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☆1月のウォーキングコース(玉川上水緑道)です。12月初めから開花し始めていたニホンズイセンの花が見ごろになっています(2023年1月22日撮影)。☆白い6枚の花被片(外側の萼3枚、内側の花弁3枚)とともに、オレンジ色の副花冠が目立ちます。副花冠について調べてみると、「副花冠は雄蕊の付属物」、「副花冠は花冠や雄蕊の一部が変形してできたらしい」という記事や、「副花冠は雄蕊の花糸が花弁化したうえで、その花弁どうしが合弁したものと考えられる」という記事がありました。副花冠は、スイセンなどのヒガンバナ科やキュウリグサなどのムラサキ科、キョウチクトウなどのキョウチクトウ科で観察できます。☆「スイセン」という名は、中国名の「水仙」を音読みしたもので、水仙という名は、水辺で咲くスイセンの姿を仙人に例えたと言われています。☆ニホンズイセンについては、2016年12月3日の日記で詳しく紹介しました。◎11月末からニホンズイセンの花が咲き始めました(2016年12月3日の日記)。☆年が明けてからは、ソシンロウバイの花が開花しました(2023年1月6日撮影)。☆ソシンロウバイ(素心蝋梅)の名は、漢名の素心蝋梅を音読みしたもので、ソシン(素心)の名は、中国では花弁(萼)や花芯まで同じ花を素心と呼ぶことに由来しているそうです。☆ソシンロウバイの花については、2016年1月4日の日記で詳しく紹介しました。◎ソシンロウバイの花が咲いています(2016年1月4日の日記)。☆葉が落ちて、クロガネモチの果実がたわわに実っているのが遠くからでも目につきます。☆このたくさんの実も、2月頃にはヒヨドリがやってきて全て食べてしまうそうです。クロガネモチについては、2016年11月19日の日記で詳しく紹介しました。◎クロガネモチの鮮やかでたわわな赤い実が目立つようになりました(2016年11月19日の日記)。
2023.01.30
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☆6月9日、東京都八王子市の高尾山に植物観察(9回目)に行きました。その内容を紹介しています。ウリノキの花です。長さ3~3.5センチの線形の6~8個の花弁が、外側に強く巻いています。「くるりんぱ」でかわいい印象です(2022年6月9日撮影)。☆ウリノキは、北海道から九州の山地の林内に生えるミズキ科ウリノキ属の落葉低木です。高さ3メートルほどになります。ウリノキ科に分類されていましたが、APG分類体系ではミズキ科に分類されました。☆ウリノキの花については、2019年8月18日の日記で詳しく紹介しました。◎ウリノキの花(2019年8月18日の日記)。☆ムヨウランの花です。広葉樹林下でひっそりと咲いています。☆ムヨウランは、本州(岩手県以南)・四国・九州・沖縄の落葉広葉樹林、常緑広葉樹林などの林床に生えるラン科ムヨウラン属の地生の多年草です。☆ムヨウラン(無葉蘭)名は、文字通り葉がないことに由来します。ムヨウランについては、改めて詳しく調べて紹介したいと思います。☆ギンリョウソウの花です。鱗片葉がつく茎が伸び、花冠の中に周りが紫色の雌蕊柱頭が見えています。☆ギンリョウソウは、日本全土の山地の林中の湿り気のある腐植土の上に生えるツツジ科ギンリョウソウ属の多年草です。開花時期は4~8月で、地下から花茎を伸ばし、先端に一輪の花をややうつむきに咲かせます。☆こちらは、花冠の裂片がとれて子房が成長してきたギンリョウソウです。周りに10個の雄蕊が見えています。☆ギンリョウソウ(銀竜草)の名は、全体に白色で下向きに咲く花と鱗片に包まれた姿を竜に見立て名づけられました。別名は、その姿が幽霊に見えることからユウレイタケ(幽霊茸)です。花言葉は、「はにかみ、そっと見守る」だそうです。ギンリョウソウについては、改めて詳しく調べて紹介したいと思います。☆テイカカズラの花です。花は芳香があり、白色から淡黄色に変化します。花冠は5つに分かれ、裂片はねじれています。☆テイカカズラは、本州から九州の常緑樹林の林内に生えるキョウチクトウ科テイカカズラ属のつる性常緑低木です。テイカカズラ(定家葛)の名は、式子内親王を愛した藤原定家が、死後も彼女を忘れられず、テイカカズラに生まれ変わって式子内親王の墓にからみついたという伝説によるそうです。テイカカズラについては、改めて詳しく調べて紹介したいと思います。☆ウメガサソウの花を見かけました。近くでは撮影できませんでした。☆苞葉の途中から花序を出しているボダイジュの花の蕾です。☆ボダイジュは、中国原産で日本に渡来したアオイ科シナノキ属の落葉高木です。☆ボダイジュの花が開花した時に観察できましたら、再度紹介します。なお、2017年に北海道で観察したボダイジュと同じアオイ科シナノキ属のシナノキを紹介したことがあります。参考にしてください。◎シナノキの花(2017年6月28日の日記)。
2022.06.10
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☆5月26日、東京都八王子市の高尾山に植物観察(8回目)に行きました。その内容を紹介しています。まだ数株、咲き始めたばかりのイナモリソウの花です(2022年5月26日撮影)。☆イナモリソウは、本州(関東南部以西)から四国・九州の山地の路傍などに生えるアカネ科イナモリソウ属の多年草です。イナモリソウについては、2019年8月8日の日記で詳しく紹介しました。◎イナモリソウの花(2019年8月8日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190808/☆ホシザキイナモリソウも咲き始めたばかりでした、こちらは、ホシザキイナモリソウでも花冠の先端が比較的幅広のものです。☆こちらは、花冠の先端が細いホシザキイナモリソウです。☆ホシザキイナモリソウは、高尾山で最初に発見されたイナモリソウの変種です。ホシザキイナモリソウは、小さめの花弁の縁が内側に折りたたまれる状態で咲くので、細い星形に見えます。ホシザキイナモリソウについては、2019年8月9日の日記で詳しく紹介しました。◎ホシザキイナモリソウの花(2019年8月9日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190809/☆セッコクの花は、ほぼ満開の時期を迎えたようです。☆セッコクは、本州中部以南から四国・九州・沖縄の山地の常緑樹林内の樹上や岩上に着生するラン科セッコク属の多年草です。☆セッコクについては、2019年8月15日の日記で詳しく紹介しました。◎セッコクの花(2019年8月15日)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190815/☆サイハイランの花も、見頃でした。一部の場所では、まだ蕾のものがありました。☆サイハイランは、北海道から九州の山地の林床に生えるラン科サイハイラン属の多年草です。サイハイランについては、2019年8月12日の日記で詳しく紹介しました。◎サイハイランの花(2019年8月12日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190812/☆登山(ハイキング)コースから遠くの高い木を見上げると、ジャケツイバラの花が満開の様子が見えました。☆ジャケツイバラは、本州(宮城県・山形県以南)から沖縄の低山地、川辺、野原などに生えるマメ科ジャケツイバラ属の蔓性の落葉低木です。ジャケツイバラについては、2019年8月14日の日記で詳しく紹介しました。◎ジャケツイバラの花(2019年8月14日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190814/☆ギンリョウソウが、地面からわずかに顔をのぞかせていました。高尾山でギンリョウソウに出合ったのは、昨年に続き2回目です。☆ギンリョウソウは、日本全土の山地の林中の湿り気のある腐植土の上に生えるツツジ科ギンリョウソウ属の多年草です。開花時期は4~8月で、地下から花茎を伸ばし、先端に一輪の花をややうつむきに咲かせます。☆ギンリョウソウ(銀竜草)の名は、全体に白色で下向きに咲く花と鱗片に包まれた姿を竜に見立て名づけられました。別名は、その姿が幽霊に見えることからユウレイタケ(幽霊茸)です。花言葉は、「はにかみ、そっと見守る」だそうです。
2022.05.27
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☆3月29日、今年3回目の高尾山(東京都八王子市)に植物観察に行きました。あいにくの霧雨の中での植物観察でした。エイザンスミレの花です。(2022年3月29日撮影)。☆葉が鳥足状に分かれているのが特徴的なエイザンスミレ(叡山菫)の花です。☆ナガバノスミレサイシンの花も多くみかけるようになりました。☆ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛)の名は、葉が長いスミレサイシン(菫細辛)です。スミレサイシン(菫細辛)の名は、スミレで葉の形がウマノスズクサ科ウスバサイシン属のウスバサイシン(薄葉細辛)に似ていることに由来します。☆霧雨に濡れたヒナスミレの花。本格的に咲き始めました。☆ミミガタテンナンショウの花も、1株見つけました。☆キブシの花もあちこちで見かけました。☆キブシは、雌雄異株・雌雄異花です。花序が長く、雄蕊が見えるようなので雄花(両性花)のようです。雌花は花序が短く、雄蕊が退化し雌蕊が突き出ています。☆ミツマタの花です。花は、満開の時期を過ぎたようです。☆ミツマタの花です。花弁はなく、内側が黄色い萼筒の先端が4つに分かれて開花しています。☆霧雨に濡れてしまい、途中で中断して早々に引き上げました。
2022.03.29
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☆5月26日、今年7回目の高尾山(東京都八王子市)での植物観察の続きです。ウリノキの花です。☆ほとんどがまだ蕾で、本格的な開花は6月に入ってからのようです。ウリノキ(瓜の木)の名は、葉の形が瓜に似ていることに由来します。☆ウリノキの花については、2019年8月18日の日記で詳しく紹介しました。◎ウリノキの花(2019年8月18日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190818/☆サワハコベの花です。直径1~1.5センチの花で、道端を注意深く観察していないと見逃してしまいそうな小さな花です。花が小さく、しかも日陰で光量が少なく、写真撮影で苦労しました。☆サワハコベ(沢繁縷)の名は、沢沿いに生えるハコベであることに由来します。☆2年前の2019年5月末には、鮮明な写真を撮影できました。サワハコベの花弁は5個で、先端は浅く裂けています。雄蕊は10個、雌蕊花柱は3個、雄蕊の花糸の基部には毛があります。(2019年5月28日撮影)。☆サワハコベの花については、2019年8月13日の日記で詳しく紹介しました。◎サワハコベの花(2019年8月13日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190813/
2021.05.30
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☆5月10日、今年6回目の高尾山(東京都八王子市)での植物観察の続きです。フタリシズカの花です。麓でも頂上付近でも観察できました。☆フタリシズカの花のつくりは、穂状花序で白く3つに分かれて見えるのが雄蕊の花糸です。フタリシズカの3本の花糸は短く、雌蕊を囲むように内側に曲がっています。☆フタリシズカ(二人静)の名は、能の謡曲「二人静」の中で静御前の霊とその霊に憑かれた菜摘女(なつめ)が舞を舞う姿に、この花の2本の花序を見立てて付けられたそうです。フタリシズカの穂状花序は、フタリシズカの名の通り2本が一般的ですが、1本から5本以上になることもあります。☆ラショウモンカズラの花です。花は、終わりの時期のようでした。☆ラショウモンカズラ(羅生門葛)の名は、この花の形を平安時代中期の武将である渡辺綱(わたなべのつな:正式な名は源綱)が羅生門で切り落としたとされる鬼女の腕に見立てたとされているそうです。カズラ(葛)は蔓(つる)のことですが、厳密には蔓ではなく、ランナーと呼ばれる蔓のような細い茎(走出枝)が地を這うように伸びていきます。☆ガクウツギの花です。☆遠くの林の中にミズキの花が咲いているのが見えました。☆セリバヒエンソウの花です。セリバヒエンソウは、中国原産の帰化植物で、明治時代に渡来し小石川植物園から逸出したキンポウゲ科ヒエンソウ属の1年草です。東京を中心に分布し、神奈川県や埼玉県でも観察されているそうです。奥多摩でも観察したことがありますが、高尾山の麓でも、かなり広がってきているようです。☆セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)の名は、葉が羽状に切れ込んで芹の葉に似ているヒエンソウ(飛燕草)です。ヒエンソウ(飛燕草)の名は、花の形が燕の飛ぶ姿に似ていることから名づけられました。
2021.05.12
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☆4月6日、今年4回目の高尾山(東京都八王子市)での植物観察の続きです。ミミガタテンナンショウの花です。ミミガタテンナンショウ(耳型天南星)の名は、仏炎苞の口辺部が耳朶(みみたぶ)のように張り出していることと、「天南星」は中国で夜空に広がる星のことで葉が広がる形に由来するそうです。☆ミヤマキケマンの花です。ミヤマキケマン(深山黄華鬘)の名は、山地に咲く黄色い花の華鬘草に由来します。ケマンソウ(華鬘草)の名は、仏具の一つである「華鬘(ケマン)」という装飾具に似ていることから名づけられました。「深山」の名はついていますが、深山に分布するのではなく低山や丘陵地に分布します。☆ムラサキケマンの花は、あちこちで見かけました。ムラサキケマン(紫華鬘)の名は、紫色のケマンソウ(華鬘草)から。ケマンソウ(華鬘草)の名は、仏具の一つである「華鬘(ケマン)」という装飾具に似ていることから名づけられました。☆コクサギの花です。コクサギは、雌雄異株・雌雄異花で、雌株の雌花は1個だけ咲き、雄株の雄花は総状花序に咲きます。これは、雄株の雄花です。☆こちらは、コクサギの雌株の雌花です。コクサギ(小臭木)の名は、枝や葉に特有の臭気があること、低木でクサギ(臭木)に比べて小さいことから名づけられました。☆エンレイソウです。花は終わりかけていました。エンレイソウ(延齢草)の名は、中国では薬草として用いられていて、漢名を延齢草根(えんれいそうこん)という胃腸薬として用いられていたことから名づけられました。
2021.04.11
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☆9月21日、5カ月ぶりに高尾山へ植物観察(6回目)に行きました。記録として順次紹介します。キハギの花です。キハギの花は、旗弁(きべん)は淡黄色で基部には紫色の斑(ふ)があり、披針形の翼弁は紫色、竜骨弁は黄白色です。☆キハギは、東北地方から北陸地方にかけての日本海側を除く本州・四国・九州の山野に生えるマメ科ハギ属の落葉低木です。☆キハギについては、2017年7月8日の日記で詳しく紹介しました。◎キハギの花(2017年7月8日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20170708/☆フジカンゾウの花と果実です。フジカンゾウの果実は、8~10ミリの柄があり、大きさ3センチほどの2個の小節果です。☆フジカンゾウは、本州・四国・九州の平地から低山地の林下に生えるマメ科ヌスビトハギ属の多年草です。☆フジカンゾウについては、2019年9月23日の日記で詳しく紹介しました。◎フジカンゾウの花と果実(2019年9月23日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20190923/
2020.09.26
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☆ウォーキングコースである玉川上水緑道の新緑が魅力的な季節になりました。(2020年4月28日撮影)。☆植物観察のために遠出することもできないので、明日以降も引き続きウォーキングコースの玉川上水緑道で見かけた植物を紹介します。
2020.05.06
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☆2012年2月28日から開始した「しろうと自然科学者の自然観察日記」は、昨日で丸8年が経過しました。開始以来、2,900日以上連続で記事を掲載してきました。また、アクセス件数は8年間累計で400万件を超えました。丸8年を区切りに、9年目からは連続掲載から随時掲載に変更します。☆今後は、季節の変化の中で出合い、印象に残ったものなどを随時掲載していきます。☆これまで観察した植物についての植物図鑑的な説明は、新たに出合ったものを含めて基本的な整理とまとめができています。したがって、同じ記事を繰り返すことは必要がなく、リンクで紹介できると思います。☆これまで、毎日のようにアクセスして、ブログをご覧になってくれた皆様に心から感謝いたします。今後ともよろしくお願いします。☆植物について調べるための過去の記事検索は、いつでも可能です。これまでも毎日2,000~3,000件の記事検索がありましたが、引き続きよろしくお願いします。
2020.02.29
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☆今から8年前、玉川上水でのウォーキングで観察した植物を紹介するブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めました。8年間、連続2,900日以上にわたって、観察し調べ学んだことを紹介し続けてきました。☆2月24日から27日まで4回にわたって、しろうと自然科学者の植物観察の歩みを振り返ってきました。その到達点を踏まえて行ったのが、2019年の20回にわたる高尾山での植物観察でした。それは、2012年からの7年間の蓄積があって、初めて可能になりました。写真は、セッコクの花。(2019年5月28日撮影)。☆高尾山での植物観察については、2019年4月5日~12月7日まで連続して紹介しました。また、次のように、まとめと振り返りも掲載しました。写真は、オオヤマハコベの花。(2019年9月6日撮影)。◎科別の振り返り(2019年12月8日~2020年1月17日)。◎特に印象に残った植物たち(2020年1月18日)。☆次の記事を参考にしてください。リンクをクリックすると、楽天ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」の写真と記事を見ることができます。写真は、ミヤマシキミの花です。◎2019年は高尾山で195種の植物を観察。特に印象に残った植物たち、登山道再整備・回復への期待(2020年1月18日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20200118/☆2019年の高尾山での植物観察は、8年間に及ぶしろうと自然科学者の自然観察の蓄積を総結集して可能になったものでした。
2020.02.28
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☆今から8年前、玉川上水でのウォーキングで観察した植物を紹介するブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めました。8年間、連続2,900日以上にわたって、観察し調べ学んだことを紹介し続けてきました。☆たちかわ市民交流大学・市民企画講座「散歩が楽しくなる植物観察入門」で、座学や現地実習に参加したことによって、植物についての理解をさらに深めることができました。それまでの独学から、講師による講義や解説、参加者同士の交流によって、さらに植物への理解を深めることができました。写真は、「コクサギ形葉序」という独特の葉の付き方のコクサギです。(2017年8月24日撮影)。☆講座「散歩が楽しくなる植物観察入門」は、座学と現地実習による実践的な講座で、これまで観察してきた草本植物から木本植物へと、さらに視野を広げることができました。写真は、ツリバナです。(2017年9月30日撮影)。☆現地実習は、各地の公園とともに高尾山での季節ごとの植物観察がありました。写真は、高尾山での自然観察の中で感動したヤマブキソウの大群落です。(2018年4月22日撮影)。☆こちらも高尾山で観察したヒメコウゾです。(2018年4月22日撮影)。☆こちらも高尾山で観察したウワミズザクラです。(2018年4月22日撮影)。☆たちかわ市民交流大学・市民企画講座「散歩が楽しくなる植物観察入門」への参加は、それまで観察してきた草本植物から木本植物への視野の広がりと関心、講師による講義や解説による理解の深まりなど、しろうと自然科学者の自然観察・植物観察を飛躍させる契機になりました。
2020.02.27
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☆今から8年前、玉川上水でのウォーキングで観察した植物を紹介するブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めました。8年間、連続2,900日以上にわたって、観察し調べ学んだことを紹介し続けてきました。☆ウォーキングコース(玉川上水)や昭和記念公園での植物観察を基礎にして、さらに旅先で植物観察を行い紹介してきたことが、しろうと自然科学者の視野と知識をさらに広げるものとなりました。旅先では、地域の違いによる新たな植物との出合いがありました。写真は、箱根湿生花園で観察したアケボノソウです。(2012年9月14日撮影)。☆箱根湿生花園には、2012年9月と2013年9月に訪ね、数多くの新しい植物との出合いがあり、それぞれブログで紹介しました。写真は、同じく箱根湿生花園で観察したサクラタデです。(2012年9月14日撮影)。☆裏磐梯には4回ほど訪れ、宿舎周辺や五色沼で植物観察を行いました。写真は、裏磐梯の宿舎周辺で初めて出合ったイケマです。(2016年8月2日撮影)。☆北海道では、帰省した時に植物観察を行いました。北海道でしか観察できない植物との出合いがありました。写真は、帰化植物のマツヨイセンノウです。(2016年9月4日撮影)。☆静岡県富士宮市の田貫湖周辺でも、数回にわたって植物観察を行いました。ここでも、新たな植物との出合いがありました。写真は、コウゾリナです。(2018年5月22日撮影)。☆北海道各地、静岡県伊豆町、埼玉県、千葉県、石川県、栃木県、宮城県など、紹介しきれませんが、全国各地の旅先で植物観察を行ったことで、地域の違いによる新たな植物との出合いがあり、しろうと自然科学者の視野と知識をさらに広げることができました。
2020.02.26
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☆今から8年前、玉川上水でのウォーキングで観察した植物を紹介するブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めました。8年間、連続2,900日以上にわたって、観察し調べ学んだことを紹介し続けてきました。☆玉川上水などウォーキングコースでの植物観察から、昭和記念公園へ季節ごとに訪れ、新たな植物との出合いがありました。写真は、セツブンソウです。(2017年1月25日撮影)。☆写真は、シュンランです。(2016年4月6日撮影)。☆写真は、フタリシズカです。(2015年4月29日撮影)。☆写真は、ハナイカダです。(2017年5月3日撮影)。☆写真は、フユノハナワラビです。(2016年11月1日撮影)。☆季節ごとの昭和記念公園での植物観察は、しろうと自然科学者の植物に関する視野と知識をさらに広げるものとなりました。昭和記念公園での植物観察いついては、毎年ブログで紹介してきました。
2020.02.25
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☆今から8年前、玉川上水でのウォーキングで観察した植物を紹介するブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めました。8年間、連続2,900日以上にわたって、観察し調べ学んだことを紹介し続けてきました。☆最初に紹介したのは、玉川上水の土手で咲くニホンズイセンでした。(2012年2月28日撮影)。☆玉川上水緑道は、季節の変化に富んでおり、ウォーキングにも最適のコースでした。ここでの植物観察は、帰宅するたびに種名など植物調べとブログへのアップで「自転車操業」的な日々でしたが、植物の基礎を学び身につける土台となりました。写真は、新緑の時期の玉川上水緑道です。(2012年5月21日撮影)。☆しろうと自然科学者のウォーキングコース(玉川上水)は、高さ1.8メートルのフェンスでおおわれているため、自然が保護されており、様々な山野草を観察することができます。写真は、ヒトリシズカです。(2010年4月4日撮影)。☆写真は、キンランです。(2013年5月4日撮影)。☆ウォーキングコースである玉川上水での植物観察を継続することによって、緑道沿いの植物についての理解を深めることができました。2~3年続けることによって、玉川上水でのウォーキングで道端の景色が違って見えるような印象を持ったことを思い出します。写真は、ハンカチノキです。(2014年4月23日撮影)。☆ウォーキングコース(玉川上水)での植物観察は、しろうと自然科学者の植物への理解を深める基礎を築くことができた貴重なものでした。
2020.02.24
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☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年10カ月、連載は連続2,500回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[20]】はキョウチクトウ科の植物です。第1回は、キョウチクトウ科の植物の特徴です。写真は、キョウチクトウの花です。◎種は草本から常緑の高木まで。☆キョウチクトウ科の植物は、蔓性の草本から小高木、常緑の高木まであります。写真は、蔓性の草本のイケマです。☆写真は、常緑小高木のキョウチクトウです。◎花の多くは散形花序または集散花序。☆キョウチクトウ科の植物は、散形花序や集散花序、単独の花を咲かせるものもあります。写真は、散形花序のイケマの花です。☆写真は、集散花序のチョウジソウの花です。◎5つに分かれた花冠。☆キョウチクトウ科の植物は、花冠が5つに分かれています。写真は、ガガイモの花です。☆写真は、ツルニチニチソウの花です。◎花冠の中央に副花冠。☆キョウチクトウ科の植物は、花冠の中央に副花冠があります。花冠や雄蕊の一部が変形してできた花冠状の構造を副花冠(corona)といいます。写真は、キョウチクトウの花です。☆写真は、フウセントウワタの花です。◎分類の変更。ガガイモ科はキョウチクトウ科に分類。☆ガガイモ科は、キョウチクトウ科と共通の系統に属すことが明らかになったため、APG分類体系ではキョウチクトウ科に分類されています。①イケマ。ガガイモ科イケマ属⇒キョウチクトウ科イケマ属。②ガガイモ。ガガイモ科ガガイモ属⇒キョウチクトウ科ガガイモ属。③フウセントウワタ。ガガイモ科フウセントウワタ属⇒キョウチクトウ科フウセントウワタ属。☆APG体系(エーピジーたいけい)は、1998年に公表された被子植物の新しい分類体系で、APG(被子植物系統グループ:Angiosperm Phylogeny Group)とは、この分類を実行する植物学者の団体のことです。☆写真は、ガガイモ科ガガイモ属からキョウチクトウ科ガガイモ属に分類されたガガイモの花です。
2019.01.22
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☆6月30日。北海道で、「小清水原生花園」に行きました。「小清水原生花園」は、国道244号線に沿い、オホーツク海と涛沸湖(とうふつこ)に挟まれた約8キロメートルの細長い砂丘です。道東の短い夏、5月から8月にかけて、約40種類もの野生の花が次々に咲く天然のお花畑です。(2015年6月30日撮影)。☆一面に広がるエゾスカシユリの花です。エゾスカシユリは、スカシユリの近縁種で、道東・道北では各地で見られるそうです。☆エゾスカシユリは、原生花園の代表的な花の一つで、原生花園がある小清水町の町花になっているそうです。☆こちらは、原生花園の代表的な花の一つのエゾキスゲの花です。小清水原生花園は、エゾキスゲの群生地として知られているそうです。☆エゾキスゲが咲きそろうと、一面が黄色い絨毯のようになるそうです。☆こちらは、ハマナスの花です。☆ハマナスは、海岸の砂地に生える落葉低木で、幹や枝にはトゲがあり、枝の先端に紅色の花を数個咲かせます。☆北海道旅客鉄道(JR北海道)釧網本線の臨時駅、無人駅の原生花園駅です。例年、5月1日から10月31日までの営業となっているそうです。小清水原生花園への最寄駅で、1970年代に廃止されましたが、1980年代に原生花園の周辺整備とともに復活したそうです。
2015.07.09
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☆ウォーキングコースでは、3月下旬からヤマブキの花が咲き始め、ヤマブキの文字通り山吹色の花が鮮やかです。☆ヤマブキは、北海道から九州の山地に分布するバラ科ヤマブキ属の落葉低木です。ヤマブキ(山吹)の名は、細長くしなやかな枝が風に揺れる様子から「山振(ヤマブキ)」とつけられ、それが「山吹」になったとのこと。「振(フキ)」は、「振る」の古語だそうです。☆ヤマブキは、5弁花で雄しべは多数、雌しべは5~8本あるそうです。☆ウォーキングコースでは、ケシ科のヤマブキソウの花も咲き始めました。毎年、数株咲きますが、まだ咲き初めで1株だけです。(2015年4月6日撮影)。☆ヤマブキソウは、本州・四国・九州に分布し、山野の樹林地など比較的明るいところに群生するケシ科ヤマブキソウ属の多年草です。ヤマブキソウの花の萼片は2枚あり緑色で先が尖った長さ1.5センチ位の卵型、花が開く前に落ちる性質があるそうです。右側の花の萼片はありませんが、左側の花には2枚の萼片が見えます。☆ヤマブキソウの自生地は、ウォーキングコースでは1カ所だけです。ヤマブキソウ(山吹草)の名は、花がヤマブキに似ていることから。☆バラ科のヤマブキは5弁花ですが、ケシ科のヤマブキソウは4弁花です。
2015.04.13
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☆3月の本格的な春の訪れの前に、自然観察の中で印象に残った形の植物の花と実を振り返っておきたいと思い、過去の記事を検索してみました。今回は、「自然観察の中で印象に残った形の植物の実」6種です。◎緑色と赤色の団子を串刺しにしたかのようなイヌマキの実☆イヌマキは雌雄異株で、実がつくのは雌株です。雌花は、花床と鱗片、胚珠からなり、花床は赤く熟し、成熟すると鱗片が種子(胚珠)を包みこむそうです。まるで、緑色と赤色の団子を串刺しにしたかのようです。(2014年11月17日撮影)。◎花後に花床が球形に膨らみ小さな実がたくさんついているサネカズラの実☆サネカズラは、花床に小さな花がたくさんつき、花後に花床が球形に膨らみ、そこに小さな実がたくさんついています。(2014年10月24日撮影)。◎花からは想像がつかないラグビーボールのようなロウバイの実☆楕円形のラグビーボールのような実を見つけ、「何の実?」と思って樹木図鑑で調べたら、ロウバイの実でした。花からは想像がつかないような変わった形の実です。◎花からは想像がつかない不思議な形のシュンランの実☆3年前の3月、ウォーキングコース(玉川上水)で変わった形の実を見つけ、写真に撮っていました。それがシュンランの実でした。この実の中にある種子は極めて小さく、埃のように見えるそうです。よく見ると、実の下の方に、シュンランと思われる葉が見えます。(2012年3月23日撮影)。◎花が終わると白い花被が藍色から黒色に変化していくツルソバの実☆ツルソバの茎の先端に、白い花とともに黒い実が見えます。ツルソバの花は、白い花被(萼)が5裂しています。ツルソバの花は、花被がつぼみや開花時には白いのですが、花が終わると、しだいに藍色から黒色に変化していくそうです。(2014年11月17日撮影)。◎品種や条件によってはミニトマトに似た実をつけるジャガイモの実☆ウォーキングコースの菜園を見ていたら、ジャガイモの花とともに、実がなっているのを見つけました。受粉能力は低いそうですが、品種や条件によっては受粉してミニトマトに似た実をつけるそうです。実は落下しやすく、完熟するものは少ないそうです。実の中にある種子を利用して交配が行なわれるそうです。(2013年6月25日撮影)。
2015.02.27
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☆3月の本格的な春の訪れの前に、自然観察の中で印象に残った形の植物の花と実を振り返っておきたいと思い、過去の記事を検索してみました。今回は、「自然観察の中で印象に残った形の植物の花」6種です。◎雌しべの側面に雄しべがついているセンリョウの花☆センリョウの花は、茎の先に穂状花序を作ります。花のつくりは、緑色の花軸に緑色の丸い雌しべが付き、その雌しべの側面に雄しべが付きます。花びらや萼は、ありません。緑色の丸い雌しべの側面に、薄クリーム色の雄しべが付いています。雌しべの上に盛り上がっているのが柱頭で、雄しべの横に薄茶色に見えるのが葯のようです。(2014年7月2日撮影)。◎3本に分かれた白い花糸の付け根に雌しべがあるヒトリシズカの花☆ヒトリシズカの花で白いブラシ状に見えるのは、雄しべです。雄しべは、基部で3本に分かれて長さ約3ミリほどの棒状になっています。3個の花糸のうち外側2個の花糸の基部に、黄色い葯がついています。雌しべは、雄しべ基部の上にあり、白く丸いのが雌しべの柱頭です。(2013年3月23日撮影)。◎白く3つに分かれる雄しべ花糸の内側に雌しべがあるフタリシズカの花☆フタリシズカの花のつくりですが、白く3つに分かれて見えるのは、雄しべの花糸です。写真ではわかりませんが、花糸の内側に葯がついています。雄しべの花糸の付け根内側に雌しべの柱頭があります。(2012年5月23日撮影)。◎雄花が茎の上に密につき下に雌花が数個つくフッキソウの花☆フッキソウの花は、雄花が茎の上に密につき雄しべが4本、下に雌花が数個つき2つの花柱があります。両方とも花弁がなく4個のがく片があります。写真で、白い花糸の先端にある茶色のものが雄しべの葯で、花の一番下に白く2つに分かれて見えるのが雌花の花柱です。(2014年3月25日撮影)。◎白い布きれがたくさん垂れ下がっているように見えるハンカチノキの花☆ハンカチノキの花で白く大きな2枚の花びらのように見えるのは、ハナミズキと同じように苞葉(ハナミズキは4枚)です。苞葉は、咲き始めは淡い緑色ですが、その後長く伸びて白くなり風によくなびきます。真ん中の丸いのは花が集まっているもので、雄花だけのものと雄花・雌花がある両性花の2種類あるそうです。苞葉には、葉と同じように葉脈が見えます。(2014年4月23日撮影)。◎花の後ろに伸びる距がとても長いスミレの花☆昨年4月、弘前城植物園で距が極端に長いスミレを見かけました。正面から見ても横から見ても、後ろに長く伸びる距が目立ちます。スミレは、種類が多く雑種もあるということで、名前は特定できません。距が長い形はナガハシスミレに似ていますが、花の印象はイワフネタチツボスミレ(ナガハシスミレとオオタチツボスミレの雑種)に似ているようでもあります。とても印象に残ったスミレでした。(2014年4月27日撮影)。
2015.02.26
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☆雌性先熟に続けて、自然観察の中から雄性先熟の植物を調べてみると、20種類もありました。3回に分けて紹介してきました。雄性先熟とは、両性花で雄性が先に熟して現れる植物を雄性先熟といい、自家受粉を避けるための植物の仕組みです。☆オクトリカブトは、北海道と本州の中部地方以北に生えるキンポウゲ科トリカブト属の多年草です。(2013年9月3日撮影)。☆オクトリカブトは雄性先熟で、雄しべが外側にしおれており真ん中に薄黄緑色の雌しべが伸びてきているようです。(2013年9月3日撮影)。☆バラモンギクは、ヨーロッパ原産で、キク科バラモンジン属の帰化植物です。バラモンギクの花(花は全て舌状花)では、キク科植物の特徴である集約雄蕊や雄性先熟を、わかりやすく観察できます。バラモンギクの花の中心部です。舌状花を詳しく見ると、5本の雄しべが集約雄蕊という葯が合着した1本の筒になっており、そこに熟した花粉が詰まっています。写真では、花粉が押し出されてきているのがわかります。(2012年5月20日撮影)。☆その筒の中から柱頭が閉じたままの雌しべが突き抜けて出て、花柱の先端が2つに開いて他の花の花粉を受粉します。雌しべ柱頭が開くころには、その花の花粉は落ちてしまっており、自家受粉を避ける仕組みです。(2012年5月31日撮影)。☆ヒマワリは、北アメリカ原産で日本には17世紀に渡来したキク科ヒマワリ属の1年草です。ヒマワリの花は、筒状花が外側から順に咲き、雄性期から雌性期へと移り変わっていきます。内側(左側)は雄性期で花冠から伸びる集約雄蕊が見え、外側(右側)は雌性期になっており先端が2裂する雌しべ花柱が伸びているのが見えます。(2014年7月18日撮影)。☆ヤツデは、関東以西の海岸近くの森林周辺に自生するウコギ科ヤツデ属の常緑低木です。これは開花前期(雄性期)で小さい5枚の花びらと5本の雄しべがあります。(2014年11月14日撮影)。☆ヤツデの花びらと雄しべが落ちると、雌しべの柱頭が伸びて開花後期(雌性期)になります。花の中央には、5本の雌しべ柱頭が伸びて広がっているそうですが、本数まではわかりません。(2014年11月14日撮影)。☆ヤブガラシ(ヤブカラシ)は、北海道西南部以南に分布し、道端、林縁や荒れ地に生えるブドウ科ヤブカラシ(ヤブガラシ)属の多年草です。左側の花にある薄緑色の4枚の花びらと4本の雄しべは開花後半日ほどで散ってしまい、雌しべが中央に立っている橙色やピンク色の花盤(盤状の花托)が残る雌性期になります。(2013年6月24日撮影)。☆ノブドウは、日本全国に分布し藪や草原に生えるブドウ科ノブドウ属の蔓性落葉低木です。中央の上に見える5枚の花びらと5本の雄しべはヤブガラシと同じように早くに落ちてしまい、雌しべだけの雌性期になります。(2014年6月27日撮影)。☆ツタは、ブドウ科ツタ属の蔓性落葉低木です。5枚の花びらと5本の雄しべはヤブガラシと同じように早くに落ちてしまい、雌しべだけの雌性期になります。(2014年7月20日撮影)。☆雌性先熟とともに、雄性先熟を3回に分けて紹介しました。
2015.02.25
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☆雌性先熟に続けて、自然観察の中から雄性先熟の植物を調べてみると、20種類もありました。3回に分けて紹介しています。雄性先熟とは、両性花で雄性が先に熟して現れる植物を雄性先熟といい、自家受粉を避けるための植物の仕組みです。☆アキノタムラソウは、本州以西に分布し山地や野原に生えるシソ科アキギリ属の多年草です。アキノタムラソウは雄性先熟の植物で、この花は雄性期で、雄しべが伸びて花粉を出そうとしているようです。(2014年7月29日撮影)。☆これは雌性期のアキノタムラソウの花です。雄しべは下に垂れ下がり、葯は花粉を出し終わりしおれているようです。雌しべの柱頭は2裂しており、雌しべが成熟しています。(2013年7月25日撮影)。☆クサギは、日本全国の日当たりの良い原野に自生するシソ科クサギ属の落葉小高木です。クサギは雄性先熟で、最初に雄しべが突き出し、その後に雄しべが下がり雌しべが突き出します。この写真でも、雄しべが突き出している花とともに、雄しべが下がって雌しべが突き出している花がわかります。(2013年7月30日撮影)。☆ボタンクサギは、中国南部・インド北部原産のシソ科クサギ属の落葉(熱帯では常緑)低木で、観賞用に栽培されていますが、野生化したものもあるそうです。これはボタンクサギの咲き始めの雄性期の花です。雄しべが熟して葯から花粉が出ているようですが、雌しべ花柱は雄しべの花糸の半分くらいの長さです。(2014年7月19日撮影)。☆これはボタンクサギの雌性期の花です。花の中央には雄性期の花が一部見えますが、ほとんどの花は雄しべが後ろに反りかえって雌しべ花柱が長く突き出しています。(2014年7月19日撮影)。☆ゲンノショウコは、北海道から九州の山野に生えるフウロソウ科フウロソウ属の多年草です。ゲンノショウコは雄性先熟の植物で、雄しべからの花粉が出終わった後に雌しべ花柱は5裂します。この写真では雌しべ柱頭は5裂し始めです。(2013年9月3日撮影)。☆こちらのゲンノショウコは、雌しべ花柱が5裂しています。柱頭が開ききったころには雄しべの葯は落ちてしまいます。(2014年9月12日撮影)。☆ヒメフウロは、フウロソウ科フウロソウ属の帰化植物です。右側の花は雄性期で、10本の雄しべのうち内側の5本の雄しべの葯から花粉が出ています。左側の花は雌性期で、雄しべはなくなり雌しべ先端が5裂しています。(2012年5月21日撮影)。☆アサマフウロは、本州中部地方の湿り気のある高原の湿地に生えるフウロソウ科フウロソウ属の多年草です。フウロソウの仲間の中では、花が大きく色鮮やかなのが印象的です。右側の花は雄性期で、10本の雄しべと赤紫色の葯が見えます。左側の花は雌性期で、雄しべの葯はなくなり雌しべ先端が5裂しています。(2012年9月14日撮影)。☆フウロソウ科フウロソウ属の中でも、帰化植物アメリカフウロは花が咲いた時から柱頭と葯が接しており、雄性先熟ではなく自動同花送粉だそうです。帰化植物には、自動同花送粉する小さく目立たない花をもつ物が多いそうです。(2013年5月3日撮影)。☆ネムノキは、本州・四国・九州に自生するマメ科ネムノキ属の落葉高木です。花は、10~20個の花でできている集合花です。一つひとつの花のつくりは、基部にあり先端が5つに分かれている薄い黄緑色の花冠、基部が白く先が赤くなっており先端に丸い小さな葯が付いている約30本の雄しべ、先端まで白く雄しべより太く見えるのが雌しべです。雄性先熟なので、雄しべが先に花粉を出してしおれてくると雌しべが姿を現します。(2013年6月24日撮影)。☆開花後に雄しべがしおれ始めた花で、白く長い雌しべが目立っています。(2013年6月29日撮影)。
2015.02.24
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☆冬の間は、随時「自然観察の振返り」を掲載しています。テーマは、名前の由来です。☆同じ「クサ」の名がつくクサギ、クサソテツ、クサノオウ、クサフジ、クサボケ、クサレダマ。由来は、それぞれ違うようです。◎クサギ(臭木)―葉が独特なにおいがすることから「クサギ(臭い木)」の名が。☆クサギは、日本全国の日当たりの良い原野に自生するシソ科クサギ属の落葉小高木です。以前はクマツヅラ科に分類されていましたが、現在はシソ科とされています。(2013年7月30日撮影)。☆クサギ(臭木)の名は、葉が独特なにおいがすることから名付けられたそうです。異様な臭いがするので、臭い木。(2012年8月28日撮影)。◎クサソテツ(草蘇鉄)―常緑低木のソテツ(蘇鉄)に似ている草なので「クサソテツ」の名が。☆クサソテツは、日本各地の山道の道端や崖の下など水はけがよく湿った場所に生えるイワデンダ科クサソテツ属の多年草です。若芽は「コゴミ」といい、山菜として食べられます。「コゴミ」の名は、若い葉が先を巻いている姿が前かがみに「こごんだ」ように見えることから。「コゴミ」の「ミ」は食用を意味します。(2012年4月22日撮影)。☆クサソテツ(草蘇鉄)の名は、葉が広がっている様子が常緑低木のソテツ(蘇鉄)に似ている草であることから。(2012年4月22日撮影)。◎クサノオウ(瘡の王)―「草の黄」「瘡(くさ)の王」「草の王」などの命名由来説が。☆クサノオウは、北海道から九州まで分布し、野原や林縁に自生するケシ科クサノオウ属の1年草(越年草)です。花の後に、細長い実が伸びてきます。(2013年4月18日撮影)。☆クサノオウ(瘡の王)の名は、3つの命名由来説があるとのこと。(1)植物体を傷つけると黄色の乳液を流すので、草の黄。(2)皮膚疾患に有効な薬草という意味で、瘡(くさ)の王。(3)皮膚疾患以外にも鎮痛剤として内臓病に用いられたことから、薬草の王様という意味で草の王。(2013年4月18日撮影)。◎クサフジ(草藤)―つる性木本の藤のような花が咲く草本植物であることから「クサフジ」の名が。☆裏磐梯の道端で、クサフジを見かけました。クサフジは、北海道・本州・九州の日当たりの良い場所に生える多年草です。(2012年8月21日撮影)。☆クサフジ(草藤)の名は、つる性木本の藤のような花が咲く草本植物であることから名付けられたそうです。青紫の花の色が、鮮やかです。(2012年8月21日撮影)。◎クサボケ(草木瓜)―ボケ(木瓜)より小型なので「クサボケ」の名が。☆クサボケは、本州・四国・九州の日当たりのよい丘陵地に自生するバラ科ボケ属の落葉低木です。日本特産種で、学名はChaenomeles japonica(日本の木瓜)です。(2014年4月4日撮影)。☆クサボケ(草木瓜)の名は、平安時代に中国から渡来したボケ(木瓜)より小型なので「草」ボケの名になりました。「ボケ(木瓜)」は、実が瓜に似ているので木になる瓜で「木瓜(もけ)」と呼ばれたものが「ぼけ」に転訛(てんか)した説と、「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」に転訛した説があるそうです。(2014年4月4日撮影)。◎クサレダマ(草連玉)―マメ科の低木レダマに似ている草本の植物なので「クサレダマ」の名が。☆クサレダマは、北海道・本州・九州の山地の湿地に生えるサクラソウ科オカトラノオ属の多年草です。オカトラノオ属というのは、ピンときませんが、茎の先端に花が穂状に咲くことが共通しているのでしょうか。(2012年8月21日撮影)。☆クサレダマ(草連玉)の名は、マメ科の低木レダマ(麗玉、連玉)に似ている草本の植物から名付けられたそうです。(2012年8月21日撮影)。
2015.01.27
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☆冬の間は、随時「自然観察の振返り」を掲載しています。テーマは、名前の由来です。☆同じ「トキワ」の名がつくトキワイカリソウ、トキワサンザシ、トキワツユクサ、トキワハゼ、トキワヒメハギ、ベニバナトキワマンサク。名前の由来は、1年草や落葉植物に対して常緑植物であること、常緑植物ではないが葉が1年中見られるものがあるようです。◎トキワイカリソウ(常盤碇草)―「常盤」は常緑の意味で冬も落葉しないイカリソウなので「トキワ」の名が。☆トキワイカリソウは、新潟県から福井県の林縁の半日陰の場所に自生するメギ科イカリソウ属の常緑の多年草です。(2012年4月17日撮影)。☆トキワイカリソウ(常盤碇草)の名は、「常盤」は常緑の意味で冬も落葉しないイカリソウです。(2012年4月17日撮影)。◎トキワサンザシ―落葉低木のサンザシに似て常緑なので「トキワ」の名が。☆ウォーキングコースで樹高が5~6メートルのピラカンサスの木に、赤い実が鈴なりです。ピラカンサス(ピラカンサ)は、バラ科トキワサンザシ属(ピラカンサ属)の総称です。日本で流通しているトキワサンザシ属には、紅の実をつけるトキワサンザシ(常盤山査子)、黄橙色の実をつけるタチバナモドキ(橘擬)、紅橙色の実をつけるヒマラヤトキワサンザシ(ヒマラヤ常盤山査子)があるそうです。(2014年10月28日撮影)。☆これは、花柄が長く実が赤いのでトキワサンザシと思われますが、トキワサンザシよりも葉が細長いようにも見えますのでヒマラヤトキワサンザシかも知れません。交配した園芸種も出回っているそうなので、確かなことはわかりません。トキワサンザシ(常盤山査子)の名は、落葉低木のサンザシ(山査子)に似て常緑で(常盤)あることに由来するそうです。(2014年10月28日撮影)。◎トキワツユクサ(常盤露草)―1年草のツユクサに対して常緑の多年草なので「トキワ」の名が。☆ウォーキングコースで、白い三角形の小さな花を見つけました。花の形は白くて小さいのですが、ムラサキツユクサによく似ています。調べたところ、トキワツユクサとわかりました。(2013年5月26日撮影)。☆トキワツユクサは、南アメリカ原産で昭和初期に観賞用に持ち込まれて野生化したツユクサ科ムラサキツユクサ属の帰化植物で、常緑の多年草です。トキワツユクサ(常盤露草)の名は、1年草のツユクサに対して常緑のツユクサから。(2013年5月26日撮影)。◎トキワハゼ(常磐爆)―1年草ですが飛び散った種がすぐに芽を出し葉が一年中あるので「トキワ」の名が。☆トキワハゼは、日本各地に分布し、ハエドクソウ科(かつてはゴマノハグサ科)サギゴケ属に分類される1年草です。(2014年3月23日撮影)。☆トキワハゼ(常磐爆)の名は、トキワ(常磐)は葉が一年中あること、ハゼ(爆)は実が弾ける・爆ぜる(はぜる)のに由来します。飛び散った種がすぐに芽を出し、1年中増えていくので、トキワハゼ(常磐爆)の名が納得できます。(2014年3月23日撮影)。◎トキワヒメハギ(常盤姫萩)―常緑の小低木なので「トキワ」の名が。☆公園で変わった形の花を見かけ、調べてみるとヨーロッパ原産で標高900~2,500メートルのアルプス山脈の林などに分布するヒメハギ科ヒメハギ属の常緑匍匐性小低木トキワヒメハギとわかりました。花期は、3月から5月だそうです。(2014年3月3日撮影)。☆トキワヒメハギ(常盤姫萩)の名は、「常盤」は常緑で、マメ科の萩に似た小型の花なので「姫萩」と名付けられたそうです。(2014年3月3日撮影)。◎ベニバナトキワマンサク(紅花常盤万作)―マンサクが落葉小高木なのに対して年間を通して常緑なので「トキワ」の名が。☆ベニバナトキワマンサクは、中国原産のマンサク科トキワマンサク属の常緑低木~中高木で、庭園樹として植えられています。(2012年4月18日撮影)。☆ベニバナトキワマンサク(紅花常盤万作)の名は、赤い花で、マンサクが落葉小高木なのに対して常盤(年間を通して常緑の)マンサクから。(2012年4月18日撮影)。
2015.01.23
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☆冬の間は、随時「自然観察の振返り」を掲載しています。テーマは、名前の由来です。☆「オランダ」「ヒマラヤ」「メキシコ」の名がつくオランダミミナグサ、ヒマラヤスギ、メキシコマンネングサ。「オランダ」「ヒマラヤ」「メキシコ」の名前の由来は、必ずしも原産地を表していないようです。◎オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)―「オランダ」は外国産のものの意味、ヨーロッパ原産で明治時代の終わりごろに渡来した帰化植物☆ウォーキングコースの道端のあちこちに、オランダミミナグサが咲いています。オランダミミナグサは、ヨーロッパ原産の帰化植物で、明治時代の終わりごろに渡来したナデシコ科ミミナグサ属の1年草です。(2012年4月18日撮影)。☆オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)の名は、「オランダ」は外国産のものの意味で、「耳菜草」は葉が茎に向かい合ってついているのがネズミの耳に似ていることから。(2012年4月18日撮影)。◎ヒマラヤスギ―「スギ」の名が付いているがヒマラヤ原産で明治時代に渡来したマツ科の常緑針葉樹☆ヒマラヤスギです。原産地では、成長すると高さ40~60メートル、幹は直径3メートルにもなるそうです。「スギ」の名が付いていますが、ヒマラヤ原産で明治時代に渡来したマツ科ヒマラヤスギ属の常緑針葉樹です。ヒマラヤスギの花は10~11月に開花、球果は翌年の10~11月に熟すそうです。枝のところどころに薄緑色の雌花が見えます。(2012年10月21日撮影)。☆ヒマラヤスギに実がついているのが見えたので、近づいて見ました。松かさのように見えるのは、熟した球果のようです。(2014年12月19日撮影)。◎メキシコマンネングサ―メキシコ原産またはメキシコ経由で導入され野生化した帰化植物☆メキシコマンネングサは、本州以南の日本各地に広がるベンケイソウ科マンネングサ属の帰化植物です。元々は観賞用として導入された園芸植物だったようですが、野生化して道路沿いの荒れ地などに生育しています。(2012年5月20日撮影)。☆メキシコマンネングサの名は、メキシコ原産とする説(『日本帰化植物写真図鑑』)もありましたが、メキシコから送られた種子で栽培されたのでメキシコの名がついているが原産地はわからないという記述もありました。(2012年5月20日撮影)。
2015.01.10
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☆芝生の中に、ムラサキサギゴケが一斉に咲き始めました。(2014年4月23日撮影)。☆ムラサキサギゴケは、匍匐茎を伸ばして広がっていきます。☆ムラサキサギゴケは、本州・四国・九州の湿ったあぜ道などの日当たりの良い場所に生えるハエドクソウ科サギゴケ属の多年草です。☆上唇は2裂、下唇は3裂しています。花の中央は白く、黄褐色の斑点があり、斑点の周りに白い毛が見えます。ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)の名は、花が薄紫色で形がサギ(鷺)に似ていることから。☆ムラサキサギゴケの花を横から見てみました。黄褐色の斑点から、たくさんの毛が生えています。☆ムラサキサギゴケの花を後ろから見てみました。上唇には、紫色のスジが見えます。☆こちらは、ムラサキサギゴケと同じサギゴケ属のトキワハゼの花です。ムラサキサギゴケの花と比較すると、中央の白い部分が短く、黄褐色の斑点も生えている毛も少ないようです。(2014年3月23日撮影)。☆5月1日の日記でハンカチノキ(4月23日撮影)を紹介しました。10日ぶりにウォーキングコースを歩いていると、ハンカチノキの苞が真っ白になり、文字通りハンカチノキらしくなっていました。☆咲き始めは、苞が薄黄緑色ですが、開花後時間がたって真っ白になりました。☆どれを見ても、白い布切れがぶら下がっているように見えます。☆先がとがった形や葉脈は、苞が葉であることを示しているようです。☆真ん中の花を見てみると、雄しべはほとんどなくなり、雌しべが見えます。
2014.05.04
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☆ウォーキングコースでは、4月上旬からヤマブキの花が咲き始め、ヤマブキの文字通り山吹色の花が鮮やかです。☆ヤマブキは、北海道から九州の山地に分布するバラ科ヤマブキ属の落葉低木です。ヤマブキ(山吹)の名は、細長くしなやかな枝が風に揺れる様子から「山振(ヤマブキ)」とつけられ、それが「山吹」になったとのこと。「振(フキ)」は、「振る」の古語だそうです。☆ヤマブキは、5弁花で雄しべは多数、雌しべは5~8本あるそうです。八重咲きの品種ヤエヤマブキがあり、平安時代から庭に植えられていたそうです。☆4月中旬過ぎからは、シロヤマブキの花が咲き始めました。シロヤマブキは、本州の中国地方に分布し、観賞用に植物園や庭などに植栽されています。☆シロヤマブキは、4つの真っ黒な実が特徴です。昨年の秋の実が、今の花の時期にも残っています。☆シロヤマブキ(白山吹)の名は、白花のヤマブキに由来します。ただし、ヤマブキは同じバラ科でヤマブキ属ですが、シロヤマブキはバラ科シロヤマブキ属です。ヤマブキは5弁花ですが、シロヤマブキは4弁花です。☆シロヤマブキは、4弁花で多数の雄しべ、雌しべは4本です。右の方に伸びる雌しべが3本、下の方に伸びる雌しべが1本見えます。☆ウォーキングコースでは、ケシ科のヤマブキソウの花も咲いています。(2014年4月23日撮影)。☆ヤマブキソウは、本州・四国・九州に分布し、山野の樹林地など比較的明るいところに群生するケシ科ヤマブキソウ属の多年草です。☆ヤマブキソウの自生地は、ウォーキングコースでは1カ所だけです。ヤマブキソウ(山吹草)の名は、花がヤマブキに似ていることから。☆バラ科のヤマブキは5弁花ですが、ケシ科のヤマブキソウは4弁花です。ケシ科の植物で一重咲きのものは、4弁花のようです。咲いている花の左に、花びらが散った後の細長い雌しべが見え、柱頭が2裂しています。これが、3~5センチメートルの細長い実になるそうです。
2014.04.28
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その33]は、ツツジの花の一重咲きと二重咲き、気になって一重咲きと二重咲きのツツジの花のつくりを調べてみました。☆ツツジは4月下旬が満開の時期ですが、花を見ていて気になったのは、一重咲きと二重咲きがあることです。そこで、花のつくりを調べてみました。品種はわかりませんが、一般的に見かける赤紫色の大きな花が咲く一重咲きのツツジです。(2013年4月22日撮影)。☆花は一重で、枝先の花柄に萼があり花冠があります。(2013年4月22日撮影)。☆小さい赤い花が咲く一重のツツジですが、花冠の根元に萼があります。(2013年4月23日撮影)。☆ピンク色の二重の花が咲くツツジです。萼は見えません。(2013年4月23日撮影)。☆近寄り拡大してみると花柄の先に萼はなく、花冠が付いています。(2013年4月23日撮影)。☆赤い色の二重の花が咲くツツジです。こちらも、萼は見えません。(2013年4月23日撮影)。☆薄いピンク色のツツジです。完全な二重ではなく、外側の花冠は内側の花冠の半分以下の大きさです。これも、萼は見えません。(2013年4月18日撮影)。☆同じく、薄いピンク色のツツジです。花冠の外側には、細く分かれた萼のような花冠が見えます。やはり、萼は見えません。(2013年4月18日撮影)。☆このように見てくると、断言はできませんが、二重咲きのツツジの外側の花冠は萼が変化したものなのでしょうか。八重咲きの花は、雄しべが変化した花びらがあると聞いたことがありますが。☆そんなことを考えていた時に、一昨年観察した一重と二重のホタルブクロのことを思い出しました。こちらは、一重のホタルブクロです。花冠と萼片が見えます。(2012年6月1日撮影)。☆こちらは、一昨年ウォーキングコースで見つけた二重のホタルブクロです。一重のホタルブクロのような萼片は見えませんし、外側の花冠は萼片が変化したようです。(2012年6月18日撮影)。☆ユリ科やヒガンバナ科の花は、花びらのような6枚の花被片があり、3枚の外花被(萼)と3枚の内花被(花弁)からできています。ツツジ科でも同じような花のつくりなのでしょうか。☆何気なく見ていたツツジの花ですが、作年はしろうと自然科学者として花のつくり・構造にこだわって調べてみました。
2014.02.22
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その19]は、4月初めにウォーキングコース(玉川上水)で咲く花です。☆4月に入ると、ウォーキングコース(玉川上水)では、次々と様々な花が咲きます。本格的に自然観察を始めた最初の年2012年は、次々に咲く花の観察と写真整理、植物図鑑やネットで調べる作業、ブログ作成に追われ続ける日々が続いたのを思い出しました。昨年(2013年)は、少し余裕ができました。☆4月初め、ウォーキングコース(玉川上水)でたくさん見かけるのは、アオキの花です。(2013年4月4日撮影)。☆アオキは雌雄異株で、これは褐色の花弁4枚と雄しべ4本の雄花です。ウォーキングコースでは雄株が圧倒的に多く、実がなる雌株は2株しか見かけていません。(2013年4月4日撮影)。☆近所で3月に咲いているのを見つけたニリンソウですが、ウォーキングコースでは4月初めに一斉に咲きました。(2013年4月4日撮影)。☆白い花びらのように見えるのは、萼片です。普通は5枚ですが、多いもの(~7枚)も見られるそうです。(2013年4月4日撮影)。☆後日観察したニリンソウの花のつくりです。ニリンソウの花は、白い花びらのように見える5枚の萼片、花弁はなく多数の雄しべの中央に7本の雌しべが見えます。(2013年4月15日撮影)。☆ウォーキングコースで咲くヒトリシズカです。高いフェンスに遮られているため盗掘されることもなく、しろうと自然科学者が見つけた3カ所の自生地では、株数が増えてきているようです。(2013年4月4日撮影)。☆ウォーキングコースのニリンソウの群落の近くに、小さなフデリンドウが毎年咲いています。所々に、青紫の小さな花を咲かせています。(2013年4月4日撮影)。☆フデリンドウ(筆竜胆)の名は、花が日に当たっている時だけ開き、曇天・雨天時は筆先の形をした蕾状態になって閉じており、花の閉じた形が筆の穂先に似ていることから。これはつぼみですが、開花した後に閉じた花は、文字通り筆先の形になります。(2013年4月4日撮影)。
2014.02.08
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その14]は、3月下旬に東伊豆で観察した花三種です。☆東伊豆の道端では、いたるところでウラシマソウの花を見かけました。ウラシマソウは、本州・四国を中心に北海道や九州の一部にも分布するサトイモ科テンナンショウ属の多年草です。(2013年3月26日撮影)。☆肉穂花序の先端の付属体が、釣り糸状に長く伸びているのが見えます。いつも思うことですが、この植物を浦島太郎の釣竿の釣り糸に見立てて、「ウラシマソウ(浦島草)」と名付けた人の気持ちがわかります。(2013年3月26日撮影)。☆ウォーキングコースでウラシマソウが咲くのは、4月中旬です。しかも、1カ所だけ。うっかりしていると、見逃してしまいます。☆東伊豆で散歩の途中で見かけた黄色い花は、ケマンソウ科キケマン属のキケマンです。(2013年3月25日撮影)。☆キケマンは、初めての出合いでした。関東以南の海岸や低地に自生するそうですので、東伊豆では一般的な山野草のようです。(2013年3月25日撮影)。☆キブシ科キブシ属のキブシの花です。雌雄異株で、雄花は淡黄色、雌花はやや緑色だそうです。(2013年3月26日撮影)。☆何カ所かで見かけたキブシの花の一つです。雄花・雌花とも雄しべ8個、雌しべ1個ですが、雌花の雄しべは退化しているということなので、花の下から見てみました。花の中央の雌しべとともに、雄しべの黄色い葯がはっきりとわかります。これは雄花のようです。(2013年3月26日撮影)。☆別のところで見かけたキブシの花です。これも同じように、花の下から観察してみました。近づいて見ると、中央に緑色の雌しべ、その周りに8個の雄しべの黄色い葯がわかります。やはり雄花でした。(2013年3月26日撮影)。☆何カ所かで見かけたキブシの花を、同じように観察しましたが、やはり雄花でした。結局、雌花を見つけることができませんでした。しかし、キブシが雌雄異株であることを知ることができただけでも、貴重な自然観察でした。
2014.02.01
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その12]は、3月中旬・下旬に咲く花です。☆ヒメカンスゲです。目立つ野草ではありませんが、ウォーキングコースのあちこちで見かけます。花は3月から4月ですが、常緑性なので葉は1年中見かけます。(2013年3月19日撮影)。☆ウォーキングコースで見かけるヒュウガミズキです。ヒュウガミズキは、近畿地方(石川県から兵庫県)の日本海側の地域の岩場や、高知県、宮崎県にも自生しています。公園や庭木、生垣にも利用されています。(2013年3月20日撮影)。☆ホトケノザは、群落を作って咲いています。この時期、ヒメオドリコソウやオオイヌノフグリも、畑や空き地で同じように群落を作って咲いています。(2013年3月20日撮影)。☆ホトケノザの種には、アリにとって魅力的な粒子(エライオソーム)がついていて、アリはこの粒子のついた種子をどんどん運びます。その後、種からその粒子が取れてしまい、アリは種子の方には見向きもしません。こうして、ホトケノザの種子は広く散布されることになるそうです。「アリ散布植物」については、2013年1月2日の日記で紹介しました。◎アリ散布植物。(2013年1月2日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20130102/☆ムラサキケマンが、ウォーキングコースで咲いています。この2~3年、庭にもムラサキケマンが自生しており、実がはじけ種が飛び散ることによって広がり増えています。(2013年3月19日撮影)。☆例年4月下旬に満開になるユキヤナギですが、昨年は1カ月早く満開になってしまいました。日本原産で、関東以西から九州に自生しているものがあります。公園や庭に植えられ、生け花にも使われます。(2013年3月19日撮影)。
2014.01.30
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その11]は、3月中旬に咲く花です。☆道端に咲くツタバウンラン(オオバコ科?ツタバウンラン属)です。ゴマノハグサ科からオオバコ科?ハエドクソウ科?など分類が変わっているようですが。(2013年3月19日撮影)。☆ツタバウンランは、ヨーロッパ原産で、大正時代に観賞用として渡来したものが野生化したものです。☆ハクモクレンです。花びらが6枚で3枚の小さい萼片があるコブシやモクレンと違って、ハクモクレンの花びらは萼片が花弁と同じ形になり、9枚の花弁(花びら)状になっています。(2013年3月19日撮影)。☆ヒイラギナンテンです。中国・台湾・ヒマラヤ原産で、庭や公園に植えられています。(2013年3月19日撮影)。☆ヒトリシズカです。一昨年(2012年)は、4月初めの開花でした。しろうと自然科学者がウォーキングコースの山野草で最も気に入っているのが、このヒトリシズカです。(2013年3月19日撮影)。☆小平監視所から下流の玉川上水と違って、小平監視所から上流の「しろうと自然科学者」のウォーキングコース(玉川上水)は高いフェンスがありますので、ヒトリシズカは盗掘されることなく増えてきているようです。
2014.01.29
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載しています。[その10]は、3月中旬に咲く花です。☆3月中旬、ウォーキングコースで咲いていたクサボケです。一昨年(2012年)は、このようにたくさん咲いているのを見かけたのは4月下旬でした。(2013年3月19日撮影)。☆クサボケ(草木瓜)の名は、平安時代に中国から渡来したボケ(木瓜)より小型なので、「草」ボケの名になったそうです。「ボケ(木瓜)」は、実が瓜に似ているので木になる瓜で「木瓜(もけ)」と呼ばれたものが「ぼけ」に転訛(てんか)した説と、「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」に転訛した説があるそうです。☆春が3~4週間早く来た昨年は、3月中旬にはコブシの花が満開でした。一昨年(2012年)は、4月初旬の開花でした。(2013年3月19日撮影)。☆昨年は、サクラも早々と満開になりました。(2013年3月19日撮影)。☆ウォーキングコースでは、スノーフレークも3月中旬に咲き始めました。一昨年(2012年)、同じ場所で見かけたのは4月中旬でした。(2013年3月19日撮影)。☆タチツボスミレは、ウォーキングコースで大きな群落を作って咲きます。タチツボスミレは、アリによって種子が拡散し広がるそうです。(2013年3月19日撮影)。☆「アリ散布植物」については、2013年1月2日の日記で紹介しました。◎アリ散布植物。(2013年1月2日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20130102/
2014.01.28
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載します。[その8]は、3月中旬に咲く花です。☆3月中旬、近所の庭先でレンギョウが一斉に開花しました。レンギョウは中国原産で、平安時代に薬用として渡来したといわれています。園芸品種として、レンギョウ、チョウセンレンギョウ、シナレンギョウがありますが、雑種もあるそうです。(2013年3月14日撮影)。☆葉と同時に花を咲かせているので、モクセイ科レンギョウ属のシナレンギョウのようです。(2013年3月14日撮影)。☆庭の芝生で、何度取り除いても次から次と生えてくるトキワハゼです。(2013年3月9日撮影)。☆トキワハゼ(常磐爆)の名は、トキワ(常磐)は葉が一年中あること、ハゼ(爆)は実が弾ける・爆ぜる(はぜる)のに由来します。飛び散った種がすぐに芽を出し、1年中増えていくので、トキワハゼ(常磐爆)の名が納得できます。 (2013年3月9日撮影)。☆昨年3月中旬、近所でニリンソウが咲いているのを見つけました。(2013年3月14日撮影)。☆ウォーキングコース(玉川上水)でニリンソウが本格的に咲くのは、4月中旬です。ここは日当たりがよく、昨年は暖かい日が続いたので、早く咲き始めたようです。(2013年3月17日撮影)。
2014.01.25
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☆1月から2月は、自然の変化がゆっくりなので、随時2013年の自然観察の振り返りを掲載します。[その6]は、3月初めにウォーキングコースで咲く花です。☆ウォーキングコース(玉川上水)で、ウメとともに木の花で春を最初に告げるのはカンザクラです。2012年は3月中旬の開花でしたが、昨年は3月初旬の開花でした。(2013年3月3日撮影)。☆カンザクラ(寒桜)の名は、早咲きの桜で早いものは1月頃から咲き始めることに由来します。カンザクラは、カンヒザクラとオオシマザクラあるいはヤマザクラとの雑種と言われているそうです。(2013年3月3日撮影)。☆同じ時期3月初旬、ウォーキングの途中、畑に植えられているヤナギの木に花が咲いているのを見つけました。ヤナギ(日本では30種類)の種別はわかりませんので、とりあえずネコヤナギとしました。(2013年3月2日撮影)。☆雌雄異株、雄花の葯は紅色で花粉は黄色ということなので、これは雄花なのでしょうか。ヤナギは観賞用に雄株が栽培されることが多いそうです(2013年3月2日撮影)。☆ウォーキングコースで、玉川上水のフェンスの中でフキノトウが咲き始めていました。毎年、小さな蕗の葉がたくさん見られるところです。(2013年3月2日撮影)。☆フキノトウは、フキのつぼみ・花茎で、雌雄異株で雄花・雌花は別々です。☆フキの名の由来は諸説あるそうですが、古名「フフキ」が転じて「フキ」になったようで、「ハヒログキ(葉広茎)」・「ヒロハグキ(広葉茎)」や「ハフキ(葉吹き)」・「フフキ(風吹き)」に由来する説が有力だそうです。(2013年3月2日撮影)。
2014.01.23
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☆10月27日から28日まで、勤務していた会社のOB会の旅行で福島県会津の日中温泉に行きました。朝の散歩で見かけた植物です。☆旅館の庭先で、コムラサキの実を見かけました。たくさんの実がなっており、実の色もちょうど見頃でした。☆コムラサキは、クマツヅラ科ムラサキシキブ属とされていましたが、APG植物分類体系ではシソ科ムラサキシキブ属に分類されています。☆コムラサキは、葉腋の少し上から集散花序を咲かせ実が付くのが特徴です。コムラサキ(小紫)の名は、ムラサキシキブが樹高3~4メートルなのに対して、2~3メートルで小ぶりなことから。☆近くの道端に、薄紫色の野菊がたくさん咲いていました。☆花と葉も観察しましたので、今後種名を調べてみたいと思います。☆散歩から戻ってきた時に、旅館の庭先のフジの木にたくさんの実がなっているのに気づきました。藤棚にこれだけたくさんの実がなっているのを見たのは初めてだったので、記録として撮りました。☆フジ(藤)は、マメ科フジ属のつる性の落葉木本です。フジ(藤)の名は、中国のシナフジを紫藤(ふじ)ということに由来し、「藤」は「つる」の意味があるそうです。☆なお、10月28日に訪ねた五色沼については、アメーバブログ(ameblo)「しろうと自然科学者のブログ」で10月29日に紹介しました。http://ameblo.jp/okada1952/entry-11657814722.html
2013.11.01
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☆北海道では、ナナカマドが街路樹として植えられています。☆今年は、例年になくナナカマドの赤い実が目立つ気がしました。☆実とともに葉が紅葉すれば、さらに美しい光景になることでしょう。☆ナナカマドの実には、ソルビン酸という物質があるため腐敗することなく長く赤い色が保たれるそうです。☆ナナカマド(七竃)の名は、木が燃えにくいので七度竃に入れても燃えないことに由来する説、七日間竃に入れて焼くと良質の炭になるという説、食器にすると堅くて腐朽しにくいので竃を七回換えるくらいの期間使用できるという説があるそうです。☆風呂を沸かす薪に使用しても湿気が多くて殆ど燃えなかった子どもの頃の記憶が鮮明に思い出されるのですが、「七日竃」から「七竃」になったという良質の炭説が有力なようです。☆北海道では大雪山で紅葉が始まっていましたが、平地は紅葉が始まっていたのはヤマブドウでした。☆ヤマブドウは、北海道から本州・四国の山地に生えるブドウ科ブドウ属の蔓性落葉低木です。☆近づいてみると、ヤマブドウの実がたくさん見えました。子どもの頃、ヤマブドウの蔓をたどって木に登ってヤマブドウの実を採り、手のひらや唇を紫色にしながら食べたことを思い出します。☆子どもの頃は実の生食とともに果実酒にしていましたが、最近ではワインやジャムやジュースなどにも利用されているようです。☆この他、街路樹のトチノキにも実がたくさんなっており、道路沿いに見かけた野生のクルミ(オニグルミ)にも実がたくさんなっていました。☆今年は木の実が全体に豊作かと思ったのですが、ドングリの実は少ないのでヒグマが餌を求めて出没しているということでした。
2013.10.02
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☆美幌峠で見つけたヤマハハコです。ヤマハハコは、北海道と本州の山地の日当たりの良いところに自生するキク科ヤマハハコ属の多年草です。☆ヤマハハコは、雌雄異株だそうです。雄株には筒状の両性花が咲き、雌株には花柱が糸のように細く伸びた雌花が咲くそうです。白い花びらのように見えるのは総苞片です。☆この花は、花柱が糸のように細く伸びているので雌株の雌花のようです。ヤマハハコ(山母子)の名は、ハハコグサに似て山地に生えることから。☆川湯温泉の近くの道端で見つけた紫色の野菊は、エゾノコンギクのようです。☆エゾノコンギクは、北海道の低地や山地の明るい草原に生えるキク科シオン属の多年草です。エゾノコンギク(蝦夷野紺菊)は、ノコンギク(野紺菊)の北方型変種だそうですが、詳しいことはわかりません。☆野付半島では、残り少なくなったハマナスの花を見つけました。☆ハマナスは、北海道から本州(島根県まで)の海岸の砂地に生えるバラ科バラ属の落葉低木です。☆ハマナスは、バラの品種改良に使用された原種の一つだそうです。☆ハマナスの実がなっています。ハマナス(浜茄子、浜梨)の名は、浜(海岸の砂地)に生え、実がナシ(梨)に似た形をしていることから「ハマナシ」と名付けられ、それが訛ったものだそうです。ハマナスの花が東北地方の海岸に多く、東北では「シ」を「ス」と発音することからハマナスに変化したそうです。
2013.10.01
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☆9月初旬・箱根湿生花園での自然観察、今年の自然観察記録として残しておくために11回に分けて掲載してきましたが、今回で終わりです。☆スズムシバナです。本州近畿地方以西から九州の山地の木陰に生えるキツネノマゴ科イセハナビ属の多年草で、本来は箱根にはない植物だと掲示されていました。☆スズムシバナ(鈴虫花)の名は、秋の鈴虫が鳴くころに咲く花から名付けられたそうです。☆数は少なかったですが、白花のスズムシバナも見かけました。☆マツムシソウも見頃でした。マツムシソウは、北海道から九州の山地に生えるマツムシソウ科マツムシソウ属の越年草です。☆マツムシソウ(松虫草)の名は、マツムシの鳴くころに咲く説や、花が終わった後の頭花が仏具の松虫鉦に似ていることからという説があるそうです。☆マルバフジバカマは、明治時代に渡来した北アメリカ原産のキク科アゲラティナ属の多年草です。箱根の強羅公園に植えていたものが広がり、今では関東地方から東北地方まで見かけられるそうです。☆マルバフジバカマ(丸葉藤袴)の名は、フジバカマの葉が3裂しているのに対して葉が相対的に丸型であることから名付けられたそうです。☆ミソハギは、日本全土の湿地に生えるミソハギ科ミソハギ属の1年草です。☆ミソハギ(禊萩)の名は、盆花として使われ禊に使う萩に似た花から「禊萩」と付けられたという説や、溝に生えて咲く萩に似た花の「溝萩」に由来する説があるとのこと。☆ヤマボウシの実を見つけました。☆濃緑色の実が熟して、オレンジがかった赤色になってきています。生のままでも食べられるそうで、熟した果肉は柔らかく甘いそうです。
2013.09.29
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☆昨年、マサキの実を初めて観察し、今年は花を探していたところ、ようやく見つけることができました。☆マサキは、北海道南部以南の海岸の林に自生するニシシギ科ニシシギ属の常緑低木です。☆マサキ(柾)の名は、常緑の真青木(マサアオキ)の転訛や、芽を土に刺すと良く根付くので芽指木(メサシキ)の転訛などの諸説があるそうです。☆花のつくりは、花びら4枚、雄しべ4本、雌しべ1本です。同じニシシギ科ニシシギ属のマユミやニシキギの花に似ているようです。☆マユミの花(5月6日の日記)http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20130506/☆ニシキギの花(5月10日の日記)http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20130510/☆ウォーキングコースで、名前のわからない花が1株だけ咲いています。☆園芸植物かと思いますが、茎の先端に5つの花が咲いています。☆茎の先端に花が咲くのは、ヒガンバナ科なのでしょうか、ユリ科なのでしょうか。ご存知の方は、コメントしていただけるとありがたいのですが。
2013.06.28
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☆ウォーキングコースで、ナンテンハギが咲いています。☆ナンテンハギは、ウォーキングコースで5月下旬から11月まで見かけます。北海道から九州に分布し草原や林縁など比較的日当たりのよい場所に生えるマメ科ソラマメ属の多年草です。昨年、ナンテンハギの花がいっせいに咲いたのは、10月中旬でした。☆ナンテンハギ(南天萩)の名は、葉の形がナンテンに似て、花の形がハギに似ていることから。
2013.06.14
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☆キンランを5月3日の日記で紹介した時は、つぼみばかりで花が開いていませんでした。花が開いているのを見かけましたので、花のつくりを調べ観察してみました。☆花びらは6枚に見えますが、萼片3枚、花弁3枚です。花弁3枚のうち、左右の側花弁2枚は萼片と同じ形で、中央の唇弁には隆起した赤褐色のスジが見えます。なお、萼片3枚は、一番上の1枚と一番下の左右2枚なのでしょうか。☆右側の花の中央に黄緑に白いものが見えるのは、ずい柱といって雄しべと雌しべ柱頭が合体しているものだそうです。同じ右側の花の唇弁は、後ろが筒状になりスミレのような距となっているのもわかります。左上の花の唇弁には、隆起した赤褐色のスジが見えます。☆キンランの花が開いていたので、花のつくりについて何とか理解することができました。さらにキンランの株数が増えて、柵の近くで接写撮影できる日が来ることを願っています。☆ウォーキングコースのところどころに、ヒメウツギの花が咲いています。☆ヒメウツギは、本州(関東地方以西)、四国、九州の日当たりの良い川岸などに生えるユキノシタ科ウツギ属の落葉低木です。☆ウツギの仲間は、ウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギなどがあります。いずれも雄しべの花糸の幅が広いのが共通しています。ヒメウツギの雄しべの花糸は、怒り肩のように角張り1対の角があるので区別できます。☆ヒメウツギ(姫空木)の名は、ウツギに比較して小型のウツギであることから。
2013.05.07
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☆ウォーキングコースを歩いていると、道端にテンナンショウのような植物を見つけました。調べてみると、カラスビシャクのようです。カラスビシャクは、日本全土の道端や畑に自生するサトイモ科ハンゲ属の多年草です。☆カラスビシャクは、畑の雑草として普通に見られるそうですが、ウォーキングコースで初めて見つけました。カラスビシャク(烏柄杓)の名は、花(仏炎苞)を柄杓に見立て、人が使うには小さいのでカラスの名を付けたことに由来するそうです。☆ミズキの花が咲き始めました。ミズキは、ミズキ科ミズキ属の落葉高木です。☆ミズキ(水木)の名は、早春に枝を切ると樹液がしたたり落ちることに由来しているそうです。☆花びらが4枚、雄しべが4本です。6月中旬に花が咲くクマノミズキは、花びらの先端が後ろ向きにそり返ります。
2013.05.01
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☆雨は上がり青空が広がりましたが、強い風が吹いています。そんな中、ウォーキングに出かけました。最初に目に入ったのは、新緑のケヤキです。数日前に芽を出し始めていたのですが、すっかり鮮やかな新緑になっています。☆ケヤキは、立川市の「市の木」です。立川市のホームページによると、1974年(昭和49年)、広く市民に選定を呼びかけ、市の木を「欅(ケヤキ)」、市の花を「コブシ」に決定したそうです。☆ウォーキングコースも、萌木色から新緑へと変化してきています。ウォーキングコースでは、クヌギやコナラが最も多く、エゴノキやクマシデ・イヌシデなども多く見られます。☆シロバナタンポポを見つけました。シロバナタンポポは、3月末に別のところで見つけましたが、ウォーキングコースの何カ所かで咲いているようです。☆道端で黄色い花を見つけました。ヒメリュウキンカのようです。ヒメリュウキンカは、ヨーロッバ原産のキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、日本には園芸用として渡来し、野生化しているそうです。☆リュウキンカはキンポウゲ科リュウキンカ属の多年草で湿地に咲きますが、ヒメリュウキンカは水辺以外で咲いています。ヒメリュウキンカ(姫立金花)の名は、「立金花」は花茎が直立し金色の花を咲かせること、「姫」は小型であることから。☆ウォーキングコースでは、イカリソウなどが咲いているのも見かけましたが、強風のため撮影できませんでした。また、後日紹介したいと思います。
2013.04.08
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☆アオキの花が咲き始めました。アオキは、ウォーキングコース(玉川上水)でよく見かけるミズキ科アオキ属の常緑低木です。☆雌雄異株で、これは褐色の花弁4枚と雄しべ4本の雄花のようです。ウォーキングコースでは、アオキの実を見かけたことがないので、雄株・雄花ばかりのようです。☆アオキ(青木)の名は、文字通り幹・枝・葉が一年中青々としていることに由来します。日本固有の種で、学名Aucuba Japonica(アウクーバ ジャポニカ)は青木葉(アオキバ)がそのままそのまま使用されたものです。☆気仙沼大島や箱根では、アオキの実を見かけました。今年は、雌株・雌花にめぐり合いたいものです。☆昨日紹介したフデリンドウの自生地の近くに、ニリンソウの広い自生地があります。ニリンソウが、ようやく咲き始めました。ニリンソウは、日本全土に分布するキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、日本の春を代表する山野草です。☆ニリンソウの咲き初めは、一輪咲のものが多いそうですが、確かに一輪咲のものばかりです。☆花びらのように見えるのは萼片で、つぼみの頃は外側が緑色や赤みがかった色になっています。ニリンソウは、満開の時期に再度紹介したいと思います。☆このニリンソウの広い自生地は、すぐ近くにヒトリシズカやフタリシズカ、フデリンドウ、イカリソウなどの自生地もあり、山野草が豊富な所です。
2013.04.06
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☆雨が上がり、ウォーキングコースに出かけました。ウォーキングコースのクヌギ、コナラ、エゴノキが芽吹き始めました。この光景は、この時期、毎週・毎日のように変化していきます。☆今年、ウォーキングコースで2番目に咲いたヒトリシズカの自生地。新たな株が芽を出し、花を咲かせていました。ウォーキングコースのヒトリシズカの自生地は3カ所ありますが、それぞれ着実に増えてきているようです。☆そのヒトリシズカの自生地の近くで、フデリンドウが咲いているのを見つけました。☆所々に、青紫の小さな花を咲かせています。昨年は4月19日に見つけましたので、フデリンドウも2週間早い開花です。☆フデリンドウは、北海道・本州・四国・九州の山地の林内、日当たりの良いやや乾いた草地や明るい林に自生する越年草です。越年草とは、秋に発芽し越冬し翌年に花が咲いて枯れる二年生植物のことです。☆フデリンドウ(筆竜胆)の名は、花が日に当たっている時だけ開き、曇天・雨天時は筆先の形をした蕾状態になって閉じており、花の閉じた形が筆の穂先に似ていることから。これはつぼみですが、開花した後に閉じた花は、文字通り筆先の形になります。☆リンドウ(竜胆)の名は、リンドウの根を乾燥させた生薬の「竜胆(りゅうたん)」が熊の胆のうを乾燥させた「熊胆(のうたん)」より苦いので竜の胆と名付けられ、リンドウは「竜胆(りゅうたん)」の音読みだそうです。このフデリンドウの自生地の近くでは、間もなくイカリソウが咲くはずです。
2013.04.05
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☆春の箱根湿生花園の続きです。ショウジョウバカマは、初めての出合いでした。☆ショウジョウバカマは、北海道から九州までに分布するユリ科ショウジョウバカマ属の多年草で、湿った場所に生え、田んぼの畦道から高層湿原までと垂直分布が広いそうです。☆ツクシ(胞子茎)がスギナ(栄養茎)と一緒に生えていました。☆ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属のナニワズです。昨年、北海道で初めて出合い、名前を覚えました。☆花を見るとジンチョウゲ科というのがわかります。北海道から本州北部に分布するそうです。☆ニリンソウが咲き始めていました。ニリンソウは、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。☆このニリンソウの花の近くに、同じキンポウゲ科のトリカブトの葉が伸びてきていましたが、葉の形はニリンソウと本当によく似ており、誤食による中毒事故が起きるのも理解できます。☆ツツジ科ヒメシャクナゲ属のヒメシャクナゲです。これも初めての出合いでした。☆ヒメシャクナゲは、北海道から本州中部以北に分布する常緑の小低木です。☆ミズバショウは、満開の時期でした。☆ミズバショウ(水芭蕉)の名は、花が終わったあとの葉が大きくなり(長さ80センチメートル・幅30 センチメートル)、沖縄で芭蕉布に利用されるバショウ(芭蕉)という植物の葉に似ていることと、水辺に自生していることに由来するとのこと。花の時期が終わった後、バショウ(芭蕉)のようになる葉を確認してみたいものです。☆ミツマタも満開の時期でした。ミツマタの枝は、名前の通り3つに分岐しています。☆ミツマタは、ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木です。花のように見えるのは萼筒で、4裂しています。雄しべが4個見えますが、雄しべは全部で8個あるそうです。☆本州・九州の水辺や湿地に生えるキンポウゲ科リュウキンカ属のリュウキンカも咲いていました。☆昨年5月、北海道で大型のエゾノリュウキンカを見ましたが、それと比較すると小ぶりなリュウキンカです。☆箱根湿生花園は、昨年9月に訪ねてから半年ぶりでした。3月20日に開園した直後でしたが、たくさんの春の花を見ることができました。
2013.03.29
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☆東伊豆の道端では、いたるところでウラシマソウの花を見かけました。ウラシマソウは、本州・四国を中心に北海道や九州の一部にも分布するサトイモ科テンナンショウ属の多年草です。☆肉穂花序の先端の付属体が、釣り糸状に長く伸びているのが見えます。この植物を浦島太郎の釣竿の釣り糸に見立てて、「ウラシマソウ(浦島草)」と名付けた人の気持ちがわかります。☆仏炎苞の中から、付属体が伸びています。☆昨日紹介したキブシ科キブシ属のキブシの花です。キブシ(木五倍子)の名は、キブシの実の黒い染料をフシ(五倍子)の代用として使われたことから。雌雄異株で、雄花は淡黄色、雌花はやや緑色ということですが、色は微妙なので花のつくりを観察してみました。☆何カ所かで見かけたキブシの花の一つです。雄花・雌花とも雄しべ8個、雌しべ1個ですが、雌花の雄しべは退化しているということなので、花の下から見ることにしました。☆花の中央の雌しべとともに、雄しべの黄色い葯がはっきりとわかります。これは雄花のようです。☆さらに近づくと、中央に緑色の雌しべ、その周りに8個の雄しべの葯がわかります。やはり雄花でした。☆別のところで見かけたキブシの花です。これは、雄花でしょうか、雌花でしょうか。☆同じように、花の下から観察してみました。これも、雌しべの周りに雄しべの葯が見えます。☆さらに近づくと、中央に緑色の雌しべ、その周りに8個の雄しべの黄色い葯がわかります。やはり雄花でした。☆何カ所かで見かけたキブシの花を、同じように観察しましたが、やはり雄花でした。結局、雌花を見つけることができませんでした。なお、資料によると、雄花・雌花とともに両性花があるというものもありました。☆いずれにしろ、花の色とともに、花を下から見て雄しべをはっきり確認できれば、雄花と判断できそうです。
2013.03.27
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☆1年ぶりに東伊豆に来ました。散歩の途中で見かけた山野草です。☆最初に目についたのは、黄色い花でした。ケマンソウ科キケマン属のキケマンのようです。☆キケマンは、初めての出合いでした。関東以南の海岸や低地に自生するそうですので、東伊豆では一般的な山野草のようです。☆同じケマンソウ科キケマン属のムラサキケマンも見かけました。☆道端のどこでも見られるマメ科ソラマメ属のカラスノエンドウです。☆同じマメ科ソラマメ属のスズメノエンドウも見つけました。☆スズメノエンドウの花は、3ミリ程度の小さな花です。カラスノエンドウより小さいので、スズメノエンドウと名付けられたそうです。☆昨年、東伊豆で初めて出合ったカタバミ科カタバミ属のオオキバナカタバミです。大きな群落で咲いており、次第に広がってきているようです。☆シソ科カキドオシ属のカキドオシも咲いていました。☆キブシ科キブシ属のキブシの花です。雌雄異株で、雄花は淡黄色、雌花はやや緑色。これは、花が淡黄色で、下から見ると雄しべがはっきり確認できたので雄花のようです。☆シャクナゲも咲き始めていました。シャクナゲは、ツツジ科ツツジ属の常緑広葉樹です。☆タチツボスミレも、道端の斜面にたくさん見かけました。☆野生化したキョウチクトウ科ツルニチニチソウ属のツルニチニチソウが道端で咲いています。☆マンサク科トサミズキ属のトサミズキも咲いています。☆立川のウォーキングコースと共通する山野草も見かけましたが、シャクナゲやトサミズキが咲いているので、東伊豆の季節はやはり早く進んでいるようです。
2013.03.26
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☆久しぶりのウォーキングコースで見かけた花々、その2です。☆ツタバウンラン(オオバコ科?ツタバウンラン属)です。ゴマノハグサ科からオオバコ科?ハエドクソウ科?など分類が変わっているようですが。☆ハクモクレン(モクレン科モクレン属)は満開です。昨年は、4月上旬満開でした。☆ヒイラギナンテン(メギ科ヒイラギナンテン属)も咲いています。☆ヒトリシズカ(センリョウ科チャラン属)です。昨年は、4月初めの開花でした。しろうと自然科学者がウォーキングコースの山野草で最も気に入っているのが、このヒトリシズカです。☆ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科スゲ属)です。今の時期、ウォーキングコースのあちこちで見かけます。☆ヒュウガミズキ(マンサク科トサミズキ属)が咲き始めました。☆ホトケノザ(シソ科オドリコソウ属)は、群落を作って咲いています。写真は省略しますが、ヒメオドリコソウやオオイヌノフグリも、畑や空き地で同じように群落を作って咲いています。☆ムラサキケマン(ケマンソウ科キケマン属)の花も見つけました。☆ユキヤナギ(バラ科シモツケ属)は満開です。満開の時期は、昨年より1カ月近く早いようです。☆どの花も、昨年より1週間から2週間早く咲き始め、種類によっては1カ月近く早く咲いているものもありました。これからは、それぞれの花のつくり(構造)などについて詳しく観察していきたいと思います。
2013.03.21
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