しぐれ茶屋おりくの部屋

しぐれ茶屋おりくの部屋

「男の背中」(曲としては3番目の作品)



       彼は今夜も 飲みに来た 

       何をしている 人なのか  

       白いカウンターの右端に 

       足を組んで  ただひとり 

       お愛想云っても  頷くばかり 

       背中に哀愁  漂わせ  

       女の胸を  女の胸を  

       えぐる淋しさ   持って来る


       独り住まいか  家持ちか 

       何を思って   飲んでるの 

       歌も歌わず  何時までも  

       長い指には  銀の輪が  

       話相手など  要らないように 

       背中に哀愁  漂わせ  

       女の胸を  女の胸を  

       燃やす淋しさ   持って来る


       彼の来ぬ日は  気にかかる 

       今日でこのまま  お別れか

       いつもの席が   空いている

       胸にぽっかり   風の道  

       会えなくなるのか   やきもきさせる

       背中が語った   話してた  

       女の胸を  女の胸を   

       泣かす淋しさ   置いて行く 

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