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2026年02月17日
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カテゴリ: 御朱印:山梨県
ついこの前の土曜日は県南部を巡礼し、甲斐国三十三観音霊場・甲斐百八霊場の札所を幾つもまわることが出来ました。札所の方丈さんと話が弾むときもあれば素っ気なく終わることもあるんですが、できれば面白い話を聞きたいと思っています。そのためにはどう話を切り出すか、いつも考えながら参拝しています。そこに人付き合いの面白さがありますね。

今回参拝したのは妙見山 晴雲寺。笛吹市南部の山間に境内を構えております。急な訪問にも関わらず、お寺の歴史に関する話を丁寧にしてくださりました・・・!本当にありがたかったです!果ては御接待までしていただき、感謝してもしきれません御朱印もカッコよく、かなり満足のいく参拝になりました。さっそく紹介するべく、筆を走らせます。

2026.2.14
妙見山 晴雲寺


良く晴れた休日は巡礼に限ります。撮影も上手くいくし、陽光も心地よいし、良い事ずくめです。石の寺門の先には新しめの本堂。脇の方には駐車スペースもあるので、車でも安心。



参道の石段には瑪瑙のような石が幾つも置いてありました。誰かが飾ってくれたんでしょうか、微笑ましいですねぇ。



参道の左手には当山開祖 日鑑上人を祀る石塔が建っていました。



本堂の裏手にまわってみましょう。こちらには寺の鎮守か、稲荷の祠が鎮座していました。実はこの祠が建っている場所は、もともと古墳だったらしいんです。
公式サイトの説明を見てみましょう。
宝塚古墳

境川町小黒坂小字寶塚

 この地名にその名があるとおり本堂裏には宝塚(たからづか)という名の古墳があります。これは古墳時代の遺跡であり高さ約4・5尺、地盤は60坪、形は正方形で東南の隅の一部には幅8尺、厚さ2尺の大磐石が覆っています。石垣が残っていますが周囲に壕などの形跡はありません。

埋蔵文化財包蔵地一覧
・「遺跡名称」宝塚古墳
・「所在地」境川村小黒坂宝塚
・「時代」古墳

 大磐石の下には甲冑、刀剣および珠玉などが埋まっているとの口伝があり、明治初頭に村民がこれを掘鑿した際に、幾多の遺物を発見した。時たまたま悪疫の流行があり、発掘の祟と恐れ、再びその場所に埋蔵したという話が残っている。





近代的な部分と、古雅な部分とがうまく調和している美しい御堂です。



それでは気になる御由緒を見てみましょう。
妙見山 晴雲寺

日蓮宗 身延山妙法華院久遠寺末寺
開山:身延山第七十四世 自厚院日鑑上人(吉川日鑑上人)
開基:永立山本光寺僧 祥教院日迅上人(鈴木日迅上人)
本尊:十界曼荼羅

 山号を「妙見山(みょうけんざん)」、寺号を「晴雲寺(せいうんじ)」といい、開山は身延山第七十四世 自厚院日鑑上人(吉川日鑑上人)、開基は、米倉本光寺 祥教院日迅上人(鈴木日迅上人)。
 当地には古くから「北辰妙見大菩薩」をまつる妙見堂があり、小黒坂の住民たちによって、国土安穏を願われていた。篤信の者たちによって、一寺建立の願いが起こり、明治15年(1882年)11月、妙見山晴雲寺の公許を得る。
 毎年12月冬至の妙見菩薩の大祭である「星祭り」では、遠近からの参詣者多く、大いに賑わいをみせている。平成15年には本堂を改築し、現在に到る。

もともとこの寺院に参拝しようと思ったきっかけはこの山号でした。妙見山という山号は、もろに妙見信仰と関りがあるだろうなと思っていたんです。和尚にそれについて尋ねたところ、↑の北辰妙見菩薩の説明をしていただけました。かなり詳しい解説で、ずっと知りたかったことが一気に知れて、本当に満足です。ありがとうございました!
最初は古墳があり、そこに(後から詳しく書きますが)天候回復のために妙見菩薩が祀られ、近代になって寺院となった、という感じでしょうか。何世紀もの長きに渡って、人々の信仰の場であり続けたというのは、本当にすごいことだと思います。

山号額です。記号は身延山の貫主でしょうか?



本堂にて北辰妙見菩薩の説明をしていただきました。本堂内陣の奥に妙見菩薩を祀る御堂があり、そこに件の妙見菩薩が祀られています。
この妙見堂(仮)の本尊を見てビックリ。なんと武者のような姿をしていたのです。これまで妙見菩薩というと、女神型の神像しか見た事がなく、このタイプの妙見菩薩像は初めて見ました。
頭上に掲げた太刀は相手の剣撃を受ける姿勢で、もう片方の手では印を切っています。表情は厳めしく、何とも雄々しい見た目です。能勢型とも称されるこの武者型の妙見菩薩を祀る寺としては、大阪府能勢町の本瀧寺が有名です。



ではこの妙見菩薩は、どのようにして当地にもたらされたのでしょうか?それについては↓のような伝説が伝わっているようです。
北辰妙見大菩薩

 天明年間(1781~1789年)に、日本諸国の社寺などを遍歴する僧が当地(小黒坂)を訪れ、角田家に滞在した。そこでの厚遇に対して感謝の言葉を述べ、長い間逗留させていただいたお礼として、持っていた厨子の中から仏像を取り出した。
 「これは能勢妙見の分身で妙見大菩薩です。どうかご当家で大切にお祀りください。」といって立ち去っていった。

 しばらくの間は、角田家で大切に安置しお給仕していたが、より多くの人にお参りしていただきたいと思い、協力者を得た結果、間口2間・奥行3間の「妙見堂」を建立し、地域の皆さんがお参りできる星祭り祭典の基盤を固めるに至った。
 また、妙見堂が建てられたこの地は「日蓮聖人の甲斐巡教の杖錫の地」とされる。(『日蓮宗寺院大鑑』)

 昭和26年頃に老朽化した妙見堂は、ブリキ屋根・モルタル壁のものへと改築された。平成15年の本堂改修に伴って、妙見堂も再改修された。
 現在、妙見堂の厨子に安置されている「北辰妙見大菩薩」は、文久2年(1861年)仏師 木村重信によって彫られたものであり、この像の胎内に真の妙見大菩薩像が入っているため「胎内仏」と呼称される。
 現在、地域の皆さんから「お妙見さん」と親しまれている。

旅の僧侶が持ってきたようですね。ここではハッキリと能勢妙見の分身と言及していますね。やはりなにかしら関連があったみたいです。現在は↑の像の胎内仏として収められているようで、和尚も実物は見た事が無いんだとか。

因みに北辰妙見大菩薩にまつわる面白い話を和尚が聞かせてくださいました。なんでも、旅の僧侶がこの村に訪れた時、天候不順による大凶作が起きていたんだとか。人々は天候回復の願いをこの像に託し、一心に拝んだところ、不思議と分厚い雲が晴れ、作物は無事に実るようになったそうです。その霊験に感謝し、今でも冬至の日の深夜には”星祭り”を行って篤く祀っているんだそうです。この事蹟は現在でも晴雲寺という寺号に受け継がれています。


笛吹市の面白い山号を持つ日蓮宗寺院でした。御由緒も面白く、解説も丁寧で本当に満足です。不思議と参拝後は雲に覆われることなく、夜まで晴天が続いていました。遠く西国の地から運ばれた妙見大菩薩の霊験があらたかなことは言うまでもない(今昔物語集風エンド)。



今回貰った御朱印です。
妙の字の一画目が光り輝き、最高に荘厳な御朱印に仕上がっています!



因みに、参拝すると和尚が妙法蓮華経を詠み込めた、妙と書かれた石がいただけます。こちらも相当な美文字ですねぇ!



公式サイトへのリンクです。
・晴雲寺 【冬至】 星祭りの霊場

以上です。

​​​​​





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最終更新日  2026年02月18日 22時09分57秒
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