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☆最近は身近な所での自然観察が続いていました。久しぶりにウォーキングコースに出かけると、たくさんの花が咲いていました。今年は花の構造・つくりの観察に挑戦していますが、それは後日にゆずり、ウォーキングコースで見かけた花をその1・その2で紹介します。☆アセビ(ツツジ科アセビ属)は、満開になっていました。☆アマナ(ユリ科アマナ属)も一斉に咲き始めました。昨年より1週間早く咲いてきています。☆オオアラセイトウ(アブラナ科オオアラセイトウ属)が、大群落で咲いています。☆カラスノエンドウ(マメ科ソラマメ属)も咲き始めていました。これも、1週間以上早いようです。☆クサボケ(バラ科ボケ属)です。昨年、このようにたくさん咲いているのを見かけたのは4月下旬でした。☆コブシ(モクレン科モクレン属)は、散り始めています。昨年は、4月初旬の開花でした。☆サクラ(バラ科サクラ属)も咲き始めました。昨年は、4月上旬に満開になりましたが、1週間ほど早まっています。ウォーキングコースのサクラは、品種が数種類あるようです。☆スノーフレーク(ヒガンバナ科スノーフレーク属)も咲き始めました。昨年、同じ場所で見かけたのは、4月中旬でした。☆タチツボスミレ(スミレ科スミレ属)も、ウォーキングコースでもたくさん見かけました。☆残りの花を「その2」で紹介した上で、それぞれの花について詳しく観察していきたいと思います。
2013.03.20
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☆ウォーキングのついでの自然観察なのですが、これからの時期は立ち止まってコンパクトデジタルカメラのシャッターを押す時間が長くなりそうです。道端の「雑草」も丁寧に観察し、昨年は気づかなかった新しい発見を心がけていきます。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。☆コハコベは、ナデシコ科ハコベ属の越年草で、ウォーキングコースで春を告げる野草の一つです。一般的に「ハコベ」と言われるのは、このコハコベで、春の七草の一つです。☆コハコベは、花の中心に白い花柱が3本あること、茎の色が赤紫色、葉の色が濃緑色、茎が横に這っていること、雄しべの数が3~5個などで、他のハコベと区別できます。☆裏側に細い毛が見える5枚の萼、付け根近くまで深く裂けて10枚に見える5枚の花びら、4本(5本?)の雄しべ、雌しべの3本の花柱などが観察できます。☆コハコベ(小繁縷)の名は、他のハコベに比べて小さいことから。ハコベの名は、万葉集に「波久倍良(ハクベラ)」の名で登場し、これがハコベラ、そしてハコベに転訛したそうです。漢字の「繁縷」は漢名で、よく繁茂し茎の中に目立つ筋「縷(る)」があることから。☆昨年観察したハコベの仲間は、2012年11月26日の日記で紹介しました。ナデシコ科の植物。自然観察の振り返り(その21)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20121126/☆オオイヌノフグリが空き地一面に咲き、空色のじゅうたんのように見えます。この光景を見ると、「瑠璃唐草」「星の瞳」という別名が納得できます。この空き地は、昨年5月末にはヘラオオバコの大群落になっていたところです。オオイヌノフグリは、しろうと自然科学者の2月24日の日記で紹介しました。☆ウォーキングコースの公園の梅の花が、かなり咲いてきました。花の色は、ピンク・白・赤の3種類あるようですが、ピンク色の品種が先に咲き、白と赤はこれからのようです。
2013.03.06
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☆団地内の日当たりの良いところで、薄紫色のスミレが咲いています。☆昨年は、3月から何種類かのスミレを見かけましたが、2月中に見かけたのは初めてです。☆花は薄紫色で、葉は丸型。昨年まで見かけたものとは、別種のようです。☆ウォーキングコースのカンザクラのつぼみが膨らんできました。☆昨年は3月中旬に咲き始めましたが、今年は早く咲き始めそうです。☆このつぼみ、暖かい日が2~3日続けば開きそうです。☆天気予報では、今日の最高気温は14度、明日の最高気温は17度。明日からは3月。花の季節が、一歩一歩近づいてきています。
2013.02.28
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☆自然観察の振り返り(その82)は、自家受粉を避けるための植物の仕組み、雄性先熟と雌性先熟です。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎雄性先熟(バラモンギク・キキョウ・サワギキョウ・ヤツデ)☆両性花で雄性が先に熟して現れる植物を雄性先熟といい、自家受粉を避けるための植物の仕組みです○バラモンギク(キク科バラモンジン属)の雄性先熟☆バラモンギクの花は、キク科植物の特徴である集約雄蕊や雄性先熟が観察できます。☆バラモンギクの花の中心部です。キク科植物の舌状花を詳しく見ると、雌しべの周りは5本の雄しべが集約雄蕊という葯が合着した1本の筒になっており、そこに熟した花粉が詰まっています。☆その筒の中から柱頭が閉じたままの雌しべが突き抜けて出て、雌しべ花柱の先端は十分に伸びた後で2つに開いて他の花の花粉を受粉するそうです。雌しべ柱頭が開くころには、その花の花粉は落ちてしまっており、自家受粉を避ける仕組みです。○キキョウ(キキョウ科キキョウ属)の雄性先熟☆キキョウは、咲き始めのものは雄しべも雌しべの柱頭も開いていません。☆雄性先熟なので雄しべが先に開き、花粉を出しています。☆先に雄しべは枯れてしまい、その後、雌しべ柱頭が5つに分かれて開いています。○サワギキョウ(キキョウ科ミゾカクシ属)の雄性先熟☆サワギキョウの花は、キキョウと同じく雄性先熟で、雌蕊は雄蕊が花粉を出し切ってから伸びてきます。写真では、白い雄しべの中央に見える雌しべ柱頭が伸び始めているように見えます。○ヤツデ(ウコギ科ヤツデ属)の雄性先熟☆ヤツデの花も、雄性先熟を観察することができます。☆散形花序にはたくさんの白い花がありますが、最初は雄性期で小さい5枚の花びらと5本の雄しべがあります。ピンボケですが、白い花びらとと雄しべは確認できます。☆花びらと雄しべが落ちると柱頭が伸びて雌性期になります。集散花序ごとに雄性期から雌性期になり、同じ集散花序内での自家受粉を避ける仕組みになっているそうです。◎雌性先熟(オオバコ・ヘラオオバコ・ロウバイ)☆両性花で雌性が先に熟して現れる植物を雌性先熟といい、自家受粉を避けるための植物の仕組みです。○オオバコ(オオバコ科オオバコ属)の雌性先熟☆オオバコ科は雌性先熟で、穂状花序の下から順に咲いていき、最初に白い糸状の雌しべが伸びてきます。雌しべがしおれると同時に4本の雄しべが伸びてきます。この写真では、穂状花序の下の方から薄クリーム色の葯がある雄しべが出始めているようです。○ヘラオオバコ(オオバコ科オオバコ属)の雌性先熟☆ヘラオオバコは、穂状花序の下から順に咲いていき、白い糸状の雌しべが伸びています。下の方の雌しべはしおれており、穂状花序の下の方からクリーム色の葯がある雄しべが出ています。☆このヘラオオバコは、ほとんどの花の穂状花序の上の方まで雄しべが出ています。○ロウバイ(ロウバイ科ロウバイ属)の雌性先熟☆ロウバイの花は、最初は雌性期で雌しべが出て、その後雄性期になり雄しべが花粉を出すということで、観察してみました。☆開花直後は雌性期で、真ん中に雌しべ柱頭が露出して見え、他の花からの花粉で受精します。この時期、雄しべは外側に広がっており、まだ花粉は出ていません。☆咲いてから数日後、ロウバイの花は雄性期になり、雄しべが立ち上がり中央に集まって雌しべを覆い隠し、その後葯の外側から花粉がたくさん出てきます。
2013.02.27
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☆自然観察の振り返り(その67)は、ユキノシタ科・ウメバチソウ科の植物です。☆昨年の自然観察を振り返り今年の自然観察に活かすために、随時まとめを掲載しています。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎ネコノメソウ(ユキノシタ科ネコノメソウ属)☆北海道富良野市の湧水からの流れ沿いに、ネコノメソウの群落がありました。日本全土に分布し、山地や山麓の半日陰の湿地に自生します。(2012年5月7日撮影)。☆ネコノメソウ(猫の目草)の名は、裂開した果実が猫の目のように見えることから。(2012年5月7日撮影)。◎ユキノシタ(ユキノシタ科ユキノシタ属)☆都立武蔵国分寺公園の真姿の池で、ユキノシタが1株咲いていました。奥多摩での出会い以来、数年ぶりです。その後、ウォーキングコースや団地内でも見かけました。本州・四国・中国・九州に分布し、湿った半日陰地の岩場などに自生します。(2012年5月13日撮影)。☆ユキノシタ(雪の下)の名は、雪が上に積もっても、その下に緑の葉があることから名付けられました。(2012年5月25日撮影)。☆花弁は5枚で、上の3枚は小さく、下の2枚は大きくなっています。上の3枚には赤い班があるのですが、黄色から次第に赤くなるという説明がありました。これから赤くなるのか、それとも園芸種の1種なのでしょうか。(2012年5月25日撮影)。◎ヒメウツギ(ユキノシタ科ウツギ属)☆5月下旬、ウォーキングコースでヒメウツギの花が咲き始めました。ヒメウツギは、本州(関東地方以西)・四国・九州の日当たりの良い川岸などに生える落葉低木です。(2012年5月29日撮影)。☆ヒメウツギ(姫空木)の名は、ウツギに比較して小型のウツギであることから。ウツギ(空木)の名は、枝の髄が中空であることから。(2012年5月24日撮影)。☆ウツギの仲間は、ウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギなどがあります。いずれも雄しべの花糸の幅が広いのが共通しています。ウツギの雄しべの花糸は狭い翼があり、マルバウツギの雄しべの花糸はなめらかです。☆これと比較して、ヒメウツギの雄しべの花糸は、怒り肩のように角張り1対の角があるので区別できます。(2012年5月29日撮影)。☆『樹木[春夏編]』(永田芳男著、山と渓谷社)、ホームページ「樹木図鑑(ウツギ)」・「樹木図鑑(ヒメウツギ)」参照。◎コバノズイナ(ユキノシタ科ズイナ属)☆ウォーキングコースの民家の玄関脇に、コバノズイナが咲いていました。コバノズイナは、明治時代に渡来したアメリカ東部原産のユキノシタ科ズイナ属の落葉低木です。秋の黄葉が美しいので、庭園などに植えられています。(2012年6月1日撮影)。☆コバノズイナ(小葉の髄菜)の名は、日本原産の葉が大きいズイナ(髄菜)に対して葉が小さく花穂も短いことから。ズイナ(髄菜)の名は、昔、枝の髄を灯心に使ったので名付けられたそうです。(2012年6月1日撮影)。◎チダケサシ属(ユキノシタ科チダケサシ属)☆7月中旬、ウォーキングコースの柵の中、数メートル離れたところに白い穂状の花が咲き始めました。花の形から、ユキノシタ科チダケサシ属の植物であることは推測できました。(2012年7月13日撮影)。☆やはり、花びらや雄しべの特徴は、ユキノシタ科チダケサシ属の植物です。チダケサシ、アカショウマ、トリアシショウマのいずれかのようです。葉の形や花の色など、さらに詳しく観察しないと、種を特定できません。(2012年7月13日撮影)。◎ウメバチソウ(ウメバチソウ科ウメバチソウ属)☆ウメバチソウは、箱根湿生花園で初めての出合いでした。ウメバチソウは、本州から九州の日当たりの良い湿った山地に生える多年草です。(2012年9月14日撮影)。☆ウメバチソウは、以前はユキノシタ科とされていましたが、APG植物分類体系(8月15日の日記参照)で、ウメバチソウ科が新設されました。5本の太く白い花糸がある雄しべとともに、その間に糸状に裂開する5本の仮雄蕊(ゆうずい、雄しべ)があることが、ユキノシタ科と異なるウメバチソウ科の特徴だそうです。(2012年9月14日撮影)。
2013.01.25
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☆自然観察の振り返り(その66)は、アオイ科の植物です。☆昨年の自然観察を振り返り今年の自然観察に活かすために、随時まとめを掲載しています。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎ゼニアオイ(アオイ科ゼニアオイ属)☆7月中旬から、ウォーキングコースのあちこちの空地に、ゼニアオイが野生化した状態で咲いています。ゼニアオイは、ヨーロッパ原産で江戸時代に中国から渡来した2年草です。なお、葉が深裂していることから、同じゼニアオイ属のウスベニアオイの可能性がありますが、同じゼニアオイ属なのでとりあえずゼニアオイとし、今年の観察課題にします。(2012年7月15日撮影)。☆ゼニアオイ(銭葵)の名は、花の大きさが五銖銭と同じ大きさということと、葵の由来は葉が向日性で太陽を仰ぐので「仰ぐ」・「あおい」からアオイと呼ばれたそうです。(2012年7月15日撮影)。◎ムクゲ(アオイ科フヨウ属)☆同じ7月中旬から、こちらは木本のムクゲが咲き始めます。ムクゲは、インドや中国原産で、古い時代に渡来した落葉低木です。乾燥などにも強いので、庭木や街路樹などにも利用されています。(2012年7月17日撮影)。☆ムクゲは、韓国の国花です。ムクゲ(木槿)の名は、中国名の木槿を音読みした「モクキン」が、朝鮮語名の無窮花(ムグンカ)の影響で訛ったものだそうです。(2012年7月17日撮影)。◎フヨウ(アオイ科フヨウ属)☆夏真っ盛りの8月には、フヨウが咲き始めます。中国原産で、関東地方以南で観賞用に植栽されています。フヨウ(芙蓉)の名は、中国ではハス(蓮)の別名とされ、フヨウの花がハスの花に似ていることから芙蓉と名付けられたそうです。ハスと区別して木芙蓉とも呼ばれるそうです。(2012年8月30日撮影)。☆花びらは5枚で、雄しべは筒状になっており、先端に雌しべが突き出て5裂しています。ムクゲの雌しべとの違いは、フヨウの雌しべの先端が曲がっていることです。(2012年8月30日撮影)。
2013.01.23
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☆「写真整理と自然観察の振り返り」を随時連続掲載していますが、春を待つウォーキングコースの小さな変化も紹介しています。☆ウォーキングコースのサクラのつぼみ、よく見ると少しずつ膨らんできています。☆3か月後の桜の満開が楽しみです。☆庭のフクジュソウが、芽を出しました。今のところ、芽は5本あります。昨年より多いようです。☆昨年は、2月下旬に咲きました。2月29日に雪が降ったため、雪の中のフクジュソウになりました。このつぼみは、いつ咲くのでしょうか。☆庭で毎年数百本咲くラッパスイセンも、次々と芽を出してきました。昨年夏に全て植え替えたので、これから2~3年間の花が楽しみです。
2013.01.04
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☆ウォーキングコースでの自然観察です。「写真整理と自然観察の振り返り」も同時に掲載しています。☆雑木林は葉がすっかりなくなり、冬景色のウォーキングコースです。☆足元を見ると、ニホンズイセンのつぼみが伸びてきています。今年は2月開花でしたが、来年はいつ咲き始めるでしょうか。☆「写真整理と自然観察の振り返り」を毎日掲載していますが、春を待つウォーキングコースの小さな変化も、時々紹介していきます。
2012.12.27
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☆写真整理と自然観察の振り返り(その38)は、マメ科の樹木とクズ(草本)です。◎ハナズオウ(マメ科ハナズオウ属)☆4月下旬、ハナズオウが幹や枝に紅紫色の花を咲かせます。(2012年4月22日撮影)。☆ハナズオウは、中国原産の落葉低木です。ハナズオウ(花蘇芳)の名は、花の色が「蘇芳染め」の色に似ていることから。(2012年4月22日撮影)。☆花はマメ科特有の蝶型です。花の後、マメ科らしい豆果ができるのですが、撮影していません。(2012年4月22日撮影)。◎ハリエンジュ(マメ科属)☆ハリエンジュは、北米原産の落葉高木で、明治初期に日本に渡来しました。ハリエンジュ(針槐)の名は、エンジュに似ていて棘があることから。別名はニセアカシアで、これは学名の直訳です。(2010年5月15日撮影)。☆日本に輸入された時はアカシアと呼ばれていて、後に本来のアカシアが輸入されてからはニセアカシアと呼ばれるようになったそうです。混同されていることが多く、「アカシアの雨がやむとき」(西田佐知子のヒット曲)・「赤いハンカチ」(石原裕次郎のヒット曲)などの「アカシアの白い花」は、ニセアカシアのことだそうです。本来のアカシアの花は、放射状に咲く黄色い花です。(2010年5月15日撮影)。◎エンジュ(マメ科エンジュ属)☆11月、昭和記念公園で見かけたエンジュの実です。木からたくさんの豆型の実が垂れ下がっています。(2012年11月9日撮影)。☆エンジュは、中国原産で、街路樹や庭木として植えられています。エンジュの実は、種子の間がくびれているのが特徴的です。(2012年11月9日撮影)。◎ネムノキ(マメ科ネムノキ属)☆ウォーキングコースでは6月下旬から7月下旬まで、ネムノキが花を咲かせます。(2012年7月21日撮影)。☆ネムノキは、本州・四国・九州に自生するマメ科ネムノキ属の落葉高木です。(2012年6月29日撮影)。☆マメ科の木本では、ハナズオウなどがありますが、ネムノキは花の形が違っています。淡紅色の雄しべが長く、美しい花です。(2012年6月29日撮影)。☆ネムノキ(合歓木)の名は、夜になると葉は垂れ下がり対生する小葉が閉じる就眠運動をすることから、古くは「ねぶる」が「眠る」になったことに由来するそうです。漢字名の「合歓木」は中国の伝説で不機嫌になった夫にネムノキの花を酒に入れて飲ませると機嫌がよくなることから、夫婦円満、家族が仲良くなるという意味で「合歓(喜びを共にする)」が使われたことから付けられたものだそうです。(2012年9月9日撮影)。☆花の時期には「マメ科」は理解しがたいのですが、実がなると正真正銘の「マメ科」と実感できます。日の光が当たっているのを見ると、1つの実に10個ほどの豆が見えます。(2012年10月19日撮影)。◎クズ(マメ科クズ属)☆クズは、日本全国の山野に生える多年草です。荒地や藪で繁茂し、よく見かける蔓性植物です。(2012年8月27日撮影)。☆クズの根は太く、でんぷんを含んでおり、葛粉がとれます。クズ(葛)の名は、大和(奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地であったことに由来するそうです。(2012年8月27日撮影)。☆クズは、秋の七草の一つです。秋の七草とは、オミナエシ、オバナ(ススキ)、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギです。「お好きな服は」と覚えるそうです。2012年8月27日撮影)。☆箱根で見かけたクズの実です。(2012年9月14日撮影)。☆なお、同じマメ科の蔓性植物(クサフジの仲間)は、11月23日の日記で紹介しました。
2012.12.16
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☆写真整理と自然観察の振り返り(その30)は、シソ科の植物(その3・最終回)です。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎テンニンソウ(シソ科テンニンソウ属)☆テンニンソウは、箱根湿生花園で初めて出合った山野草です。テンニンソウは、北海道から九州の山地の木陰の湿った場所に生えるシソ科テンニンソウ属の多年草です。(2012年9月14日撮影)。☆テンニンソウ(天人草)の名は、花の姿を天女の舞に見立てたという説や、葉がコガネムシ類に食い荒らされぽろぽろになる様子を天人の羽衣に例えたという説もありましたが、定かではありません。(2012年9月14日撮影)。◎ジャコウソウ(シソ科ジャコウソウ属)☆箱根湿生花園で見かけたジャコウソウです。北海道・本州・四国の山地の湿った木陰に生えるシソ科ジャコウソウ属の多年草です。(2012年9月14日撮影)。☆ジャコウソウ(麝香草)の名は、茎や葉が麝香の香りがすることからきているそうですが、写真を撮るのが精いっぱいで、そこまで確かめるゆとりも知識もありませんでした。◎クサギ(シソ科クサギ属)☆ウォーキングコースで、8月初めから下旬までクサギが咲きます。クサギは、日本全国の日当たりの良い原野に自生するシソ科クサギ属の落葉小高木です。以前はクマツヅラ科に分類されていましたが、現在はシソ科とされています。(2012年8月8日撮影)。☆クサギ(臭木)の名は、葉が独特なにおいがすることから付けられたそうです。緑色(しだいに赤く変色する)の萼から花冠を出し、雄しべ・雌しべが、さらに突き出しています。(2012年8月28日撮影)。☆クサギの実です。薄い緑色だった萼は、花の時期にしだいに赤くなり、実の時期にはすっかり赤紫色になり、後ろにそり返っています。実の青紫色が、鮮やかです。(2012年10月19日撮影)。◎ボタンクサギ(シソ科クサギ属)☆ボタンクサギは、中国南部・インド北部原産の落葉低木で、観賞用に栽培されていますが、野生化したものもあるそうです。葉には異臭がありますが、花はいい匂いがするそうですが確かめていません。(2010年8月8日撮影)。◎ゲンペイカズラ(シソ科クサギ属)☆ゲンペイカズラは、熱帯アフリカ西部原産のつる性常緑樹です。(2012年6月26日撮影)。☆ゲンペイカズラ(源平葛)の名は、萼片の白色と花の赤色のコントラストから、源氏の白旗と平氏の赤旗を連想し、ゲンペイカズラの和名が付けられたそうです。「カズラ(葛)」は、つる草のことです。白いつぼみのように見える萼片が目立ち、その中から赤い花が顔を出します。萼や花冠、雌しべ・雄しべなど、花の形はクサギとほとんど同じです。(2012年6月26日撮影)。◎ヤグルマハッカ(シソ科ヤグルマハッカ属)☆ヤグルマハッカは、シソ科ヤグルマハッカ属の多年草です。花の色は、赤・紅紫色・白などがあるそうです。(2012年7月12日撮影)。
2012.12.07
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☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。☆ウォーキングコースで、4日ほど前に雪虫を見かけました。☆北海道で子どもの頃、この雪虫を見ると、もうすぐ初雪が降ると感じたものでした。雪虫は、アブラムシ科のトドノネオオワタムシが正式種名です。◎東京都立殿ヶ谷戸庭園(国分寺市)での自然観察☆出かけた帰り道、国分寺駅で途中下車して、7カ月ぶりに東京都立殿ヶ谷戸庭園に行ってみました。☆案内図にもとづいて探し、オオハナワラビに出合いました。☆フユノハナワラビと似ていますが、オオハナワラビは葉の先(鋸葉)が尖っており、茎などにまばらに毛があるのが特徴です。☆オオハナワラビは、ハナヤスリ科ハナワラビ属の植物です。☆オオハナワラビの胞子は秋に熟します。胞子嚢穂です。オオハナワラビの特徴、茎にまばらな毛があります。胞子が出始めているようです。☆ゲンノショウコを見かけました。☆ゲンノショウコの実です。別名のミコシグサ(神輿草)の名が、納得できます。☆ツワブキが見頃でした。昭和記念公園では10月21日に見たので、40日近くも時期がずれています。☆草丈30センチメートル程度のツワブキ。☆草丈が60センチメートル以上あるツワブキ。☆ツワブキの花は、まだ満開にはなっていません。☆ツワブキの花は、舌状花と筒状花からなる美しい花です。☆トクサも見かけました。☆赤が鮮やかなマンリョウの実です。☆マンリョウは、ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木です。☆5月に訪れた時は、新緑のモミジでしたが、紅葉の時期が少し過ぎたモミジです。☆モミジの赤い葉は、かなり落ち始めていました。☆ワレモコウの花が残っていました。濃赤色のものは、花びらではなく萼片なので、開花時期から長く残っています。☆庭の一画を占める竹林です。何か心が落ち着き、安心できる光景です。☆四季折々に、さまざまな山野草が咲きます。また、モミジの木が多く、新緑から秋の紅葉まで楽しめます。国分寺駅から2~3分の所ですので、来年は四季ごとに訪ねてみたいと思っています。
2012.12.04
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☆ウォーキングコースでは、新たな花や実が目立つようになりました。昨日の続きです。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎イシミカワ(タデ科イヌタデ属)の実☆ウォーキングで、いつもと違うコースを歩いていると、空き地の雑草の中に、見なれない青紫の実を見つけました。☆三角形の花の形や、茎に棘があることから、タデ科の植物ではないかと考え探してみました。タデ科イヌタデ属のイシミカワです。☆7月から10月に、他のタデ科イヌタデ属と同じ形の花を咲かせますが、花の後に萼が肉質となって果実を包み、藍色に変化するという特徴を持っています。☆花の時期には花びらのように見える萼が、実の時期には果実を包んで藍色になるというのは不思議です。イシミカワ(石実皮)の名前の由来は、よくわからないようです。初めて出合った不可思議な植物でした。◎サフラン(アヤメ科クロッカス属)の花☆ウォーキングコース(玉川上水)の柵の中で、サフランが咲き始めました。☆地中海沿岸原産で、江戸時代に日本に渡来したそうです。☆雌しべが香辛料として使用され、1グラム500円から1,000円するそうです。1グラムとは、いったい何本の雌しべなのでしょうか?!◎ツワブキ(キク科ツワブキ属)の花☆ツワブキは、昭和記念公園で、何度も見かけましたが、ウォーキングコースの日陰でも咲き始めました。◎ノブドウ(キレハノブドウ)( ブドウ科ノブドウ属)の実☆ウォーキングコースの大きなノブドウ(キレハノブドウ)の実は、しだいに色づいてきています。見つけた時から、1カ月近く立っています。☆実が鮮やかな青や紫色になってきました。◎ピラカンサス(バラ科トキワサンザシ属)の実☆ウォーキングコースの民家の塀で、ピラカンサスの実が鈴なりでした。◎プラタナス(スズカケノキ科スズカケノキ属)の実☆プラタナスの実を見かけました。プラタナスは、スズカケノキ属の総称だそうです。前回調べたところ、ウォーキングコースのこの木は、アメリカスズカケノキのようです。◎ホトケノザ(シソ科オドリコソウ属)の花☆ウォーキングの途中で畑を見たら、ホトケノザが咲き始めていました。春を告げる花と思っていたのですが、小晴日和の中で花を咲かせたのでしょうか。他の多くの植物たちも、春に向けて新芽を育て成長のエネルギーを体内に蓄えているのでしょう。◎うららかな春は きびしい冬のあとから来る 可愛い蕗のとうは 霜の下で用意された☆これから寒さが厳しい冬本番になり、その後、いっせいに山野草や木の花が咲く春がやってきます。しろうと自然科学者がブログを始めたのも、冬を乗り越えてスイセンやフクジュソウが咲き始めた今年の2月末でした。☆ふと、「うららかな春は きびしい冬のあとから来る 可愛い蕗のとうは 霜の下で用意された」(作家:宮本百合子)という言葉を思い出しました。季節の変化と植物の成長を書いていますが、そこには人生の厳しさや困難を乗り越えていくことや、もっと広い意味で閉塞感があり先行きの見えない時代の中で新しい時代の到来への思いも込められていたのかも知れません。
2012.11.15
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☆引き続き、秋が深まる昭和記念公園(その3、最終回)です。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎ナンキンハゼ(トウダイグサ科ナンキンハゼ属)☆モミジとともに鮮やかな赤い紅葉が目立ったのが、ナンキンハゼです。☆青空の中で、ナンキンハゼの紅葉が映えています。☆ナンキンハゼの木に、実がたくさんなっています。☆ナンキンハゼ(南京櫨)の名は、中国原産の木でハゼノキの代わりに蝋をとる材料として使われたことに由来します。実は、脂肪が多い蝋状物質を含んでいます。◎ブナ(ブナ科ブナ属)☆盆栽園にあったブナです。黄色い紅葉が印象的でした。◎モミジバフウ(フウ科フウ属)☆モミジバフウは、モミジより大きい木ですが、黄色や赤の紅葉が綺麗です。☆モミジバフウ(紅葉葉楓)の名は、モミジの葉のような楓の木に由来するそうです。フウ属には、葉が5~7裂するモミジバフウと、葉が3裂するサンカクバフウがあります。◎モミジ(カエデ科カエデ属)☆黄色に紅葉したモミジ。落ち葉を見るとオオモミジのようです。◎ヤマコウバシ(クスノキ科クロモジ属)☆初めて知った木ですが、黄褐色に紅葉しているのは、種名札からヤマコウバシです。かなりの葉が枝に付いたまま冬越しするという特徴があるそうです。ヤマコウバシ(山香ばし)の名は、枝を折ると芳香があることに由来するそうです。◎ユリノキ(モクレン科ユリノキ属)☆見上げるような大木になったユリノキです。黄色く紅葉し始めています。ユリノキ(百合の木)の名は、チューリップ(ユリ科)のような花を咲かせる木に由来します。◎リンドウ(リンドウ科リンドウ属)☆昭和記念公園の「こもれびの丘」で、リンドウが見頃ということで、是非見たいと思い向かいました。☆「こもれびの里」に行くと、「こもれびの里」とは別の場所という説明でした。自転車専用道路とは離れた遊歩道沿いに、「こもれびの丘」がありました。しかし、リンドウ群生地の表示もなかったので、探しに探しました。期待に十分応えてくれたリンドウでした。☆秋の山を代表する山野草で、ここでは草丈が30センチメートル程度でした。茎が細く、倒れているものが多かったです。☆清楚な雰囲気の青紫の花。雄しべは5本、雌しべ柱頭は2つに分かれているようです。◎下から順に紅葉しているミズキ(?)☆他の木とは対照的に、下から赤く紅葉してきている木がありました。葉は、ミズキのようですが定かではありません。なお、ミズキは黄色や赤に紅葉するそうです。どうしてこのようになるのか、興味津々です。☆たくさんの収穫があった昭和記念公園でした。ホームページを見ると、探している山野草もたくさんあるので、メールマガジンを申込み・登録しました。月1回、メールマガジンで花だよりなどが送られてくるので、来年は見逃しがないように、昭和記念公園での自然観察を行いたいものです。
2012.11.13
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☆引き続き、秋が深まる昭和記念公園(その2)です。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎小春日和(こはるびより)☆昭和記念公園に訪れた日は、天気が良く暖かな小春日和でした。☆参考までに、小春日和とは、「『小春』とは旧暦10月の異称で、新暦の11月から12月初めごろにあたります。立冬を過ぎたちょうどいまごろ、春のように暖かい日が『小春日和』。」「春のようにポカポカと暖かい日のことを『小春日和』といいます。」(『季節と暮らす365日』日本気象協会・編、アリス館)◎カキノキ(カキノキ科カキノキ属)☆今年は柿が豊作のようで、近くの柿畑や庭などの柿の木に、たくさんの実がなっています。☆カキノキの葉も、色づいてきました。◎ガマズミ(スイカズラ科ガマズミ属)☆昭和記念公園でいつも見かけるので、探していたら見つけることができました。☆赤い実の色が、鮮やかです。◎ケヤキ(ニレ科ケヤキ属)☆昭和記念公園には、大木のケヤキが多いですが、黄色く色づいてきています。◎サクラ(バラ科サクラ属)☆ザクラの葉も、赤く色づいてきました。☆昭和記念公園に向かう残堀川沿いの桜並木の紅葉です。◎ツタ(ブドウ科ツタ属)☆大きな木の幹で成長しているツタも、赤く色づいてきました。☆常緑樹の緑の葉の中で、ツタの葉の紅葉が目立ちます。☆北海道の雑木林では、同じブドウ科のヤマブドウの紅葉が鮮やかでしたが、ツタの紅葉の色も見事です。◎ドウダンツツジ(ツツジ科ドウダンツツジ属)☆低木の紅葉と言ったら、やはりドウダンツツジです。昭和記念公園の日本庭園のドウダンツツジの紅葉です。☆このところの朝晩の冷え込みで、ドウダンツツジの紅葉が鮮やかになってきました。◎ナンバンギセル(ハマウツボ科ナンバンギセル属)☆ススキの根元に、ナンバンギセルの花を見つけました。イネ科の植物(イネ、ススキ、サトウキビ)の根に寄生するそうです。花の時期は10月中旬までということで、何とか一輪咲いていました。☆「南蛮(異国。スペインやポルトガル)の煙管」が名前の由来だそうですが、日本の煙管に比べて何となくそんなイメージです。◎ニシキギ(ニシキギ科ニシキギ属)☆ニシキギの葉が、鮮やかな赤色になりました。☆ニシキギは、モミジやスズランノキとともに、世界三大紅葉樹に数えられるそうですが、そのことが納得できる紅葉です。☆秋が深まる昭和記念公園は、明日の(その3)で終了予定です。
2012.11.12
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☆テレビの天気予報の紅葉情報コーナーで、昭和記念公園の紅葉が見ごろという話をしていたので、3週間ぶりに昭和記念公園を訪ねました。紅葉はもちろん、木の実やリンドウの花など、秋の深まりを実感する素晴らしい光景でした。☆ブログの字数制限(半角10,000字)がありますので、3回くらいに分けて紹介します。☆写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。◎日本庭園のモミジ、ツワブキの花☆3週間前、すでに上の方から色づき始めていたモミジ、「来月、すっかり紅葉する頃に、見に来たいものです。」と書きましたが、すっかり紅葉していました。☆小川の散歩道の両側の紅葉。☆オレンジ色が鮮やかな紅葉。☆真っ赤に色づいた紅葉。☆同じ日本庭園のツワブキです。☆昭和記念公園のホームページでは、見頃(幾分ピーク過ぎ)となっていましたが、十分楽しめます。☆近づいてみると、筒状花、舌状花が美しい色と形を見せてくれます。◎アメリカスズカケノキ(ズカケノキ科ズカケノキ属)☆見上げるような大木のアメリカスズカケノキも、黄色く色づいていました。街路樹のプラタナス(モミジバスズカケノキ)は、このアメリカスズカケノキとスズカケノキの雑種だそうです。◎イチョウ(イチョウ科イチョウ属)☆前回来た時は、銀杏の収穫の時期でした。青々としていたイチョウの葉が、鮮やかな黄色に色づいており、青空との見事なコントラストです。☆立川口から見ると、左右にイチョウ並木がありますが、向かって右側のイチョウ並木を奥から撮影したものです。☆立川口から見た全長200メートルのカナールです。左右のイチョウ並木が完全に色づくのは、もう少し先のようです。昭和記念公園の「~黄と赤の二重奏~黄葉&紅葉まつり2012」は、11月10日から25日までです。☆漢字の「銀杏」の由来は、「実の形がアンズ(杏)に似ており、種子の殻が銀白色であること」と前回10月27日の日記で紹介しました。☆「イチョウ」という呼びかたは、中国語でイーチャオ、ヤーチャオと発音される「鴨脚」が変化したものと言われているそうで、イチョウの葉の形が鴨の水かきの形に似ていることからきているそうです。(『季節と暮らす365日』日本気象協会・編、アリス館)◎イロハモミジ(カエデ科カエデ属)☆イロハモミジが、上の方から鮮やかな赤に色づいてきています。☆上の方は、太陽の光を浴びて真っ赤な紅葉が鮮やかな色を見せています。◎エンジュ(マメ科エンジュ属)☆木からたくさんの豆型の実が垂れ下がっています。エンジュの実です。☆エンジュは、中国原産で、街路樹や庭木として植えられています。エンジュの実は、種子の間がくびれているのが特徴的です。
2012.11.11
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☆センニンソウは、実が仙人になりました。センニンソウは、8月25日の日記で紹介しました。☆長い髭のような綿毛が付いている種の形は、同じキンポウゲ科のオキナグサに似ている気がします。☆ウォーキングコースで、低木に紫色の実がついているのが見えました。ムラサキシキブです。☆ムラサキシキブは、日本各地の林に自生するクマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木です。☆チャノキは、花の季節になりました。3月21日の日記で紹介しました。チャノキは、ツバキ科ツバキ属の常緑低木です。☆茶畑の花は目立ちませんが、野生化して成長しているものは、サザンカやツバキのように、花が目立ちます。チャノキの「茶」の文字は、植物・草をあらわす「草冠(くさかんむり)」と、苦いことを意味する「余」からできているそうです。☆団地の中で、毎年黄色い花を咲かせるキダチチョウセンアサガオです。チョウセンアサガオのフロリダ・ビーチは、10月4日の日記で紹介しました。☆フロリダ・ビーチは花びらの先端が薄赤色に染まっていましたが、このキダチチョウセンアサガオは花びらの黄色が美しいと思い紹介しました。☆5月に続いて、今年二度目の開花のブラシノキです。5月の開花に比べて花の数は少ないようです。開花時期は、多くの植物図鑑などでは5月から6月となっていますが、「秋10月頃、伸びた枝先のところで少し開花することもある」と書いてあるものがありましたので、今の時期の開花は当たり前なのかも知れません。☆これは、5月の開花の様子です。(2012年5月31日撮影)。☆つぼみです。薄緑色の花びらと萼片、外側に薄茶色の総苞が見えます。ぐるぐる巻きの雄しべが、開花すると真っ直ぐに伸び、「煙突掃除のブラシ」(年齢が知れてしまいますが)のようになります。☆黄色い葯が付いているたくさんの雄しべと、それぞれの花に1本ある雌しべも雄しべと同じように伸びています。☆雄しべが散った後の花には、雌しべが1本ずつ残っています。花びらと萼片は開花直後に散ってしまいますが、先端が5つに分かれた総苞は残っているようです。☆今年は木の花で、モクレン、ベニバナトキワマンサク、そしてブラシノキと、3種の二度咲を見かけることができました。
2012.11.03
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☆朝晩の冷え込みが、日々厳しくなってきています。朝8時、ウォーキングコースにある畑のブロッコリーの葉できらめく朝露です。宝石のように輝いているのが美しく、思わずシャッターを押しました。写真は全て楽天写真館から掲載していますので、クリックすると鮮明な画像になります。☆サクランボ色の赤い実を見つけました。マツブサ科サネカズラ属の蔓性植物サネカズラです。☆実の付き方が、変わっています。花床に小さな花がたくさん付き、花後に花床が球形に膨らみ、そこに小さな実が付いています。☆それぞれの実の中に、腎臓型の種子が2個入っているそうです。サネカズラ(実葛)の名は、実(サネ)が美しい葛(カズラ:つる性植物)に由来します。別名のビナンカズラ(美男葛)は、かつて、枝に粘液が多いので、その粘液をとって整髪料に使ったことに由来するそうです。☆シイの実を見つけました。公園に常緑の大木が数本あり、何の木かわかりませんでしたが、シイの実がたくさん落ちていますので、スタジイのようです。☆スタジイは、ブナ科シイ属の常緑高木です。☆コナラの根元には、コナラの実のドングリがいっぱい落ちています。☆ウォーキングコースで見かけるブナ科の実については、10月1日の日記で紹介しました。なお、ブナ科の実については、次の資料が参考になります。(1)「どんぐり図鑑」 http://www.enyatotto.com/donguri/donguri.htm(2)「どんぐりの種類」「どんぐり博物館(どんぐり図鑑)」 http://dongurikorokoro.fc2web.com/syurui.html☆シュウメイギクが見頃です。10月19日の日記で紹介しました。一般的な園芸種の白花シュウメイギクです。☆同じく、淡いピンク色のシュウメイギクです。☆10月19日の日記に、「本来の種は、赤紫の多数の花弁状の萼片があり、『菊に似たような花を咲かせる』という名前の由来が納得できます。」と書きました。赤紫色で八重咲きのシュウメイギクを見つけました。一見すると、菊の花のようです。☆花を正面から見ると、たくさんの雄しべと中央の雌しべは、やはりシュウメイギクの花です。キンポウゲ科ですので、たくさんの花びらのように見えるのは、やはり萼片(一部は雄しべが変化したもの)です。☆10月19日の日記を書く際に、シュウメイギクについて調べていなければ、菊の花かと思って見過ごしていたと思います。
2012.11.02
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☆2カ月ぶりに昭和記念公園(立川市)に行きました。紅葉が始まり、秋の気配が深まってきていました。それでも、たくさんの花を見かけ、秋らしい木の実も見ることができました。ブログの字数制限(半角1万字)がありますので、何回かに分けて掲載します。第1回は、始まった紅葉とコスモスです。☆自転車専用道路の脇に、黄色に色づき始めた大木がありました。☆カツラの木です。カツラは、カツラ科カツラ属の落葉高木で、春の新緑とともに秋の黄色い紅葉が美しい木です。☆サクラも紅葉が進んできています。☆ドウダンツツジは、紅葉が進んできていました。☆鮮やかな赤色です。☆朝晩の気温が下がれば、さらに真っ赤になるでしょう。☆ハゼも色づき始めていました。☆モミジも、上の方から紅葉が始まっていました。☆来月、すっかり紅葉する頃に、見に来たいものです。☆キンモクセイが満開でした。だだし、香りがしません。キンモクセイは、咲き始めのころの香りが強いようです。☆昭和記念公園の秋といえば、やはりコスモスです。ホームページには、「首都圏最大級のコスモス」と書かれています。☆花の丘(コスモスの丘)です。ここだけで、400万本あるそうです。休日だったので、たくさんの人が見に来ていました。このほか、原っぱ西花畑に80万本、原っぱ東花畑に70万本あるそうですが、一体どのように数えるのでしょうか。☆今が満開でしょう。三脚に望遠レンズで撮影している人がたくさんいましたが、しろうと自然科学者は、いつもの手持ちコンパクトデジタルカメラです。☆コスモスの品種はわかりませんが、6種類くらい見かけました。花びらの色は、写真で実物と少し異なっており、パソコンの画面ではさらに変化してしまっています。☆コスモスその1。花の中央に薄っすらと赤色が。☆コスモスその2。しろうと自然科学者のイメージで、コスモスらしいコスモス。☆コスモスその3。花の中央にはっきりと赤色が。☆コスモスその4。白花。☆コスモスその5。その2と比べると花びらが丸い形。☆コスモスその6。花びらが鮮やかな赤色。☆明日からは、昭和記念公園で見たコスモス以外の花と、木の実などを掲載します。
2012.10.24
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☆ウォーキングコースの民家の庭に、大きく成長したキレハノブドウ(ノブドウ)が見えました。☆実が色づいてきています。実の色は、淡緑色から紫色を帯び碧色になるそうですが、碧色とは青色・緑色または青緑色のことです。☆キレハノブドウは、日本各地の山地や野原に生えるブドウ科ノブドウ属の落葉蔓性木本です。ノブドウで、葉の切れ込みの深いものをキレハノブドウという品種として区別するそうですが、葉の形には様々な中間形があるようです。☆こちらは、ノブドウです。葉は、ほぼ五角形です。☆ハナミズキの実が、赤く色づいてきました。☆ハナミズキは、4月の白い花、その後5月の葉の新緑、10月からの赤い実と、年に三度も眼を楽しませてくれます。☆ハナミズキの花は、4月18日・23日の日記で紹介しました。(2012年4月23日撮影)。☆花から1カ月後の緑色の実。(2012年5月23日撮影)。これから5カ月経って、赤く丸い実になりました。☆スズランの実は、オレンジ色が鮮やかです。☆スズランは、春には白く清楚な花を見せてくれます。(2012年5月12日撮影)。☆ナンテンの実も見かけました。これは、実が緑色です。☆これは、実が赤褐色色です。品種が違うのでしょうか。☆ナンテンは、6月29日の日記で紹介しました。白い花びら、6本のオレンジ色の雄しべ、柱頭が赤い雌しべが美しい花でした。(2012年6月26日撮影)。☆ヘクソカズラの実です。☆ヘクソカズラは、7月11日の日記で紹介しました。3カ月経った今も、花が咲いています。☆ウォーキングコースの木々や花は、実を付けているもの、実が落ちたもの、来春に向けてつぼみを付けているものなど様々です。
2012.10.18
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☆ウォーキングコースで、キンモクセイの香りがしてきました。所によっては微かに、所によっては強く、いい香りが漂っています。☆団地の中のキンモクセイが、ようやく咲き始めました。ほとんどがつぼみで、満開は、まだ先です。かつて9月末に咲いているのを見た記憶がありますので、今年は遅れているのでしょうか。☆キンモクセイは雌雄異株で、日本には雄株しか入ってきていないそうです。近づいてみると、2本の雄しべと中央に不完全な雌しべが見えます。☆キンモクセイは、中国原産で江戸時代に渡来したモクセイ科モクセイ属の常緑小高木です。キンモクセイは、ギンモクセイの変種になるそうです。☆ザクロの実が大きくなってきました。☆ザクロは、6月1日の日記で紹介しました。実の先端には花の時期にも目立っていた萼片が見えます。☆ナンテンハギの花が、ウォーキングコースで目立つようになりました。花期は6月から10月だそうですが、ここでは今が満開の時期のようです。☆ナンテンハギは、5月25日の日記で紹介しました。5月末から7月初めにかけて、少しだけ花を見かけましたが、その後見かけていませんでした。☆10日ぶりのウォーキングコースで、たくさんのナンテンハギの花に驚きました。☆ベニバナトキワマンサクです。ベニバナトキワマンサクは、4月19日の日記で紹介しました。☆多くの図鑑などで花期は3月から5月と書いてありますが、一部に「花期は4月、10月」「桃色のかわいい花が、春と秋に咲くので人気の花木」とありましたので、今の時期に咲いているのは珍しくないのでしょうか。花の数は、春より少ないようです。☆10日ぶりのウォーキングコース。季節は進み、本格的な秋の雰囲気です。
2012.10.16
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☆地球岬で見かけたアザミです。ノハラアザミは北海道には分布していませんので、秋に北海道で咲くアザミは、何アザミなのでしょうか。☆北海道にも、アメリカセンダングサが咲いていました。☆花は、もう終わりの時期でした。☆アメリカセンダングサの実、ひっつき虫ができつつあります。☆北海道の友人の説明では、北海道で広く見られるエゾゴマナです。☆エゾゴマナは、キク科シオン属の多年草で、北海道や東北北部に分布しているそうです。☆キツリフネです。北海道では、キツリフネはよく見かけるそうです。☆遠くから白い花がたくさん咲いているように見えたのは、ヤナギ科ハコヤナギ属の落葉高木ギンドロです。☆ギンドロの葉の裏面には、白い綿毛が密生しています。別名は、ウラジロハコヤナギ、ハクヨウです。☆北海道では、林の中でトクサをよく見かけます。ピントが合っていませんが、中央と右上・左上に同じトクサ科のツクシの頭部のような胞子葉群が見られます。☆初めて出合った北アメリカ原産のナデシコ科の帰化植物、マツヨイセンノウです。明治年間に観賞用に渡来したものが、全国に帰化しているそうです。☆マツヨイセンノウは、雌雄異株です。この花は、萼の部分がふくらんでいるので雌花のようです。☆北海道のいたるところで見かけた野菊です。☆薄紫の花が、ちょうど見頃でした。北海道の友人の説明では、これが北海道で一般的に野菊と呼ばれている花だそうです。☆北海道で見かけた山野草は、他にもたくさんありましたが、車で移動中に見かけたものが多く、写真に撮ることができませんでした。黒岳で見かけたエゾリンドウは、昨日(10月13日)紹介しました。☆大学のクラスメイトとの観光、父との観光、フェリー乗船のための港への移動など、9日間で1,850キロメートルのドライブでした。
2012.10.14
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☆【その7】では、今回箱根で見かけ、ウォーキングコース(玉川上水)などでも見かけたことがある様々な花を紹介します。☆箱根のススキといえば仙石原でしょうが、ススキが宿舎近くの道端に咲いていましたので、花をじっくり観察してみることにしました。ススキは、8月31日の日記、秋の七草(9月3日の日記)で紹介しました。イネ科ススキ属の多年草です。☆近づいてみると、白い綿毛状でブラシのような雌しべと、黄色い葯が目立つ雄しべが見えました。☆さらに近づくと、白いブラシ状の雌しべ、細い花糸の先端に付く3個の葯がわかります。☆雌しべが濃茶色に見えますが、受粉後に色が変わったのでしょうか。雄しべの花糸は、本当に細くて長いです。そういえば、この花の形、綿毛状の雌しべと雄しべの3個の葯は、同じイネ科のセイバンモロコシ(9月14日の日記)と共通です。☆タマアジサイは、つぼみも花も見かけました。タマアジサイは、7月31日の日記で紹介しました。アジサイ(ユキノシタ)科アジサイ属の多年草です。☆よく見ると、左右の白い萼片中央に青紫色の小さな花が咲いていますが、これは種子をつくることができない装飾花です。花の中央にたくさん見える青紫の花が、両性花(完全花)です。箱根では、これからもタマアジサイの花を楽しめそうです。☆箱根湿生花園で、チカラシバを見つけました。チカラシバは、9月9日の日記で紹介しました。イネ科チカラシバ属の多年草です。☆どこでも見かけるツユクサです。ツユクサは、6月30日の日記で紹介しました。ツユクサ科ツユクサ属の1年草です。「しろうと自然科学者」は、このツユクサの花の構造にこだわっています。☆花びらは3枚で、上の2枚は大きく青く、下の1枚は白色です。雄しべは6本で、上の3本は花糸が短く黄色の葯があり、真ん中の1本は人字型の葯を持っていますが、この4本は葯が退化変形した仮雄蕊(かゆうずい)です。下の2本の雄しべは、花糸が長く楕円形の葯があります。雌しべは、下の2本の雄しべとほぼ同じ長さで1本です。☆6月の写真は今一でしたが、上の写真ではツユクサの花の構造が確認できます。この下の写真では、右側に2本の雄しべ、先端に葯が見え花粉も見えます。右に飛び出た雌しべの先端に、花粉が付いているように見えるのですが、1年草なので受粉・結実して欲しいという「しろうと自然科学者」のひいき目でしょうか。☆ブタクサが道路脇に生えています。北アメリカ原産で明治初期に渡来したキク科ブタクサ属の1年草です。葉が羽状に深くさけており、クワの葉のように3裂しているオオブタクサ(8月27日の日記)と区別できます。ブタクサは草丈が1.5メートル以下ですが、オオブタクサは2メートル以上になります。☆雄花です。戦後帰来したオオブタクサとともに、花粉症の原因になっています。☆ヤマハギは、箱根全域で見頃でした。ヤマハギは、8月30日の日記、秋の七草(9月3日の日記)で紹介しました。マメ科ハギ属の落葉小低木です。☆このヤマハギをはじめ、今年は何種類かの萩に出合い、秋の七草も紹介できました。☆ヤマホタルブクロが、道端で花を咲かせています。つぼみも見かけました。ヤマホタルブクロは、5月30日の日記で紹介しました。キキョウ科ホタルブクロ属の1年草です。
2012.09.22
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☆ウォーキングコースで、上を見上げたら、変わった形の葉があることに気づきました。帰宅してから図鑑をみると、ヌルデでした。☆ヌルデは、日本全国に分布するウルシ科ヌルデ属の小高木です。ヌルデの葉は、9~13枚の小葉からなる奇数羽状複葉ですが、何といっても小葉と小葉の間の葉軸に翼があることが特徴です。☆裏から見ると、葉軸の上に翼があることがわかります。☆葉軸の翼を上から見たところ。☆葉軸の翼を下から見たところ。☆6月末に花芽が出始めたところです。この時は、葉軸の翼には気づかず(よく見ると左下に葉軸の翼が見えます)、結局、種名はわかりませんでした。(2012年6月24日撮影)。☆ヌルデは、雌雄異株です。雌花か雄花かはわかりません。これから開花するのでしょうか。☆ヌルデ(白膠木)の名は、幹から出る白い樹液を塗料(ヌテ)に使ったことから名付けられたそうです。白い膠(にかわ、粘りつく)の木。☆ノブドウも見かけました。ノブドウは、日本全国に分布し藪や草原に生えるブドウ科ノブドウ属の蔓性落葉低木です。☆花は、ブドウのような円錐花序ではなく、同じブドウ科のヤブガラシと同じ集散花序です。☆実が付いています。熟すると、青紫や赤紫になるそうですが、まだ見たことがないので、これからが楽しみです。☆ノブドウ(野葡萄)の名は、文字通り野に生える葡萄です。☆ヤマノイモも見かけました。☆ヤマノイモは、本州・四国・九州に分布するヤマノイモ科ヤマノイモ属の雌雄異株の蔓性の多年草です。☆ヤマノイモ科のオニドコロと同じように、雄花は上に向かって伸び、雌花は垂れ下がるので、これは雄花です。雌花は、周りを探してみましたが、見つかりませんでした。
2012.09.04
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☆裏磐梯での自然観察、最終回です。☆道路脇の藪から、大きく突き出て見える植物、ウドの大木でしょうか。☆ウドは、日本全土の山野に分布するウコギ科タラノキ属の大型の多年草です。☆ウド(独活)の名は、土の中に埋まっている若芽を食用にするので「埋(ウゾ)」から転じたという説や、茎が成長しても中空で柔らかく材木として利用できないので「空ろ(ウロ)」に「土(ト)」が結びついたという説もあるそうです。漢字の独活は、風がなくても動いているように見えるので「独りで活(い)く」からきているそうです。☆実が鈴なりになっているカエデを見かけました。これも初めて出合った植物です。☆葉がカエデのように切れ込みがなく、葉の形や実のなりかたからカラコギカエデのようでもありますが、はっきりはしません。☆鈴なりの実に、朝露がついています。☆カエデの仲間は、カエデ科カエデ属の落葉高木です。☆クサフジを見かけました。☆クサフジは、北海道・本州・九州の日当たりの良い場所に生えるマメ科ソラマメ属の多年草です。☆クサフジ(草藤)の名は、藤のような花が咲く草本植物であることから付けられたそうです。青紫の花の色が、鮮やかです。☆五色沼自然探勝路の入り口近くで見かけたキク科の名前がわからない植物です。葉や花は、一見するとイワインチンに似ていますが、草丈が1メートル近くあり、花の形も違うようです。☆花から判断すると、キク科でしょうが、山野草なのか園芸植物なのか、わからずじまいです。わかる方がいましたら、カエデも含めてコメントお願いします。☆裏磐梯での4日間の自然観察の紹介は、これで終了です。☆火山活動による大きな自然の変化、自然の美しさや感動、新たな植物との出合い、自然生態系保護の大切さ、植物分類の難しさや勉強・研究課題、たくさんの収穫がありました。☆尽きることがない自然への興味が、この4日間でさらに深まりました。
2012.09.02
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☆湿地の植物、キク科の植物は、すでに紹介しました。これ以外で、五色沼自然探勝路で出合った植物を紹介します。☆五色沼自然探勝路の入り口で、まず目についたのは、ウバユリでした。ウバユリは関東地方以西、オオウバユリが本州中部以北という野草図鑑がありましたが、花の形が細長く花の数も数個と少ない(オオウバユリは10~20個の花が重なり合うようにつく)ので、オオウバユリではなくウバユリと判断しました。☆さらに調べていくと、ウバユリは宮城県や宮城県以西の谷筋などの明るい落葉広葉樹林下に生育するという記述が見つかりました。☆自然探勝路沿いでは、すでに花の時期は終わり、実になったウバユリをたくさん見かけました。☆ウバユリは、山地の森林に自生するユリ科ウバユリ属の多年草です。ウバユリ(姥百合)の名は、花が咲くころには葉がないので、「昔の人はこの様子を見て、娘が花の十八になるころ、世話をした人が歯(葉)のない姥になることにひっかけウバユリと名づけた」(牧野植物図鑑)そうです。☆キンミズヒキは、見頃でした。キンミズヒキは、7月25日の日記で紹介しました。キンミズヒキは、日本全土に分布し、山野に咲くバラ科キンミズヒキ属の多年草です。☆キンミズヒキ(金水引)の名は、金色の水引で、金色(黄色)の花を長い穂状に咲かせるので水引にたとえたようです。☆ヌスビトハギは、初めて出合った植物です。自然探勝路だけでなく、宿舎周辺など、あちこちで見かけました。☆名前は分からなかったのですが、観光協会の窓口にある花図鑑で名前がわかりました。この花図鑑は、裏磐梯の植物だけを集めたものなので、大いに助かりました。☆ヌスビトハギは、日本全土の山野に生えるマメ科ヌスビトハギ属の多年草です。☆薄ピンク色の花は小さいので、撮影に苦労しましたが、何とか花の様子がわかる写真が撮れました。☆ヌスビトハギ(盗人萩)の名は、実の形がつま先立って歩いた盗人の忍び足の足跡に似ていることから名付けられたそうです。☆ミズヒキも、ところどころで見かけました。ミズヒキは、7月25日の日記で紹介しました。ミズヒキは日本全土に分布し、山野に咲くタデ科ミズヒキ属の多年草です。☆裏磐梯ビジターセンターから自然探勝路に向かう途中の日当たりの良いところに、ヤマハギを見つけました。☆ヤマハギは、北海道から九州の山野に生えるマメ科ハギ属の落葉小低木です。☆ヤマハギ(ハギ)は、秋の七草になっているそうです。☆秋の七草とは、オミナエシ、オバナ(ススキ)、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギで、「おすきなふくは」と覚えるそうです。ただし、先日も書いたように、秋の七草は、春の七草のように摘んだり食べたりするものではなく、野の花が咲き乱れる花野を散策し、短歌や俳句を詠んだり、眺めて楽しむものだそうです。
2012.08.30
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☆ウォーキングコースの玉川上水の土手で、キツネノカミソリが満開になりました。キツネノカミソリは、8月1日の日記で紹介しました。☆ウォーキングコースの柵の中に、3メートルを超える低木にたくさんの花が咲いています。☆花の特徴から、ウコギ科の低木と思われました。☆枝の棘や花の形から、日本全土の日当たりの良い山野に生えるウコギ科タラノキ属の落葉低木タラノキのようです。タラノキ(楤木:木へんに怱)の名は、山菜のウドが古くは朝鮮語名を語源として「ツチタラ」と呼ばれたので、ウドに似た木としてタラノキとなったらしいとのこと。☆秋には、上や左右に見えるつぼみと同じような形で、黒い実がなります。☆若芽は、春の山菜のタラの芽で、天ぷら、和え物、おひたし、また油で炒めてもおいしいようです。
2012.08.19
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☆ウォーキングコースのあちこちで、アキノタムラソウが咲き始めました。☆アキノタムラソウは、本州以西に分布し山地や野原に生えるシソ科アキギリ属の多年草です。なお、この写真の葉の形は、アキノタムラソウと違うように思われますが、今後の研究課題にしておきます。☆10段前後に輪生する花をつけます。☆花は、シソ科らしい花です。学名は、Salvia japonica。日本のサルビアでしょうか。花から突き出ているのは、雄しべのようです。☆アキノタムラソウの名の由来は、わからないようです。なお、同じ属にハルノタムラソウ、ナツノタムラソウもあるそうですが、見たことはありません。☆キク科タムラソウ属にタムラソウという植物がありますが、アザミに似た花と葉であり、関連はなさそうです。☆ウォーキングコースのネムノキです。満開か、満開を少し過ぎたところでしょうか。
2012.07.21
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☆エノコログサが、近所の空き地で、穂を出しています。☆エノコログサは、日本全土の荒れ地や畑に生えるイネ科エノコログサ属の1年草です☆エノコログサ(狗尾草)の名は、穂の形が子犬の尻尾に似ていることから「犬っころ草(いぬっころくさ)」が転じてエノコログサになり、漢字で「狗(犬)の尾の草」と書きます。☆別名のネコジャラシ(猫じゃらし)は、この穂で猫をじゃれさして遊んだことに由来するとのこと。☆5月28日の日記で紹介したキウイフルーツは、実がこんなに大きくなりました。☆ハナツクバネウツギ(アベリア)の花が咲き始めました。花に毛があるのは、今日初めて気づきました。☆ハナツクバネウツギは、中国原産のシナツクバネウツギとユニフローラの交配種で、大正末期に渡来したスイカズラ科ツクバネウツギ属の植物です。☆ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)の名は、花の後の萼片の形が衝羽根(羽根つきに使われる羽根)に似ていて、木の姿が空木に似ていることから。アベリアは、ツクバネウツギ属の学名です。☆耐寒性、耐暑性があり、排ガスにも強いそうで、公園や緑地などで生垣として利用され、夏にはたくさんの花を咲かせています。(2010年8月8日撮影)。
2012.06.21
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☆いよいよ、ブログ開始4カ月目がスタートしました。☆たくさん観察できましたが、ブログの半角10,000字の制限をオーバーしますので、【その1】、【その2】に分けて掲載します。☆【その1】は、ドクダミ(八重咲きドクダミ)、ホタルブクロ、ヒルザキツキミソウ、コバノズイナです。☆ドクダミ(八重咲きドクダミ)。☆ドクダミが、一斉に開花しています。ウォーキングコースの空き地に、大きな群生地がありました。☆毎年、ドクダミの花の季節になると楽しみなのが、八重咲きドクダミです。ウォーキングコースで、毎年1カ所にだけ咲いています。まだ、咲き始めのようです。☆つぼみ、咲きかけのものでも、総苞片の間に花が咲いています。総苞片・花・総苞片・花の順番に咲く花は、確かバナナの花もそうでした。☆八重咲きドクダミは、全国各地で観察されているようですが、私がウォーキングコース以外で見たのは、国営昭和記念公園だけです。それも、15年以上前で、アナログの写真が残っていますが、場所は忘れてしまいました。☆ドクダミについては、5月14日の日記を参照してください。☆ホタルブクロ。☆ヤマホタルブクロに続いて、ホタルブクロが咲き始めました。。☆ホタルブクロは、日本全土の山地に生えるキキョウ科ホタルブクロ属の多年草です。ウォーキングコースでは、白花を見かけました。☆ヤマホタルブクロ(5月30日の日記)との違いは、ホタルブクロの萼の裂片の間に付属片があって、それが上にそり返っていることです。☆3年前までは、ウォーキングコースの帰路にある民家の塀際に、赤紫色のホタルブクロが沢山咲いていました。今朝、確認したところ、跡形もなく取り払われていました。2009年6月21日に撮影したものです。☆この写真でも、萼の裂片の間にある付属片が上にそり返っているホタルブクロの特徴が確認できます。☆ホタルブクロ(蛍袋)の名は、子どもが袋のような花にホタルを入れて遊んだことに由来するとのこと。☆山間部では人里にも生える野草ですが、美しいので山野草として栽培されることもあります。花色には赤紫のものと白とがあり、関東では赤紫が、関西では白が多いそうです。☆ヒルザキツキミソウ。☆ヒルザキツキミソウは、アカバナ科マツヨイグサ属の多年草です。北米原産の帰化植物で、観賞用として輸入・栽培されていたものが野生化しており、ウォーキングコースのどこでも見かけます。☆花は、アカバナ科マツヨイグサ属の特徴がよくわかり、アカバナユウゲショウの花(5月19日の日記) によく似ています。☆ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)の名は、文字通り日中に咲く月見草から。☆アカバナ科マツヨイグサ属の多年草の和名は、黄花を咲かせる系統は「マツヨイグサ」(待宵草)、白花を咲かせる系統は「ツキミソウ」(月見草)と呼び、赤花を咲かせる系統は「ユウゲショウ」(夕化粧)などと呼んで区別しているそうです。☆コバノズイナ。☆コバノズイナは、明治時代に渡来したアメリカ東部原産のユキノシタ科ズイナ属の落葉低木です。☆コバノズイナ(小葉の髄菜)の名は、日本原産のズイナ(髄菜)に対して葉が小さく花穂も短いことから。☆秋の黄葉が美しいので、庭園などに植えられています。
2012.06.01
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☆【その2】は、クワ、ザクロ、ホオズキ、ヒエンソウです。☆ウォーキングコースは、下草刈りが行われています。このように手入れされると、来年も山野草が咲いてくれそうです。☆クワ。☆クワの実が熟してきました。しかし、大木で、なかなか手が届きません。それでも、下の枝から、何とかつまみ食いできました。☆ついでに、クワのつぼみと花を紹介します。☆クワのつぼみ(2010年4月25日撮影)。☆クワの花(2010年5月16日撮影)。☆クワについては、5月25日の日記を参照してください。。☆ザクロ。☆農園で、ザクロの花が咲き始めました。ザクロは、ザクロ科ザクロ属の落葉小高木です。原産地は明確ではなく、9世紀または10世紀に朝鮮または中国経由で渡来したようです。☆拡大してみると、中央に雌しべ柱頭、まわりにたくさんの雄しべが見えます。☆ザクロ(石榴、柘榴、若榴)の名は、「石榴」は漢名で、ザクロの呼称は、有力な原産地のひとつと考えられるティグリス川およびペルシャ湾の東方にそれに平行してザグロス山脈があり、ザクロス山脈を現地音に近い「石榴」の字で音訳したとも言われています。☆ホオズキ。☆ホオズキは、ナス科ホオズキ属の多年草です。☆外側から見ても、花の中も、やはりナス科らしい花です。☆ホオズキ(鬼灯、酸漿) の名は、果実を鳴らして遊ぶ子どもたちの頬の様子から「頬突き」と呼ばれるようになったそうです。「鬼灯」の名は赤い実の形から怖そうな鬼の提灯、「酸漿」の名は漢方で使われることから。☆ヒエンソウ。☆ヒエンソウは、キンポウゲ科ヒエンソウ(コンソリダ)属・オオヒエンソウ(デルフィニウム)属の園芸植物です。☆中国原産の帰化植物である野草のセリバヒエンソウ(5月13日の日記)と、花の形はそっくりです。
2012.06.01
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☆ウォーキングコースの途中で、民家の庭先に変わった花があると思ったら、クロバツメクサ(クロツメクサ)でした。☆よく見ると、四葉が圧倒的に多いので、記録として撮影しました。☆帰宅後、野草図鑑・園芸植物図鑑には掲載されていないので、インターネットで検索してみました。☆主に、「四葉のクローバー研究&栽培日記」(楽天ブログ)、「野に咲く花と日溜まりと:白詰草(シロツメクサ)…四葉のクローバーの育て方と増やし方」(FC2ブログ)を参考にさせていただきました。ありがとうございます。☆クロバツメクサは、シロツメクサの変異種(突然変異)で、葉の色が黒いのが最大の特徴で、普通のシロツメクサに比べ四つ葉・五つ葉が多く、その比率は、なんと70%にもなるそうです。☆和名はクロバツメクサ(黒葉詰草)、クロツメクサ(黒詰草)で、流通名はクロバ(黒葉)クローバー、四つ葉のクローバーだそうです。☆四つ葉のクローバーは、突然変異で生まれる偶然の産物です。植物には栄養繁殖という方法で株を増やす栽培法があり、株分けの方法を使えば四つ葉のクローバーを見つけてきて増やすことができるとのことです。☆シロツメクサについては、5月14日の日記を参照してください。☆今年はメキシコマンネングサ・ツルマンネングサに続いて3種類目のマンネングサ、コモチマンネングサを見つけました。☆コモチマンネングサは、本州の東北南部以南から琉球列島までに分布し、比較的乾燥した背の低い草地に生えるベンケイソウ科マンネングサ属の植物です。☆花期の後、葉腋に2または4対の小形の葉からなるむかごができ、繁殖は、もっぱらムカゴによって行われます。☆ムカゴは、梅雨時に茎から落ちて根を下ろし、そのまま翌年まで過ごし、次の春に活動を始め成長します。☆3枚目の写真は、葉腋にムカゴができているのがよくわかります。☆メキシコマンネングサについては、5月20日の日記を参照してください。☆ツルマンネングサについては、5月21日の日記を参照してください。☆ブラシノキが、近所で目立ち始めました。☆ブラシノキは、オーストラリア原産で、観賞用に栽培されるブラシノキ科ブラシノキ属の常緑小高木です。☆穂状花序で、花序全体がブラシのように見え、花序の先から枝が伸びるという珍しい特徴を持っています。花弁(はなびら)は緑色で小さく、赤いブラシのようなのは、雄しべの花糸です。☆赤花・白花の2種類あり、赤花を「ブラシの木」や「キンポウジュ(錦宝樹)」と呼び、白花品種を「マキバブラシ(槙葉ブラシ)の木」と呼ぶそうです。
2012.05.31
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☆いつものウォーキングコースから、帰りは別のルートを歩きながら自然観察しました。☆アメリカフウロの実が、青空にすくっと立っているように見えたので、思わず1枚撮影。☆キク科の植物が広範囲に咲いていました。☆花の形はハチジョウナに似ていますが、葉は長楕円形で基部は耳状に茎を抱くというハチジョウナの特徴とは異なっています。☆種名は、引き続き調べます。☆ヒメウツギは、「ウツギではないか」という指摘がありましたので、念のため近寄って撮影。雄しべの花糸の形から、やはりヒメウツギでした。☆ヒメジョオンが咲き始めました。茎と葉の形から、ハルジオンではなくヒメジョオンです。☆ハルジオンとヒメジョオンについては、5月18日の日記を参照してください。☆ヘラオオバコ畑と言いたくなるように、一面にヘラオオバコが咲いています。1種類の雑草が、このように大群落でというのは、珍しい光景です。☆ヘラオオバコについては、5月14日の日記を参照してください。☆マテバシイも花の時期です。☆マテバシイは、ブナ科マテバシイ属の常緑高木で、実(ドングリ)は翌年の秋に熟すという独特の特徴があります。この実は、昨年受粉したものでしょうか。☆マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)の名は、葉がマテ貝((馬刀貝)に似ているシイ(椎)に由来するといわれています。☆ムラサキカタバミが、あちこちで見かけるようになりました。同じカタバミ属のイモカタバミより、開花時期が少し遅いようです。☆ヤマホタルブクロが咲き始めました。ヤマホタルブクロは、キキョウ科ホタルブクロ属の植物です。☆ヤマホタルブクロは、写真のように萼片の間が盛り上がっていますが、ホタルブクロは萼片の間に反り返る付属片があるので区別できます。☆花の周りにも中にも、細い毛があります。☆雄しべ・雌しべを観察しようと、奥にピントを合わせたのですが。☆山間部では人里にも生える野草ですが、美しいので山野草として栽培されることもあります。花色には赤紫のものと白とがあり、関東では赤紫が、関西では白が多いそうです。☆ヤマボウシが咲き始めました。ヤマボウシは、ミズキ科ミズキ属の落葉高木です。☆本州から九州の山地に生え、街路樹・庭園樹・公園樹としても用いられています。☆ヤマボウシ(山法師、山帽子)の名は、頭状花序を僧兵の頭に見立て、また白い総包片を頭巾に見立てて、白い頭巾をかぶった山法師を連想することから。
2012.05.30
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☆本日2度目の日記です。今朝アップしたムラサキツユクサの細胞の日記も、一緒にご覧になってください。☆ウォーキングコースで、フタリシズカが咲き始めました。昨年までは、1カ所でしか見かけなかったのですが、今年はウォーキングコースの2カ所で咲いています。☆「一人静!?」もフタリシズカです。☆「二人静」は当然のことながらフタリシズカです。☆「三人静!?」(2010年5月15日撮影)もフタリシズカです。☆「四人静!?」もフタリシズカです。「五人静!?」は見たことがありません。☆フタリシズカの花のつくりの解説です。白く3つに分かれて見えるのは、雄しべの花糸です。☆花糸の内側に葯がついています。雄しべの花糸の付け根内側に雌しべの柱頭があります。☆フタリシズカは、沖縄を除く日本全国に分布し、山林の比較的暗い場所に生えるセンリョウ科チャラン属の植物。ヒトリシズカも、センリョウ科チャラン属。☆フタリシズカ(二人静)の名は、能の謡曲「二人静」の中で静御前の霊とその霊に憑かれた菜摘女(なつめ)が舞を舞う姿に、この花の2本の花序を見立てて付けられたとのこと。☆イボタノキは、モクセイ科(キンモクセイ・レンギョウなど)らしいラッパ状の4弁の花を咲かせています。☆イボタノキは、北海道から九州に分布し、日の光を好む陽樹なので明るい林縁や道路そばなどに生えるモクセイ科イボタノキ属の落葉低木。☆イボタノキ(水蝋の樹、疣取木)の名は、樹皮に寄生するイボタロウムシが分泌する「いぼた蝋」が取れることから。いぼた蝋は、蝋燭の原料、家具のつや出し、戸の滑りをよくするために敷居に塗り、日本刀の手入れにも用いられるとのこと。薬用には、皮膚の損傷部の保護・止血に使われ、いぼとりにも用いられるそうです。☆ムギの穂が、少し色づいてきたようです。☆ネギ坊主が、花を咲かせています。上から順番に花が咲いていくようです。☆ハナミズキは、実がなりました。☆ウォーキングコースは、雨上がりで、緑がとてもきれいでした。☆そのウォーキングの途中、水の流れに物が落ちる大きな音がしました。大きめの枯れ枝が折れて落ちたと思い、流れに目を向けると、なんと、1.5メートルから2メートル近い大きさのヘビが泳いでいました。流れから岸に上がり、コンクリートの護岸の隙間に入り込みました。☆撮影したくはなかったのですが、自然観察を志す「しろうと自然科学者」ですので、撮影してしまいました。今日のウォーキングコースの写真とともに、小さく掲載します。嫌いな方には、ごめんなさい。
2012.05.23
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☆ツタバウンラン。この植物も、図鑑などに載っていないので、名前を調べるのに苦労しました。☆ツタバウンランは、ヨーロッパ原産で、大正時代に観賞用として渡来したものが野生化したものです。北海道から本州に生えているゴマノハグサ科ツタバウンラン属の帰化植物。☆花の形は、ゴマノハグサ科のムラサキサギゴケやトキワハゼに似ています。☆ツタバウンラン(蔦葉海蘭)の名は、蔓性の蔦の葉のようなウンラン(海蘭)から。ウンラン(海蘭)は、北海道から本州・四国の海岸に咲くゴマノハグサ科の植物で、花の形が蘭に似ているので海(海岸)の蘭と名付けられたそうです。☆スイカズラ。☆スイカズラは、日本全国に分布し、山野に生える蔓性のスイカズラ科スイカズラ属の植物。つぼみは筒状で(写真左上に4本見える)、花は白・黄色。☆スイカズラ(吸い葛)の名は、古くに花を口にくわえて甘い蜜を吸っていたことから。☆ツルニチニチソウ。☆ツルニチニチソウは、ヨーロッパ原産で、観賞用に栽培されるキョウチクトウ科ツルニチニチソウ属の帰化植物。☆ツルニチニチソウ(蔓日日草)の名は、同じキョウチクトウ科のニチニチソウに似た蔓性の植物から。☆5月18日・19日に「ムラサキカタバミ」として紹介したのは、正しくは「イモカタバミ」でした。お詫びして訂正します。2種類の似た種があることを、知りませんでした。☆ウォーキングコースでは、イモカタバミがあちこちで咲いています。ムラサキカタバミは、見かけ次第、紹介することにします。☆イモカタバミは、南アメリカ原産で、江戸時代末期に観賞用として導入されたカタバミ科カタバミ属の帰化植物。現在では、野生化しています。☆イモカタバミ(芋片喰)の名は、地下に芋状の塊茎(鱗茎)があるカタバミから。☆イモカタバミは、花の色が濃く、花弁中央部も同じように色が濃く、雄しべの葯の色は黄色です。いっぽう、ムラサキカタバミは、花の色が薄く、花弁中央部はさらに色が薄く、雄しべの葯の色は白です。2種あることを知っていれば、簡単に区別して確認できます。
2012.05.22
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☆金環日食騒動を終えて、ウォーキングコースに出かけました。☆たくさんの野草・雑草を見かけました。種類が多いので、【その1】・【その2】の2回で紹介します。☆ハキダメギク。☆ハキダメギクは、熱帯アメリカ原産で、キク科コゴメギク属の帰化植物。1920年代から1930年代に確認され始め、現在は全国に帰化植物として定着しているそうです。☆ハキダメギク(掃溜菊)の名は、日本で見つかった時、掃溜めに生えていたことから。花の大きさは5ミリメートル程度ですが、拡大してみると勲章を思わせるような形で、ちょっと可哀そうな名前です。☆オオバコ。☆オオバコは、日本全土に分布する雑草です。☆オオバコ(大葉子)の名は、葉が大きくて広いことから。別名は車前草で、「車前」は漢名で、車(牛車・馬車)が多く通る道の端に多く生えることから。☆ムラサキツユクサ。☆ムラサキツユクサは、北アメリカ原産で、明治初年に渡来したツユクサ科ムラサキツユクサ属の園芸植物ですが、野生化しています。染色体が倍加したものが、オオムラサキツユクサ。☆オシベの毛は細胞が一列に並んでいるので、理科の授業で細胞の原形質流動の観察や減数分裂の観察などにも使用されています。☆ムラサキツユクサ(紫露草)の名は、日本に自生するツユクサ(露草)が青い小花を咲かせるのに対して、花が紫色だからでしょうか。☆アヤメ。☆アヤメは、北海道から九州までの草地に生えるアヤメ科アヤメ属の多年草。「いずれアヤメ(文目)かカキツバタ(杜若)」という言葉がありますが、アヤメは草地、カキツバタは湿地に生えます。☆アヤメ(菖蒲、文目、綾目)の名は、外花被片の基部中央に黄色地に紫色の綾目(あやめ)模様があり、これがアヤメの名の由来とする説があるそうです。古くは「あやめ」の名はサトイモ科のショウブのことで、現在のアヤメは「はなあやめ」と呼ばれたとのこと。☆先日新たに見つけたキンラン自生地。道端でしたが盗掘されていませんでした。花が開き始めたのがあったので、上から撮影してみました。☆エゴノキは、満開の時期になりました。☆タツナミソウ。☆タツナミソウは、本州、四国、九州に分布し、草原や林に自生するシソ科タツナミソウ属の植物。☆変異が多く、種の同定が難しい植物で、林に生えるタツナミソウの1種イガタツナミソウに類似しているようにも思えますが、タツナミソウとしました。☆タツナミソウ(立浪草)の名は、花の咲き方と模様が「泡立つ波」を連想させることから。
2012.05.21
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☆今朝のウォーキングでは、新たな花々を見かけましたので、紹介します。☆ウマノアシガタのようです。☆ウマノアシガタについては、4月24日の日記を参照してください。☆キツネノボタン。☆キツネノボタンは、本州、四国、九州に分布し、川の近くなど湿り気のある道端などに生える植物で、ウマノアシガタと同じキンポウゲ科キンポウゲ属です。☆キツネノボタン(狐の牡丹)の名は、狐が棲むような野原に生え、葉が牡丹に似ていることからとする説がありますが、異論もあります。「キツネ」の名がつく植物は、有毒で味がきつく食べられないものが多いので、「きつい」の「きつ」と考えられる(以上「語源由来辞典」)そうです。☆コヒルガオ。☆コヒルガオは、本州、四国、九州に分布し、道端や野原に生えるヒルガオ科ヒルガオ属の植物です。花の大きさ、花柄のギザギザ、葉の形から、コヒルガオであると判断しました。☆コヒルガオの名は、ヒルガオより花や葉が小さいことから。ヒルガオ(昼顔)は、アサガオ(朝顔)との対比で昼間も咲いていることから。☆ハコネウツギ。☆ハコネウツギは、北海道、本州、四国、九州の丘陵帯から山地帯に分布するスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木です。花の形が萼より先で急角度に広がり釣り鐘型となっているので、ニシキウツギではなくハコネウツギであると判断しました。☆ハコネウツギの名は、箱根にも自生していますが少ないというので、神奈川県に多いことからきているのでしょうか、はっきりしません。ウツギ(空木)は中空の枝のこと。☆ブタナは、花が開いていました。☆ブタナについては、5月19日の日記を参照してください。☆ムシトリナデシコ。☆ムシトリナデシコは、ヨーロッパ原産で、江戸時代に観賞用として移入されたものが野生化したナデシコ科マンテマ属の帰化植物です。☆ムシトリナデシコの名は、茎上部の葉の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、ここに虫が付着して捕らえられることがあることから。ただし、食虫植物ではありません。☆メキシコマンネングサ。☆メキシコマンネングサは、本州以南の日本各地に広がるベンケイソウ科マンネングサ属の帰化植物です。花や茎・葉の形から、メキシコマンネングサと判断しました。☆元々は観賞用として導入された園芸植物であったようですが、野生化して道路沿いの荒れ地などに生育しています。☆メキシコマンネングサの名は、メキシコ原産とする説もありますが、原産地はわからないという記述もありました。マンネングサ(万年草)は、多肉植物で葉や茎に水分を貯えるので水分の少ない所でも生きられ、常緑であることから。
2012.05.20
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☆ハンカチノキ。☆ハンカチノキは、自然の造形の不思議を感じさせてくれます。☆中国の四川省・雲南省付近原産、ハナミズキと同じミズキ科でハンカチノキ属。1属1種の植物。白い大きな苞葉が垂れ下がり、よく目立つ。ただし、花が咲くまでには、10年から15年かかるそうで、珍しい木です。☆日本には、1952年(関係ないが「しろうと自然科学者」が生まれた年)にアメリカから種が輸入され、育てられたそうです。☆ハンカチノキの名は、文字通りハンカチをつるしたような花の形から。☆オオジシバリ。☆オオジシバリは、北海道から九州の道端などに生えるキク科ニガナ属の植物。葉はヘラ型で、同じキク科ニガナ属のジシバリ(5月14日の日記)より大きい。☆オオジシバリの名は、大きいジシバリから。☆コバンソウ。☆コバンソウは、ヨーロッパ原産で、明治時代に観賞用として輸入された帰化植物。今では、畑、荒れ地、道端などの日当たりのいいところに生える雑草。イネ科コバンソウ属。☆コバンソウの名は、小穂を小判に見立てたもの。別名タワラムギも、小穂を俵に見立てたもの。☆アメリカフウロ。☆アメリカフウロは、北アメリカ原産の帰化植物。今では、本州から九州の道端などに生える雑草。フウロソウ科フウロソウ属。☆アメリカフウロの名は、日本のフウロソウではなくアメリカ原産のフウロソウから。フウロソウ(風露草)の由来は、出入り口が1箇所だけで周囲が木で囲まれている草刈場を「フウロ野」と呼び、フウロソウは草刈場に生える草という意味とのこと。☆このように見てくると、やはり、雑草は帰化植物が多いです。
2012.05.16
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☆今年も、ハンカチノキに花が咲きました。中国原産の樹木でハナミズキと同じミズキ科、白く垂れ下がって見えるのは2枚の苞葉(ハナミズキは4枚の苞葉)です。花は、ハナミズキのような頭状花序です。☆ハンカチが垂れ下がっているように、見えますか?☆オオジシバリも咲いています。☆花のクローズアップは、オートフォーカスでピントが上手くいかないので、手で花とカメラの距離を微調整して撮影したものです。自己満足ですが、雌しべなどが、シャープに写っています。☆コバンソウは、ウォーキングコースの3カ所で観察できます。確かに、名前の通り、小判が鈴なりにぶら下がっているように見えます。☆アマドコロの斑入り種です。☆シャガは、開花から3週間以上たっていますが、まだまだ見どころです。☆ハハコグサも満開です。☆トキワハゼが咲いています。☆同じゴマノハグサ科のムラサキサギゴケは、4月中旬から下旬が満開ですが、トキワハゼは今が満開です。庭の芝生にも、雑草状態で、たくさん咲いています。☆アメリカフウロです。花が終わると、右上のように先がとがった実になり、さらに実がはじけて種が飛び散ります。
2012.05.11
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☆北海道での2週間は、5月4日が雨模様でしたが、その日以外は天候に恵まれました。その間、立川市は雨模様の天気が続いていましたが、帰宅後は、晴れの日が続いています。☆17日ぶりのウォーキングでした。ウォーキングコースは様変わりし、さまざまな花が咲いています。☆個々の植物についての解説は、後日改めて掲載します。☆富士山が、よく見えます。富士山については、3月26日の日記を参照してください。☆ウォーキングコースは、17日間で、緑が濃くなりました。☆松中橋から東方向。4月24日は緑が薄いですが、今日は新緑真っ盛りです。☆松中橋から西方向。右側のクヌギは、4月24日では花盛りですが、今日は黄緑色の葉になっています。左側のイヌシデ・ケヤキも、すっかり緑色になりました。☆ケヤキの新緑が、青空にまぶしいです。☆なお、5月の晴れは、「五月晴れ(ごがつばれ)」といいます。「五月晴れ(さつきばれ)」は、6月(陰暦の5月)の梅雨時に見られる晴れ間のことです。☆報道などでも、「五月晴れ(さつきばれ)のもと、メーデーの集会が開催されました」とありますが、正確に言うと誤用です。☆イチョウの葉も、緑色で、しっかりと広がっています。☆タケノコも伸びています。食べごろは、5月初め。すっかり伸びて1メートル以上になり、タケノ「コ」ならぬタケノ「少年」(!?)になっているものが目立っています。☆ウォーキングコースのイチリンソウは、花が終わり、実がついています。☆スミレは、実がはじけて種が飛んでしまっています。☆いよいよ、キンラン・ギンランが咲き始めました。☆この2種類の花が咲くと、玉川上水の自然が、江戸時代から300年以上も守られていることに誇りを感じます。☆キンランは、ウォーキングコースの2カ所でしか観察できません。それも、それぞれ1~2本だけです。☆ギンランも咲き始めました。ギンランは、比較的広範囲に咲いています。
2012.05.11
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☆先週は見かけなかったクサソテツやワラビが伸び始めています。クサソテツ クサソテツ(芽吹き)クサソテツ(草蘇鉄)1.オシダ科クサソテツ属クサソテツ。2.和名の「草蘇鉄」は、葉が広がっている様子が「ソテツ(蘇鉄)」に似ている草であることから。3.日本全土に分布。若芽は「コゴミ」といい、山菜として食べられる。「コゴミ」の名は、若い葉が先を巻いている姿が前かがみに「こごんだ」ように見えることから。「コゴミ」の「ミ」は食用を意味する。ワラビ ワラビ(芽吹き)ワラビ(蕨)1.コバノイシカグマ科(イノモトソウ科)ワラビ属ワラビ。2.和名の「蕨」は、中国語でシダを意味する漢字。和名「ワラビ」は、「ワラ」は茎のことをいい、「ビ」は食用になるもののことをいう。茎が食用になる植物という意味とのこと。3.全国各地に分布し、平地から山地まで日当たりのいいところに生える。☆ヤエザクラ、ヤマザクラも見頃の時期を迎えようとしています。ヤエザクラ(八重桜)は、八重咲きになる桜の総称です。ヤマザクラ(山桜)は、日本の野生のサクラの代表的品種。本州・四国・九州に分布。※サクラについては、4月9日の日記を参照してください。☆川岸で、クロモジの花が咲いています。クロモジ(黒文字)1.クスノキ科クロモジ属クロモジ。2.和名の「黒文字」は、若枝の表面に出る黒い斑紋を文字に見立てたものといわれている。3.本州・四国・九州の低山に分布する。若枝を削って和菓子などに添えられる、高級爪楊枝を作る。雌雄異株、雌雄異花。写真は、雌しべが見えるので雌花かと思われる。☆シロヤマブキの花を見つけました。実も残っており、花と実が一緒に観察できました。シロヤマブキ(白山吹)1.バラ科シロヤマブキ属シロヤマブキ。2.和名の「白山吹」は、白花のヤマブキに由来する。ただし、同じバラ科だが属は別。シロヤマブキは4弁花、ヤマブキは5弁花。3.本州の中国地方に分布する。観賞用に植物園や庭などに植栽されている。☆住宅の庭では、ハナズオウ、ユキヤナギが咲いています。カナメモチの新芽の赤が鮮やかです。☆ハナズオウは、低木ながら樹木ですが、マメ科の植物です。ハナズオウ(花蘇芳)1.マメ科ハナズオウ属ハナズオウ。2.和名の「花蘇芳」は、花の色が「蘇芳染め」(マメ科ジャケツイバラ属の蘇芳の材を煮出した液で染める) の色に似ていることから。「蘇芳」は文字・読みも漢名から。3.中国原産。花の後、マメ科らしい豆果ができる。☆ユキヤナギもあちこちで咲いています。花をクローズアップすると、雄しべ・雌しべが見えるもの、受粉して実ができているものがあります。ユキヤナギ(雪柳)1.バラ科シモツケ属ユキヤナギ。2.和名の「雪柳」は、白い花が枝に雪が積もったように咲き、葉が柳の葉に似ていることから。3.日本原産で、関東以西から九州に自生しているものがある。公園や庭に植えられ、生け花にも使われる。☆カナメモチの新芽の赤が鮮やかです。カナメモチ(要黐)1.バラ科カナメモチ属カナメモチ。2.和名の「要黐」は、材が堅いので扇の要に使われていたことと、モチノキ(黐)に似ているためといわれている。3.カナメモチは日本原産で、本州・四国・九州に分布し、高さ5メートルになる。オオカナメモチとカナメモチの交雑でできた園芸種レッドロビンが、生垣などとして広く植採されている。☆新たな場所で、スミレを見つけました。これは、ウォーキングコースのスミレその1(4月14日の日記)、雑木林のスミレその1(4月14日の日記)と同じものと思われます。☆ヤマモミジの花を、わりと鮮明に撮影できました。白い雌しべと赤い雄しべがわかります。☆ヤマモミジついては、4月9日の日記を参照してください。☆真っ白い花のツバキがきれいでした。クローズアップすると、雄しべはよく見えますが、雌しべはわかりません。ツバキ(椿)1.ツバキ科ツバキ属ツバキ。2.和名の「椿」は、「椿」という漢字は本来他の植物名であったが、春に咲く花ということで、この漢字が使われるようになった。ツバキの中国名は「山茶」。「ツバキ」は、(1)葉に光沢があるので光沢がある意の古語「 艶葉木(つやはき)」から。(2)葉に厚みがあるので「厚葉木」から。(3)強い葉っぱの木の意味の「強葉木」から。(4)落ちた花が刀の鍔(つば)に似ており「鍔木(つばき)」から。(5)朝名の「冬柏(つくばく)」の名からなどの説があるという。3.日本で広く見られる野生のツバキはヤブツバキ。サザンカは花びらが1枚ずつ散るが、ツバキは1度に落ちる。☆今日の写真は、全て、実画像のサイズを縦横各6.5%に縮小したものです。
2012.04.22
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☆天気も良かったので、団地周辺を自転車で回りながら自然観察しました。カメラで野草(雑草)を撮影していたら、「何か珍しいものでもあるのですか」と何人かから声をかけられました。☆ナデシコ科の野草が、3種類咲いています。コハコベ、オランダミミナグサ、ノミノツヅリです。コハコベとオランダミミナグサはポピュラーで毎年見ていますが、ノミノツヅリは初めてでした。もっとも、観察力不足で見逃していたのかも知れません。☆コハコベとミドリハコベは、形はほとんど同じですが、(1)茎の色がコハコベは赤紫色でミドリハコベは緑色、(2)葉の色がコハコベは濃緑色でミドリハコベは明るい黄緑色、(3)茎はコハコベが横に這っているのに対してミドリハコベは立ち上がり気味、(4)雄しべの数がコハコベは3~5個でミドリハコベは8~10個で区別できます。☆茎の色は微妙でしたが、茎が這っていることと雄しべの数が少ない(写真では3個)ことから、コハコベだと思われます。※コハコベについては、3月15日の日記を参照してください。☆オランダミミナグサは、コハコベと同じくらい、どこででも見られます。5枚の花びらが付け根近くまで切れ込んでいて10枚に見えるコハコベと違い、5枚の花びらは先端にのみ切れ目が入っています。オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)1.ナデシコ科ミミナグサ属オランダミミナグサ。2.和名の「オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)」は、外国産のものの意味で「オランダ」が付き、「耳菜草」は葉が茎に向かい合ってついているのがネズミの耳に似ていることから。3.ヨーロッパ原産の帰化植物で、明治時代の終わりごろに渡来。畑や道端に生えている。花は閉じていて、開いていることが少なく、日中の限られた時間だけ開く。☆ノミノツヅリは、名前の通り目立たない小さな野草で、コハコベを撮影している時に、花びらが5枚に見えた(コハコベは5枚ですが10枚に見える)ので気づきました。ノミノツヅリ(蚤の綴り)1.ナデシコ科ノミノツヅリ属ノミノツヅリ。2.和名の「蚤の綴り」は、「綴り」とは粗末な着物のことで、小さな葉をノミの衣服に例えたもの。3.日本全土に分布し、乾燥する道路沿いや荒れ地などに自生する。☆カタバミも、一般的に見られる野草(雑草)です。匍匐枝を出して周囲に伸び、タネを飛ばして繁殖し、芝生や家庭菜園でも最も厄介な雑草です。葉が赤紫色のアカカタバミも、一緒によく見かける雑草です。カタバミ(片喰、酢漿草)1. カタバミ科カタバミ属カタバミ。2.和名の「片喰」は、オオキバナカタバミ(3月15日の日記)を参照。「酢漿草」は、「酢」は「す・サク」とも読み「漿」は糸を引いてたれる液の意味で酸っぱい液、噛むと酸味があるため名づけられた。3. 日本全土に分布し、畑や道端に自生する。葉の形をかたどった家紋は、古来から人気があった。カタバミは、荒地や畑に群生する繁殖力の強い雑草なので、子孫繁栄を意味するとも云われている。☆カラスノエンドウが一斉に咲きだしました。最近、団地周辺で、芝生の中などに急速に広がっています。カラスノエンドウ(烏野豌豆)、学術名はヤハズエンドウ(矢筈豌豆)1.マメ科ソラマメ属カラスノエンドウ。2.和名の「烏野豌豆」は、マメが熟すと黒くなるのでカラスの名がついた。「矢筈豌豆」は、小葉の先端がくぼんでいて弓矢の弦を受ける部分(矢筈)に似ていることから付けられた。3.原産地はオリエントから地中海。本州から沖縄に分布し、空き地・畑・道端など、いたるところに自生する。☆初めて、ベニバナトキワマンサクを見ました。花びらは、一目でマンサクの仲間だとわかる形をしています。ベニバナトキワマンサク(紅花常盤万作)1.マンサク科トキワマンサク属ベニバナトキワマンサク。2.和名の「紅花常盤万作」は、赤い花の「常盤万作」。「常盤万作」は、年間を通して常緑の「万作(落葉樹)」。「万作」については、3月8日の日記を参照。3.中国原産の園芸植物。庭園樹として植えられている。☆キュウリグサをきれいに撮影できたので、再掲載します。直径3ミリの花ですが、忘れな草に似て、清楚で魅力的な花です。☆今日の写真は、全て、実画像のサイズを縦横各6.5%(キュウリグサのみ各13%)に縮小したものです。
2012.04.19
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☆ヤマブキは、ウォーキングコースのあちこちで鮮やかな山吹色が目立っています。アオキも、花は満開です。※ヤマブキについては、4月12日の日記を参照してください。※アオキについては、3月1日の日記を参照してください。☆シャクナゲも、咲いています・シャクナゲ(石楠花、石南花)1.ツツジ科ツツジ属シャクナゲ。シャクナゲは、無鱗片シャクナゲ亜属、無鱗片シャクナゲ節の総称。2.和名の「シャクナゲ」は、中国産の別種「石南花」を「シャクナンゲ」と読み、これが「シャクナゲ」になったとのこと。正式な漢名は「石楠花」。また、背が低い様子から「尺なし(しゃくなし)」、これが「しゃくなげ」になったという説もあるが俗説とのこと。3.野生状態でも変種が多く、また園芸植物としても数多くの品種がある。そのため、種類数は、数百種類はあると言われている。高山に自生する、ハクサンシャクナゲは日本特有の種。☆シャガが、咲き始めました。シャガ(射干、著莪、胡蝶花)1.アヤメ科アヤメ属シャガ。2.和名の「シャガ」は、漢名の「射干」を音読みしたものだが、漢名で「射干(やかん)」は本来ヒオウギアヤメ(檜扇)のこと。葉がヒオウギアヤメに似ているので、間違って付けられたらしいとのこと。現在は「著莪」の漢字が一般的だが、文字が難しいのでカタカナの「シャガ」が一般的。3.学名は、Iris japonicaで、「日本の」という意味であるが、中国原産で、かなり古くに日本に入ってきた帰化植物。三倍体のため種子ができない。このため、日本の全てのシャガは同一の遺伝子で、分布の広がりは人為的に行われたと考えられる。日本のアヤメ科の中で唯一の常緑種。☆ムラサキケマンが、ウォーキングコースに咲いています。2日前に咲き始めたのが、もう花が終わろうとしているものもあります。この2~3年、庭にムラサキケマンが自生しており、昨日から花を咲かせ始めました。ウォーキングコースのムラサキケマン 庭に咲くムラサキケマン庭に咲くムラサキケマンムラサキケマン(紫華鬘)1.ケマンソウ科(ケシ科)キケマン属ムラサキケマン。別名ヤブケマン(藪華鬘)。2.和名の「紫華鬘」は、花が紫色の華鬘。「華鬘」については、エゾケマン(3月7日の日記)参照。3.日本全国に分布する。木陰などの直射日光の当たらない場所に生育する。☆ウォーキングコース沿いの空き地に、ハハコグサが咲いています。ハハコグサ(母子草)1.キク科ハハコグサ属ハハコグサ。2.和名の「母子草」は、葉や茎が白い綿毛をかぶっている様子が、母親が子を包みこむように見えたことからという説。昔は、葉を餅に入れて草団子にして食べたので、「葉っこ草」が転訛してハハコグサになったという説。毛が多い状態や毛を持った種子ができる状態を「ほほけ立つ」と呼んで、ホホケグサがなまってハハコグサになったという説。3.北海道から九州まで日本の各地で見られ、山野、田畑などでごく普通に見られる。日本全国に見られるが、古い時代に農耕とともに朝鮮から伝わったものと言われる。古くは「御形(おぎょう)」とか「ほうこ」とよばれ、春の七草の一つのオギョウ(ゴギョウ)。☆花びらが空色で中心が黄色い小さく清楚な花、キュウリグサが咲いています。直径3ミリ程度の5弁の花。気を付けて見ないと、見逃してしまいます。園芸植物「忘れな草」と同じムラサキ科の植物です。キュウリグサ(胡瓜草)1.ムラサキ科キュウリグサ属キュウリグサ。2.和名の「胡瓜草」は、葉をもむと胡瓜のようなにおいがすることに由来する。3.日本全土に分布し、畑や道端に自生する。ムギ作の伝来にともなって帰化した古代帰化植物の1つ。☆今日の写真は、全て、実画像のサイズを縦横各6.5%に縮小したものです。
2012.04.18
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☆昨日の夜は、大雨でした。今朝は、昨日と打って変わって快晴になりました。ウォーキングコースでは、爽やかな風が吹いています。天気予報では、最低気温12度、最高気温21度です。早足で歩くと、汗ばんできます。☆サクラは、大雨で散るのではないかと思っていましたが、ほとんど散らずに文字通り満開です。雲一つない快晴の空、サクラの淡いピンクの花びらが、青空に、ひときわ引き立って見えます。玉川上水の見影橋から見た今日のサクラ 残堀川の上水橋から見た今日のサクラ☆山野草も、新たに、ヤマブキ、ニリンソウ、スミレ2種が咲いています。☆ヤマブキは、文字通り山吹色が鮮やかです。「これこそ鮮やかな春の色!!」と主張しているかのようです。遠くからも、よく見えます。写真は、その鮮やかな山吹色になっていないのが残念です。ヤマブキ(山吹)1.バラ科ヤマブキ属ヤマブキ。2.和名の「山吹」は、細長くしなやかな枝が風に揺れる様子から「山振(ヤマブキ)」とつけられ、それが「山吹」になったとのこと。「振(フキ)」は、「振る」の古語。3.ヤマブキ属は、ヤマブキ1種のみ。北海道から九州、中国の山地に自生する。学名はKerria japonica、英名はJapanese kerria(日本のヤマブキ)。園芸種には、八重咲、白花などがある。☆ニリンソウも咲き始めました。4月10日の日記で、トリカブトとともにとりあげました。「二輪草」ですが、一輪も三輪もあるそうです。今朝見たのは、全て二輪でした。花の形はフクジュソウ・セツブンソウなどに似ており、キンポウゲ科らしい花です。☆ニリンソウについては、3月6日の日記を参照してください。☆スミレが2種咲いているのを、新たに見かけました。白花のものは、昨年より群落が大きくなり、株が広がっていました。スミレは、分類や種の特定が難しいです。ホームページ「QJYスミレの写真館」では63種、ホームページ「スミレの部屋」では93種あるとのこと。写真の紹介だけにし、専門家に問い合わせてみます。白花のスミレ 白花のスミレ白花のスミレ(花) 青花のスミレ☆ヒトリシズカは、花が開ききっていました。ズームで撮影すると、雄しべと、雄しべの上にある雌しべがよくわかりました、花粉が飛んでしまったのか、雄しべの下の黄色い葯が見えません。☆雑草だらけの畑に黄色いナズナを見かけたので、イヌナズナかと思ったら、実の形からイヌナズナではありませんでした。「キナズナ」というナズナがあるようですが、黄花のナズナがあるのかどうか改めて調べてみたいと思います。☆今日の写真は、全て、実画像のサイズを縦横各6.5%に縮小したものです。
2012.04.12
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☆春から夏の代表的な野草、タンポポが咲き始めました。ここ立川周辺では、日本固有のカントウタンポポを、あちこちで見かけることができます。しかし、交通量が多い道路脇のタンポポは、ほとんど全て外来種のセイヨウタンポポです。今朝、ウォーキングコースでは、両方が見られました。☆ウォーキングコースで会った方の話では、シロバナタンポポを見かけたことがあるそうです。今年は注意して探してみたいと思います。カントウタンポポ、花の下側の総苞はそり返りがありません。右側の写真は2010年4月10日撮影。セイヨウタンポポ、花の下側の総苞の外片はそり返っています。つぼみでも、よくわかります。タンポポ(蒲公英)1.キク科タンポポ属カントウタンポポ、セイヨウタンポポ。2.和名の「タンポポ」は、タナ(田菜)がタンに転じ、それに花の後の種子の冠毛がほほけるので、そのホホが加わったという説。種子の冠毛が丸いのが、「たんぽ」(綿などを丸めて皮や布で包んだもので、けいこ用の槍の頭につけたり、拓本をとるとき墨を含ませたりするのに用いる)に似ているので、「たんぽ穂(タンポポ)」になったという説。漢字の「蒲公英」は、漢名。「カントウ」の名は自生地から、「セイヨウ」の名は外来種から。3.日本には、約10種が自生する。セイヨウタンポポは、明治初期に札幌農学校のアメリカ人教師が種子を導入し、それが北海道に広がった。さらに明治10年代には、東京にもフランスから野菜として輸入された。人里の道端や土手などに生育し、それぞれの地域に固有の種があった。今では、帰化種のセイヨウタンポポが増加してきており、環境指標植物として注目されている。☆ノゲシも咲いています。☆ノゲシについては、3月15日の日記を参照してください。☆初めて見かけたイネ科の野草は、大きさや長い芒(のぎ)が小穂の外に突き出て目立つ穂の形、葯が白いことなどからセトガヤではないかと思われます。さらに観察を続け、確認していきます。セトガヤ(瀬戸茅、背戸茅)1.イネ科スズメノテッポウ属セトガヤ。2.和名の「瀬戸茅、背戸茅」は、愛知県瀬戸市や瀬戸内海沿岸に多く分布するというわけでもないので、背戸(裏口、裏手という意味の古語)のようなじめじめした場所に生える茅というのが由来ではないかとのこと。3.関東以西の日本各地に分布。スズメノテッポウに比べ一回り大きく、花が咲いた時に出てくる葯が白いこと(スズメノテッポウは黄色)が特徴。☆落葉樹が芽を出し始め、アカシデの花が咲き始めました。これは、雌花です。ウォーキングコースには、クマシデ属のクマシデ、イヌシデ、アカシデが見られます。アカシデ(赤四手、赤垂)1.カバノキ科クマシデ属アカシデ。別名はコシデ、シデノキ、ソロノキ、コソロ。2.和名の「赤四手」は、若芽が赤く秋に美しく紅葉すること、四手(紙垂)はしめ縄や玉串などにつける細長く切った紙のことで、花が枝に垂れ下がる様子から。確かに、写真の様子は、そのように見える。3.北海道南部、本州、九州に分布する。庭木、公園樹、床柱などに用いられる。わが団地内にも、多数植えられている。☆今日の写真は、全て、実画像のサイズを縦横各6.5%に縮小したものです。
2012.04.10
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☆ヒトリシズカの白い雄しべは、基部で3本に分かれて長さ約3ミリほどの棒状になっており、オシベ基部の上の丸い部分が雌しべの柱頭です。棒状に分かれた白い雄しべの花糸2個の下部に黄色い葯がついています。☆次の2枚の写真で、雄しべ(花糸・葯)と雌しべがわかるでしょうか。表示画像は元データの3~8%程度の画像ですが、クリックすると1~5MBの鮮明な画像が表示されます。☆アオキの花が咲いています。3月初めの2枚の写真と比べてみてください。3月初めの写真は、実画像のサイズを縦横各6.5%に縮小したものです。3月1日撮影 3月7日撮影次が、今日4月7日の花が咲いたアオキです。☆アオキについては、3月1日の日記を参照してください。
2012.04.07
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2010年8月11日から13日まで、群馬県玉原(たんばる)高原に行きました。高原は涼しかったですが、さまざまな山野草を見ることができました。キオン。花の黄色が鮮やかです。花が似ているハンゴンソウは、葉に羽状の切り込みがあります。しかし、写真の左側に見える葉は切り込みがないので、これはキオンと思われます。キオン(黄苑)1.キク科キオン属キオン。2.和名の「黄苑」は、同じキク科(シオン属)のシオン(紫苑)が紫色の花を咲かせるのに対して、黄色の花を咲かせることに由来する。「紫苑」は、中国原産で、根茎を乾燥したものを漢方で紫苑というのが、そのまま使われているようだ。紫苑色は、日本の古典にも出ており、平安時代の貴族社会で最も尊重された色。3.日本全国の山地に自生する。ハンゴンソウ。こちらは、葉に羽状の切り込みがあるので、ハンゴンソウと思われます。 ハンゴンソウ(反魂草)1.キク科キオン属ハンゴンソウ。2.和名の「反魂草」は、「反魂」は死者の魂を蘇らせること、強い香りで死者を蘇らせるといわれることに由来するという説。羽状の切り込みがある葉が下を向くのが、幽霊の手のようだから名付けたという説。3.北海道、本州(中部以北)に分布する。ツリフネソウ、キツリフネが、あちこちに咲いていました。ツリフネソウは、奥多摩で一度見かけ、その後、群馬県のゴルフ場のカート道路脇に群落をなして咲いているのを見かけたことがあります。キツリフネは、初めて見たと思います。ツリフネソウは、別名ムラサキツリフネというだけあって、薄紫色が印象的です。 ツリフネソウ(釣船草、吊舟草)1.ツリフネソウ科ツリフネソウ属ツリフネソウ。別名ムラサキツリフネ。2.和名の「釣船草」は、花の形や花のつき方が帆掛け舟を吊り下げたように見えることに由来する説。花のつき方が、茶席などで床の間に吊るされる生け花の花器(釣船)に似ていることに由来する説。3.日本全国の山地に分布し、薄暗い湿った場所に自生する。種子は、熟するとはじけて飛び散る。キツリフネは、名前の通り、黄色が鮮やかで、遠くからも見つけられます。 キツリフネ(黄釣船)1.ツリフネソウ科ツリフネソウ属キツリフネ。2.和名の「黄釣船」は、花の形はツリフネソウに似ていることと、花の色が黄色であることに由来する。3.日本全国の山地に分布し、薄暗い湿った場所に自生する。ツリフネソウと同じように、種子は熟するとはじけて飛び散る。ノリウツギは、花は印象的でしたが、円錐花序の花を植物図鑑などで調べても、わからなかったため、山野草に関するホームページを開設している方に教わりました。ありがとうございます。日本原産のアジサイ属のなかでは、唯一円錐形の花序をもつ落葉低木だそうです。学名(Hydrangea paniculata)の「paniculata」は、「円錐花序」の意味だそうです。円錐花序の園芸種は、カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)があります。ノリウツギ(糊空木)1.アジサイ科(ユキノシタ科)アジサイ属ノリウツギ。2.和名の「糊空木」は、木皮から採った樹液が和紙を抄く際の糊に利用されたことと、茎が中空であることに由来する。3.北海道、本州、四国、九州に分布し、日当たりの良い山地の林縁、草原、岩礫地、湿原などに自生する。※参考※カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)、2009年6月撮影。 フジバカマも、あちこちで見かけました。花は同じフジバカマ属のサワヒヨドリと似ているようにも見えますが、植物の全体像がわからないため、とりあえずフジバカマとしました。 フジバカマ(藤袴)1.キク科フジバカマ属(ヒヨドリバナ属)フジバカマ。2.和名の「藤袴」は、花の色が藤色で、花弁の形が 袴に似ていることに由来する。3.中国原産で、奈良時代に日本に渡来したといわれ、『万葉集』『源氏物語』にも登場する。秋の七草の一つ。イタドリは、雌雄異株であることを知らなかったため、雄花・雌花がわからず、名前を探すのに苦労しました。山野草に関するホームページを開設している方からは、変化が多い植物と教えていただきました。雄花。 雌花。 イタドリ(虎杖、痛取)1.タデ科ソバカズラ属(タデ属、イタドリ属)イタドリ。2.和名の「痛取」は、痛みを取るに由来する。若葉を揉み擦り傷などに当てると止血効果があり、痛みが和らぐという。「虎杖」は、中国で根を乾燥させたものを「虎杖根(こじょうこん)」という民間薬として使われたことから。3.北海道西部以南の日本各地に分布する。若い茎は、山菜として、生食や漬物として食べられる。雌雄異株。茎を折るとポコンと音がし、食べると酸っぱいので「すかんぽ」とも呼ばれる。オオバギボウシは、園芸用に栽培されていますので、よく見かける花です。オオバギボウシ(大葉擬宝珠)1.ユリ科ギボウシ属オオバギボウシ。2.和名の「大葉擬宝珠」は、つぼみが橋の欄干の擬宝珠に似ていることと、葉が大きいことに由来する。3.日本全国の山地や草原に自生する。若葉は、山菜(ウルイ)として食べられる。園芸用に栽培されている。オオバコは、誰でも知っている雑草。子どもの頃、茎を互いに切り合って、勝負し遊んだものです。オオバコ(大葉子)1.オオバコ科オオバコ属オオバコ。2.和名の「大葉子」は、葉が広く大きいことに由来する。3.日本全国の道端や空き地に生える代表的な雑草。漢名は「車前草」といい、車の通る道に多いことから。漢方薬として利用される。オカトラノオの白い穂のような花は、山野でよく目立ちます。オカトラノオ(丘虎の尾)1.サクラソウ科オカトラノオ属オカトラノオ。2.和名の「丘虎の尾」は、長く垂れ下がる花が虎の尾に似ていることと、「丘」は、野山・丘陵に咲くことから。3.日本全国の日当たりのよい草原に自生する。
2012.03.17
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今日は、近くにある「熱川バナナワニ園」に行きました。「熱川バナナワニ園」分園に掲示されているバナナについての説明です。「今から1万年前、マレイ半島に野生していた種子のあるAから、種子のないバナナが作り出された。これはやがてインドやフィリッピンにあったBと交配されたり、完全無種子の三倍体が作られ、今日では世界の熱帯に約200種以上の品種が栽培されています。」「『ほとんど種ができないAA』×『野生AAの4倍体AAAA』⇒『生食用優良品種群AAA』。」このようにして、種ができない三倍体(種無し西瓜と同じ)が作られて世界的に広がってきたようです。種なしバナナは、種がなくても発芽した芽を株分けすることによって、子孫を作っていくことができます。先日紹介したヒガンバナも、三倍体だそうで、種子ができないため、球根で増え続けてきたそうです。中国から稲作とともに入ってきて、どれだけの球根分割によって日本全国に広がったかと思うと気が遠くなりそうです。おなじみのバナナの木?(草?)と実(果物?野菜?)です。バナナの花のつぼみです。赤紫色の巨大な筆先のようなのが、苞です。生産地では、これを野菜として利用しているようです。草が芽を出し、次第に成長していきます。茎ではなく、葉が重なっているものが「茎」のように見えます。野菜のネギの葉(茎ではない)と同じものです。したがって、切り口に年輪はありません。ネギの食べる部分は「葉」です。玉葱の食べる部分も「葉」です。ネギと玉葱の茎は、葉の付け根、根が出ている部分のみです。 バナナは、大きくなると木のように見えますが、これは高さ2~10メートルになる多年生の草です。木のようにみえる部分は仮茎(または偽茎)と呼ばれ、やわらかい葉が重なりあっています。いくら太くなっても、茎・幹ではなく、葉が重なっているものです。バナナ(バナナ)1.バショウ科バショウ属バナナ。2.「バナナ」という名は、アラビア語で「手足の指」を意味する「バナーン」という語で、これがアフリカのギニアに伝わり、コンゴ川の河口のその名も“Banana”という港から英語圏に伝わったようです。3. 現在、日本に輸入されているバナナは、フィリピン産の「ジャイアント・キャベンディッシュ」という品種が8割を占めているとのこと。
2012.03.14
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高山植物で一番目立つのは、チングルマです。あたり一面にチングルマが咲き、花が咲いているものから穂まで、さまざまのものが見られます。花も終わり花びらが散った後のチングルマ、穂(綿毛・羽毛)です。これがチングルマの穂とは、花の咲いている形からは、想像がつきませんでした。チングルマの穂が、さらに開いたもの。これが、稚児の風車に似ているといわれています。チングルマ(珍車、稚児車)1.バラ科ダイコンソウ属チングルマ。2.和名の「珍車、稚児車」は、花が終わった後の実が開いた形が稚児の持つ風車に似ていることから、稚児車(ちごくるま)が転じて珍車になったとのこと。3.北海道から中部以北の東日本に分布する。高山の草地・砂礫地に自生する。花が終わると、花柱が伸びて羽毛のように放射状に広がり、あの独特の実(穂)の形になる。草のように見えるが、地面を這うバラ科の落葉低木で、年輪から見て樹齢10年になるものもあるという。ツガザクラは、ツガザクラとアオノツガザクラ、2種ありました。ツガザクラ。花柄・額の色や花の形から、ツガザクラだと思います。ツガザクラ(栂桜)1.ツツジ科ツガザクラ属ツガザクラ。ツガザクラ属は、鐘型またはつぼ形の花をつける点が共通している2.和名の「栂桜」は、葉が針葉樹の栂(ツガ)に似ていることと、桜のような淡いピンクを帯びた花を咲かせることに由来する。3.日本の固有種。学名は、Phyllodoce nipponica 。本州・四国の高山の岩場に自生する。ツツジ科の常緑小低木。アオノツガザクラ。花柄・萼の色や花の形から、アオノツガザクラだと思われます。ただし、下の右から2株目は、ツガザクラだと思います。アオノツガザクラ(青の栂桜)1.ツツジ科ツガザクラ属アオノツガザクラ。2.和名の「青の栂桜」は、青っぽい花をつける栂桜に由来する。3.北海道から本州中部以北の高山の岩場に自生する。ツツジ科の常緑小低木。イワツメクサ。イワツメクサ(岩爪草)1.ナデシコ科ハコベ属イワツメクサ。2.和名の「岩爪草」は、岩の間に生えるツメクサから。3.本州中部の高山に自生する。花びらは5枚だが、ハコベ属の他の種と同じように深い切れ込みがあるので10枚に見える。ウスユキソウ。ウスユキソウ(薄雪草)1.キク科ウスユキソウ属ウスユキソウ。2.和名の「薄雪草」は、苞に綿毛が少なく、花にかぶっている雪が薄い印象を受けることに由来するようだ。3.北海道から九州にかけての低山帯から亜高山帯にかけて分布。白い花のような部分は、花びらではなく苞。オヤマソバ。オヤマソバ(御山蕎麦)1.タデ科タデ属オヤマソバ。2.和名の「御山蕎麦」は、山に自生して花や実が蕎麦に似ていることに由来するとのこと。3.日本固有の種で、北海道から本州中部以北の高山の砂礫地や岩場に自生する。コウメバチソウ。この花は、図鑑でも名前がわかりませんでしたが、専門家の方のご協力によって、コウメバチソウかウメバチソウだということが、わかりました。どちらも雄しべは5本です。コウメバチソウは5つの雄しべの根元から出る仮雄しべが7~11本あるのですが、ウメバチソウは12~22本あるそうです。画像をソフトで修正してみると、どう見ても仮雄しべの数が10本以下に見えます。したがって、断定はできませんが、コウメバチソウの可能性が高いのではないかと思われます。 コウメバチソウ(小梅鉢草)1.ユキノシタ科属コウメバチソウ。2.和名の「小梅鉢草」は、花の形が家紋(紋所)の梅鉢に似ていることに由来する。3.北海道から本州中部以北の高山に自生する。室堂平には、コウメバチソウ・ウメバチソウの両方が観察されるとのこと。コウメバチソウは高山型の高山植物。ウメバチソウは、北海道から九州に自生し、地域によっては水田の畔にも自生するとのこと。シナノキンバイ。シナノキンバイ(信濃金梅)1.キンポウゲ科キンバイ属シナノキンバイ。2.和名の「信濃金梅」は、地名、キンバイ属の金梅は黄色い梅に似た花に由来する。3.北海道から本州中部以北の高山に自生する。鮮やかな黄色の花びらのように見えるのは、萼片。タカネニガナ。タカネニガナ(高嶺苦菜)1.キク科ニガナ属タカネニガナ(ニガナの高山型の変種)。2.和名の「高嶺苦菜」は、 高山植物であることと、葉や茎出る白い液に苦味のあることに由来する。3.北海道・本州・四国・屋久島の高山の砂礫地や岩場に自生する。タテヤマリンドウの花は、本来は薄青紫色なので、この写真はタテヤマリンドウの白花品、シロバナタテヤマリンドウのようです。タテヤマリンドウ(立山竜胆)1.リンドウ科リンドウ属タテヤマリンドウ。2.和名の「立山竜胆」は、文字通り立山に咲くリンドウ。3.北海道、本州中部以北の日本海側の高山・亜高山に自生する。ヤマハハコ。ヤマハハコ(山母子)1.キク科ヤマハハコ属ヤマハハコ。2.和名の「山母子」は、山地に生えることと、ハハコグサに似ていることに由来する。ハハコグサの名は、葉や茎が白い綿毛をかぶっているのが母親が子を包みこむように見えたことからハハコグサの名がついたという説、昔は葉を餅に入れて草団子にして食べた「葉っこ草」が転訛してハハコグサの名がついたという説、全体に綿毛が多く冠毛が蓬け起つことから古くにホウコグサと呼ばれたのが転訛してハハコグサになったという説がある。3.北海道、本州(長野県および石川県以北)に分布する。山地の日当たりのよい草原などに群生する。ヨツバシオガマ。 ヨツバシオガマ(四葉塩釜(塩竈))1.ゴモノハグサ科シオガマギク属ヨツバシオガマ(エゾヨツバシオガマの変種)。2.和名の「四葉塩釜」は、葉が茎の節ごとに通常4枚ずつ輪生することと、シオガマギクの名は、葉が菊に似ていること、端正で美しい形の葉なので、花だけでなく「葉まで」(はまで)趣き深いことから、「浜で」(はまで)趣き深いのは塩を作るために海水を煮詰めるための塩釜(宮城県塩竈市にある)を洒落て、シオガマギクと名づけられたとのこと。3.北海道、本州中部以北の高山に自生する。
2012.03.12
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2008年8月11日から13日まで、富山・立山に出かけました。8月12日は、立山駅から立山ケーブルカーで美女平まで行き、美女平からは立山高原バスで弥陀ヶ原を経由し室堂まで行きました。景色も壮大で、残雪も見えましたし、いくつもの高山植物があり、魅力的なところでした。室堂から撮影した立山雄山(左)と浄土山(右)です。壮大な景色です。観察した高山植物は、チングルマ(珍車、稚児車)、ツガザクラ(栂桜)、アオノツガザクラ(青の栂桜)、イワツメクサ(岩爪草)、ウスユキソウ(薄雪草)、オヤマソバ(御山蕎麦)、コウメバチソウ(小梅鉢草)、シナノキンバイ(信濃金梅)、タカネニガナ(高嶺苦菜)、タテヤマリンドウ(立山竜胆)、ヤマハハコ(山母子)、ヨツバシオガマ(四葉塩釜(塩竈))です。次の日記で掲載します。
2012.03.12
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一昨年、ちょうど東日本大震災の1年前に、気仙沼大島を訪ねました。自然も景色も素晴らしい思い出の地です。今年になって、訪ねることが復興支援になるということで、1月31日から2月2日まで、同じ気仙沼大島の国民休暇村を訪ねました。大震災の爪痕は今も生々しく、写真撮影もはばかれる状態でした。「訪ねてきてくれただけで嬉しい、ありがたい」と言う国民休暇村の方やガソリンスタンドの方の言葉が、せめてもの救いでした。そこで、番外編として、気仙沼大島2010年3月の自然観察を紹介します。アオキのつぼみが膨らんで、開花目前です。 アオキの赤い実も見つけました。フキノトウは、島のいたるところに芽を出しています。道路わきの岩の間からも力強く芽を出しています。 フクジュソウも満開です。ニホンズイセンも満開です。ヒメオドリコソウ、シソ科らしい花の形です。ヒメオドリコソウ(姫踊子草)1.シソ科オドリコソウ属ヒメオドリコソウ。2.和名の「姫踊子草」は、同じオドリコソウ属のオドリコソウ(踊子草)とともに、花が笠をかぶって踊る踊子を連想させることに由来する。「姫」の名」は、踊子草の茎が高さ30~50センチメートルになるのに対し、高さ10~25センチメートルであるため。3. ヨーロッパ原産で、日本には明治時代中期に帰化した外来種で、主に本州を中心に分布する。オオイヌノフグリも3月にどこでも見られる野草です。オオイヌノフグリ(大犬陰嚢)1.ゴマノハグサ科クワガタソウ属オオイヌノフグリ。2.和名の「大犬陰嚢」は、同じクワガタソウ属のイヌノフグリの実の形が雄犬のフグリ(陰嚢)に似ていることに由来する。「大」は、イヌノフグリより大型の植物の意。3.ヨーロッパ原産で、日本には明治時代初期に帰化した外来種で、日本中に広がっている。「イヌノフグリ」は日本に自生する種だが、帰化種のオオイヌノフグリ・タチイヌノフグリに圧倒されてしまい、見かけることが少なくなっている。スギのつぼみが鈴なりです。花粉がたくさん飛び出しそうです。スギ(杉)1.ヒノキ科(スギ科)スギ属スギ。2.和名の「スギ」は、真直ぐの木「直木」に由来する説と、傍らにはびこらず上へ進み上る木として「進木(ススギ)」に由来する説がある。3.日本の固有種で、学名はCryptomeria japonica。太平洋側に自生するものをオモテスギと呼び、日本海側に多い変種をウラスギという。花は単性で、雌雄同株。東北地方以南に分布。園芸種のフユシラズ、真冬でも花を咲かし続け、種をたくさん飛ばして増えていきます。フユシラズ(冬知らず)1.キク科カレンデュラ属フユシラズ(カレンデュラ)。2.和名の「冬知らず」は、11月頃から5月頃まで、真冬でも霜にも負けないで次々と花をつけることに由来する。3.南ヨーロッパ原産。キンセンカ(金盞花)と同属で、別名ホンキンセンカともいう。
2012.03.05
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