幸せ探し

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2021年04月15日
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カテゴリ: 私のすきなこと


五常軍甘輝

館の段(かんきやかたのだん)
錦祥女は母を盛んにもてなし、丁重に扱う。
そこに甘輝が帰館する。
「韃靼王よりおほめにあずかり、加増された。しかも大役を任されて見事な衣装まで下された。」
祥女「それはおめでとうございます。実はわたくしのほうもかねてより会いたいと思っていた父が、訪ねてきたのです。ただ、国王の通達もあり、父たち男性はとりあえず引き取ってもらい、父の後添い私の継母にあたる方だけ、失礼ながら縄をかけて城中にとどめおいています。」
甘輝「そうか、縄をかけて城中に入れたのは良い思案。国王の耳に入っても大丈夫だろう。わざわざやってきたその人に、まずあいさつをしようではないか。」
そこへ母が現れる。甘輝は「国の定めでご不自由をかけるが、心置きなくおくつろぎください」と丁寧にあいさつする。
母「我々が日本からやってきたのは、娘が恋しいばかりだけではありません。栴檀皇女が日本に逃れてき韃靼の侵略で明が大変なことになっていることを知り、夫鄭芝龍と息子和藤内は、何とか明の再興をとこの地へやってきました。しかし多くの人は、韃靼王の威風になびき、誰を信じてよいやらわからず、親子の縁を頼りにこちらへ参りました。どうか味方になってください。」
甘輝「唐土でもその名を知られた鄭芝龍が妻の父でしたか、和藤内もこちらでは噂になるほどの武勇の人。私も明に仕えていたもの、お気持ちは十分わかりましたが、しばらく時間をください。」
母「こう口に出したからには、他人に漏れ聞かれると困ったことになります。いやならいやと今すぐ返事をください。」

母「私の頼みが気に入らなければ、いやだと言えば済むこと。妻の縁でいやいや味方するのが業腹でこのようなことをするのですか。」
甘輝「全く違います。韃靼王から呼び出されて、鄭芝龍とその息子の和藤内とかいうものが、明の再興ということで、人を集めているそうな、騒ぎが大きくならないうちに、討伐してこいと命令を受けました。
必ずやっつけてきますと言って帰ってきましたが、まさか妻の父や弟とはしりませんでした。ここで、韃靼王に反旗を翻しても、、妻の縁で寝返った軟弱ものとそしりを受けるかもしれません。自分の名誉のため、この行動は妻の縁ではないと知らしめるために、祥女を殺します。わかってくれるな。」
祥女「あなたの足かせになるようなら、命は喜んで差し出しますから、思う存分戦ってください。」
母「私が頼み事をしたばかりに娘が殺されたら、継母は継子を見殺しにして望みをかなえたと人から言われるでしょう。娘が殺されるのをこの目で見るよりは、私を殺してください。」
甘輝「母上がご承知にならないのであれば、この話はなかったことということですね。そのこと伝えて母上を鄭殿のもとに送り返さねば。」
祥女は、「かねてより話がならなければ城の川に紅を流すと話しています。私が結果を伝えましょう」と、悄然とさっていく。


​祥女に切りかかる 甘輝









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最終更新日  2021年04月15日 09時00分06秒
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