指している。投与には各医療機関の倫理委員会を経て、臨床研究を進める藤田医科大(愛知県)や厚労省に申請する必要がある。
医師会によると、新たな運用は高齢者や、基礎疾患があって重症化の恐れがある患者に現場医師の判断でアビガンを投与でき、その後に医師会の倫理委に報告すればよいとしている。
医師会の上野道雄副会長は、これまでは症状が悪化した後の投与が中心だったと指摘。「(新たな運用で)投与できる患者はかなりの数になるだろう」と話した。
〔共同〕
福岡県医師会は11日、新型コロナウイルス感染症への効果が期待される新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を、主治医が重症化の恐れがあるなどと判断した場合、軽症でも早期投与できる独自の体制を整えたと発表した。県内47の医療機関が参加を表明しており、県医師会は「『福岡県方式』の構築で新たに投与できる患者はかなり多く、影響は大きい」としている。
【関連】アビガン投与、現場の医師判断で 県医師会が「福岡県方式」検討
アビガン投与には、藤田医科大(愛知)などの観察研究への参加が必要。県医師会が一括して必要な手続きを行ったことで、これまで未参加だった27機関が加わり、計47機関で投与できるようになった。今後も増える見通し。
主に重症や中等症の患者に投与されていたが、「主治医等が重症化の可能性を憂慮する患者」を対象に明記したことで、主治医が必要と判断すれば軽症でも早期投与が可能としている。投与には入院が必要という。
ただ、アビガンは動物実験で胎児に奇形が出る恐れが指摘され、妊婦や妊娠の可能性がある人などには使えない。肝機能障害などの副作用も報告されており、患者への十分な説明と同意が必要となる。
新型コロナ感染症の治療薬としては、厚生労働省が7日、米製薬会社が開発した「レムデシビル」を国内で初承認。安倍晋三首相はアビガンについても今月中に承認する意向を示している。(井上真由美)
年内、なんて悠長な話しもあるよ。
死ななくていい人たちが
それじゃあ、全員死んじゃってるよ
COVID-19は現在、生死がかかった病気と思われていますが、早期発見してアビガンを飲めば、肺炎がそれ以上進行しない病気だという安心感をみなさんに持ってほしいですね
画像はアビガンを富士フイルム富山化学と共同開発した、
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