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製造/販売 | クリプトン |
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製品情報 | ブックシェルフスピーカー「KX-1.5」 |
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従来機種の KX-1 と比較試聴できた。充実した低域に支えられ、情報量豊富なサウンドにはクリプトンらしさを感じさせた。密閉型らしく引き締まり、かつニュートラルで分離感が高いサウンドには毎度感心させられる。女声ボーカル曲と大編成のオーケストラを聞いた。KX-1 と比較した場合、まず声の質感の違いに気付いた。ペーパーコーンを使用した KX-1 は、自然だがややドライな印象がある。一方、KX-1.5 の声にはボディー感や、芯の詰まった実体感がある。オーケストラで地を這うようにティンパニーや大太鼓が連打されるシーンでは、同程度の量感でありながら、より深く沈み込んで、音離れがよく、より明瞭にアタックが認識できた。
説明によると、紙は繊維と繊維の隙間に空間があり、密閉されたエンクロージャーないで反響した逆位相成分が多少漏れる面があるという。ここが自然さが出ると同時に、明瞭感に違いが出る部分でもあるそうだ。また、高域についてもしっかり前に出つつもキツさがない。これは金管楽器などの音色から感じられるが、後述する内部配線材の強化が効いている部分だという。
新設計の 17?ウーファーは約 1 年かけて開発したもの。振動板にカーボンポリプロピレン(CPP)を使用。クリプトンのスピーカーはドイツ・クルトミューラー製のコーン紙を利用したユニットが特徴だが、このモデルでは、KX-0.5 と同素材で一回り口径が大きなドライバーユニットを採用している。ポリプロピレンはケミカル素材の中では最も紙に近い特性を持つそうだ。これにカーボンを加えると剛性が高まるが、入れ過ぎてもダメで、剛性と内部損失のバランスのいい部分を探る必要があるという。
低域の共振周波数(f0)は、KX-0.5 の 50Hz に対して、35Hz に設定している。また、磁気回路にはフェライト磁石を使っているが、上級機で用い、同社製スピーカーのこだわりでもある、アルニコ磁石に近い特性(B-H 曲線)を出す工夫を施している。
ツィーターは砲弾型イコライザー付きのリングダイヤフラムツィーターで、50kHz までの高域をカバー。可聴域(~20kHz程度)を上回る高域情報を持つハイレゾ音源にも対応できる製品となっている。
エンクロージャーにはスモークユーカリの突板を使用。表面をポリウレタン塗装で仕上げている。針葉樹系で高密度な 18mm 厚のパーチクルボードと MDF を使用した密閉型。振動減衰特性が高く、抜けがよく響きが美しい、高級楽器のような仕上がりになっているという。内部には「純毛低密度フェルト」と「ミスティックホワイト」を混用した特殊吸音材を入れている。
内部配線には、PC-Triple C 導体の自社製ケーブルを使用。ツィーター用はマグネシウム芯線の外周に 6 本よりした構造。内部配線の鳴きによって発生する、高域のリンギング対策になるもの。マグネシウムはケーブルの振動を吸収する効果があるという(ただし電力が多いと発火するため、高域用にだけ使っている)。ウーファー用は絹の介在を使用している。これらは、スピーカーケーブルとしても販売しているもので、発売中のバイワイヤリング向けのスピーカーケーブル「SC-HR2000」(1 万 4500 円/m)では、この高域用と低域用のケーブルを使用している。また、付属するジャンパーケーブルも PC-Triple C 導体となっている。内部配線から接続ケーブルを含めて、統一した線材を使えるのもオーディオファンには魅力的だ。
ネットワーク回路は抵抗値の低い直径 1.2mm の空芯コイル、ケース入りのピッチ材で振動を抑えた低損失メタライズドフィルムコンデンサーなどを使用している。
本体サイズは幅 224×奥行き 319×高さ 380mm、重量は 9?。インピーダンスは 6Ω。出力音圧レベルは 88dB/W、再生周波数帯域は 40Hz~50kHz。
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