2003年12月30日
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1967(S42)年2月10日(金)雨 
★「成田・潮来水郷案」VS「雪の日光の朝を楽しむ案」

 何となく気だるい宿直(トマリ)明けの一日であった。昨日からの雨は今日もまだ降り続いている。


 朝、テレビのニュース・ショーが東京の雪景色を伝えていたが、一菜(カズナ)も今日は幼稚園の遠足で、赤門のオジイチャンが付き添ってのスキー場行だった。

 初めて雪に覆われた山野を見て凄い興奮を示していたと言う。
 お菓子やお弁当を食べる時間も惜しがって、ひたすら橇(ソリ)遊びに興じていた姿が目に見えるようである。


 ところで「雪」と言えば、今日はもう一つの話題がある。

 それは庶務部の旅行についてだが、「雪の日光の朝を楽しむ案」と言うのが「成田・潮来水郷案」を圧し、部内回覧板に捺印された数で第1位となった。

 尤も、「成田・潮来水郷案」の支持者の中心が、近ごろ相次いでマイカーを初入手した課長連で、愛車に付ける成田山のお守り欲しさが半分らしいというのが平部員間での定評。



 と言うのは、この力関係の強弱を良い事に、例の如く課長連が自分達の職権を悪用。投票の結果を無視して強引に「日光案」を押し潰そうという動きがあるからだ。

 現に夕方になって、その筆頭と目される通信課長のM氏が私の所へ現れ、暗に握り潰しを仄(ホノ)めかしていった。

 理由は、計画に無理があると言うのだが、「成田・水郷案」だって五十歩百歩。
 それに何より、旅行積立金は一人三千円しかないと言うのに、倍の六千円近く掛かる成田一泊案は、予算を余りに無視しすぎているのではなかろうか…。

 これに比べ「日光案」は、土曜日に各自が一旦帰宅後、十分に家で休んでから、夜汽車に揺られ日光へ向かう。現地ではタップリ8時間ほど観光でき、結構な日光の御来光や雪景色が味わえる。帰路は直通の座席指定急行で夕刻6時過ぎには沼津着と言うのが骨子。
 とにかく、宿泊代が節約できるので、各自が追加徴収される出費は千円程度で済むというのがミソだ。

 私としては、日光へ行きたいと言う女子行員の要望を是非実現させてやりたいと思うが、この車中泊修正案を自分が発案した関係から、これ以上とやかくは言わないつもりだ。

 しかし、ヨリ多くの部員がコノ案の詳細を知った上で賛同したという事実を、一握りの課長達の独断で簡単に一蹴したり、各自に圧力を加え初志を変更させようなどといった事は勿論有ってはなるまい。
 誇り高きS銀行の役職者なら、その程度の良識は持っていて当然だろうし…。

 とにかく、ここは相手の出方をジッと待とう。
 そして万一、彼らが常々悪用している多数決制を無視するような態度に出たら、以後の旅行会費は不払いと言うことにしよう。

 それでなくても今まで権力をチラつかせ多数決制を手玉に取り、自分達の思うがままに牛耳って、旅行の度に不参加者から千円以上の金を巻上げていた課長連だ。
 行きたくなければ、今度は自分達が千円を罰金としてアッサリ棄て、不参加者側に立つのも、良き反省の機会と思うが如何なものか。

 まあ、余り憤慨して、折角の美しい雪への夢が溶け出してはいけないので、この辺で打ち切ろう。(夫・誠筆)

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《付記》2003年12月30日の誠、日記再読所感



 今日復刻したコノ古い日記の中で「今・誠」が特に興味深く感じたのは、以下の三点だった。

 (1) 一菜が初めて雪の山野へ遠足。

  一菜にとって生まれて始めての雪山。その興奮ぶりに懐旧の情一入の「今・誠」である。

 でもコノ気持、雪は降っても年数回。それも僅か数センチの積雪が精々といった暖国・沼津育ちの私達一家ゆえ…。

 生まれながらの雪国の方々には、多分この気持は実感として判らないかもね。


 (2) マイカー・ブームの到来を感じさせられた成田案。

 確かコノ「日光案」の提案者の一人だった私に、それが部内で一番希望者が多かったからと言って、わざわざ嫌味を言いに来たM課長の大人気なさを改めて思い出しながら読み返した。

 それにしても私は、何だカンだ頭に来ることも多かったが、予想外にマイカーが早く手に入った事だけは、一点豪華主義と陰口を叩かれながらも幸いだったと今も思う。

 二女の股関節脱臼で、遠い駅北の病院通いに難渋していた折も折。走行距離が五千キロ程で当時まだ珍しかった冷房・トルコン付でメタリック・グリーンの「コロナ」を、ライバル社の東海日産が下取り。これを販売政策上から新車の半値程の破格値で売りに出している事を、カーマニアの親友Tちゃんが見つけ教えてくれた事がキッカケだった。

 聞けば、西伊豆・堂ヶ島の料亭の女将がパトロンにオネダリして買わせた車だそうだ。だが、半年程で物足りなくなり、またオネダリを重ねてコレを下取りさせ、日産のセドリックに乗り換えたのだとか…。

 まあ、そんな車歴はともあれ、中古車市場が今のように確立していなかった当時なればこそ、ライバル社の中古車価格を撹乱(カクラン)しようとの意図見え見えの、こうしたバカ値が付けられたものと言えよう。

 そこでコレは買物。そう思い、配達用の車が足りない実家と購入費は折半、維持費は実家負担とする相乗り購入案を兄に提示。親父さんを説得してもらい漸く買う事が出来たコノ車が、曲がりなりにも我家のマイカー事始めとなった。

 尤も、平行員の私がマイカー通勤しているとあって、このM課長を初めとする部課長連が色々ヤッカミ半分の蔭口を言い合っていた事は知っていた。でもソンナ事を余り気にせずにいられたのも、あれほどウマが有った前頭取の嗣子ながら、なんとしてもソリの合わない新頭取との確執を自覚。出世街道なんてクソ喰らえ。いざとなったら兄の片腕になって稼業に励もうと割り切っていた者の強みだった。

 ともあれ、成田山のお札欲しさに職場の旅行まで我が意に合わさせようなんて、マイカーブームもココまできていたのかと改めて当時が偲ばれたものだ。
 そう言えば、あの初めてのマイカー「コロナ」を手に入れた頃は、やたらと飾りたくなり、暇さえあれば磨きこんでいたものだった。だから、成田山のお札欲しさも分からないではない。でも、ソレとコレは別にしないと傍迷惑だしアンフェア過ぎる話。「昔・誠」が憤慨して何時もの倍も日記に殴り書きしている気持が伝わってきた。


 (3) 次第に行員が楽しめなくなった職場旅行

 前頭取が在世中だった入行の頃は、行員同士の意思疎通の為とあって、年二回の職場旅行は全額銀行持ち。上得意先の社長さんたちも同行し、旅行中は原則として無礼講。豪華な雰囲気の中、夫々隠し芸を披露しあったりして和気藹々そのものだった。それゆえ平行員も、皆、毎期の職場旅行を楽しみにしていて、喜んで参加したものである。

 それが、前頭取急逝後ほどなく各部室店毎に職場旅行の為の旅行会名義の口座が設けられ、毎月一定額の積立を行員に強制、以後の懇親旅行はコノ積立金で賄われる事になった。
 それでも確か始めは半額程度が銀行負担だったと記憶する。それが何時の間にかズルズルと全額負担となってしまった。
 これは全て、「職場旅行は行員相互の親睦旅行なのだから、銀行が経費を負担するのはおかしい」。
ソウ主張する I 副頭取の提唱で、彼氏が営業部長当時からの持論でもあった。

 もとより従業員組合がコレに意義を唱えない筈はなかったが、何しろS土建社長の異名をもって仲間の経営者各位からも呼ばれる新頭取と、海千山千を持って知られる副頭取の甥叔父コンビだ。
 組合幹部を脅したり賺したりして手懐け、組合員の手前もあり反対の格好ばかりさせて、力関係で止む無く呑まざるを得なかったような形にされてしまったようだ。
 この事は後に、この新頭取が遣りたい放題をやリすぎ大蔵省に注意され弟さんや息子さんに頭取職を譲って後。何時の間にか素知らぬ顔して経営者側に寝返っていた元組合幹部の多くが束になり、人事部の傀儡(カイライ)としての第二組合を立ち上げ第一組合の解体を始めた事で、長きに亘った
労使のイカサマ劇の舞台裏が私には判然としてきた。

 時は丁度、国鉄労組の解体劇が始まる少し前であった。このため、今でも私は中央政界のボス達と親交を結んでいた新頭取が、この解体劇の筋書きを事前に察知。既に我が国の三権分立は建て前のみ。司法そのものが内部崩壊してきていて労働法など有って無きが如きものと悟った上で、強引に第二組合を立ち上げ実質的な労組解体を実行し始めたもの。そう理解できた。

 オヤオヤ、職員旅行の変遷を語ろうとするうちに、話が何時か又々大きく脱線してしまった感じである。

 話を原点に戻そう。
 何れにせよ、全額自己負担となった職場旅行は急速に人気が落ちた。まして旅の目的地まで上層部の恣意に左右されがちとなり、不参加者が増えると、罰金まで取られるようなったが、それでも毎回不参加者が多く出た。昔は病気等でもなければ欠席する者なんか皆無に等しかったのにだ…。

 大体私に言わせれば、こうした旅行は本来全額職場負担でも、一般行員にとって本心では不愉快な場合が多いもの。いかに無礼講が原則と言われても、実体は上司の御機嫌とり競争のようになりやすい。男子行員は、トックリやビールを抱えてペコペコ歩き回り、女子行員は女子行員で、コンパニオン代わりに注がされたりダンスのお相手をされたり、酷い時にはHも辞さずといった札付きの上司もいて、最後は乱痴気騒ぎとなる事もあった。

 そんな強制された不愉快な旅のために、自分達の積立金を使われた上、不足分を更に倍も足し払いさせられるとあって、私も罰金を取られる方がまだ出費が助かると欠席したものだった。今考えても、何か割り切れない話だ。


 尤も、この話の結果がどうなったかは今思い出せない私だ。

 いずれ後日の日記の中で何か書かれているかもしれないが、職場の旅行としては、日光も水郷も行った覚えがない。

 しかし何事も強引なM課長の事だ。多分最後まで無反省で押し切られ、罰金として積立金没収は余儀なくされただろう。

 まあ仕事も超繁忙の折とて、実のところ旅行どころではなく、不参加の良い口実にもなる筈。

 この不愉快極まる「成田・潮来旅行」をオミットしたのではなかったかとも思う。(トホホ)





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最終更新日  2004年03月06日 00時20分57秒
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