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2006.07.04
テーマ： FIFAワールドカップ(401)
カテゴリ： 観る 勝負
個人的思い入れはない、あえて言えば、私の彼に対する評価は以前にも書いたが、「勝利より敗北の似合う男」
だが、ワールドカップでの最後の試合となったブラジル戦を観戦していて、初めて彼を認めてやりたい気になった。というか、皆が中田、中田という彼の魅力がようやく理解できたところだった。ある一瞬までは。
前半終了に近い時間で繰り出した彼のバックパスを観た瞬間「あかん！」と叫んだ。それまでは、頭よりハートでプレイしていた中田が一瞬頭でっかちになったと思った。
悪い事に彼の影響力は大きい。彼のそのプレイが、無言の内に、メンバーに伝わる。
悪い予感は的中。前半終了間際に同点される。勝負はあのバックパスの時についていた。
結果は、完全なるＫＯ負け。でも、あれが仮に同点のまま判定負けとなっても負けは負け。
せっかく、勝利の女神が微笑みかけたところだったのに。
彼の引退表明に対しては、やっぱりそうかと言うのが正直な所。彼のＨＰを読んで、
しばらくは、ゆっくり休めば良いと思う。その為には、引退しかない。
賢明な彼らしい選択だ。しかも彼の美学にぴったり。
勝負の世界に「たら、れば」はない事は百も承知の上で、
「もし、あそこで、ブラジル勝って予選を通過していたら・・・・・」とは言わない。
だけど、「もし、仮に中田英寿に嫁、子供がいたら・・・・
引退という二文字はもう少し先になったかもしれないし、彼の美学ももう少し違ったかもしれない。」と思わず言いたくなる。
サッカーを好きで好きでたまらない、愛して止まない。でも、サッカーに対する純粋な気持ちをプロとして貫き通すまでには、一人よがりの美学だけでは通用しなかったのかもしれない。彼を貶すつもりで言っているんじゃないけど、男ってそれぐらい弱いところがあるし、逆に強くもなれるところもある。
本気で誰かのためにプレーする姿勢が超一流のプロなのかもしれない。
男にとって、一流と超一流の壁は厚い。と三流の私がしみじみと思う。
そして、勝負の世界。確かに結果が全てなんだけど、結果よりもいかに楽しめるかが大事なのかもしれないとあらためて思った。
あと、数時間でドイツ対イタリアの準決勝が始まる。「たかがサッカー、されどサッカー。」そんな域に達したゲームを期待する。
もう、勝負の予想は止める事にした。先入観なしにのこり４試合を楽しむ事にしよう。
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