2014年01月28日
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カテゴリ: 書評


 20世紀。
 実は時代としての20世紀開幕を最初に取り上げる。世紀移行の局面を雑誌の表現で、垣間見る。脱亜入欧をめざして、30年。世紀の移行と20世紀をインテリは、いかに解するか。そこから、本書ははじまる。

 統治ゲーム。
 国会開設。しかし、宰相は天皇が任命し、内閣は天皇を補弼する。
 帝国憲法の下では、議会にささえられていない。そうした憲法のもとにあって、藩閥内閣は議会との議論に未熟であるうえ、内閣と議会の間に支持関係がないから、開会した議会は迷走する。そこのところを<統治ゲーム>と位置づける。

 明治天皇。
 そこのところに『明治天皇記』を駆使して、内閣と議会とのあいだに、天皇の存在感が示される。
 あるときは、いくつかのシナリオを示して宰相にえらばせ、元老の制を駆使して、調整役を果たす。
 明治天皇。なかなか理論家にして、事態の整理の明確さが示されている。

 明治国家の完成。
 到達点は帝国憲法、国会開設ながら、それは形。憲法と内閣・議会がかみあい、安定の時期をむかえるのは意外にも、5年間その職にあった桂太郎内閣。日露開戦にいたる時期に「完成」期をむかえると、するかのようである。

 帝国議会から日露戦争。そこを「明治国家の完成」とするうちに、制度の発生と安定して機能する面を読み解く。本書の意図であろう。(中央公論新社 2001年)。






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最終更新日  2014年01月30日 20時44分15秒
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