水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

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水彩画人 俊介

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カテゴリ: 絵日記三昧




石油掘削企業で世界を渡り歩く英国人は陽気でよく気があった。

いろんな話を楽しんだ。


「どうしてイングランド人はスコットランド人を

頑固なわけわからずやと言ってからかうんだ?」

「あれは、笑い話だけ。ほら僕らは、仲良いだろう。」

「どこの国に住みたい?」

「フランスだけは大嫌い。」

「なぜ?」

「英語を軽蔑して、知ってるのに英語を話さないから。」

「あいつらも俺らを嫌いだけどね。」

「フランス人が嫌いだから、例のものをフランス人の帽子と呼ぶの?」

「その名は初耳、知らないよ。余談だけど、洗えば5回は使えるね」

「俺は3回だな。」

「えっ? 洗って再使用するの?」


ある時、「おいしい、とっておきの秘密のカクテル」と言うのを教えて、おごってくれた。

バーボンに甘いシロップを混ぜたやつ。

しかし・・・・まずかった!

やはりイギリス人は、「ステーキをもっとも不味く食う国民」という説は本当なのだろう。


団伊久磨氏の名言。

「料理の味を楽しまない国には、優れた作曲家は生まれない!」

たしかに英国には、クラシックの大作曲家がいない。

かわりに神様はクラシック以外の分野で埋め合わせした。

オペラ座の怪人などの作曲家アンドリューロイドウエーバーや

ビートルズを誕生させた。



英国人は立ち飲みしながら、ジョークを言いあう。


気はとてもいい男ばかりだった。


そんな折のスナップ写真を撮ったら東洋風の女性がいた。

「中国人?」

「いや、タタール人。」

「えっ。あの怖ろしいタタール人?」

ロシアでは、子供が泣き止まないと「タタール人がひとさらいにくるぞ!」

と言って泣き止ませたとか。

いわゆる「泣く子も黙るタタール人!」だった。


なんとなく、ここにもシルクロードの残影を感じた。


英国パブの仲間たち

このパブのウエイトレスも美人そろい。

プロ並みの玉突きを興じる豊満で百戦錬磨の美女軍と違って、

まだ人生途上の素直な娘が多かった。

「ここに来るハンサムな風来坊に恋しちゃだめだよ。

仕事が終われば、いなくなるんだから。」

「わかってるわ。」

たしかに、アゼルの女性は、賢い。

ソ連から独立後、いまだに続いている食うや食わずの13年を

生き抜いてきた知恵をもっているよう。

セキュリティの新妻は新婚1ケ月にして、すでにかかあ天下。

うぶな東洋の子女とは違う。

決して、男にだまされるようなこともなく、自信満々。

長い自前の黒い睫、豊かな四肢を惜しげなく披露し、

最大限に魅力を表現する大胆な服装を選んで、

いつも、バクーの街の春秋を闊歩していた。

この国の男性は幸せ。

どこででも、映画女優なみの美形に出会えるから。

この国の男性は不幸せ。

いったん、捕獲しても、いつ飛んでいくかわからぬ

翼をもった美しい鳥に心休まる時がないようだったから。


そんなことを考えていたら、急にウォッカの酔いが回ってきた。







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Last updated  2004/03/03 09:27:17 PM
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